※本記事は日本取引所グループが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
日本取引所グループ(JPX)は2025年度(2025年4月〜2026年3月)の決算を発表した。日本株市場の活況を受けて取引関連収益をはじめ全ての収益項目が増加し、営業収益は198,735百万円(前年度比+22.5%)となった。金利スワップ取引の担保管理から得る収益等の増加により清算関連費用が膨らみ営業費用は83,598百万円(同+11.4%)となったが、営業利益は116,289百万円(同+29.0%)、親会社の所有者に帰属する当期利益は79,139百万円(同+29.5%)といずれも増益となった。
連結業績(当期 実績)
営業収益・営業利益・当期利益はいずれも前年度から2桁の伸びとなった。営業費用の増加は主に金利スワップ取引の担保管理にかかる清算参加者への返戻額の増加(+8,321百万円)が押し上げた。
| 項目 | 当期(FY2025) | 前期(FY2024) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 営業収益 | 198,735百万円 | 162,230百万円 | +36,504百万円(+22.5%) |
| 営業費用 | 83,598百万円 | 75,071百万円 | +8,526百万円(+11.4%) |
| 営業利益 | 116,289百万円 | 90,122百万円 | +26,167百万円(+29.0%) |
| 当期利益(親会社の所有者帰属分) | 79,139百万円 | 61,092百万円 | +18,047百万円(+29.5%) |
| 1株当たり当期利益 | 76.81円 | ― | ― |
収益内訳(セグメント)の状況
全ての収益区分が増加。特に金利スワップ取引の担保管理から得る収益等(+14,446百万円)が清算関連収益の増加に大きく寄与したほか、株券等の売買代金増加により取引関連収益(取引料)も伸長した。
| 収益区分 | 当期(FY2025) | 前期(FY2024) | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 取引関連収益 | 77,399百万円 | 64,515百万円 | +20.0% |
| 清算関連収益 | 54,242百万円 | 34,445百万円 | +57.5% |
| 上場関連収益 | 18,682百万円 | 17,309百万円 | +7.9% |
| 情報関連収益 | 33,669百万円 | 31,899百万円 | +5.5% |
| システム関連収益 | 13,838百万円 | 13,269百万円 | +4.3% |
| その他の営業収益 | 902百万円 | 791百万円 | +14.1% |
| 営業収益合計 | 198,735百万円 | 162,230百万円 | +22.5% |

通期業績予想
2026年度は、金利スワップ取引の担保管理に伴う収益の増加等により営業収益は増加する一方、システム関連費用や清算参加者への返戻額等の増加によって営業費用が増加するため、営業利益および当期利益は減益となる見込み。
| 項目 | 2026年度(予想) | 2025年度(実績) | 前年度比 |
|---|---|---|---|
| 営業収益 | 205,000百万円 | 198,735百万円 | +3.2% |
| 営業費用 | 91,000百万円 | 83,598百万円 | +8.9% |
| 営業利益 | 115,000百万円 | 116,289百万円 | △1.1% |
| 当期利益(親会社の所有者帰属分) | 77,500百万円 | 79,139百万円 | △2.1% |
| 1株当たり当期利益 | 75.39円 | 76.81円 | ― |
| 1株当たり配当 | 61円 | 61円 | ― |
| 配当性向 | 80.9%(自己株式取得を考慮しない場合の試算) | 79.4% | ― |

株主還元
利益配分に関する基本方針として配当性向60%以上を目標としている。2026年度の予想配当金額は1株当たり61円(中間配当予想30円、期末配当予想31円)で、予想配当性向は80.9%(自己株式取得を考慮しない場合の試算)。加えて2026年度は取得上限200億円・上限40,000,000株(発行済株式総数の3.9%)の自己株式取得を2026年6月1日〜2026年10月26日の期間で実施予定であり、総還元性向は106%程度となる見通し(2026年度業績予想の当期利益達成かつ自己株式200億円分取得した場合の試算)。

中期経営計画/トピック
「中期経営計画2027」(2025年度からの3か年計画)の資本政策に基づき、3か年合計で2,300億円程度の株主還元(自己株式取得600億円程度を含む)を実施予定。財務目標として「3期連続ROE20%以上」を掲げており、2025年度のROEは23.1%、PBRは5.4倍(FY25末株価1,806.5円、FY25末1株当たり親会社所有者帰属持分335.6円)となった。株主資本コスト(CAPMベース)は6%〜8%前後で推移しており、資料では株主資本コストを継続的に上回る資本収益性の維持を今後の方針としている。
※本記事は日本取引所グループが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。