※本記事は三菱ケミカルグループが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
三菱ケミカルグループは2026年5月13日、2026年3月期(26/3期)通期の連結決算を発表した。連結売上収益は37,040億円(前期比6%減)、コア営業利益は2,250億円(同2%減)となった。親会社の所有者に帰属する当期利益は118億円(同74%減)で、コークス・炭素材事業の撤退意思決定に伴う損失や三菱ケミカル株式会社のネクストステージ支援プログラムに伴う特別退職金の計上が影響した。27年3月期(27/3期)の業績予想はコア営業利益3,050億円、親会社の所有者に帰属する当期利益1,270億円としている。
連結業績(当期 実績)
コア営業利益は、スペシャリティマテリアルズにおける売買差・数量差を中心とした収益の伸長やコークス事業の構造改革による売買差改善・コスト削減効果があった一方、MMAモノマーの市況悪化と英国ソアノール関連固定資産の減損損失計上が大きく影響し、ケミカルズ事業のコア営業利益は243億円(前期比43%減)となった。産業ガスが堅調に推移したこともあり、グループ全体では前期比2%減にとどまった。非経常項目は△1,949億円(前期△872億円)に拡大し、営業利益は前期比79%減の301億円となった。
| 項目 | 当期(26/3期) | 前期(25/3期) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 37,040億円 | 39,476億円 | △2,436億円(△6%) |
| コア営業利益 | 2,250億円 | 2,288億円 | △38億円(△2%) |
| 非経常項目 | △1,949億円 | △872億円 | △1,077億円 |
| 営業利益 | 301億円 | 1,416億円 | △1,115億円(△79%) |
| 税引前利益 | 7億円 | 992億円 | △985億円(△99%) |
| 当期利益 | 784億円 | 1,056億円 | △272億円 |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 118億円 | 450億円 | △332億円(△74%) |

セグメント別(事業別)の状況
スペシャリティマテリアルズはコア営業利益323億円(前期239億円)と増益となった。一方、MMA&デリバティブズはMMAモノマー等の市況下落による売買差悪化を主因に、前期357億円の黒字から15億円の赤字に転落した。ベーシックマテリアルズ&ポリマーズはコークス事業の構造改革によるコスト削減・売買差改善により赤字幅が前期△146億円から△42億円に縮小した。産業ガスはコア営業利益2,007億円(前期1,861億円、8%増)と堅調に推移した。
| セグメント | 指標 | 当期(26/3期) | 前期(25/3期) |
|---|---|---|---|
| 全社 | 売上収益 | 37,040億円 | 39,476億円 |
| 全社 | コア営業利益 | 2,250億円 | 2,288億円 |
| スペシャリティマテリアルズ | 売上収益 | 10,596億円 | 10,713億円 |
| スペシャリティマテリアルズ | コア営業利益 | 323億円 | 239億円 |
| MMA&デリバティブズ | 売上収益 | 3,519億円 | 4,176億円 |
| MMA&デリバティブズ | コア営業利益 | △15億円 | 357億円 |
| ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ | 売上収益 | 7,907億円 | 9,866億円 |
| ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ | コア営業利益 | △42億円 | △146億円 |
| ケミカルズ事業計 | コア営業利益 | 243億円 | 427億円 |
| 産業ガス | 売上収益 | 13,525億円 | 13,011億円 |
| 産業ガス | コア営業利益 | 2,007億円 | 1,861億円 |

通期業績予想
27/3期はケミカルズ事業のコア営業利益を、スペシャリティマテリアルズの各製品増販・コスト削減、MMAモノマー市況の底打ち・反転等により、前期比757億円増の1,000億円と見込む。産業ガスは同43億円増の2,050億円を見込む。なお、業績予想値にはホルムズ海峡の事実上の封鎖を始めとした中東情勢の影響は織り込んでおらず、仮に足元の情勢が9月末まで継続する場合、27/3期の予想コア営業利益に対し約180億円の下振れを見込むとしている。
| 項目 | 予想(27/3期) | 前期(実績・26/3期) |
|---|---|---|
| 売上収益 | 38,000億円 | 37,040億円 |
| コア営業利益 | 3,050億円 | 2,250億円 |
| 営業利益 | 3,000億円 | 301億円 |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 1,270億円 | 118億円 |

株主還元
配当については、企業価値の向上を通して株主価値の向上を図ることを基本方針とし、「新中期経営計画2029」において配当性向35%を目安に、利益成長に応じて配当増加を図ることを目標としている。26/3期の1株当り期末配当金予想は前回発表通り16円とし、5月20日の取締役会において決議予定。27/3期は第2四半期末・期末とも1株当り16円とし、年間配当予想は32円としている。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 26/3期末配当(予想) | 16円 |
| 27/3期中間配当(予想) | 16円 |
| 27/3期末配当(予想) | 16円 |
| 27/3期年間配当(予想) | 32円 |
| 配当性向目安(新中期経営計画2029) | 35% |

報告セグメントの変更・資産最適化
2026年4月1日付の組織改正に伴い、27/3期以降の報告セグメントを変更する。また、中期経営計画の4,000億円規模(FY24-29目標)の事業整理・売却について、FY24-25実行分(意思決定済)ではケミカルズ事業で約4,900億円、ファーマ事業(田辺三菱)で約4,600億円と、当初計画を上回る規模をこの2年間で実行した。
※本記事は三菱ケミカルグループが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。