※本記事はみずほフィナンシャルグループが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
みずほフィナンシャルグループの2026年3月期(2025年度)決算は、連結業務純益が14,611億円(前年度比+3,168億円、YoY+27.6%)、親会社株主純利益が12,486億円(前年度比+3,631億円、YoY+41.0%)となり、過去最高益を大幅に更新した。東証基準ROEは11.4%(前年度比+2.9pt)に改善し、FY27までの中期財務目標であったROE10%超を前倒しで達成した。2026年度は親会社株主純利益13,000億円を見込み、年間配当金は150円(前年度比+5円)へ増配、自己株式取得は1,000億円を上限に実施する予定。
連結業績(当期 実績)
2026年3月期の連結粗利益は35,156億円(前年度比+5,499億円、YoY+18.5%)となり、国内外の非金利ビジネスの好調に加え、円安効果や円金利上昇の取り込み等の市場要因も相まって大幅増益となった。経費は20,917億円(同+2,371億円)に増加したものの、適切な経費コントロールにより経費率は59.4%(同△3.0pt)に改善した。与信関係費用は1,330億円(同+814億円)で、国内外の一部個社での費用発生や中東情勢等を踏まえたフォワード・ルッキング引当547億円を実施した。株式等関係損益は2,868億円(同+1,908億円)となり、政策保有株式の売却益等も寄与し、経常利益15,731億円(同+4,050億円)、親会社株主純利益12,486億円(同+3,631億円)となった。
| 項目 | FY25実績 | 前年度比 |
|---|---|---|
| 連結粗利益 | 35,156億円 | +5,499億円 |
| 経費 | △20,917億円 | △2,371億円 |
| 連結業務純益 | 14,611億円 | +3,168億円 |
| うち顧客部門 | 11,247億円 | +2,011億円 |
| うち市場部門 | 2,600億円 | +1,031億円 |
| 与信関係費用 | △1,330億円 | △814億円 |
| 株式等関係損益 | 2,868億円 | +1,908億円 |
| 経常利益 | 15,731億円 | +4,050億円 |
| 特別損益 | 491億円 | +271億円 |
| 親会社株主純利益 | 12,486億円 | +3,631億円 |
| 東証基準ROE | 11.4% | +2.9pt |
| 経費率 | 59.4% | △3.0pt |
カンパニー別(業務部門別)の状況
顧客部門(RBC・CIBC・GCIBC・AMCの合計)は業務粗利益26,544億円(前年度比+3,163億円)、業務純益11,247億円(同+2,011億円、YoY+22%)、当期純利益8,783億円(同+1,090億円、YoY+14%)となった。個社別ではCIBCが業務純益4,998億円(同+938億円、YoY+23%)、当期純利益5,212億円(同+1,167億円、YoY+29%)と伸長。市場部門(GMC)は業務純益2,600億円(同+1,031億円、YoY+66%)と大幅増益となった。ROEはCIBC16.0%、AMC15.3%が高水準。
| 部門 | 業務粗利益(前年度比) | 業務純益(前年度比) | 当期純利益(前年度比) | ROE |
|---|---|---|---|---|
| 顧客部門 | 26,544億円(+3,163) | 11,247億円(+2,011) | 8,783億円(+1,090) | 10.8% |
| RBC | 9,846億円(+1,524) | 2,375億円(+972) | 1,187億円(△47) | 5.9% |
| CIBC | 7,393億円(+1,025) | 4,998億円(+938) | 5,212億円(+1,167) | 16.0% |
| GCIBC | 8,570億円(+476) | 3,677億円(+23) | 2,195億円(△208) | 8.0% |
| AMC | 736億円(+137) | 197億円(+78) | 188億円(+179) | 15.3% |
| 市場部門(GMC) | 6,649億円(+1,562) | 2,600億円(+1,031) | 1,773億円(+699) | 7.9% |

グループ会社別の状況
グループ会社別では、BK単体(みずほ銀行)の業務純益が9,076億円(前年度比+2,175億円)、当期純利益8,224億円(同+2,489億円)。TB単体(みずほ信託銀行)は業務純益1,080億円(同+613億円)、当期純利益1,234億円(同+776億円)。みずほ証券(SC、米・欧拠点合算ベース)は業務純益2,615億円(同+467億円)、当期純利益1,930億円(同+459億円)。アセットマネジメントOne(AM-One)は業務純益260億円(同+31億円)、当期純利益190億円(同+40億円)。FG連結の業務純益は14,611億円(同+3,168億円)、当期純利益は12,486億円(同+3,631億円)となった。
| グループ会社 | 業務純益(FY25) | 前年度比 | 当期純利益(FY25) | 前年度比 |
|---|---|---|---|---|
| BK単体 | 9,076億円 | +2,175億円 | 8,224億円 | +2,489億円 |
| TB単体 | 1,080億円 | +613億円 | 1,234億円 | +776億円 |
| SC(米・欧拠点合算ベース) | 2,615億円 | +467億円 | 1,930億円 | +459億円 |
| AM-One | 260億円 | +31億円 | 190億円 | +40億円 |
| 持分法による投資損益 | 522億円 | +54億円 | 522億円 | +54億円 |
| その他 | 1,055億円 | △174億円 | 383億円 | △189億円 |
| FG連結 | 14,611億円 | +3,168億円 | 12,486億円 | +3,631億円 |

通期業績予想(2026年度)
2026年度の業績見通しは、金融指標の前提を国内政策金利0.75%、日経平均株価57,000円、ドル円150円とし、連結業務純益16,300億円(前年度比+1,688億円)、与信関係費用1,100億円(同+230億円改善)、株式等関係損益3,600億円(同+731億円)、経常利益18,600億円(同+2,868億円)、親会社株主純利益13,000億円(同+513億円)を見込む。中期財務目標については、FY28の東証基準ROE目標を前年公表の10%超から12%超に、連結業務純益目標を前年公表の1.4-1.6兆円程度から1.8-2.0兆円程度に、それぞれ上方修正した。
| 項目 | FY25実績 | FY26見通し | 前年度比 |
|---|---|---|---|
| 連結業務純益 | 14,611億円 | 16,300億円 | +1,688億円 |
| 与信関係費用 | △1,330億円 | △1,100億円 | +230億円 |
| 株式等関係損益 | 2,868億円 | 3,600億円 | +731億円 |
| 経常利益 | 15,731億円 | 18,600億円 | +2,868億円 |
| 親会社株主純利益 | 12,486億円 | 13,000億円 | +513億円 |

株主還元
株主還元方針は、配当について安定的な収益基盤の着実な成長に基づき毎期5円を目安に増配、自己株式取得は業績と資本の状況、株価水準、成長投資機会等を勘案しつつ総還元性向50%以上を目安に決定するとしている。2025年度実績は、1株当たり配当金145.0円(中間72.5円、期末72.5円)、総還元性向60%、自己株式取得4,000億円。2026年度は、1株当たり配当金150.0円(前年度比+5.0円、中間75.0円・期末75.0円)を予想し、自己株式取得はまず1,000億円を上限に決議、取得株式は全株消却予定。総還元性向は50%以上を目安に決定するとしている。なお、中東情勢による業績への影響等を踏まえつつ、期中に柔軟・機動的な追加還元(自己株式取得)を検討するとしている。

財務健全性(自己資本等)
26年3月末のCET1比率(その他有価証券評価差額金を含む、バーゼルⅢ最終化完全実施ベース)は10.9%(25/3末11.1%)、同比率を除くベースでは9.9%(同10.3%)となった。資本運営目線は9%台半ば~10%台半ばとしており、比率はこの目線内で推移している。レバレッジ比率は4.87%(同4.77%)、流動性カバレッジ比率(LCR)は123.2%(同125.1%)であった。
| 指標 | 24/3末 | 25/3末 | 26/3末 |
|---|---|---|---|
| CET1比率(その他有価証券評価差額金を含む) | 10.5% | 11.1% | 10.9% |
| CET1比率(除く、バーゼルⅢ最終化完全実施ベース) | 9.8% | 10.3% | 9.9% |
| レバレッジ比率 | 4.70% | 4.77% | 4.87% |
中期経営計画/トピック
みずほは昨年度設定した中期財務目標を1年で前倒し達成したことを受け、新たな目標を設定した。FY28の東証基準ROE目標は12%超(政策金利0.75%の前提)とし、更なる日銀の利上げがあれば一段高いROEを目指すとしている。PBRは着実に改善し、26年4月末時点で1.49倍(FY22末0.52倍から上昇)となった。政策保有株式については、保有意義検証の採算性基準を厳格化したうえで、25/3末~28/3末に上場株式3,500億円以上、みなし保有株式2,000億円の削減を計画している。
※本記事はみずほフィナンシャルグループが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。