通期・四半期とも見出し構成や粒度は前年同等を維持しつつ、M&A(スパルセンタン導入)や新薬(ルンスミオ・エレビジス)の承認・発売など、当期特有の個別事象の説明内容が入れ替わった。
調査の概要
本記事は、東証プライム市場の時価総額上位500社を対象に、決算短信の「経営成績等の概況」相当部分の記載がどう変化したかを調べた調査の一部で、中外製薬分です。
通期: 2024年12月期決算短信 と 2025年12月期決算短信(開示日: 2025年1月30日 → 2026年1月29日)
四半期: 2025年12月期 第2四半期決算短信 と 2026年12月期 第2四半期決算短信(開示日: 2025年7月24日 → 2026年7月24日)
ここでいう定性文とは、決算短信のうち「1. 経営成績等の概況」相当の見出しから、次の大見出しの手前までの記述を指します。文字数は、タイトル名(『』)を除外し、空白を除いて計測しています。
通期決算短信の比較
文字数: 10,906字 → 11,127字(前期比+2%、増加)
見出し構成の変化: 変化なし(見出し内の年度表記のみ更新: 「①次期(2025年12月期)の見通しの前提」→「①次期(2026年12月期)の見通しの前提」)
粒度の判定: 同等
セグメント情報注記: あり(1386字) → あり(1417字)
変化の型: 出来事型
増えた要素
- レナリスファーマ社の完全子会社化によるスパルセンタン独占開発・販売権取得(M&A)の説明
- 創業100周年記念配当(150円)を含む実際配当の詳細
- ルンスミオ等新薬の市場浸透・適応拡大承認の各領域別記述
- 国内製商品売上高の伸長要因(フェスゴへの置き換え等)の説明
減った要素
- ロナプリーブ政府納入(812億円)など前期特有の一時的要因の説明
- タミフル行政備蓄売上減少の言及
要約: 文字数はほぼ横ばい(+2%)で、節構成・見出しも同一。研究開発活動の状況で列挙される承認取得・開発中止等の個別事象が前期から今期へ入れ替わっており、粒度そのものは変わらず、その期に起きた出来事の内容が差し替わっている。
四半期決算短信の比較
文字数: 6,430字 → 6,711字(前期比+4.4%、増加)
見出し構成の変化: 変化なし
粒度の判定: 同等
セグメント情報注記: なし → なし
変化の型: 出来事型
増えた要素
- NEMLUVIOのガルデルマ向け輸出増加の説明
- エレビジス(ウイルスベクター製品)の発売・市場浸透の記述
- 法人事業税(外形標準課税)及び一時的諸経費増加による販管費増の説明
減った要素
- 前年Q2にあった事業所再編費用(84億円の収益計上)の内訳説明
要約: 四半期も文字数は+4.4%増とほぼ横ばい。粒度は同程度で、当中間期に生じた新薬(エレビジス)発売やNEMLUVIO輸出増加など個別事象の説明が前年から入れ替わっている。
定性文の全文(前期・今期)
通期 2024年12月期
出典: 中外製薬 2024年12月期 決算短信〔IFRS〕、開示日 2025年1月30日(https://www2.jpx.co.jp/disc/45190/140120250129557728.pdf)
1.経営成績等の概況(1)当期の経営成績の概況(単位:億円)2024年 2023年前年同期比12月期実績 12月期実績連結損益(Core実績)売上収益 11,706 11,114 +5.3%製商品売上高 9,979 9,745 +2.4%その他の売上収益 1,727 1,369 +26.2%売上原価 △3,381 △4,120 △17.9%売上総利益 8,325 6,994 +19.0%研究開発費 △1,769 △1,628 +8.7%販売費及び一般管理費 △1,022 △1,020 +0.2%その他の営業収益(費用) 27 161 △83.2%営業利益 5,561 4,507 +23.4%当期利益 3,971 3,336 +19.0%連結損益(IFRS実績)売上収益 11,706 11,114 +5.3%営業利益 5,420 4,392 +23.4%当期利益 3,873 3,255 +19.0%<連結損益の概要(IFRSベース)>当連結会計年度の売上収益は1兆1,706億円(前年同期比5.3%増)、営業利益は5,420億円(同23.4%増)、当期利益は3,873億円(同19.0%増)となりました。これらには当社が管理する経常的業績(Coreベース)では除外している無形資産の償却費16億円、無形資産の減損損失41億円、事業再構築費用79億円及び事業所再編費用5億円が含まれています。<連結損益の概要(Coreベース)>当連結会計年度の売上収益は、製商品売上高及びその他の売上収益が伸長し、1兆1,706億円(前年同期比5.3%増)となりました。売上収益のうち、製商品売上高は9,979億円(同2.4%増)となりました。国内製商品売上高は、新製品のフェスゴ、バビースモが伸長するとともに、主力品のヘムライブラ、アクテムラ等が好調に推移した一方、前年同期に計上されたロナプリーブの政府納入や、薬価改定及び後発品浸透の影響を受けたことにより、前年同期比で減少しました。海外製商品売上高は、ロシュ向けのヘムライブラ輸出の大幅な増加等により、前年同期を大きく上回りました。その他の売上収益は、ヘムライブラに関する収入の増加に加え、一時金収入の増加等により1,727億円(同26.2%増)となりました。製商品原価率は、製品別売上構成比の変化等により33.9%と前年同期比で8.4ポイント改善しました。結果、売上総利益は8,325億円(同19.0%増)となりました。研究開発費は創薬・早期開発への投資や開発プロジェクトの進展に伴う費用の増加等により1,769億円(同8.7%増)、販売費及び一般管理費は前年同期並みの1,022億円(同0.2%増)となりました。その他の営業収益(費用)は製品譲渡に係る収益等で、27億円の収益(前年同期は製品譲渡に係る収益や有形固定資産の売却益等が発生し161億円の収益)となりました。以上から、Core営業利益は5,561億円(同23.4%増)、Core当期利益は8期連続の増益を達成し、3,971億円(同19.0%増)となりました。一方、昨年10月25日に公表した修正予想に対して、売上収益は、国内及び海外の製商品売上が好調に推移したことに加え、へムライブラに関するロイヤルティ及びプロフィットシェア収入の増加等による上振れにより、1兆1,706億円(修正予想比1.8%増)となりました。また、製商品原価率は修正予想と同水準の33.9%(同0.1ポイント改善)となり、研究開発費は1,769億円(同
1.1%増)、販売費及び一般管理費は1,022億円(同0.8%減)、その他の営業収益(費用)は27億円の収益(同10.0%減)でした。これらの結果、Core営業利益は修正予想を上回る5,561億円(同3.0%増)、Core当期利益は3,971億円(同2.3%増)となりました。
※Core実績について当社はIFRS移行を機に2013年よりCore実績を開示しております。Core実績とは、IFRS実績に当社が非経常事項と捉える事項の調整を行ったものであります。なお、当社が非経常事項と捉える事項は、事業規模や範囲などの違いによりロシュと判断が異なる場合があります。当社ではCore実績を、社内の業績管理、社内外への経常的な収益性の推移の説明、並びに株主還元をはじめとする成果配分を行う際の指標として使用しております。詳細は2025年1月30日付2024年12月期連結決算〔IFRS〕補足資料(以下、「補足資料」という)P.1「IFRS実績からCore実績への調整表」をご覧ください。<製商品売上高の内訳>(単位:億円)2024年 2023年前年同期比12月期実績 12月期実績製商品売上高 9,979 9,745 +2.4%国内製商品売上高 4,611 5,580 △17.4%オンコロジー領域 2,477 2,602 △4.8%スペシャリティ領域 2,134 2,978 △28.3%海外製商品売上高 5,368 4,165 +28.9%
[国内製商品売上高]国内製商品売上高は、新製品及び主力品が伸長したものの、前年同期に計上されたロナプリーブの政府納入や、薬価改定及び後発品浸透の影響により、4,611億円(前年同期比17.4%減)となりました。オンコロジー領域の売上高は、2,477億円(同4.8%減)となりました。新製品の抗悪性腫瘍剤/抗HER2ヒト化モノクローナル抗体・ヒアルロン酸分解酵素配合剤「フェスゴ」の売上が好調に推移したものの、薬価改定及び後発品浸透の影響により、主力品の抗悪性腫瘍剤/抗VEGFヒト化モノクローナル抗体「アバスチン」などの売上が減少しました。また、抗悪性腫瘍剤/抗HER2ヒト化モノクローナル抗体「パージェタ」は、同剤を含む配合皮下注製剤である「フェスゴ」の市場浸透影響を主因に前年同期を下回りました。スペシャリティ領域の売上高は、2,134億円(同28.3%減)となりました。新製品の眼科用VEGF/Ang-2阻害剤抗VEGF/抗Ang-2ヒト化二重特異性モノクローナル抗体「バビースモ」の伸長や、2024年5月に発売したpH依存的結合性ヒト化抗補体(C5)モノクローナル抗体「ピアスカイ」の好調な市場浸透に加え、主力品の血液凝固第Ⅷ因子機能代替製剤抗血液凝固第Ⅸa/Ⅹ因子ヒト化二重特異性モノクローナル抗体「ヘムライブラ」やヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体「アクテムラ」が好調に推移しました。一方で、前年同期に計上された抗SARS-CoV-2モノクローナル抗体「ロナプリーブ」の政府納入(812億円)や、抗インフルエンザウイルス剤「タミフル」行政備蓄の売上減少による影響を大きく受け、前年同期を下回りました。一方、昨年10月25日に公表した修正予想に対して、国内製商品売上高は、「ヘムライブラ」、「フェスゴ」、「バビースモ」等の上振れにより、4,611億円(修正予想比1.5%増)となりました。
[海外製商品売上高]海外製商品売上高は5,368億円(前年同期比28.9%増)となりました。ロシュ向け輸出については、「ヘムライブラ」が前年同期比で大幅に増加しました。一方、昨年10月25日に公表した修正予想に対して、海外製商品売上高は、「ヘムライブラ」のロシュ向け輸出の増加等による上振れにより5,368億円(修正予想比0.9%増)となりました。研究開発活動の状況当社グループは、医療用医薬品に関して国内外にわたる積極的な研究開発活動を展開しており、国際的に通用する革新的な医薬品の創製に取り組んでいます。国内では、中外ライフサイエンスパーク横浜において創薬研究を行う一方、浮間では工業化技術の研究を行っています。また、海外では、中外ファーマ・ユー・エス・エー・インコーポレーテッド(米国)、中外ファーマ・ヨーロッパ・リミテッド(英国)、日健中外製薬有限公司(中国)、台湾中外製薬股份有限公司(台湾)が医薬品の開発・申請業務を、中外ファーマボディ・リサーチ・ピーティーイー・リミテッド(シンガポール)が創薬研究に取り組んでいます。当連結会計年度におけるCoreベースの研究開発費は1,769億円(前年同期比8.7%増)、売上収益研究開発費比率は15.1%となりました。2024年1月1日から2024年12月31日までの研究開発活動の進捗状況は以下のとおりです。「がん領域」・抗悪性腫瘍剤/ALK阻害剤「AF802/RG7853」(製品名:「アレセンサ」)は、2024年4月に米国で、同年6月に欧州、中国で、同年8月に日本でALK陽性早期非小細胞肺がんに対する術後補助療法に対する適応拡大の承認を取得しました。・抗悪性腫瘍剤/抗CD20/CD3ヒト化二重特異性モノクローナル抗体「RG7828」(製品名:「ルンスミオ」)は、2024年3月に承認申請し、同年12月に過去に少なくとも2つの標準治療を受けたことのある再発または難治性の濾胞性リンパ腫に対する承認を取得しました。また、同年11月に未治療の濾胞性リンパ腫を対象として国内第Ⅲ相臨床試験を開始しました。・抗悪性腫瘍剤/抗PD-L1ヒト化モノクローナル抗体「RG7446」(製品名:「テセントリク」)は、2024年3月に胞巣状軟部肉腫を対象として、同年10月に再発または難治性の節外性NK/T細胞 リ ン パ 腫 ・ 鼻 型 を 対 象 と し て 承 認 申 請 を 行 い ま し た 。 ま た、 第 Ⅲ 相 国 際 共 同 治 験「IMvoke010試験」の結果に鑑み、頭頸部がん(維持療法)を対象とする開発を中止しました。・抗CD20/CD3バイスペシフィック抗体「RG6026」は、2024年4月に、初発大細胞型B細胞リンパ腫を対象として第Ⅲ相国際共同治験「SKYGLO試験」を開始しました。・KRAS G12C阻害剤「RG6330」は、2024年10月に、非小細胞肺がん[二次治療]を対象として第Ⅲ相国際共同治験を開始しました。・抗悪性腫瘍剤/抗PD-L1ヒト化モノクローナル抗体「RG7446」(製品名:「テセントリク」)と抗VEGF(血管内皮増殖因子)ヒト化モノクローナル抗体「RG435」(製品名:「アバスチン」)は、第Ⅲ相国際共同治験「IMbrave050試験」の結果に鑑み、肝細胞がん(アジュバント)を対象とする開発を中止しました。・抗TIGITヒトモノクローナル抗体「RG6058」は、第Ⅲ相国際共同治験「SKYSCRAPER-06試験」の結果に鑑み、非扁平上皮非小細胞肺がん[一次治療](RG7446との併用)を対象とする開発を中止しました。・RET阻害剤「RG6396」は、ロシュ社とBlueprint Medicines社との開発及び販売に関するGlobalCollaboration Agreementの終了により、開発を中止しました。・SHP2阻害剤「RG6433」は、ロシュ社とRelay Therapeutics社とのCollaboration and LicenseAgreementの終了により、開発を中止しました。・抗PD-1/LAG-3バイスペシフィック抗体「RG6139」は、ロシュが海外で実施した臨床試験の結果に鑑み、開発を中止しました。・RAF-MEK分子糊「SPYK04」は、固形がんを対象とした自社開発の中止及び導出活動の開始を決定しました。・抗グリピカン3/CD3バイスペシフィック抗体「ERY974」は、国内外で実施した臨床試験の結果に鑑み、固形がんを対象とした開発を中止しました。「免疫疾患領域」・免疫抑制剤「セルセプト」は、2024年2月に公知申請を行い、同年6月に、全身性強皮症に伴う間質性肺疾患に対する適応拡大の承認を取得しました。・補体B因子mRNAに対するアンチセンスオリゴヌクレオチド「RG6299/ASO factor B」は、IgA腎症 を 対 象 と し て、2024 年 2 月 に 第 Ⅰ 相 臨 床 試 験 を、 同 年 5 月 に 第 Ⅲ 相 国 際 共 同 治 験「IMAGINATION試験」を開始しました。・pH依存的結合性ヒト化抗補体(C5)モノクローナル抗体「SKY59/RG6107」(製品名:「ピアスカイ」)は、ロシュ社がポートフォリオの見直しの一環としてループス腎炎を対象とする開発を中止したことを受け、パイプラインから除外しました。「神経疾患領域」・脊髄性筋萎縮症治療剤「RG7916」(製品名:「エブリスディ」)は、2024年2月に承認申請し、同年9月に遺伝子検査により発症が予測される脊髄性筋萎縮症に対する適応拡大の承認を取得しました。・マイクロジストロフィン遺伝子治療「RG6356/SRP-9001」は、2024年8月に、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)を対象として承認申請を行いました。・抗タウヒト化モノクローナル抗体「RG6100」は、ロシュが海外で実施した臨床試験の結果に鑑み、アルツハイマー病を対象とする開発を中止しました。・pH依存的結合性ヒト化抗IL-6レセプターモノクローナル抗体「SA237/RG6168」(製品名:「エンスプリング」)は、第Ⅲ相国際共同治験「Luminesce試験」の結果に鑑み、全身型重症筋無力症を対象とする開発を中止しました。「血液疾患領域」・pH依存的結合性ヒト化抗補体(C5)モノクローナル抗体「SKY59/RG6107」(製品名:「ピアスカイ」)は、2024年2月に、中華人民共和国国家薬品監督管理局より補体阻害薬による治療歴のない発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH:paroxysmal nocturnal hemoglobinuria)の成人及び青年患者(12歳以上)に対する承認を取得しました。同年3月に、国内でPNHに対する承認を取得し、同年5月に発売しました。同年6月に、米国食品医薬品局よりPNHの成人及び青年(13歳以上)で体重40kg以上の患者に対する承認を取得しました。また、同年8月に欧州委員会よりC5阻害剤による治療歴の有無によらず、PNHの成人及び青年の患者(12歳以上で体重40kg以上)に対する承認を取得しました。「眼科領域」・眼科用VEGF/Ang-2阻害剤抗VEGF/抗Ang-2ヒト化二重特異性モノクローナル抗体「RG7716」(製品 名 :「 バ ビ ー ス モ 」) は、2024 年 3 月 に、 網 膜 静 脈 閉 塞 症 ( RVO :retinal veinocclusion)に伴う黄斑浮腫に対する適応拡大の承認を取得しました。また、2024年9月に、新生血管を伴う網膜色素線条に対する適応拡大の承認申請を行いました。「その他の領域」・抗CD20モノクローナル抗体「リツキサン」は、2024年9月に、難治性のステロイド抵抗性ネフローゼ症候群に対する適応拡大の承認を取得しました。・抗IL-8リサイクリング抗体「AMY109」は、2024年1月に、子宮内膜症を対象として第Ⅱ相臨床試験を開始しました。・不安定狭心症治療剤「SG-75」(製品名:「シグマート注」)は、2024年4月に、中華人民共和国国家薬品監督管理局より不安定狭心症に対する承認を取得しました。・抗潜在型ミオスタチンスイーピング抗体「GYM329/RG6237」は、2024年5月に、肥満症を対象として第Ⅰ相臨床試験を開始しました。・アンジオテンシノーゲンに対するRNAi治療薬「RG6615」は、2024年6月に、高血圧を対象として第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を開始しました。・「BRY10」は、2024年9月に、慢性疾患を対象として第Ⅰ相臨床試験を開始しました。
※本項(1)において、金額は億円未満を四捨五入しております。また、増減及び%は億円単位で表示された数字で計算しております。
(2)当期の財政状態の概況(単位:億円)2024年 2023年前期末比期末実績 期末実績純営業資産(NOA)及び純資産純運転資本 4,487 4,226 261長期純営業資産 4,989 4,783 206純営業資産(NOA) 9,476 9,009 467ネット現金 9,963 7,390 2,573その他の営業外純資産 △425 △143 △282純資産合計 19,015 16,256 2,759連結財政状態計算書(IFRS実績)資産合計 22,084 19,325 2,759負債合計 △3,069 △3,070 1純資産合計 19,015 16,256 2,759当連結会計年度末における純営業資産(NOA)は前連結会計年度末に比べ467億円増加し、9,476億円となりました。うち、純運転資本は、主に営業債務の減少により前連結会計年度末に比べ261億円増加し、4,487億円となりました。また、長期純営業資産は主に宇都宮工場におけるバイオ原薬製造棟(UT3)及び藤枝工場における合成原薬製造棟(FJ3)への投資により前連結会計年度末から206億円増加し、4,989億円となりました。次項「(3)当期のキャッシュ・フローの概況」で示すとおり、有価証券や有利子負債を含むネット現金は前連結会計年度末に比べ2,573億円増加し、9,963億円となりました。その他の営業外純資産は、主に未払法人所得税の増加により前連結会計年度末から282億円減少し、△425億円となりました。これらの結果、純資産合計は前連結会計年度末に比べ2,759億円増加し、1兆9,015億円となりました。
※純営業資産(NOA)及び純資産について連結財政状態計算書は国際会計基準第1号「財務諸表の表示」に基づいて作成しております。一方で、純営業資産(NOA)及び純資産は、連結財政状態計算書を内部管理の指標として再構成したものであり、ロシュも同様の指標を開示しております。なお、純営業資産(NOA)及び純資産にはCore実績のような除外事項はありません。詳細は補足資料P.8「財政状態」をご覧ください。
※純営業資産(NOA)について純営業資産(NOA:Net Operating Assets)は金融取引や税務上の取引とは独立に当社グループの業績を評価することを可能としております。純営業資産は純運転資本及び有形固定資産、使用権資産、無形資産等を含む長期純営業資産から引当金を控除することで計算しております。
※本項(2)において、金額は億円未満を四捨五入しております。また、増減は億円単位で表示された数字で計算しております。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況(単位:億円)2024年 2023年前年同期比12月期実績 12月期実績フリー・キャッシュ・フロー営業利益 5,420 4,392 +23.4%調整後営業利益 5,848 4,915 +19.0%営業フリー・キャッシュ・フロー 4,934 5,401 △8.6%フリー・キャッシュ・フロー 3,868 3,638 +6.3%ネット現金の純増減 2,573 2,359 +9.1%連結キャッシュ・フロー計算書(IFRS実績)営業活動によるキャッシュ・フロー 4,476 4,099 +9.2%投資活動によるキャッシュ・フロー △2,274 △373 +509.7%財務活動によるキャッシュ・フロー △1,410 △1,393 +1.2%現金及び現金同等物の増減額 815 2,365 △65.5%現金及び現金同等物の期末残高 5,402 4,587 +17.8%営業利益から、営業利益に含まれる減価償却費などのすべての非現金損益項目及び純営業資産に係るすべての非損益現金流出入を調整した調整後営業利益は、5,848億円(前年同期比19.0%増)となりました。調整後営業利益から有形固定資産の取得による支出504億円や純運転資本等の増加288億円等により、営業フリー・キャッシュ・フローは4,934億円(同8.6%減)の収入となりました。純運転資本等の増加要因は前項「(2)当期の財政状態の概況」に記載したとおりです。営業フリー・キャッシュ・フローから法人所得税1,005億円を支払ったこと等により、フリー・キャッシュ・フローは3,868億円(同6.3%増)の収入となりました。フリー・キャッシュ・フローから配当金の支払1,332億円等を調整したネット現金の純増減は2,573億円の増加となりました。また、有価証券及び有利子負債の増減を除いた現金及び現金同等物は815億円増加し、当連結会計年度末残高は5,402億円となりました。
※フリー・キャッシュ・フロー(FCF)について連結キャッシュ・フロー計算書は国際会計基準第7号「キャッシュ・フロー計算書」に基づいて作成しております。一方で、FCFは、連結キャッシュ・フロー計算書を内部管理の指標として再構成したものであり、ロシュも同様の指標を開示しております。なお、FCFにはCore実績のような除外事項はありません。詳細は補足資料P.9「キャッシュ・フロー」をご覧ください。キャッシュ・フロー関連指標の推移2024年 2023年 2022年 2021年12月期 12月期 12月期 12月期当社の株主帰属持分比率(%) 86.1 84.1 76.2 77.2時価ベースの当社の株主帰属持分比率(%) 521.5 454.8 296.3 399.1インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) 4,769.6 5,029.9 4,171.1 5,861.7当社の株主帰属持分比率 :当社の株主持分/総資産時価ベースの当社の株主帰属持分比率 :株式時価総額/総資産インタレスト・カバレッジ・レシオ :キャッシュ・フロー/利払い(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。(注2)株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。(注3)キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。(注4)利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払を使用しております。
※本項(3)において、金額は億円未満を四捨五入しております。また、増減及び%は億円単位で表示された数字で計算しております。
(4)今後の見通し①次期(2025年12月期)の見通しの前提為替レートは1スイスフラン=171円、1ユーロ=160円、1米ドル=148円、1シンガポールドル=113円を想定しております。
②次期の業績の見通し[売上収益]売上収益は1兆1,900億円(前年同期比1.7%増)と増収を見込んでおります。このうち、国内製商品売上高につきましては、薬価改定及び後発品浸透の影響による売上高の減少等の一方、新製品のフェスゴ、ピアスカイや主力品の数量伸長により、4,625億円(同0.3%増)と増収を見込んでおります。海外製商品売上高につきましては、アクテムラが減少する一方、ヘムライブラ、アレセンサやNEMLUVIOの伸長等により、5,555億円(同3.5%増)と増収を見込んでおります。その他の売上収益は、1,720億円(同0.4%減)となる見通しです。このうちロイヤルティ及びプロフィットシェア収入は、アクテムラに関する収入の減少の一方でヘムライブラに関する収入の増加により1,657億円(同12.4%増)となる見込みです。その他の営業収入は、一時金収入の減少により、63億円(同75.1%減)を見込んでおります。
[Core営業利益、Core EPS]上記の売上収益の見通しに続き、製品別売上構成比の変化等により、製商品原価率は前年同期比0.4ポイントの改善となる33.5%を想定しており、売上総利益は8,490億円(前年同期比2.0%増)となる見通しです。研究開発費は1,780億円(同0.6%増)、販売費及び一般管理費は1,010億円(同1.2%減)といずれも前年同期と概ね同水準を見込んでおります。これによりCore営業利益は5,700億円(同2.5%増)、Core当期利益は4,100億円(同3.2%増)となる見通しです。また、Core EPSは250.00円(同3.6%増)を見込んでおります。(単位:億円)2025年見通し 増減率売上収益 11,900 +1.7%製商品売上高 10,180 +2.0%Core営業利益 5,700 +2.5%Core当期利益 4,100 +3.2%
※本項(4)において、金額は億円未満を四捨五入しております。また、増減及び%は億円単位で表示された数字で計算しております。
(5)資本配分に関する基本方針及び当期・次期の配当①資本配分に関する基本方針当社は、「革新的な医薬品とサービスの提供を通じて新しい価値を創造し、世界の医療と人々の健康に貢献する」というミッションのもと、患者さんにとって真に価値あるソリューションを提供し、株主に安定的なリターンを提供できるよう、資本を適切に配分してまいります。共有価値創造に向けての資本配分
1.革新的な医薬品の創出及び提供当社は、独自のサイエンス力と技術力を核とした研究開発や高品質な製品・治験薬を安定的に供給する為の生産設備など、革新的な医薬品の創出及び提供に向けて資本を適切に配分します。
2.価値創造エンジンの拡大創薬基盤強化による価値創造エンジンの拡大に向けて、オープンイノベーションを含む戦略的投資に積極的に取り組みます。
3.その他の投資機会地球環境保全を始めとする社会課題の解決や当社の持続的成長に資するその他の投資機会も適切に評価します。株主還元当社は、戦略的な投資資金需要や業績見通しを勘案した上で、Core EPS対比平均して45%の配当性向を目処に、株主の皆様へ安定的な配当を行うことを目標といたします。
②当期・次期の配当2024年度の業績は、Core当期利益は8期連続の増益を達成し、Core EPSで前年対比19.0%の増加となりました。こうした好業績を反映し、「安定的な配当」「Core EPS対比平均して45%の配当性向を目処」という当社方針に準ずるよう、当期の期末配当金は1株当たり57円を予定しております。この結果、年間配当金は1株当たり98円となり、Core配当性向は40.6%(5年平均で40.3%)となります。次期の配当予想につきましては、1株当たり年間100円(中間配当50円、期末配当50円)の普通配当に創業100周年記念配当150円(中間配当75円、期末配当75円)を加えた1株当たり年間250円を予想値といたします。これにより、2025年の予想Core配当性向は100.0%(5年平均で
54.1%)となります。直近の配当予想 前期実績決定額(2024年10月25日公表) (2023年12月期)基準日 2024年12月31日 2024年12月31日 2023年12月31日1株当たり57円00銭 未定 40円00銭期末配当金配当金総額 93,795百万円 – 65,813百万円効力発生日 2025年3月28日 – 2024年3月29日配当原資 利益剰余金 – 利益剰余金
通期 2025年12月期
出典: 中外製薬 2025年12月期 決算短信〔IFRS〕、開示日 2026年1月29日
1.経営成績等の概況(1)当期の経営成績の概況(単位:億円)2025年 2024年前年同期比12月期実績 12月期実績連結損益(Core実績)売上収益 12,579 11,706 +7.5%製商品売上高 10,778 9,979 +8.0%その他の売上収益 1,801 1,727 +4.3%売上原価 △3,515 △3,381 +4.0%売上総利益 9,065 8,325 +8.9%研究開発費 △1,801 △1,769 +1.8%販売費及び一般管理費 △1,032 △1,022 +1.0%その他の営業収益(費用) 0 27 -営業利益 6,232 5,561 +12.1%当期利益 4,510 3,971 +13.6%連結損益(IFRS実績)売上収益 12,579 11,706 +7.5%営業利益 5,988 5,420 +10.5%当期利益 4,340 3,873 +12.1%<連結損益の概要(IFRSベース)>当連結会計年度の売上収益は1兆2,579億円(前年同期比7.5%増)、営業利益は5,988億円(同10.5%増)、当期利益は4,340億円(同12.1%増)となりました。これらには当社が管理する経常的業績(Coreベース)では除外している無形資産の償却費14億円、無形資産の減損損失17億円、事業再構築費用133億円、経営判断による自社開発一括中止費用等164億円、及び事業所閉鎖に伴う固定資産売却益を含む事業所再編費用84億円(収益)が含まれています。<連結損益の概要(Coreベース)>当連結会計年度の売上収益は、製商品売上高が増加し、1兆2,579億円(前年同期比7.5%増)となりました。売上収益のうち、製商品売上高は1兆778億円(同8.0%増)となりました。国内製商品売上高は、後発品浸透や薬価改定等の影響を受けたものの、新製品のフェスゴ、ピアスカイ、主力品のバビースモ、エンスプリング、ヘムライブラが伸長し、前年同期を上回りました。海外製商品売上高は、ロシュ向けのヘムライブラ及びアクテムラ輸出が増加したため、前年同期を上回りました。その他の売上収益は、一時金収入が減少したものの、ヘムライブラに関する収入の増加等により1,801億円(同4.3%増)となりました。製商品原価率は、為替影響及び製品別売上構成比の変化等により32.6%と前年同期比で1.3ポイント改善しました。結果、売上総利益は9,065億円(同8.9%増)となりました。研究開発費は創薬・早期開発への投資や開発プロジェクトの進展に伴う費用の増加等により1,801億円(同1.8%増)、販売費及び一般管理費は諸経費等の増加により1,032億円(同1.0%増)となりました。その他の営業収益(費用)は0億円(前年同期は27億円の収益)となりました。以上から、Core営業利益は6,232億円(同12.1%増)、Core当期利益は9期連続の増益を達成し、4,510億円(同13.6%増)となりました。一方、昨年1月30日に公表した通期予想に対して、売上収益は、国内及び海外の製商品売上高が好調に推移したことにより、1兆2,579億円と、通期予想を5.7%上回りました。また、製品別の売上構成比の変化等により製商品原価率が32.6%と通期予想比で0.9ポイント改善した一方、研究開発費は1,801億円(通期予想比1.2%増)、販売費及び一般管理費は1,032億円(同2.2%増)と概ね予想通りに推移しました。これらの結果、Core営業利益は通期予想を9.3%上回る6,232億円、Core当期利益は通期予想を10.0%上回る4,510億円となりました。
※Core実績について当社はIFRS移行を機に2013年よりCore実績を開示しております。Core実績とは、IFRS実績に当社が非経常事項と捉える事項の調整を行ったものであります。なお、当社が非経常事項と捉える事項は、事業規模や範囲などの違いによりロシュと判断が異なる場合があります。当社ではCore実績を、社内の業績管理、社内外への経常的な収益性の推移の説明、並びに株主還元をはじめとする成果配分を行う際の指標として使用しております。詳細は2026年1月29日付2025年12月期連結決算〔IFRS〕補足資料(以下、「補足資料」という)P.1「IFRS実績からCore実績への調整表」をご覧ください。<製商品売上高の内訳>(単位:億円)2025年 2024年前年同期比12月期実績 12月期実績製商品売上高 10,778 9,979 +8.0%国内製商品売上高 4,724 4,611 +2.5%オンコロジー領域 2,465 2,477 △0.5%スペシャリティ領域 2,258 2,134 +5.8%海外製商品売上高 6,054 5,368 +12.8%
[国内製商品売上高]国内製商品売上高は、後発品浸透及び薬価改定等の影響を受けたものの、新製品及び主力品が伸長し、4,724億円(前年同期比2.5%増)となりました。オンコロジー領域の売上高は、2,465億円(同0.5%減)となりました。後発品浸透及び薬価改定の影響により、主力品の抗悪性腫瘍剤/抗VEGFヒト化モノクローナル抗体「アバスチン」の売上が減少しました。また、抗悪性腫瘍剤/抗HER2ヒト化モノクローナル抗体「パージェタ」は、本剤を含む配合皮下注製剤である新製品の抗悪性腫瘍剤/抗HER2ヒト化モノクローナル抗体・ヒアルロン酸分解酵素配合剤「フェスゴ」への置き換えが進んだことを主因に売上が大幅に減少しました。一方、「フェスゴ」の売上が大幅に増加したことに加え、2025年3月に発売した抗悪性腫瘍剤/抗CD20/CD3ヒト化二重特異性モノクローナル抗体「ルンスミオ」が順調に市場浸透したほか、主力品の抗悪性腫瘍剤/微小管阻害薬結合抗CD79bモノクローナル抗体「ポライビー」が堅調に推移しました。スペシャリティ領域の売上高は、2,258億円(同5.8%増)となりました。後発品浸透及び薬価改定の影響を受けたものの、主力品の眼科用VEGF/Ang-2阻害剤/抗VEGF/抗Ang-2ヒト化二重特異性モノクローナル抗体「バビースモ」、pH依存的結合性ヒト化抗IL-6レセプターモノクローナル抗体「エンスプリング」、血液凝固第Ⅷ因子機能代替製剤/抗血液凝固第Ⅸa/Ⅹ因子ヒト化二重特異性モノクローナル抗体「ヘムライブラ」の売上が堅調に推移したことに加え、新製品のpH依存的結合性ヒト化抗補体(C5)モノクローナル抗体「ピアスカイ」が好調に市場浸透しました。一方、昨年1月30日に公表した通期予想に対して、国内製商品売上高は、「ヘムライブラ」、「エンスプリング」、「バビースモ」等の上振れにより、4,724億円(通期予想比2.1%増)となりました。
[海外製商品売上高]海外製商品売上高は6,054億円(前年同期比12.8%増)となりました。ロシュ向け輸出については、「ヘムライブラ」、ヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体「アクテムラ」が前年同期比で伸長しました。一方、昨年1月30日に公表した通期予想に対して、海外製商品売上高は、「アクテムラ」、「ヘムライブラ」のロシュ向け輸出の増加等による上振れにより6,054億円(通期予想比9.0%増)となりました。研究開発活動の状況当社グループは、医療用医薬品に関して国内外にわたる積極的な研究開発活動を展開しており、国際的に通用する革新的な医薬品の創製に取り組んでいます。国内では、中外ライフサイエンスパーク横浜において創薬研究を行う一方、浮間研究所において工業化技術の研究を行っています。また、海外では、中外ファーマ・ユー・エス・エー・インコーポレーテッド(米国)、中外ファーマ・ヨーロッパ・リミテッド(英国)、日健中外製薬有限公司(中国)、台湾中外製薬股份有限公司(台湾)が医薬品の開発・申請業務を、中外ファーマボディ・リサーチ・ピーティーイー・リミテッド(シンガポール)が創薬研究に取り組んでいます。当連結会計年度におけるCoreベースの研究開発費は1,801億円(前年同期比1.8%増)、売上収益研究開発費比率は14.3%となりました。2025年1月1日から2025年12月31日までの研究開発活動の進捗状況は以下のとおりです。「がん領域」・抗悪性腫瘍剤/抗PD-L1ヒト化モノクローナル抗体「RG7446」(製品名:「テセントリク」)は、2025年2月に切除不能な胞巣状軟部肉腫に対して、同年9月に再発または難治性の節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型に対して、適応拡大の承認をそれぞれ取得しました。加えて、同年5月に切除不能な胸腺がんを対象として適応拡大の承認申請を行い、同年12月に承認を取得しました。また、第Ⅲ相国際共同治験「CONTACT-02試験」の結果に鑑み、前立腺がん[二次治療](カボザンチニブ併用)を対象とする国内における開発を中止しました。さらに、これまで実施された臨床試験結果に鑑み、早期乳がん(周術期)を対象とする開発を、第Ⅲ相国際共同治験「IMpower030試験」の結果に鑑み、非小細胞肺がん(周術期)を対象とする開発をそれぞれ中止しました。・抗悪性腫瘍剤/ALK阻害剤「AF802/RG7853」(製品名:「アレセンサ」)は、2025年6月に、ALK 融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の固形がんを対象として適応拡大の承認申請を行いました。・抗悪性腫瘍剤/抗CD20/CD3ヒト化二重特異性モノクローナル抗体「RG7828」(製品名:「ルンスミオ」)は、2025年5月に、再発または難治性のアグレッシブB細胞性非ホジキンリンパ腫(「ポライビー」との併用)を対象として適応拡大の承認申請を行いました。・抗悪性腫瘍剤/抗VEGF(血管内皮増殖因子)ヒト化モノクローナル抗体「RG435」(製品名:「アバスチン」)は、2025年8月に、神経線維腫症Ⅱ型を対象として適応拡大の承認申請を行いました。また、第Ⅲ相臨床試験「BEAT-SC試験」の結果に鑑み、小細胞肺がん[一次治療](「テセントリク」との併用)を対象とする開発を中止しました。・抗CD20/CD3バイスペシフィック抗体「RG6026」は、2025年8月に、再発または難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫、及び再発または難治性マントル細胞リンパ腫を対象として国内第Ⅱ相臨床試験を開始しました。・KRAS G12C阻害剤「RG6330」は、2025年10月に、非小細胞肺がん[一次治療]を対象として第Ⅰb/Ⅱ相臨床試験を開始しました。・PI3Kα阻害剤「RG6114」は、2025年7月に、PIK3CA 遺伝子変異陽性乳がん(パルボシクリブ、フルベストラント併用)を対象として国内第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を開始しました。・「MINT91」は、2025年4月に、固形がんを対象として第Ⅰ相臨床試験を開始しました。・pan-KRAS阻害剤「AUBE00」は、2025年6月に、固形がんを対象として第Ⅰ相臨床試験を開始しました。・抗TIGITヒトモノクローナル抗体「RG6058」は、第Ⅲ相国際共同治験「SKYSCRAPER-01試験」、「SKYSCRAPER-03試験」、「SKYSCRAPER-07試験」、及び「SKYSCRAPER-14試験」の結果に鑑み、非小細胞肺がん[一次治療]、非小細胞肺がん(ステージⅢ)、食道がん(いずれも「テセントリク」との併用)、及び肝細胞がん[一次治療](「テセントリク」、「アバスチン」との併用)を対象とする開発をそれぞれ中止しました。・抗HER2/CD3バイスペシフィック抗体「RG6194」は、戦略上の理由から、固形がんを対象とする開発を中止しました。・RAS阻害剤「LUNA18」は、これまでに得られているデータとポートフォリオの状況を勘案し、自社開発を中止する経営判断をしました。・抗CD137アゴニストスイッチ抗体「STA551」は、これまでに得られているデータとポートフォリオの状況を勘案し、自社開発を中止する経営判断をしました。・抗潜在型TGF-β1モノクローナル抗体「SOF10」は、これまでに得られているデータとポートフォリオの状況を勘案し、自社開発を中止する経営判断をしました。・抗CLDN6/CD3/CD137トリスペシフィック抗体「SAIL66」は、これまでに得られているデータとポートフォリオの状況を勘案し、自社開発を中止する経営判断をしました。「免疫疾患領域」・免疫抑制剤「セルセプト」は、2025年3月に、難治性のネフローゼ症候群(頻回再発型あるいはステロイド依存性を示す場合)を対象として公知申請を行い、同年9月に適応拡大の承認を取得しました。・抗TL1A抗体「RG6631」は、2025年4月に潰瘍性大腸炎を対象として、同年9月にクローン病を対象として、第Ⅲ相国際共同治験を開始しました。・当社は、IgA腎症を対象として国内第Ⅲ相臨床試験を実施中のエンドセリン/アンジオテンシンⅡ受容体二重拮抗薬「スパルセンタン」について、2025年11月に、レナリスファーマ株式会社の完全子会社化を通じて、日本、韓国、台湾における独占的な開発・販売権を取得しました。「神経疾患領域」・ウイルスベクター製品「RG6356/SRP-9001」(製品名:「エレビジス」)は、2025年5月に、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(エクソン8及び/またはエクソン9の一部または全体の欠失変異を有さず、抗AAVrh74抗体が陰性である3歳以上8歳未満の歩行可能な方)の治療を目的とした再生医療等製品として国内で条件及び期限付承認に該当する製造販売承認を取得しました。・抗アミロイドベータ/TfR1融合蛋白「RG6102」は、2025年11月に、アルツハイマー病を対象として第Ⅲ相国際共同治験を開始しました。・pH依存的結合性ヒト化抗IL-6レセプターモノクローナル抗体「SA237/RG6168」(製品名:「エンスプリング」)は、2025年4月に、デュシェンヌ型筋ジストロフィーを対象として第Ⅱ相臨床試験を開始しました。「血液疾患領域」・血液凝固第Ⅷ因子機能代替製剤/抗血液凝固第Ⅸa/X因子ヒト化二重特異性モノクローナル抗体「ACE910/RG6013」(製品名:「ヘムライブラ」)は、2025年6月に、Ⅲ型フォン・ヴィレブランド病を対象として第Ⅲ相国際共同治験を開始しました。・pH依存的結合性ヒト化抗補体(C5)モノクローナル抗体「SKY59/RG6107」(製品名:「ピアスカイ」)は、ロシュが海外で実施した臨床試験の結果に鑑みて、鎌状赤血球症を対象とする開発を中止したことを受け、パイプラインから除外しました。「眼科領域」・眼科用VEGF/Ang-2阻害剤/抗VEGF/抗Ang-2ヒト化二重特異性モノクローナル抗体「RG7716」(製品名:「バビースモ」)は、2025年5月に、脈絡膜新生血管を伴う網膜色素線条に対する適応拡大の承認を取得しました。また、同年5月に、非増殖糖尿病網膜症を対象として国内第Ⅲ相臨床試験を開始しました。「その他の領域」・アンジオテンシノーゲンに対するRNAi治療薬「RG6615」は、2025年11月に、高血圧症を対象として第Ⅲ相国際共同治験を開始しました。・抗潜在型ミオスタチンスイーピング抗体「GYM329/RG6237」は、2025年5月に、肥満症を対象として第Ⅱ相臨床試験を開始しました。・抗補体C1sリサイクリング抗体「RAY121」は、2025年3月に、第Ⅰ相臨床試験を開始しました。・抗IL-8リサイクリング抗体「AMY109」は、これまでに得られているデータとポートフォリオの状況を勘案し、自社開発を中止する経営判断をしました。・「BRY10」は、これまでに得られているデータに鑑み、慢性疾患を対象とする開発を中止しました。
※本項(1)において、金額は億円未満を四捨五入しております。また、増減及び%は億円単位で表示された数字で計算しております。
(2)当期の財政状態の概況(単位:億円)2025年 2024年前期末比期末実績 期末実績純営業資産(NOA)及び純資産純運転資本 5,270 4,487 783長期純営業資産 5,833 4,989 844純営業資産(NOA) 11,103 9,476 1,627ネット現金 9,797 9,963 △166その他の営業外純資産 △643 △425 △218純資産合計 20,257 19,015 1,242連結財政状態計算書(IFRS実績)資産合計 24,686 22,084 2,602負債合計 △4,429 △3,069 △1,360純資産合計 20,257 19,015 1,242当連結会計年度末における純営業資産(NOA)は前連結会計年度末に比べ1,627億円増加し、1兆1,103億円となりました。うち、純運転資本は営業債務が増加した一方で、営業債権の増加及び未収入金の増加等により前連結会計年度末に比べ783億円増加し、5,270億円となりました。また、長期純営業資産は宇都宮工場におけるバイオ原薬製造棟(UT3)や注射剤棟(UTA)への投資、無形資産の増加等により前連結会計年度末から844億円増加し、5,833億円となりました。次項「(3)当期のキャッシュ・フローの概況」で示すとおり、有価証券や有利子負債を含むネット現金は前連結会計年度末に比べ166億円減少し、9,797億円となりました。その他の営業外純資産は主にリース負債の増加により前連結会計年度末から218億円減少し、△643億円となりました。これらの結果、純資産合計は前連結会計年度末に比べ1,242億円増加し、2兆257億円となりました。
※純営業資産(NOA)及び純資産について連結財政状態計算書は国際会計基準第1号「財務諸表の表示」に基づいて作成しております。一方で、純営業資産(NOA)及び純資産は、連結財政状態計算書を内部管理の指標として再構成したものであり、ロシュも同様の指標を開示しております。なお、純営業資産(NOA)及び純資産にはCore実績のような除外事項はありません。詳細は補足資料P.8「財政状態」をご覧ください。
※純営業資産(NOA)について純営業資産(NOA:Net Operating Assets)は金融取引や税務上の取引とは独立に当社グループの業績を評価することを可能としております。純営業資産は純運転資本及び有形固定資産、使用権資産、無形資産等を含む長期純営業資産から引当金を控除することで計算しております。
※本項(2)において、金額は億円未満を四捨五入しております。また、増減は億円単位で表示された数字で計算しております。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況(単位:億円)2025年 2024年前年同期比12月期実績 12月期実績フリー・キャッシュ・フロー営業利益 5,988 5,420 +10.5%調整後営業利益 6,515 5,848 +11.4%営業フリー・キャッシュ・フロー 4,521 4,934 △8.4%フリー・キャッシュ・フロー 2,733 3,868 △29.3%ネット現金の純増減 △166 2,573 -%連結キャッシュ・フロー計算書(IFRS実績)営業活動によるキャッシュ・フロー 3,863 4,476 △13.7%投資活動によるキャッシュ・フロー △2,013 △2,274 △11.5%財務活動によるキャッシュ・フロー △3,079 △1,410 +118.4%現金及び現金同等物の増減額 △1,136 815 -%現金及び現金同等物の期末残高 4,266 5,402 △21.0%営業利益から、営業利益に含まれる減価償却費などのすべての非現金損益項目及び純営業資産に係るすべての非損益現金流出入を調整した調整後営業利益は、6,515億円(前年同期比11.4%増)となりました。調整後営業利益から純運転資本等の増加797億円や有形固定資産の取得による支出763億円等により、営業フリー・キャッシュ・フローは4,521億円(同8.4%減)の収入となりました。純運転資本等の増加要因は前項「(2)当期の財政状態の概況」に記載したとおりです。営業フリー・キャッシュ・フローから法人所得税1,911億円を支払ったこと等により、フリー・キャッシュ・フローは2,733億円(同29.3%減)の収入となりました。フリー・キャッシュ・フローから配当金の支払2,994億円等を調整したネット現金の純増減は166億円の減少となりました。また、有価証券及び有利子負債の増減を除いた現金及び現金同等物は1,136億円減少し、当連結会計年度末残高は4,266億円となりました。
※フリー・キャッシュ・フロー(FCF)について連結キャッシュ・フロー計算書は国際会計基準第7号「キャッシュ・フロー計算書」に基づいて作成しております。一方で、FCFは、連結キャッシュ・フロー計算書を内部管理の指標として再構成したものであり、ロシュも同様の指標を開示しております。なお、FCFにはCore実績のような除外事項はありません。詳細は補足資料P.9「キャッシュ・フロー」をご覧ください。キャッシュ・フロー関連指標の推移2025年 2024年 2023年 2022年12月期 12月期 12月期 12月期当社の株主帰属持分比率(%) 82.1 86.1 84.1 76.2時価ベースの当社の株主帰属持分比率(%) 549.5 521.5 454.8 296.3インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) 900.8 4,769.6 5,029.9 4,171.1当社の株主帰属持分比率 :当社の株主持分/総資産時価ベースの当社の株主帰属持分比率 :株式時価総額/総資産インタレスト・カバレッジ・レシオ :キャッシュ・フロー/利払い(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。(注2)株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。(注3)キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。(注4)利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払を使用しております。
※本項(3)において、金額は億円未満を四捨五入しております。また、増減及び%は億円単位で表示された数字で計算しております。
(4)今後の見通し①次期(2026年12月期)の見通しの前提為替レートは1スイスフラン=184円、1ユーロ=179円、1米ドル=151円、1シンガポールドル=119円を想定しております。
②次期の業績の見通し[売上収益]売上収益は1兆3,450億円(前年同期比6.9%増)と増収を見込んでおります。このうち、国内製商品売上高につきましては、薬価改定及び後発品浸透の影響による売上高の減少等の一方、新製品のルンスミオや主力品の数量伸長により、4,980億円(同5.4%増)と増収を見込んでおります。海外製商品売上高につきましては、NEMLUVIOやヘムライブラの伸長等の一方、アクテムラの減少等により、6,020億円(同0.6%減)と前年同期と同水準を見込んでおります。その他の売上収益は、2,450億円(同36.0%増)となる見通しです。このうちロイヤルティ及びプロフィットシェア収入は、第三者導出品やヘムライブラに関する収入の増加により2,172億円(同25.8%増)となる見込みです。その他の営業収入は、一時金収入の増加により、278億円(同270.7%増)を見込んでおります。
[Core営業利益、Core EPS]上記の売上収益の見通しに続き、製品別売上構成比の変化等により、製商品原価率は前年同期比2.3ポイントの上昇となる34.9%を想定しており、売上総利益は9,615億円(前年同期比6.1%増)となる見通しです。研究開発費は創薬・早期開発への投資や開発プロジェクトの進展に伴う費用の増加等により1,900億円(同5.5%増)、販売費及び一般管理費は前年同期と同水準の1,020億円(同1.2%減)を見込んでおります。これによりCore営業利益は6,700億円(同7.5%増)、Core当期利益は4,850億円(同7.5%増)となる見通しです。また、Core EPSは295.00円(同7.7%増)を見込んでおります。(単位:億円)2026年見通し 増減率売上収益 13,450 +6.9%製商品売上高 11,000 +2.1%Core営業利益 6,700 +7.5%Core当期利益 4,850 +7.5%
※本項(4)において、金額は億円未満を四捨五入しております。また、増減及び%は億円単位で表示された数字で計算しております。
(5)資本配分に関する基本方針及び当期・次期の配当①資本配分に関する基本方針当社は、「革新的な医薬品とサービスの提供を通じて新しい価値を創造し、世界の医療と人々の健康に貢献する」というミッションのもと、患者さんにとって真に価値あるソリューションを提供し、株主に安定的なリターンを提供できるよう、資本を適切に配分してまいります。共有価値創造に向けての資本配分
1.革新的な医薬品の創出及び提供当社は、独自のサイエンス力と技術力を核とした研究開発や高品質な製品・治験薬を安定的に供給する為の生産設備など、革新的な医薬品の創出及び提供に向けて資本を適切に配分します。
2.価値創造エンジンの拡大創薬基盤強化による価値創造エンジンの拡大に向けて、オープンイノベーションを含む戦略的投資に積極的に取り組みます。
3.その他の投資機会地球環境保全を始めとする社会課題の解決や当社の持続的成長に資するその他の投資機会も適切に評価します。株主還元当社は、戦略的な投資資金需要や業績見通しを勘案した上で、Core EPS対比平均して45%の配当性向を目処に、株主の皆様へ安定的な配当を行うことを目標といたします。
②当期・次期の配当2025年度の業績は、Core当期利益は9期連続の増益を達成し、Core EPSで前年対比13.6%の増加となりました。こうした好業績を反映し、「安定的な配当」「Core EPS対比平均して45%の配当性向を目処」という当社方針に準じ、当期の期末配当金は1株当たり147円(普通配当72円、創業100周年記念配当75円)を予定しております。この結果、年間配当金は1株当たり272円(普通配当122円、創業100周年記念配当150円)となり、Core配当性向は99.3%(5年平均で54.9%)となります。次期の配当予想につきましては、1株当たり年間132円、うち中間配当金66円を予想値といたします。これにより、2026年の予想Core配当性向は44.7%(5年平均で54.7%)となります。直近の配当予想 前期実績決定額(2025年1月30日公表) (2024年12月期)基準日 2025年12月31日 2025年12月31日 2024年12月31日1株当たり147円00銭 125円00銭 57円00銭期末配当金配当金総額 241,920百万円 – 93,795百万円効力発生日 2026年3月27日 – 2025年3月28日配当原資 利益剰余金 – 利益剰余金
四半期 2025年12月期 第2四半期
出典: 中外製薬 2025年12月期 第2四半期 決算短信〔IFRS〕、開示日 2025年7月24日(https://www2.jpx.co.jp/disc/45190/140120250723518675.pdf)
1.当中間決算に関する定性的情報(1)連結経営成績に関する説明(単位:億円)2025年 2024年前年同期比中間期実績 中間期実績連結損益(Core実績)売上収益 5,785 5,529 +4.6%製商品売上高 5,114 4,855 +5.3%その他の売上収益 670 673 △0.4%売上原価 △1,752 △1,602 +9.4%売上総利益 4,033 3,926 +2.7%研究開発費 △863 △840 +2.7%販売費及び一般管理費 △454 △466 △2.6%その他の営業収益(費用) 4 8 △50.0%営業利益 2,720 2,628 +3.5%中間利益 1,935 1,895 +2.1%連結損益(IFRS実績)売上収益 5,785 5,529 +4.6%営業利益 2,733 2,582 +5.8%中間利益 1,944 1,863 +4.3%<連結損益の概要(IFRSベース)>当中間連結会計期間の売上収益は5,785億円(前年同期比4.6%増)、営業利益は2,733億円(同5.8%増)、中間利益は1,944億円(同4.3%増)となりました。これらには当社が管理する経常的業績(Coreベース)では除外している無形資産の償却費8億円、無形資産の減損損失1億円、事業再構築費用63億円及び事業所閉鎖に伴う固定資産売却益を含む事業所再編費用84億円(収益)が含まれています。<連結損益の概要(Coreベース)>当中間連結会計期間の売上収益は、製商品売上高が増加し、5,785億円(前年同期比4.6%増)となりました。売上収益のうち、製商品売上高は5,114億円(同5.3%増)となりました。国内製商品売上高は、薬価改定や後発品浸透等の影響を受けたものの、新製品のフェスゴ、ピアスカイ、主力品のバビースモが大幅に増加し、前年同期を上回りました。海外製商品売上高は、ロシュ向けのアクテムラ輸出が大幅に増加したため、前年同期を上回りました。その他の売上収益は、ヘムライブラに関する収入が増加したものの、一時金収入の減少等により670億円(同0.4%減)となりました。製商品原価率は、製品別売上構成比の変化等により34.3%と前年同期比で1.3ポイント上昇しました。結果、売上総利益は4,033億円(同2.7%増)となりました。研究開発費は創薬・早期開発への投資や開発プロジェクトの進展に伴う費用の増加等により863億円(同2.7%増)、販売費及び一般管理費は諸経費等の減少により454億円(同2.6%減)となりました。その他の営業収益(費用)は4億円の収益(前年同期は8億円の収益)となりました。以上から、Core営業利益は2,720億円(同3.5%増)、Core中間利益は1,935億円(同2.1%増)となりました。
※Core実績について当社はIFRS移行を機に2013年よりCore実績を開示しております。Core実績とは、IFRS実績に当社が非経常事項と捉える事項の調整を行ったものであります。なお、当社が非経常事項と捉える事項は、事業規模や範囲などの違いによりロシュと判断が異なる場合があります。当社ではCore実績を、社内の業績管理、社内外への経常的な収益性の推移の説明、並びに株主還元をはじめとする成果配分を行う際の指標として使用しております。詳細は2025年7月24日付2025年12月期第2四半期(中間期)連結決算〔IFRS〕補足資料(以下、「補足資料」という)P.1「IFRS実績からCore実績への調整表」をご覧ください。<製商品売上高の内訳>(単位:億円)2025年 2024年前年同期比中間期実績 中間期実績製商品売上高 5,114 4,855 +5.3%国内製商品売上高 2,233 2,172 +2.8%オンコロジー領域 1,166 1,188 △1.9%スペシャリティ領域 1,067 984 +8.4%海外製商品売上高 2,881 2,684 +7.3%
[国内製商品売上高]国内製商品売上高は、薬価改定及び後発品浸透等の影響を受けたものの、新製品及び主力品が伸長し、2,233億円(前年同期比2.8%増)となりました。オンコロジー領域の売上高は、1,166億円(同1.9%減)となりました。新製品の抗悪性腫瘍剤/抗HER2ヒト化モノクローナル抗体・ヒアルロン酸分解酵素配合剤「フェスゴ」の売上が大幅に増加したほか、2025年3月に発売した抗悪性腫瘍剤/抗CD20/CD3ヒト化二重特異性モノクローナル抗体「ルンスミオ」が順調に市場浸透しているものの、薬価改定及び後発品浸透の影響により、主力品の抗悪性腫瘍剤/抗VEGFヒト化モノクローナル抗体「アバスチン」の売上が減少しました。また、抗悪性腫瘍剤/抗HER2ヒト化モノクローナル抗体「パージェタ」は、同剤を含む配合皮下注製剤である「フェスゴ」の市場浸透影響を主因に前年同期を大幅に下回りました。スペシャリティ領域の売上高は、1,067億円(同8.4%増)となりました。薬価改定及び後発品浸透の影響を受けたものの、主力品の眼科用VEGF/Ang-2阻害剤/抗VEGF/抗Ang-2ヒト化二重特異性モノクローナル抗体「バビースモ」の大幅な増加や、新製品のpH依存的結合性ヒト化抗補体(C5)モノクローナル抗体「ピアスカイ」の好調な市場浸透に加え、主力品の血液凝固第Ⅷ因子機能代替製剤/抗血液凝固第Ⅸa/Ⅹ因子ヒト化二重特異性モノクローナル抗体「ヘムライブラ」やpH依存的結合性ヒト化抗IL-6レセプターモノクローナル抗体「エンスプリング」が増加しました。
[海外製商品売上高]海外製商品売上高は2,881億円(前年同期比7.3%増)となりました。ロシュ向け輸出については、「へムライブラ」が前年同期比で減少した一方、ヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体「アクテムラ」が大幅に伸長しました。研究開発活動の状況当中間連結会計期間におけるCoreベースの研究開発費は863億円(前年同期比2.7%増)、売上収益研究開発費比率は14.9%となりました。2025年1月1日から2025年6月30日までの研究開発活動の進捗状況は以下のとおりです。「がん領域」・抗悪性腫瘍剤/抗PD-L1ヒト化モノクローナル抗体「RG7446」(製品名:「テセントリク」)は、2025年2月に、切除不能な胞巣状軟部肉腫に対する適応拡大の承認を取得しました。加えて、同年5月に切除不能な胸腺がんを対象として適応拡大の承認申請を行いました。また、第Ⅲ相国際共同治験「CONTACT-02試験」の結果に鑑み、前立腺がん[二次治療](カボザンチニブ併用)を対象とする国内における開発を中止しました。さらに、これまで実施された臨床試験結果に鑑み、早期乳がん(周術期)を対象とする開発を中止しました。・抗悪性腫瘍剤/ALK阻害剤「AF802/RG7853」(製品名:「アレセンサ」)は、2025年6月にALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の固形がんを対象として適応拡大の承認申請を行いました。・抗悪性腫瘍剤/抗CD20/CD3ヒト化二重特異性モノクローナル抗体「RG7828」(製品名:「ルンスミオ」)は、2025年5月に、再発または難治性のアグレッシブB細胞性非ホジキンリンパ腫(「ポライビー」との併用)を対象として適応拡大の承認申請を行いました。・「MINT91」は、2025年4月に、固形がんを対象として第Ⅰ相臨床試験を開始しました。・pan-KRAS阻害剤「AUBE00」は、2025年6月に、固形がんを対象として第Ⅰ相臨床試験を開始しました。・抗TIGITヒトモノクローナル抗体「RG6058」は、第Ⅲ相国際共同治験「SKYSCRAPER-01試験」及び「SKYSCRAPER-07試験」の結果に鑑み、非小細胞肺がん[一次治療]、及び食道がん(いずれも「テセントリク」との併用)を対象とする開発をそれぞれ中止しました。・抗HER2/CD3バイスペシフィック抗体「RG6194」は、戦略上の理由から、固形がんを対象とする開発を中止しました。・抗VEGF(血管内皮増殖因子)ヒト化モノクローナル抗体「RG435」(製品名:「アバスチン」)は、第Ⅲ相臨床試験「BEAT-SC試験」の結果に鑑み、小細胞肺がん[一次治療](「テセントリク」との併用)を対象とする開発を中止しました。「免疫疾患領域」・免疫抑制剤「セルセプト」は、2025年3月に、難治性のネフローゼ症候群(頻回再発型あるいはステロイド依存性を示す場合)を対象として公知申請を行いました。・抗TL1A抗体「RG6631」は、2025年4月に、潰瘍性大腸炎を対象として第Ⅲ相国際共同治験を開始しました。「神経疾患領域」・ウイルスベクター製品「RG6356/SRP-9001」(製品名:「エレビジス」)は、2025年5月に、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(エクソン8及び/またはエクソン9の一部または全体の欠失変異を有さず、抗AAVrh74抗体が陰性である3歳以上8歳未満の歩行可能な方)の治療を目的とした再生医療等製品として国内で条件及び期限付承認に該当する製造販売承認を取得しました。・pH依存的結合性ヒト化抗IL-6レセプターモノクローナル抗体「SA237/RG6168」(製品名:「エンスプリング」)は、2025年4月にデュシェンヌ型筋ジストロフィーを対象として第Ⅱ相臨床試験を開始しました。「血液疾患領域」・血液凝固第Ⅷ因子機能代替製剤/抗血液凝固第Ⅸa/X因子ヒト化二重特異性モノクローナル抗体「ACE910/RG6013」(製品名:「ヘムライブラ」)は、2025年6月にフォン・ヴィレブランド病を対象として第Ⅲ相国際共同治験を開始しました。「眼科領域」・眼科用VEGF/Ang-2阻害剤/抗VEGF/抗Ang-2ヒト化二重特異性モノクローナル抗体「RG7716」(製品名:「バビースモ」)は、2025年5月に、脈絡膜新生血管を伴う網膜色素線条に対する適応拡大の承認を取得しました。また、同年5月に、非増殖糖尿病網膜症を対象として国内第Ⅲ相臨床試験を開始しました。「その他の領域」・抗補体C1sリサイクリング抗体「RAY121」は、2025年3月に、第Ⅰ相臨床試験を開始しました。・抗潜在型ミオスタチンスイーピング抗体「GYM329/RG6237」は、2025年5月に、肥満症を対象として第Ⅱ相臨床試験を開始しました。
(2)連結財政状態に関する説明<資産、負債及び純資産の状況>(単位:億円)2025年 2024年前期末比中間期末実績 期末実績純営業資産(NOA)及び純資産純運転資本 4,417 4,487 △70長期純営業資産 5,499 4,989 510純営業資産(NOA) 9,915 9,476 439ネット現金 10,276 9,963 313その他の営業外純資産 △340 △425 85純資産合計 19,851 19,015 836連結財政状態計算書(IFRS実績)資産合計 22,783 22,084 699負債合計 △2,932 △3,069 137純資産合計 19,851 19,015 836当中間連結会計期間末における純営業資産(NOA)は前連結会計年度末に比べ439億円増加し、9,915億円となりました。うち、純運転資本は設備未払金が減少した一方で、営業債務の増加等により前連結会計年度末に比べ70億円減少し、4,417億円となりました。また、長期純営業資産は主に宇都宮工場におけるバイオ原薬製造棟(UT3)及び注射剤棟(UTA)への投資により前連結会計年度末から510億円増加し、5,499億円となりました。次項「キャッシュ・フローの状況」で示すとおり、有価証券や有利子負債を含むネット現金は前連結会計年度末に比べ313億円増加し、1兆276億円となりました。その他の営業外純資産は主に未払法人所得税の減少により前連結会計年度末から85億円増加し、△340億円となりました。これらの結果、純資産合計は前連結会計年度末に比べ836億円増加し、1兆9,851億円となりました。
※純営業資産(NOA)及び純資産について連結財政状態計算書は国際会計基準第1号「財務諸表の表示」に基づいて作成しております。一方で、純営業資産(NOA)及び純資産は、連結財政状態計算書を内部管理の指標として再構成したものであり、ロシュも同様の指標を開示しております。なお、純営業資産(NOA)及び純資産にはCore実績のような除外事項はありません。詳細は補足資料P.8「財政状態」をご覧ください。
※純営業資産(NOA)について純営業資産(NOA:Net Operating Assets)は金融取引や税務上の取引とは独立に当社グループの業績を評価することを可能としております。純営業資産は純運転資本及び有形固定資産、使用権資産、無形資産等を含む長期純営業資産から引当金を控除することで計算しております。<キャッシュ・フローの状況>(単位:億円)2025年 2024年前年同期比中間期実績 中間期実績フリー・キャッシュ・フロー営業利益 2,733 2,582 +5.8%調整後営業利益 2,898 2,751 +5.3%営業フリー・キャッシュ・フロー 2,368 1,695 +39.7%フリー・キャッシュ・フロー 1,228 1,347 △8.8%ネット現金の純増減 313 767 △59.2%連結キャッシュ・フロー計算書(IFRS実績)営業活動によるキャッシュ・フロー 1,861 1,716 +8.4%投資活動によるキャッシュ・フロー △1,335 △1,729 △22.8%財務活動によるキャッシュ・フロー △978 △695 +40.7%現金及び現金同等物の増減額 △431 △649 △33.6%現金及び現金同等物の中間期末残高 4,971 3,938 +26.2%営業利益から、営業利益に含まれる減価償却費などのすべての非現金損益項目及び純営業資産に係るすべての非損益現金流出入を調整した調整後営業利益は、2,898億円(前年同期比5.3%増)となりました。調整後営業利益から純運転資本等の減少161億円等があった一方で、有形固定資産の取得による支出489億円や無形固定資産の取得による支出162億円等により、営業フリー・キャッシュ・フローは2,368億円(同39.7%増)の収入となりました。純運転資本等の減少要因は前項「資産、負債及び純資産の状況」に記載したとおりです。営業フリー・キャッシュ・フローから法人所得税1,072億円を支払ったこと等により、フリー・キャッシュ・フローは1,228億円(同8.8%減)の収入となりました。フリー・キャッシュ・フローから配当金の支払938億円等を調整したネット現金の純増減は313億円の増加となりました。また、有価証券及び有利子負債の増減を除いた現金及び現金同等物は431億円減少し、当中間期末残高は4,971億円となりました。
※フリー・キャッシュ・フロー(FCF)について連結キャッシュ・フロー計算書は国際会計基準第7号「キャッシュ・フロー計算書」に基づいて作成しております。一方で、FCFは、連結キャッシュ・フロー計算書を内部管理の指標として再構成したものであり、ロシュも同様の指標を開示しております。なお、FCFにはCore実績のような除外事項はありません。詳細は補足資料P.9「キャッシュ・フロー」をご覧ください。
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明2025年1月30日に公表いたしました連結業績予想から修正しておりません。
※本項1.「当中間決算に関する定性的情報」において、金額は億円未満を四捨五入しております。また、増減及び%は億円単位で表示された数字で計算しております。
四半期 2026年12月期 第2四半期
出典: 中外製薬 2026年12月期 第2四半期 決算短信〔IFRS〕、開示日 2026年7月24日(https://www2.jpx.co.jp/disc/45190/140120260723598715.pdf)
1.当中間決算に関する定性的情報(1)連結経営成績に関する説明(単位:億円)2026年 2025年前年同期比中間期実績 中間期実績連結損益(Core実績)売上収益 6,633 5,785 +14.7%製商品売上高 5,665 5,114 +10.8%その他の売上収益 968 670 +44.5%売上原価 △1,959 △1,752 +11.8%売上総利益 4,675 4,033 +15.9%研究開発費 △902 △863 +4.5%販売費及び一般管理費 △490 △454 +7.9%その他の営業収益(費用) 9 4 +125.0%営業利益 3,291 2,720 +21.0%中間利益 2,384 1,935 +23.2%連結損益(IFRS実績)売上収益 6,633 5,785 +14.7%営業利益 3,196 2,733 +16.9%中間利益 2,317 1,944 +19.2%<連結損益の概要(IFRSベース)>当中間連結会計期間の売上収益は6,633億円(前年同期比14.7%増)、営業利益は3,196億円(同16.9%増)、中間利益は2,317億円(同19.2%増)となりました。これらには当社が管理する経常的業績(Coreベース)では除外している無形資産の償却費12億円、事業再構築費用等83億円が含まれております。<連結損益の概要(Coreベース)>当中間連結会計期間の売上収益は、製商品売上高及びその他の売上収益が伸長し、6,633億円(前年同期比14.7%増)となりました。売上収益のうち、製商品売上高は5,665億円(同10.8%増)となりました。国内製商品売上高は、薬価改定や後発品浸透等の影響を受けたものの、主力品のバビースモ、ポライビー、エンスプリング、フェスゴ及び新製品のエレビジス、ルンスミオが伸長し、前年同期を上回りました。海外製商品売上高は、ロシュ向けのヘムライブラ輸出が増加するとともに、ガルデルマへ導出したNEMLUVIOの同社向け輸出が大幅に増加し、前年同期を上回りました。その他の売上収益は、968億円(同44.5%増)となりました。一時金収入の大幅な増加に加え、主にヘムライブラ、NEMLUVIOに関するロイヤルティ収入の増加により、前年同期を大きく上回りました。製商品原価率は、製品別売上構成比の変化等により34.6%と前年同期比で0.3ポイント上昇しました。結果、売上総利益は4,675億円(同15.9%増)となりました。研究開発費は902億円(同4.5%増)となり、創薬・早期開発への投資や開発プロジェクトの進展に伴う費用の増加等により前年同期を上回りました。販売費及び一般管理費は490億円(同7.9%増)となり、主に法人事業税(外形標準課税)及び一時的な諸経費等の増加により前年同期を上回りました。その他の営業収益(費用)は9億円の収益(前年同期は4億円の収益)となりました。以上から、Core営業利益は3,291億円(同21.0%増)、Core中間利益は2,384億円(同23.2%増)となりました。
※Core実績について当社はIFRS移行を機に2013年よりCore実績を開示しております。Core実績とは、IFRS実績に当社が非経常事項と捉える事項の調整を行ったものであります。なお、当社が非経常事項と捉える事項は、事業規模や範囲などの違いによりロシュと判断が異なる場合があります。当社ではCore実績を、社内の業績管理、社内外への経常的な収益性の推移の説明、並びに株主還元をはじめとする成果配分を行う際の指標として使用しております。詳細は2026年7月24日付2026年12月期第2四半期(中間期)連結決算〔IFRS〕補足資料(以下、「補足資料」という)P.1「IFRS実績からCore実績への調整表」をご覧ください。<製商品売上高の内訳>(単位:億円)2026年 2025年前年同期比中間期実績 中間期実績製商品売上高 5,665 5,114 +10.8%国内製商品売上高 2,379 2,233 +6.5%オンコロジー領域 1,174 1,166 +0.7%スペシャリティ領域 1,205 1,067 +12.9%海外製商品売上高 3,286 2,881 +14.1%
[国内製商品売上高]国内製商品売上高は、薬価改定及び後発品浸透等の影響を受けたものの、主力品及び新製品が伸長し、2,379億円(前年同期比6.5%増)となりました。オンコロジー領域の売上高は、1,174億円(同0.7%増)となりました。薬価改定及び後発品浸透の影響により、抗悪性腫瘍剤/抗VEGFヒト化モノクローナル抗体「アバスチン」の売上が減少しました。一方、主力品の抗悪性腫瘍剤/微小管阻害薬結合抗CD79bモノクローナル抗体「ポライビー」、抗悪性腫瘍剤/抗HER2ヒト化モノクローナル抗体・ヒアルロン酸分解酵素配合剤「フェスゴ」の好調な推移に加えて、新製品の抗悪性腫瘍剤/抗CD20/CD3ヒト化二重特異性モノクローナル抗体「ルンスミオ」が市場浸透しました。スペシャリティ領域の売上高は、1,205億円(同12.9%増)となりました。薬価改定の影響を受けたものの、主力品の眼科用VEGF/Ang-2阻害剤/抗VEGF/抗Ang-2ヒト化二重特異性モノクローナル抗体「バビースモ」の売上が大幅に増加したことに加え、pH依存的結合性ヒト化抗IL-6レセプターモノクローナル抗体「エンスプリング」が堅調に推移しました。また、2026年2月に発売したウイルスベクター製品「エレビジス」が順調に市場浸透しました。
[海外製商品売上高]海外製商品売上高は3,286億円(前年同期比14.1%増)となりました。血液凝固第Ⅷ因子機能代替製剤/抗血液凝固第Ⅸa/Ⅹ因子ヒト化二重特異性モノクローナル抗体「ヘムライブラ」のロシュ向け輸出が増加するとともに、ヒト化抗ヒトIL-31受容体Aモノクローナル抗体「NEMLUVIO」のガルデルマ向け輸出が大幅に増加しました。研究開発活動の状況当中間連結会計期間におけるCoreベースの研究開発費は902億円(前年同期比4.5%増)、売上収益研究開発費比率は13.6%となりました。当中間連結会計期間における研究開発活動の主な進捗状況は以下のとおりです。「がん領域」・抗悪性腫瘍剤/抗CD20/CD3ヒト化二重特異性モノクローナル抗体「RG7828」(製品名:「ルンスミオ」)は、2026年3月に、再発または難治性の大細胞型B細胞リンパ腫(「ポライビー」との併用)を対象として適応拡大の承認を取得しました。・抗悪性腫瘍剤/ALK阻害剤「AF802/RG7853」(製品名:「アレセンサ」)は、2026年5月に、ALK融合遺伝子陽性の進行・再発の固形がんを対象として適応拡大の承認を取得しました。・抗悪性腫瘍剤/抗VEGFヒト化モノクローナル抗体「RG435」(製品名:「アバスチン」)は、2026年6月に、神経線維腫症2型を対象として適応拡大の承認を取得しました。・抗悪性腫瘍剤/抗PD-L1ヒト化モノクローナル抗体「RG7446」(製品名:「テセントリク」)は、2026年1月に、分子的残存病変(MRD)陽性の膀胱がんにおける術後補助療法を対象として、また、同年6月に局所進行の食道がんにおける根治的化学放射線療法後の維持療法を対象として、適応拡大の承認申請を行いました。また、第Ⅲ相国際共同治験「IMbrave251試験」の結果に鑑み、肝細胞がん[二次治療](レンバチニブまたはソラフェニブ併用)を対象とする開発を中止しました。・選択的エストロゲン受容体分解薬「RG6171」は、2026年5月に、再発リスクが中程度以上のホルモン受容体陽性かつHER2陰性乳がんにおける術後薬物療法、及びホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳がんを対象としてそれぞれ承認申請を行いました。また、第Ⅲ相国際共同治験「persevERA試験」の結果に鑑み、乳がん[一次治療](パルボシクリブ併用)を対象とする開発を中止しました。・KRAS G12C阻害剤「RG6330」は、2026年1月に、非小細胞肺がん[一次治療]を対象として第Ⅲ相国際共同治験を開始しました。・PI3Kα阻害剤「RG6114」は、2026年2月に、PIK3CA 遺伝子変異陽性乳がん(内分泌療法感受性) [一次治療](CDK4/6阻害剤、レトロゾール併用)を対象として、同年3月に、PIK3CA 遺伝子変異陽性・HER2陽性乳がん[一次治療](フェスゴ併用)を対象としてそれぞれ第Ⅲ相国際共同治験を開始しました。「免疫疾患領域」・抗悪性腫瘍剤/ヒト化抗CD20モノクローナル抗体「RG7159」(製品名:「ガザイバ」)は、2026年5月に、特発性ネフローゼ症候群を対象として適応拡大の承認申請を行いました。・エンドセリン/アンジオテンシンⅡ受容体二重拮抗薬「スパルセンタン」は、2026年6月に、IgA腎症を対象として承認申請を行いました。・抗HLA-DQ2.5/グルテンペプチドマルチスペシフィック抗体「DONQ52」は、2026年4月に、セリアック病を対象として第Ⅱ相臨床試験を開始しました。「神経疾患領域」・ウイルスベクター製品「RG6356/SRP-9001」(製品名:「エレビジス」)は、2026年2月に、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(エクソン8及び/またはエクソン9の一部または全体の欠失変異を有さず、抗AAVrh74抗体が陰性である3歳以上8歳未満の歩行可能な患者)の治療を目的とした再生医療等製品として発売しました。・ 抗 潜 在 型 ミ オ ス タ チ ン ス イ ー ピ ン グ 抗 体 「GYM329/RG6237」 は、 第 Ⅱ / Ⅲ 相 国 際 共 同 治 験「 MANATEE 試 験 」 の 結 果 に 鑑 み、 脊 髄 性 筋 萎 縮 症 を 対 象 と す る 開 発 を、 第 Ⅱ 相 臨 床 試 験「MANOEUVRE試験」の結果に鑑み、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーを対象とする開発をそれぞれ中止しました。・pH依存的結合性ヒト化抗IL-6レセプターモノクローナル抗体「SA237/RG6168」(製品名:「エンスプリング」)は、ロシュが戦略上の理由でデュシェンヌ型筋ジストロフィーを対象とする第Ⅱ相臨床試験を中止したことを受け、パイプラインから除外しました。「血液疾患領域」・抗血液凝固第Ⅸa/X因子バイスペシフィック抗体「NXT007/RG6512」は、2026年4月に血友病Aを対象として第Ⅲ相国際共同治験を開始しました。「眼科領域」・pH依存的結合性ヒト化抗IL-6レセプターモノクローナル抗体「SA237/RG6168」(製品名:「エンスプリング」)は、2026年6月に甲状腺眼症を対象とした適応拡大の承認申請が米国食品医薬品局(FDA)に受理されました。・ヒト化抗VEGFモノクローナル抗体Fab断片「RG6321」は、2026年6月に中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性、及び糖尿病黄斑浮腫を対象として、それぞれ承認申請を行いました。「その他の領域」・持続性GLP-1/GIP受容体作動薬「RG6640」は、2026年4月に肥満症を対象として第Ⅲ相国際共同治験を開始しました。
(2)連結財政状態に関する説明<資産、負債及び純資産の状況>(単位:億円)2026年 2025年前期末比中間期末実績 期末実績純営業資産(NOA)及び純資産純運転資本 4,972 5,270 △298長期純営業資産 6,172 5,833 339純営業資産(NOA) 11,145 11,103 42ネット現金 9,626 9,797 △171その他の営業外純資産 △494 △643 149純資産合計 20,277 20,257 20連結財政状態計算書(IFRS実績)資産合計 24,499 24,686 △187負債合計 △4,223 △4,429 206純資産合計 20,277 20,257 20当中間連結会計期間末における純営業資産(NOA)は前連結会計年度末に比べ42億円増加し、1兆1,145億円となりました。うち、純運転資本は棚卸資産が増加した一方で、未収入金の減少や営業債務の増加等により前連結会計年度末に比べ298億円減少し、4,972億円となりました。また、長期純営業資産は浮間事業所における新たな研究棟(UKX)やバイオ原薬製造棟(UK3)への投資等により前連結会計年度末から339億円増加し、6,172億円となりました。次項「キャッシュ・フローの状況」で示すとおり、有価証券や有利子負債を含むネット現金は前連結会計年度末に比べ171億円減少し、9,626億円となりました。その他の営業外純資産は為替予約負債の減少等により前連結会計年度末から149億円増加し、△494億円となりました。これらの結果、純資産合計は前連結会計年度末に比べ20億円増加し、2兆277億円となりました。
※純営業資産(NOA)及び純資産について連結財政状態計算書は国際会計基準第1号「財務諸表の表示」に基づいて作成しております。一方で、純営業資産(NOA)及び純資産は、連結財政状態計算書を内部管理の指標として再構成したものであり、ロシュも同様の指標を開示しております。なお、純営業資産(NOA)及び純資産にはCore実績のような除外事項はありません。詳細は補足資料P.8「財政状態」をご覧ください。
※純営業資産(NOA)について純営業資産(NOA:Net Operating Assets)は金融取引や税務上の取引とは独立に当社グループの業績を評価することを可能としております。純営業資産は純運転資本及び有形固定資産、使用権資産、無形資産等を含む長期純営業資産から引当金を控除することで計算しております。<キャッシュ・フローの状況>(単位:億円)2026年 2025年前年同期比中間期実績 中間期実績フリー・キャッシュ・フロー営業利益 3,196 2,733 +16.9%調整後営業利益 3,391 2,898 +17.0%営業フリー・キャッシュ・フロー 3,157 2,368 +33.3%フリー・キャッシュ・フロー 2,270 1,228 +84.9%ネット現金の純増減 △171 313 -%連結キャッシュ・フロー計算書(IFRS実績)営業活動によるキャッシュ・フロー 2,491 1,861 +33.9%投資活動によるキャッシュ・フロー △360 △1,335 △73.0%財務活動によるキャッシュ・フロー △2,509 △978 +156.5%現金及び現金同等物の増減額 △362 △431 △16.0%現金及び現金同等物の中間期末残高 3,904 4,971 △21.5%営業利益から、営業利益に含まれる減価償却費などのすべての非現金損益項目及び純営業資産に係るすべての非損益現金流出入を調整した調整後営業利益は、3,391億円(前年同期比17.0%増)となりました。調整後営業利益から有形固定資産の取得による支出212億円等があった一方で、純運転資本等の減少124億円により、営業フリー・キャッシュ・フローは3,157億円(同33.3%増)の収入となりました。純運転資本等の減少要因は前項「資産、負債及び純資産の状況」に記載したとおりです。営業フリー・キャッシュ・フローから法人所得税895億円を支払ったこと等により、フリー・キャッシュ・フローは2,270億円(同84.9%増)の収入となりました。フリー・キャッシュ・フローから配当金の支払2,419億円等を調整したネット現金の純増減は171億円の減少となりました。また、有価証券及び有利子負債の増減を除いた現金及び現金同等物は362億円減少し、当中間期末残高は3,904億円となりました。
※フリー・キャッシュ・フロー(FCF)について連結キャッシュ・フロー計算書は国際会計基準第7号「キャッシュ・フロー計算書」に基づいて作成しております。一方で、FCFは、連結キャッシュ・フロー計算書を内部管理の指標として再構成したものであり、ロシュも同様の指標を開示しております。なお、FCFにはCore実績のような除外事項はありません。詳細は補足資料P.9「キャッシュ・フロー」をご覧ください。
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明2026年1月29日に公表いたしました連結業績予想から修正しておりません。
※本項1.「当中間決算に関する定性的情報」において、金額は億円未満を四捨五入しております。また、増減及び%は億円単位で表示された数字で計算しております。
本記事は各社が開示した決算短信の記載を機械的に抽出・比較し、AIが要約したものです。数値・表現は原資料をご確認ください。投資判断はご自身の責任で行ってください。