通期・四半期ともツルハ・ウエルシア統合や新中期経営計画の策定など大型の組織再編・戦略転換を反映し、文字数は横ばい~減少ながら要因説明や数値目標の粒度は細分化した。
調査の概要
本記事は、東証プライム市場の時価総額上位500社を対象に、決算短信の「経営成績等の概況」相当部分の記載がどう変化したかを調べた調査の一部で、イオン分です。
通期: 2025年2月期決算短信 と 2026年2月期決算短信(開示日: 2025年4月11日 → 2026年4月9日)
四半期: 2026年2月期 第1四半期決算短信 と 2027年2月期 第1四半期決算短信(開示日: 2025年7月31日 → 2026年7月10日)
ここでいう定性文とは、決算短信のうち「1. 経営成績等の概況」相当の見出しから、次の大見出しの手前までの記述を指します。文字数は、タイトル名(『』)を除外し、空白を除いて計測しています。
通期決算短信の比較
文字数: 24,700字 → 24,209字(前期比-2.2%、減少)
見出し構成の変化: 追加: 循環型社会・資源有効活用に関する新設項目(社会的責任実施状況内)/配当関連見出しは年度更新に伴う名称入替のみ
粒度の判定: 細分化
セグメント情報注記: あり(888字) → あり(767字)
変化の型: 構成変更型、要因分析深化型、施策説明充実型
増えた要素
- ツルハホールディングスの完全子会社化・ウエルシアホールディングスとの経営統合(2025年12月統合、2026年1月子会社化)
- 首都圏・近畿圏SM事業の再編(マックスバリュ関東とダイエー関東事業等を統合した「イオンフードスタイル」発足等)
- 法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準の遡及適用についての注記
- 循環型社会・資源の有効活用(衣料品回収拠点の全国拡大等)に関する新設サブセクション
- 株式会社化100年記念商品の全国展開
- ツルハ・ウエルシア統合を踏まえたアセアン地域でのヘルス&ウエルネス事業拡大戦略
減った要素
- イオン・アリアンツ生命保険の株式譲渡決議など前期特有の個別トピックの記述
要約: ツルハ・ウエルシアの経営統合やSM事業再編など大型M&A・組織再編の説明が加わり、因果表現(要因説明)の言及数がほぼ倍増するなど、文字数はやや減少しつつも内容の粒度は細分化した。セグメント区分の変更も継続しており、構成変更型の側面も強い。
四半期決算短信の比較
文字数: 18,944字 → 16,065字(前期比-15.2%、減少)
見出し構成の変化: 変化なし(章立ては同じだが、セグメント区分の名称・分割が変更)
粒度の判定: 細分化
セグメント情報注記: あり(908字) → あり(1132字)
変化の型: 構成変更型、施策説明充実型
増えた要素
- 新中期経営計画(2026~2030年度)の策定と「高収益ポートフォリオの構築」等4つの重点戦略の説明
- 2030年度目標(EBITDA1.1兆円、営業利益5,300億円、ROE8.5%以上)の提示
- セグメント再編(SM事業とDS事業の分離、ディベロッパー事業とエンターテインメント事業の統合)
- 新PB「からだとくらしに、+1」等ツルハ・ウエルシア統合シナジーの詳細
- サステナビリティ(ネイチャーポジティブ・CO2ネットゼロ・サーキュラーモデル)に関する新設項目
- ベトナム新モール開業(ダナン等)や首都圏事業再編(イオンフードスタイル発足)
減った要素
- 政府備蓄米の随意契約調達・販売等、前年特有の個別トピックの記述
- ツルハ・ウエルシアの資本業務提携協議の経緯説明(統合完了により省略)
要約: 全体の文字数は減少したものの、新中期経営計画の数値目標やセグメント再編など戦略面の説明が具体化・深化した。前年特有の個別トピックが整理される一方、新中計関連の記述が大幅に加わった。
定性文の全文(前期・今期)
通期 2025年2月期
出典: イオン 2025年2月期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2025年4月11日(https://www2.jpx.co.jp/disc/82670/140120250410512474.pdf)
1.経営成績等の概況(1)当期の経営成績の概況① 連結業績の状況当連結会計年度(2024年3月1日~2025年2月28日)の連結業績は、営業収益が10兆1,348億77百万円(対前期比6.1%増)、営業利益は2,377億47百万円(前期より130億75百万円の減益)、経常利益は2,242億23百万円(前期より132億56百万円の減益)となり、営業収益が過去最高を更新しました。親会社株主に帰属する当期純利益が287億83百万円(前期より159億8百万円の減益)となりました。当連結会計年度を通じて、世界的な政情不安や戦乱、中国経済の成長鈍化等を背景に、先行きへの不透明感が継続しました。国内の実質賃金は、6月に夏季賞与の影響から2年3カ月ぶりにプラスに転じましたが、8~9月に再びマイナス、その後10月にはプラスと、足踏みする状況が続いています。年末にかけては、季節的な需要や冬季賞与により個人消費が一時的に持ち直したものの、物価上昇の影響により実質的な購買力は限定的であり、12~1月の消費者マインドには慎重さも見られました。日本政府はエネルギー価格の高騰に対応して電気・ガス料金に対する補助金政策を2025年1~3月の間で実施しましたが、依然として家計負担の軽減効果には限界があります。こうした状況下において、日常生活における節約志向と、高付加価値商品・サービスへの積極的な支出という個人消費の二極化傾向は、この先も継続が見込まれます。そのような環境下で、営業収益についてはすべての報告セグメントが増収となりました。営業利益については、高利回りな営業債権残高の増加で資本収益性が向上した総合金融事業、増床やリニューアル効果で賃料収入が増加したディベロッパー事業、すべての上場子会社の損益が改善したサービス・専門店事業が増益となりましたが、小売事業を構成するGMS(総合スーパー)事業、SM(スーパーマーケット)事業、DS(ディスカウントストア)事業、ヘルス&ウエルネス事業、国際事業が減益となりました。
[グループ共通戦略]・当社はイオングループ中期経営計画(2021~2025年度)で掲げた5つの変革「デジタルシフトの加速と進化」「サプライチェーン発想での独自価値の創造」「新たな時代に対応したヘルス&ウエルネスの進化」「イオン生活圏の創造」「アジアシフトの更なる加速」を着実に推進し、「環境・グリーン」の取り組みを進めています。2月28日にはイオンモール株式会社(以下、イオンモール)とイオンディライト株式会社(以下、イオンディライト)の完全子会社化を公表しました。プラットフォームとしての役割を持つイオンモールと、インフラを担うイオンディライトの完全子会社化により、イオングループの規模を活かして両社の事業規模拡大・成長の加速を図ることで、グループ全体のさらなる成長を実現します。・デジタルシフトの加速と進化:GMS事業のイオンリテール株式会社(以下、イオンリテール)では、食品売場へのセルフレジの導入がほぼ全店で完了しました。お客さまが各売場で商品をスキャンしながら合計額を確認し、無人精算機でまとめて支払う「レジゴー」を導入した店舗は6月に300店舗を超え、当連結会計年度末で337店舗となりました。9月には、イオンのトータルアプリ「iAEON」に「レジゴー」を組み込み、各種クーポンに加え、株主さま向けの優待特典の適用も可能となり、より快適なお買物体験を提供できるようになりました。サービス開始から3年強でダウンロード数が1,400万を超えた「iAEON」は、電子レシート(レシートレス機能)を活用し、お客さまからの強い要望を受けて家計簿機能の実装を検討しています。各社で個別に認識している顧客IDの共通化を進め、イオンカードや「iAEON」「WAON POINT」「AEON Pay」等を通じて蓄積された販売データや購買履歴情報を活用し、従来のマスマーケティングから顧客体験価値を最大化させる1to1マーケティングへの転換は着実に進展しています。実店舗では、レジの無人化に加え、“その日その時”の最適な値引き率を提示して食品ロスを削減する「AIカカク」や、需要予測に基づき商品発注を最適化する「AIオーダー」等を導入しています。AIの活用で創出された人時を、接客や売場での創意工夫等、お客さま満足に直結する業務に充てることで、サービスの質を向上しています。オンラインチャネルでは、買物時間の短縮を求めるお客さまや、実店舗への来店機会が限られるお客さまへの対応を強化しています。顧客フルフィルメントセンター(以下、CFC)から商品を出荷するネット専用スーパー「Green Beans(グリーンビーンズ)」では、多様な品揃え、生鮮食品の鮮度や食べごろの保証、さらに7時から23時までの1時間単位で商品受取を指定できる利便性が評価されており、店舗数が限られる首都圏エリアでの事業基盤強化が順調に進んでいます。2月末時点の会員数は約50万人まで増加し、ハブとなるCFC以外に配置した6カ所のスポーク(中継地点)で、東京23区全域を含むサービスエリアにおいて、730万世帯以上のお客さまへの配送が可能となりました。さらに、建設中の第2号八王子CFC(東京都八王子市)と第3号久喜宮代CFC(埼玉県南埼玉郡宮代町)の稼働により、2027年度以降には1都3県の主要エリアで最大約1,500万世帯をカバーする体制が整う見込みです。・サプライチェーン発想での独自価値の創造:当社のプライベートブランド(以下、PB)であるトップバリュでは、グループの規模を最大限に活かし、戦略・計画から店舗オペレーションまで、川上から川下までを包括するサプライチェーンを構築し、常にお買い得な価格で高品質の商品を提供しながら、荒利益率の改善も目指しています。依然として商品の値上げが相次ぐ中、トップバリュは「コツコツコスパ」をテーマに、「トップバリュベストプライス」(価格訴求型)の厳選品目の値下げや増量で価格意識の高いお客さまのニーズに応えています。「トップバリュ」(付加価値型)や「トップバリュグリーンアイ」(環境配慮型)を合わせたトップバリュ3ブランドのグループ内展開と売上構成比の拡大に注力するほか、グループ各社が地域生産者と連携して開発するローカルPBや、薬、ペット、スポーツといった専門性の高い商品群のPBも展開しています。これらを通じ、2025年度までにPB全体で売上高2兆円の達成を目指します。さらに、2025年を目標にトップバリュのすべての商品をReduce(リデュース=削減化)、Reuse(リユース=再使用化)、Recycle(リサイクル=再資源化)の3Rに対応した形で開発し、お客さまの日々のお買物が環境負荷低減につながる仕組みを構築していきます。さらに、商品の企画、製造、販売の内部化や機能会社の活用による収益力の向上も図っています。ナショナルブランド商品では、イオン商品調達株式会社にグループ内の需要を集約し、大量購入によるコスト削減分を商品価格に反映します。食品分野では、レストラン品質の商品を提供しつつ、効率的な製造・販売を実現する次世代型総菜プロセスセンター(以下、PC)「Craft Delica Funabashi」(千葉県船橋市)が6月に稼働しました。商品の質の向上はもとより、各地域にPCを配置することで、店舗における加工・調理の人時削減を推進します。さらに、7月に本格稼働した物流センター「イオン福岡XD」(福岡市東区)では、構内作業の改善や物流作業の自動化を推進して、作業負荷の軽減や生産性の向上を目指しています。トヨタ自動車株式会社が主導する商用車連合Commercial Japan Partnership Technologies(CJPT)との提携による、モビリティ、データ、エネルギーの各ソリューションを通じたCO2排出量削減にも取り組んでいます。・新たな時代に対応したヘルス&ウエルネスの進化:2024年2月に資本業務提携契約を締結した当社、株式会社ツルハホールディングス(以下、ツルハ)、ウエルシアホールディングス株式会社(以下、ウエルシア)の3社は、尊敬と信頼に基づく強いパートナーシップのもと、住む場所や世代を問わず、地域で暮らすすべてのお客さまに、より良い商品・サービスを提供し、健やかで安心できる暮らしを支え続けることを目指しています。少子高齢化や生活習慣病の増加、医療・福祉サービスの地域格差といった社会課題に対応するため、3社はドラッグストアを基盤に、ツルハ・ウエルシアのヘルスケア領域での強みとイオンのウエルネス分野の取り組みを融合し、地域の健康を日常的に支える、ライフラインとしての役割を果たしてまいります。同時に、3社が一体となって生産性・効率性の向上を図り、利便性の高いサービスを提供することで、安心して暮らせる地域社会の実現に貢献する考えです。ツルハ・ウエルシアのアセアン地域での経験と、当社の事業基盤を活かし、アジア地域でも信頼されるドラッグストアチェーンとして成長し、アジアナンバーワンのグローバル企業を目指します。また、イオンリテールは、シニアケアや介護に必要となる情報に着目して立ち上げたプラットフォーム「MySCUE」を基盤として、より安心してそれらと向き合える環境を整え、少子高齢化の中、皆さまのより良い暮らし(ウエルネスライフ)を実現できるよう取り組んでいます。・イオン生活圏の創造:当社は、現中期経営計画で掲げる「5つの変革」を通じて、各地域のニーズに応じた豊かな生活圏の創造を目指しています。首都圏では、株式会社いなげや(以下、いなげや)を加えて「関東における1兆円のSM構想」を掲げるユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社(以下、U.S.M.H)を中心に、まいばすけっとやGreen Beansを合わせ、実店舗網とECの両面から顧客接点を強化しています。また、地域の中核施設を運営してきたイオンモールでは、今後は従来の大型店に加え、小規模な近隣型ショッピングセンター(NSC)の運営にも注力し、人口減少や単身世帯増加の課題に対して地方公共団体とも連携しながら、コミュニティの構築を推進します。当社グループの既存資産を活用し、各地域の顧客層に適したショッピングセンターへと進化し、商品やサービスを展開することで、来店客数の増加につなげる好循環を生み出し、収益基盤の強化を進めます。一方、所得格差や信用力の違いによる金融サービスの格差を解消する金融包摂のニーズが大きくなっているアセアン地域では、デジタルチャネルを通じた生活密着型の次世代サービスを展開しています。5月には、マレーシアでイスラム金融方式を採用したデジタルバンクAEON BANK (M) BERHAD(以下、AEON BANK (M))が営業を開始、2 月 に は ベ ト ナ ム で、 個 人 向 け ロ ー ン 事 業 を 中 心 に 展 開 す る Post and Telecommunication Finance CompanyLimitedをイオンフィナンシャルサービス株式会社(以下、イオンフィナンシャルサービス)が完全子会社化しました。アジアで30年以上培ったノンバンクのノウハウを活かし、金融包摂の実現に貢献します。・アジアシフトの更なる加速:当社は、1984年にマレーシアに初出店して以来、アジアにおいて事業基盤を構築してきました。現中期経営計画では、人口ボーナス期にあり、消費性向が高いベトナムを最も重要な市場と位置づけ、出店を加速しています。当連結会計年度は、イオンモール以外の施設には初入店となるGMS「AEON Ta Quang Buu」(ホーチミン市8区)を開業、9月には「AEON MALL Hue」(フエ市)をグランドオープンしました。さらに、2026年下期の開業に向けて、北中部の「AEON MALL Thanh Hoa」(タインホア市)や、世界遺産ハロン湾付近に「AEON MALL Ha Long」(ハロン市)を着工しました。ホーチミンに近い南部ドンナイ省では、現地の開発会社Viet Phatグループと、ショッピングモール開発に向けた基本合意書を締結しました。これらにより、南部エリア(主要都市:ホーチミン、ビンズオン)、北部エリア(同:ハノイ、ハイフォン)に加え、ベトナム第3の経済圏である中部エリア(同:フエ、ダナン)を中心とした周辺都市へのドミナント出店を加速しています。ベトナム以外の地域でも、人口動態や交通網の整備状況を考慮して市場拡大が期待できる地域として、3月にはインドネシアのデルタマス、6月には中国浙江省杭州市、9月には同湖南省長沙市で新店を開業しました。・環境・グリーン:当社は、国際的な環境調査と情報開示を行う非営利団体CDPにより、排出削減、気候変動リスク緩和、低炭素経済構築等の取り組みが認められ、気候変動対策において最高評価のAリストに6年連続で選出されました。イオンモール豊川(愛知県豊川市)では「脱炭素都市づくり大賞」において最優秀賞「環境大臣賞」を受賞する等、2040年までにグループ全体のCO2排出ゼロを目指し、持続可能な成長に向け、グループ一体となって取り組んでいます。また、ESGのうちのSocial(社会)について、基本理念「平和を追求し、人間を尊重し、地域に貢献する」のもと、物価高騰が継続する中で、従業員である以前に地域の生活者である時間給社員の時給を、2025年度も平均7%増加することが決定しました。毎年実施しているエンゲージメントサーベイでは調査項目を拡充し、理念、ビジョンへの共感度合いを可視化すべく、経年で変化を追える仕組みを整えています。グループ全体で国内最大規模の約60万人を雇用している当社がエンゲージメントの向上に取り組むことには、大きな意義があると考えています。
② 個別の状況セグメントの業績は次のとおりです。なお当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、29ページ「セグメント情報等」の「2.報告セグメントの変更等に関する事項」をご覧ください。<GMS事業>GMS事業は、営業収益3兆5,594億81百万円(対前期比102.6%)、営業利益163億60百万円(前期より115億65百万円の減益)となりました。イオンリテールは、「荒利益額の最大化」「ショッピングセンター収益改善」「デジタル売上拡大」を実行しながら、耐性のある経営基盤を構築すべく「収益構造改革」を加速した結果、当連結会計年度は、営業収益が増収となりました。また、インフレによる様々なコスト上昇により、営業利益は昨年より僅かに減益になったものの、当連結会計年度に注力してきた、既存店の活性化をはじめとした店舗価値向上の取り組みが着実に成果につながっています。荒利益額の最大化においては、お客さまの日々の暮らしを支えるため、食品PBを中心にシェア拡大と客数増加を意識し、購入頻度に基づく厳選品目の値下げを定期的に実施した結果、確実にお客さまの支持を拡大しています。商品の仕様変更の際、原料の高騰に加えてお客さまの少量商品ニーズに応えて量目区分を追加したことも、売上増加につながりました。SPA(製造小売業)企業の荒利益率を目標とした改革を進める衣料では、デイリーカジュアル、ネクストエイジ(若年層)、スポーツライフ、セカンドライフ(シニア層)、オケージョン、雑貨・トラベルの6つの領域にて、売場環境、品揃え、接客を含めた働き方を改革する「専門店モデル」の導入を進め、当連結会計年度末では、対象店舗数が累計14店舗にまで拡大しました。住居余暇では、「楽しさ」「エキサイティング」を重視した「余暇強化型モデル」の有効性の実証を受けて、来期に向けて同モデルの展開を進めます。ショッピングセンター収益改善においては、来館客数を最重要KPIとして、店舗の魅力を全館で最大化する活性化・環境投資を進めています。また、子育て世代・若年層向けの新たな都市型ショッピングセンター「そよら」の展開も加速しており、特に外部テナント比率を高めた店舗で、収益が大きく改善しています。デジタル売上拡大においては、ネットスーパーで品揃えや予約企画を強化するほか、店舗におけるピックアップ比率の向上や競争環境に応じた拠点の整備・拡大により、お客さまの利便性向上と物流費低減につなげています。収益構造改革においては、デジタルを活用した生産性改善と、店舗・本社の経費削減の両輪で推進しており、特に当連結会計年度では、バックオフィスのコスト削減や人件費の適正化を進めたことで、人時生産性が大きく改善しました。イオン北海道株式会社では、経営ビジョンである「北海道のヘルス&ウエルネスを支える企業」の実現に向けて、「独自商品の強化」「新オペレーションへの移行と定着」を最重点施策として取り組みを進めています。10月1日に承継した株式会社西友の北海道地域の総合スーパー9店舗では、営業再開を優先しつつ、限られた期間の中で設備や品揃えの転換を着実かつ効果的に進めました。また、道内の商業施設減少により購買環境の不便さが増す行事関連商品の展開を強化したほか、メディアを通じた情報発信にも注力しています。節約志向を背景に、DS業態に転換した3店舗の売上高対前年同期間比は150%超と好調に推移しました。独自商品の強化については、地元の逸品や地域の名店との共同開発商品のほか、トップバリュを積極的に販売し、中でもベストプライスが売上高対前期比
112.8%と好調に推移しました。新オペレーションへの移行と定着については、セルフレジや電子棚札のほか、店舗のリアルタイム売上や単品実績を容易かつ迅速に把握する「モバイルアシスタント」システムを全店舗に導入した結果、1店舗当たりの総労働時間は対前期比98.8%となりました。また、お客さまに「イオンのあるまちに住みたい」と思っていただけるようサステナブル経営の一例として、店舗からの食品廃棄物を飼料に用いて生産した豚の肉を販売しました。イオン九州株式会社では、新たに策定した中期経営計画(2024~2026年度)において掲げた「成長領域へのシフト」「商品改革」「既存資産の魅力度向上」「生産性・経営効率の向上」「サステナブル経営の推進」の重点取り組みを通じて経営環境の変化に対応し、企業価値の向上に努めています。当連結会計年度は、食料品を中心とした物価上昇や人件費・電気代の高騰に対応する中、セルフレジや電子棚札、AIを活用した値引き・シフト管理の導入等、店舗DX投資を積極的に進めることで、生産性の向上に努めました。店舗展開では、都市部におけるマーケットシェア拡大を目指した「マックスバリュエクスプレス」4店舗、同社子会社のイオンウエルシア九州株式会社が運営する、調剤薬局併設型ドラッグストアと生鮮食品を取り扱うスーパーマーケットを融合した「ウエルシアプラス」6店舗を含む16店舗を新規に出店し、期末時点の店舗数は340店舗となりました。売上面では、食料品の堅調な推移に加え、新規出店効果や販促強化により、売上高は前期比104.3%、既存店売上高は四半期ごとに右肩上がりに伸長し、特に第4四半期連結会計期間には前年同期間比104.6%まで上昇しました。「マックスバリュエクスプレス」では、即食・簡便商品や小型店舗ならではの商品展開を強化し、既存店売上高は前期比105.2%と堅調に推移しました。「ウエルシアプラス」では食品と調剤の融合に加え、専門人材の育成にも注力し、店舗の収益力向上につなげています。ECでは、限定セールやネットスーパーの受取体制強化等が奏功し、売上は大きく伸長しました。加えて、オフィス向けキャッシュレス無人店舗「スマートNICO」や、即配サービス、移動販売サービスの拡大、iAEONを活用した販促施策により、利便性の高い購買環境の整備を進めました。サステナブル経営の推進では、食品寄附活動「フードドライブ」を279店舗にて実施しており、2019年の開始以降の回収重量は累計155トンを超える規模となりました。GMS42店舗での衣料品や雑貨の常設回収や、電子レシートの導入による紙使用削減にも取り組みました。また、環境配慮型商品の販売実績に応じた地域への寄附、熱中症対策のクーリングシェルター設置支援等、環境と地域の持続可能性に配慮した活動を継続しています。これら多面的な取り組みにより、売上・利益の成長に加えて、持続可能な社会の実現と地域との共生に向けた価値提供を推進しました。<SM事業・DS事業>SM事業は、営業収益3兆600億65百万円(前期比110.0%)、営業利益329億59百万円(前期より89億52百万円の減益)となりました。U.S.M.Hは11月末にいなげやと経営統合しました。これを契機に事業会社間との関係を抜本的に見直し、共通する価値観と思想の基に全体の連携を強化するとともに、首都圏最大規模のスーパーマーケットとして強固な経営基盤を構築する体制への移行を進めます。具体的には「加工食品、日配食品を始めとした一括仕入調達体制の構築」「人事・総務・IT等のバックオフィス部門を集約」「IT・ロジスティクス・店舗開発等の業務統合による情報共有の迅速化とマーケティング機能の充実」を主要な目標として取り組みを進めています。同社グループとして「マルエツ草加デリカセンター」(埼玉県草加市)を本格稼働させ、伸長する調理食品の品揃えの充実を図るとともに、店舗作業の軽減化を目指し、同社グループ内660店舗のうち約500店舗への商品供給を開始しました。株式会社マルエツでは、デリカ商品の強化に注力し、草加デリカセンターで製造したオリジナルブランド「まいごころ」(米飯商品)「うまごころ」(惣菜商品)の展開を推進しました。また、新規出店や既存店活性化、省力化ツールの導入を進めたほか、宅配サービスや移動スーパーの拡充を図り、利便性向上に取り組みました。株式会社カスミでは、消費頻度の高い商品の価格引き下げや、青果の特売企画等で来店頻度の向上に努めました。生産性向上では売場の最適化と人時管理に取り組み、ベーカリーの直営化も実施し、移動スーパーや無人販売拠点の拡充も進めました。マックスバリュ関東株式会社では、「商品変革」「デジタル変革」「店舗変革」を柱として変革を推進し、独自価値の提供を図りました。地域密着型の商品展開や「MeetsValu(ミーツバリュ)」「生鮮惣菜」の強化を進めたほか、千葉市と協業して移動スーパーを新たに運行開始しました。いなげやでは、「新鮮さを お安く 心をこめて」を掲げ、来店頻度の向上に向けた店舗改装や、惣菜・鮮魚の差別化商品を強化しました。特に「鮮魚鮨」の展開拡大等、魅力ある商品づくりに注力しました。株式会社フジは、同社を存続会社、株式会社フジ・リテイリング及びマックスバリュ西日本株式会社を消滅会社とする期初の吸収合併以降、中国・四国・兵庫エリアを事業基盤として、2030年度の営業収益目標を1兆円と定めた2024~2026年度中期経営計画を策定しました。この計画に基づき、「企業文化の確立」「既存事業の改革」「事業インフラの統合とシナジー創出」、そして「ESG経営の推進」に全社一丸となり取り組んでいます。企業文化の確立に向けては、経営理念やビジョンを浸透させるための研修や教育を実施し、従業員が自律的に行動できる風土や組織づくりを進めています。既存事業の改革では、当連結会計年度において4店舗のスクラップ&ビルドと37店舗の活性化を実施しました。加えて、電子棚札を69店舗(累計90店舗)、セルフレジ等を40店舗(累計377店舗)に導入し、お客さまの利便性向上と業務効率化を図りました。事業インフラの統合とシナジーの創出においては、上期の東四国に続き、下期には西四国にて10月に低温物流、11月に常温物流の再編を実施しました。さらに、2月には広島・山口エリアにおける常温物流の再編を行いました。また、自社プロセスセンターでは、製造・加工する商品の仕様統一に取り組むとともに、エリア単位での商品供給体制の再構築を進めています。商品調達及び商品開発では、取引先の集約や品揃えの統一を進めるとともに、トップバリュの取り扱いを拡充しています。ノンストアの取り組みでは、お客さまの利便性向上に加え、地域に密着したサービスの展開を目的に、移動スーパーの販路を、87店舗を拠点として、137台・752ルート(当連結会計年度末現在)まで拡大しました。その結果、売上高は前期比114.8%となりました。ESG経営の推進においては、社会面では地元団体への寄附、食育活動、フードドライブやフードバンク等を通じて、地域との連携を深めています。環境面では、省エネ型冷蔵ケースやLED照明への切り替えを進めるとともに、自家消費型太陽光発電の導入も進め、当連結会計年度末までに新たに18店舗(累計81店舗)へ設置しました。マックスバリュ東海株式会社では、ブランドメッセージである「想いを形に、『おいしい』でつながる。」を具現化すべく、中期経営計画(2024~2026年度)で掲げた3つの基本戦略「事業構造の変革」「テクノロジーの活用を通じた付加価値の創造」「サステナビリティ経営の推進」に取り組んでいます。営業面では、成長カテゴリーであるデリカや冷凍食品の販売強化を図るため、品揃えの充実に向けて冷凍ケースの入替を進めました。節約志向に対しては、火水曜市やお客さま感謝デー等の販促に加え、トップバリュの新商品や増量・値下げ品、小容量商品の展開を強化し、日常の食卓を支える提案を進めています。商品面では、「じもの商品大商談会」をオンラインでも開催してネット販売の拡大も図ることで、地域商品の魅力発信に努めました。また、健康的な食生活を提案する「ちゃんとごはん」の取り組みでは、健康や食に関する情報発信や体験の場づくり、行政・大学との共同開発商品の販売を通じて、地域とのつながりを深めました。店舗展開では、16店舗を改装し既存店の競争力強化を図るとともに、5店舗を新たに出店した結果、当連結会計年度末の店舗数は244店舗となりました。あわせて、移動スーパーの台数拡充、ネットスーパー拠点の拡大、ネットショップの拡充、「Maxマート」の出店推進、「Uber Eats」の活用により、買物機会の多様化を推進しています。また、iAEONアプリによるクーポン配信や、株式上場20周年を記念したセールやキャンペーンも実施しました。システム面では、電子棚札やキャッシュレスセルフレジの導入、気象データを活用した農産品の自動発注支援により、業務効率と在庫精度の向上を図りました。こうした取り組みを通じて、「事業構造の変革」と「テクノロジーによる付加価値の創造」を進めています。人材の確保・育成に向けては、二期連続で大幅な賃上げを実施するとともに、自らキャリアの方向性や働き方を選択できる新たな人事制度を導入し、研修体制の充実やDX教育、多様性を尊重した職場環境の整備、健康経営の推進を通じて、従業員が主体的に成長でき、働きがいを感じられる環境づくりに取り組んでいます。DS事業は、営業収益4,114億47百万円(対前期比102.8%)、営業利益79億91百万円(前年同期より4億97百万円の減益)となりました。生鮮食品を中心とした価格競争力の強化による節約ニーズへの対応に注力し、単位当たりの安さを追求したケース販売や、大容量商品を訴求しながら、iAEONやAEON Payの活用で、お客さまの利便性も向上させています。<ヘルス&ウエルネス事業>ヘルス&ウエルネス事業は、営業収益1兆3,228億76百万円(対前期比107.1%)、営業利益360億7百万円(前期より65億92百万円の減益)となりました。ウエルシアホールディングス株式会社及び同社連結子会社では、2030年のありたい姿として「地域No.1の健康ステーション」の実現を目指しています。2024年3月には、情報システム会社である株式会社エクスチェンジを完全子会社化しました。6月には長野県を地盤に21店舗を展開する株式会社とをしや薬局を完全子会社化し、9月にウエルシア薬局株式会社が吸収合併しました。また、同月には当社及びいなげやから株式会社ウェルパークの全株式を取得し、10月には首都圏にて介護事業を展開するウエルシアパートナーズ株式会社(旧東電パートナーズ株式会社)を完全子会社化しました。また、2024年グッドデザイン賞をともに受賞した地域協働コミュニティスペース「ウエルカフェ」、移動販売車「うえたん号」等の活動により、地域インフラとしての役割を果たします。当連結会計年度において、物販部門では、たばこ取り扱い中止による減収影響はあるものの、機能、品質、エコ性能を強化したオリジナルPB「からだWelcia」「くらしWelcia」の開発及び拡販を進め、WAON POINTサービスとの連動により、同社のポイント会員であるウエルシアメンバーが1,380万人まで増加しました。調剤部門において調剤併設店舗数の増加(当連結会計年度末現在2,282店舗)により処方箋受付枚数が増加した結果、物販及び調剤合計の既存店売上高対前期比は堅調に推移しました。なお、当連結会計年度は78店舗の出店、55店舗の閉店を実施した結果、同社グループの店舗数は3,013店舗となりました。<総合金融事業>総合金融事業は、営業収益5,304億52百万円(対前期比109.7%)、営業利益611億65百万円(前期より99億34百万円の増益)となりました。イオンフィナンシャルサービスはOur Purpose「金融をもっと近くに。一人ひとりに向き合い、まいにちのくらしを安心とよろこびで彩る。」のもと、小売業発の金融グループの強みである「生活者視点」に立ち、展開するアジア各国において、すべてのお客さまのライフステージや生活環境の変化に対応した金融サービスの提供を目指しています。国内では、イオン生活圏におけるお客さまへの提供価値の最大化と、グループ全体の最適化を目指し、決済関連事業の集約を進めています。イオンフィナンシャルサービスは2月に、イオンリテール、株式会社イオン銀行(以下、イオン銀行)が運営していたWAONバリュイシュア事業の譲受を完了しました。さらに、2025年3月、コア領域・成長領域への経営資源の集中を図るため、イオン・アリアンツ生命保険株式会社の発行済株式の85.1%を明治安田生命保険相互会社へ譲渡することを決議し、株式譲渡契約を締結しています。また、イオン銀行では、日本銀行の金融政策や金利環境の変化を踏まえ、2024年5月、10月、さらに2025年3月に円預金及びローン金利の改定を行いました。「イオン銀行Myステージ」では上位ステージ向けに優遇金利を設定し、あわせて退職金定期預金や特別金利施策等の展開を進めた結果、預金残高は5兆2,016億33百万円(期首差6,622億60百万円増)となりました。住宅ローンでは、金利改定とともに「イオンセレクトクラブ」の特典訴求を強化したことで、取扱高は5,579億13百万円(前期比99.9%)となりました。マネー・ローンダリング及びテロ資金供与に関する管理態勢については、1月に金融庁へ業務改善計画書を提出し、現在は態勢強化と信頼回復に向け、全社一丸となって取り組みを進めています。リテール事業では、Web・スマホアプリ「イオンウォレット」のUI・UX改善や、AIによる個別アプローチ強化を進めた結果、ショッピングリボ・分割債権残高は3,615億66百万円(期首差507億96百万円増)、キャッシング債権残高は4,279億3百万円(期首差155億81百万円増)と、営業債権残高が着実に拡大しています。ソリューション事業では、国内カード有効会員数は2,616万人(期首差32万人増)、「AEON Pay」の会員基盤拡大や加盟店ネットワークの拡充により、国内の有効ID数は3,615万人(期首差209万人増)となりました。加えて、イオンモール専門店でのゴールド会員向け「お客さま感謝デー」特典の実施や、AEON Payの利用拡大施策を通じ、カードショッピング取扱高は7兆4,925億11百万円(前期比105.8%)まで伸長しました。AEON Payの加盟店数も、カフェやドラッグストア、カラオケ店等日常に密着した業種を中心に拡大し、303万カ所(期首差108万カ所増)に達しています。海外では、中華圏の主要エリアである香港では景気回復の遅れや物価高の影響が続く中、現地法人AEON CREDITSERVICE (ASIA)CO.,LTD.では、中国本土のイオングループ店舗との協業やモバイルペイメントの強化、訪日観光客向け施策等によりカードショッピング取扱高が順調に拡大しました。あわせて、データ分析を活用した営業強化や即時ローンの導入により、カードキャッシング・ローン取扱高も伸長しました。メコン圏の主要エリアであるタイでは、経済環境の制約が続く中でも、現地法人AEON THANA SINSAP (THAILAND) PCL.はデジタルクレジットやプロモーション施策の強化によりカード・ローン取扱高を着実に伸ばす等、成長に向けた取り組みを順調に進めています。マレーシアにて5月に開業したデジタルバンク「AEON BANK (M) BERHAD」が、2025年3月より個人向けローン「Personal Financing-i」の提供を開始する等、サービスの拡充に取り組んでいます。イオングループとして海外戦略の最重要国と位置付けるベトナムでは10月に共通ポイント「WAON POINT」の展開を開始し、イオン生活圏の拡大を目指しています。<ディベロッパー事業>ディベロッパー事業は、営業収益4,961億70百万円(対前期比105.9%)、営業利益530億35百万円(前期より56億86百万円の増益)となりました。イオンモールでは、当連結会計年度の営業収益、営業利益、経常利益が増収増益となりました。2023年5月に策定した2030年ビジョン「イオンモールは、地域共創業へ。」に基づき「つながる」を創造し、広げ、深め、持続可能な地域の未来につながる営みを共創する企業を目指しています。人口動態の変化等により、国・地域ごとに抱える課題が多様化・複雑化している社会において、一律ではなく、地域の生活圏に着目し徹底したマーケット分析・調査を行うことで、各地域が抱える課題やニーズを汲んだ事業展開を進めていきます。国内では、既存モールの競争力強化を目的としたリニューアルを推進し、イオンレイクタウンの「Lake TownOUTLET」(埼玉県越谷市)及びイオンモール太田(群馬県太田市)の増床リニューアルを実施しました。集客施策としては、ゴールデンウィーク期間中に全国のモールで1,500件を超えるイベントを開催したほか、夏季には猛暑対策として館内での夏祭りやミニ花火ショー等の企画を通じ、地域におけるクールシェアスポットとしての役割を果たしました。下期には物価高を背景に高まる節約志向に対応し、「イオン ブラックフライデー」や「イオン 超!初売り」を展開しました。これらの施策により、既存モールの来店客数は前年を上回りました(対象92モール)。また、円安進行を受けて拡大傾向にあるインバウンド消費については、観光地や空港周辺のモールを中心に需要の取り込みを進めた結果、免税売上は前年の約2倍に伸長しました。今後のさらなる需要拡大に向け、海外モールにおいて日本国内のイオンモールや周辺観光情報の発信を強化する等、海外拠点を活用した取り組みを進めています。海外では、中国において既存モールの歩合賃料収入の増加や新規モール展開により増収となった一方で、前期に閉店したモールの利益減少や新規モールの開業費用により営業利益は減益となりました。飲食やアミューズメント等の時間消費型の業種が堅調で、全モールで開催した「イオンモール超級大旺日(スーパーラッキーデー)」が売上、来店客数双方の伸長につながったことから、お客さまの消費意欲を喚起する集客イベントや営業施策を強化して売上拡大を図ります。ベトナムでは、地域行政や団体と連携したイベント実施や専門店で利用可能なクーポン発行等の取り組みに加えて、記念日や季節行事に合わせたセールス企画や集客イベントを計画的に実施した結果、増収増益となりました。中部エリア初のイオンモール フエ(フエ市)をオープンし、新たな市場開拓を進めています。カンボジアでは、イオンモール ミエンチェイ(プノンペン都)における周辺道路工事の進展や館内リノベーション、SNSを活用した広告展開等の集客策や、イオンモール プノンペン(プノンペン都)の増床リニューアル効果から増収となりましたが、集客回復のための販促活動強化に伴う費用増加により、減益となりました。インドネシアでは独立記念日に合わせたプロモーションや既存モールの空床改善により来店客数が増加し、黒字に転換しました。<サービス・専門店事業>サービス・専門店事業は、営業収益7,291億52百万円(対前期比101.6%)、営業利益231億4百万円(前期より53億96百万円の増益)となりました。イオンディライトの当連結会計年度はイオングループ内外における顧客内シェア拡大や新規受託物件の増加に加え、人件費や外注費、原材料費等の原価上昇に伴う単価見直しの推進により増収増益、営業利益、経常利益は過去最高となりました。人件費や外注費の上昇が課題となる設備管理・警備・清掃の各事業では、継続契約の新規受託をはじめとした売上高の拡大により原価上昇分の影響を吸収し増収増益となりました。また、建設施工事業では、お客さまのエネルギーコスト上昇に対応した省エネ関連工事の受託拡大に加え、工事体制の強化を通じて複数の大型工事を受託したことにより増収増益となりました。資材関連事業では、各種資材の受注を拡大するとともに、原価上昇分の適正な売価への反映や配送効率の向上を通じた物流コストの抑制に取り組み、増収増益となりました。株式会社イオンファンタジーは、「こどもたちの夢中を育み、“えがお”あふれる世界をつくる」というパーパスの実現に向け、『こどもたちの“たのしい”を創造し、「こころ・あたま・からだの成長」を育み続けるファミリー支援企業になる』ビジョンのもと、新中期経営計画(2024~2026年度)を推進しています。当連結会計年度は、戦略的小型店や新業態の出店を進めている国内事業において、プライズ部門が既存店売上高前 期 比 110.4 % と 好 調、 メ ダ ル 部 門 も 同 103.4 % と 堅 調 で あ っ た こ と や、 飲 食 併 設 の 大 型 店 舗 「FeedyDiner&Arcade」やプレイグラウンド「ちきゅうのにわ」を含む出店が計画を上回って進捗したことで売上高、営業利益ともに過去最高を更新しました。「ちきゅうのにわ」等の新業態を含む出店が計画を上回って進捗したことで売上高、営業利益ともに過去最高を更新しました。戦略的小型店はプライズ専門店19店舗、カプセルトイ専門店54店舗の出店をして拡大しました。アセアン事業では、売上高が過去最高を更新した一方で、出店や本社機能の強化に伴うコスト増等により、営業利益は減少しました。主力の「kidzooona」に加え、「Kidzooona Safari」や「KID’S BOX JUMBO」等の新業態を導入し、各国で未出店のエリアや中小規模商業施設等への展開を広げました。国別の出店状況としては、成長率を重視するインドネシアで16店舗、ベトナムで10店舗を新たに出店し、拡大しました。シェア拡大を重視するマレーシアでは24店舗、フィリピンでは11店舗の出店を進めました。生産性の向上に取り組むタイでは、11店舗を新たに出店しました。一方、中国事業では、経済環境の不透明感や競争激化により売上が減少し、営業損失が拡大しました。不採算店舗等、当初計画を上回る82店舗の整理を進める一方で、アミューズメント区画を縮小してプレイグラウンド区画を拡大する等の店舗活性化を20店舗で実施しました。また、低コストかつ初月から収益化可能な小型店「莫莉活力空間」を34店舗出店し、効率的な店舗網の再構築を図りました。なお、新業態を中心に195店舗を出店する一方、不採算店舗等134店舗(うち中国82店舗)を閉店した結果、当連結会計期間末時点の店舗数は国内753店舗、海外475店舗、合計1,228店舗となりました。株 式 会 社 コ ッ ク ス は、「 ブ ラ ン ド 力 強 化 ・ MD 改 革 に よ る 荒 利 率 の 改 善 」「 EC 運 営 改 善 ・DtoC(Direct toConsumer)強化によるEC売上の拡大」「売り方改革・売場改革による店舗売上の回復」を重点施策に掲げています。当連結会計年度は、ブランド力の強化とMD改革では、著名タレントとの雑誌タイアップを春・秋の両シーズンでメンズ商品にも展開し、定価販売の拡大につなげました。LBCやDtoCブランドもWEB雑誌媒体と連携し、ikkaブランドは87店舗のリニューアルを完了しています。販売面では、値引き抑制やキャリー商品の活用を継続し、夏物在庫の積み増しが8月の売上に貢献しました。下期は残暑の影響で秋冬商品の動きが鈍かったものの、気温が下がった11月以降は前年を上回る水準で推移しています。仕入面では、中国やアセアンでの調達強化や為替予約の活用により、荒利益率の悪化は0.2ポイントにとどまりました。EC分野では、4月に自社アプリを刷新し、会員向け施策を強化したことで、自社ECサイトでの売上高が前期比114.9%と伸長しています。DtoCでは、インフルエンサーとのコラボやWEB雑誌との連動施策が奏功し、EC限定ブランドの売上が好調に推移しました。その結果、EC全体の売上高は前期比
109.0%となりました。店舗施策では、定価販売の推進に加え、再来店クーポンの配布や売場構成の見直し、接客の質の向上等、多面的な取り組みを進め、販売効率の改善を図りました。また、2018年10月にSDGs委員会を発足させて以来、「ちいきづくり」「ものづくり」「ひとづくり」の3つを柱として、地域への貢献や環境配慮型商品の開発、多様な人材の活躍推進等を通じて、社会課題の解決に向けた取り組みを継続しています。アパレル商品の総仕入に対する再生素材使用比率が当連結会計年度末は10.5%となり、前期比で2.7ポイント上昇しました。<国際事業>(連結対象期間は主として1月から12月)国際事業は、営業収益5,488億75百万円(対前期比107.9%)、営業利益94億93百万円(前期より8億78百万円の減益)となりました。マレーシアでは、インフレによる生活費上昇の影響で必需品への支出が優先される中、PBの拡販や必需品への販促活動を強化し、モール来店客数の増加に伴うテナント入居率の改善も相まって、営業収益は前年同期比104%となりました。オンライン事業では、ネットスーパー「myAEON2go」において品揃えの見直しや時間指定配送の精度向上に取り組み、売上高は前年同期比111%と伸長しました。さらに、2024年5月には全国配送サービスを開始し、ギフトや大型家電・家具等の幅広い商品をマレーシア全土へ届ける体制を構築することで、顧客基盤のさらなる拡大に努めています。ベトナムでは、経済成長の加速を背景に、売上高は第4四半期連結会計期間に前年同期間比130.1%、年度累計では前期比120.1%となりました。新規出店店舗の好調に加え、既存店も前期比112.9%と堅調に推移し、中でも、衣料が前期比126.9%となりました。オンライン販売は、第4四半期連結会計期間に前年同期間比192%と大幅に伸長し、売上構成比は5.1%へと拡大しました。11月からは全国配送サービス「Nationwide Delivery」を開始し、当社グループが未出店のエリアも含め、ベトナム全国63省中58省からの注文を獲得する等、新たな顧客層を開拓しています。中国では、当連結会計年度の対前期比実質GDP成長率は+5.0%と、政府目標の+5.0%前後に到達したものの、社会消費財小売総額は+3.5%、消費者信頼感指数は86.4と依然として低水準でした。政府の消費支援策の対象である自動車、家電製品、携帯関連の売上増は期待される一方、若年層を中心に雇用不安が根強く、所得環境の回復が緩やかであることから、個人消費の伸びは引き続き緩慢にとどまる見通しです。香港から陸路で大陸に移動する住民数は、橋の開通が相次ぎ、大湾区内各都市間の往来がさらに便利となったことから、前期比151%と極端な増加を示し、北上消費傾向は来期も継続が見込まれています。そのような中でも、成長性の高い内陸部については、9月にエンターテインメント機能を充実させて内陸部の湖南省に初出店した長沙星沙店(長沙市)の業況の好調は変わらず、AEON (HUBEI) CO.,LTD.は通期で経常利益、当期純利益とも黒字転換しました。トップバリュでは、来期には量販型商品の新規開発や東南アジア向け商品の導入、既存商品のリニューアル、さらに健康商品の強化等に重点的に取り組み、増収を目指します。
③ 「コーポレートガバナンス」に関する当期実施状況当社は、企業価値を継続的に高める基盤づくりとして、「コーポレートガバナンス」の改革に継続的に取り組んでいます。2003年には、取締役会の経営の監督機能と業務執行機能を分離する「委員会等設置会社(現:指名委員会等設置会社)」に移行しました。また、当社では取締役の過半数を社外取締役とし、「指名」「報酬」「監査」の各委員会の議長をすべて社外取締役とすることで、経営の透明性と公平性を一層高めています。2016年にはグループの企業経営と企業統治に関する基本姿勢等を示した「コーポレートガバナンス基本方針」、2023年には「イオングループ未来ビジョン」を制定し、企業活動の指針としています。今後も、最適な企業統治体制を目指して改革してまいります。取締役会では、会社法等に定められた決議や報告事項に加え、当社の持続的な成長と企業価値の向上を目指し、長期的な視点から経営に関する重要事項について活発に議論を行いました。2024年度はグループ事業ポートフォリオ改革における具体的な対応策や、リスク及びコンプライアンス問題について深く議論しました。また、取締役会を補完する関連会議を通じて、中期経営計画の主要政策に関する重要な議論を行いました。事前説明会や月次レポート等を通じた幅広い情報共有及び進捗状況のフォローアップが効果的に機能し、取締役会での充実した議論につながっています。さらに、社外取締役による国内外のグループ事業の視察機会を充実させ、既成概念に縛られない多様な視点を取り入れ、中長期的な観点から取締役会の議論に反映させています。【取締役会・各委員会の実施状況】(*社外取締役)開催構成 主な役割状況議長 岡田元也 *塚本隆史 ・取締役及び執行役の職務遂行の監督吉田昭夫 *ピーター ・会社法第416条に定められる取締役会羽生有希 チャイルド で決定しなければならない事項及び執取締役会 7回土谷美津子 *キャリー ユー 行役に委任することができない事項の*林 眞琴 決定*リシャール コラス議長 *林 眞琴 ・取締役及び執行役の職務執行の監査*塚本隆史 ・株主総会に提出する会計監査人の選監査委員会 8回*キャリー ユー 任・解任・再任しないことに関する議*リシャール コラス 案内容の決定議長 *塚本隆史 ・株主総会に提出する取締役の選任及び指名委員会 3回 *ピーター チャイルド 解任に関する議案内容の決定岡田元也議長 *塚本隆史 ・取締役及び執行役が受ける個人別の報報酬委員会 3回 *ピーター チャイルド 酬等の内容の決定岡田元也
④ 「企業の社会的責任遂行」に関する当期実施状況イオンは企業市民としての社会的責任を果たし、企業価値を継続的に高めるために、「持続可能な社会の実現」と「グループの成長」を両立するサステナブル経営を推進しています。「イオン サステナビリティ基本方針」のもと、「環境」「健康・人」「地域」の3つを軸に様々な取り組みを進めるとともに、中期経営計画においてもサステナビリティを事業の中心に据え、成長戦略の核と位置付けています。また、公益財団法人イオンワンパーセントクラブによる次世代育成や諸外国との友好親善事業、公益財団法人イオン環境財団による森づくりや環境活動助成事業等、多方面で環境・社会貢献活動に取り組んでいます。イオン サステナビリティ基本方針私たちイオンは、「お客さまを原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献する」という基本理念のもと、「持続可能な社会の実現」と「グループの成長」の両立を目指します。取り組みにあたっては、「環境」「社会」の両側面で、グローバルに考え、それぞれの地域に根ざした活動を、多くのステークホルダーの皆さまとともに積極的に推進してまいります。【持続可能な社会の実現に向けて】・脱炭素社会の実現事業活動におけるエネルギー使用の削減が地球温暖化防止に寄与すると考え、2008年より具体的数値目標を定め、CO2排出量の削減に取り組んでいます。2018年に策定した「イオン 脱炭素ビジョン」では「店舗」「商品・物流」「お客さまとともに」の3つの視点で「店舗で排出するCO2等を総量ゼロにする」ことを目指しています。2030年度までに日本国内の店舗で使用している電力の50%を再生可能エネルギー(再エネ)に切り替える目標に対しては、2023年12月にイオンの国内事業所における再エネ調達量が国内の店舗で使用する電力の約55%に相当する3,706百万kWhに達し、7年前倒しで達成できました。国内のすべてのイオンモールについては、2025年度までに使用電力を100%再生可能エネルギーへの転換を目指しており、12月には、ショッピングモールで日本初となる太陽光路面発電パネルを活用した自律型エネルギーインフラの実証実験を開始しました。・使い捨てプラスチックの削減脱炭素型かつ資源循環型の新たなライフスタイルの定着を目指し、2020年に「イオン プラスチック利用方針」を掲げ、化石由来から環境配慮型の素材への転換、店舗を拠点とした資源循環モデルの構築等、店舗・商品・サービスを通して、循環型の新たなライフスタイルの定着を目指しています。1回限りの使用を前提とした使い捨てプラスチックを減らすことが重要との認識のもと、①減らす、②必要なものはバイオ原料素材や紙等、より環境負荷の少ないものに置き換える、③再生素材の活用や資源として有効活用する、を取り組みの優先順位として設定し、グループ各社で推進しています。具体的には、お客さまにご持参いただいたペットボトル容器の回収・運搬から、製品化まで一貫して実施するボトルtoボトルの取り組みや、店頭資源の回収を推進しています。・食品廃棄物の削減2017年に策定した「イオン食品廃棄物削減目標」のもと、食品廃棄物を2025年までに半減させることを目指し、「店舗・商品で」「お客さまとのコミュニケーションを通じて」「地域とともに」の3つの切り口で取り組みを強化しています。具体的には、生産地に近いパック工場からの出荷で店頭納品までの時間を短縮することによる販売期限の延長、真空スキンパックによる賞味期限の延長、店舗でのフードドライブ/バンク活動、店舗・リサイクル事業者・イオン農場が連携するイオン完結型食品リサイクルループの構築を推進しています。・未来を担う子どもたちの育成、支援
① イオン こども食堂応援団経済的に困難な状況に置かれた子育て世帯を中心に、子どもたちの食の確保が恒常的に重大な課題となっていることを受け、2020年12月に「イオン こども食堂応援団」を立ち上げて、支援活動を開始しました。活動の一環として、通算7回目となる募金活動を2024年12月から実施し、約3,342万円を認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえに贈呈しました。2020年春からの累計寄附額は2億2,026万円となり、こども食堂の再開や、運営に必要な食材支援、季節イベントの開催等にお役立ていただいています。また、地域の子ども支援を行う団体や企業、学校、自治体の皆さまと連携し、店舗の場を活用してお客さまがこども食堂の支援に直接参加できる機会を設ける等、本活動を通じ、人と人とが支え合い、共助の絆で結ばれる地域コミュニティづくりに取り組んでいきます。
② イオン チアーズクラブ公益財団法人イオンワンパーセントクラブの事業であるイオン チアーズクラブでは、小学生を中心としたこどもたちが、自然や環境等に興味や関心を持ち、考える力を育む場として、全国のイオングループ店舗周辺を拠点に体験学習を行っています。全国に450クラブ、6,061人が活動中で、累計メンバー数は112,340人に上ります(2025年1月末現在)。未来を担う子どもたちが環境・社会について学ぶ様々な機会を、これからも創出していきます。
(2)当期の財政状態及びキャッシュ・フローの概況(連結資産・負債・純資産・キャッシュ・フローの状況)2025年2月期区分 2024年2月期 2023年2月期 2022年2月期(当期)総資産 (百万円) 13,833,319 12,940,869 12,341,523 11,633,083有利子負債 (百万円) 3,844,428 3,715,695 3,483,126 3,290,957(金融子会社有利子負債) (百万円) (1,308,896) (1,312,938) (1,210,924) (1,087,852)(金融子会社除く有利子負債) (百万円) (2,535,532) (2,402,756) (2,272,202) (2,203,105)純資産 (百万円) 2,121,226 2,087,201 1,970,232 1,812,423現金及び現金同等物の期末残高 (百万円) 1,172,102 1,064,093 1,214,462 1,090,923営業活動によるキャッシュ・フロー (百万円) 566,218 368,487 433,710 204,452投資活動によるキャッシュ・フロー (百万円) △478,810 △508,876 △335,123 △343,854財務活動によるキャッシュ・フロー (百万円) 881 △15,867 1,853 △2,207(当連結会計年度末の資産・負債・純資産の状況)当連結会計年度末の総資産は、前期末より8,924億49百万円増加し、13兆8,333億19百万円(前期比106.9%)となりました。前期末からの増加の主な要因は、銀行業における貸出金が3,593億73百万円、有価証券が2,061億26百万円、有形固定資産が1,846億16百万円、現金及び預金が928億46百万円、営業貸付金が361億48百万円、投資有価証券が233億5百万円増加した一方で、受取手形及び売掛金が1,010億42百万円、差入保証金が486億68百万円減少したこと等によるものです。負債は、前期末より8,584億25百万円増加し、11兆7,120億92百万円(前期比107.9%)となりました。前期末からの増加の主な要因は、銀行業における預金が6,637億16百万円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が2,824億30百万円増加した一方で、コマーシャル・ペーパーが1,156億55百万円、短期借入金が524億44百万円減少したこと等によるものです。純資産は、前期末より340億24百万円増加し、2兆1,212億26百万円(前期比101.6%)となりました。(当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況)当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前期末より1,080億8百万円増加し、1兆1,721億2百万円(前期比110.2%)となりました。営業活動の結果、増加した資金は5,662億18百万円(前期比153.7%)となりました。前期に比べ1,977億31百万円収入が増加した主な要因は、銀行業における預金の増減額が5,226億88百万円増加した一方で、その他の資産・負債の増減額が1,663億57百万円減少、銀行業における貸出金の増減額が1,585億97百万円増加したこと等によるものです。投資活動の結果、減少した資金は4,788億10百万円(前期比94.1%)となりました。前期に比べ300億66百万円支出が減少した主な要因は、前連結会計年度にはなかった支配喪失会社からの貸付金の回収による収入が2,191億円発生し、銀行業における有価証券の取得による支出が1,078億58百万円減少した一方で、銀行業における有価証券の売却及び償還による収入が2,187億35百万円減少し、投資有価証券の取得による支出が1,015億76百万円増加したこと等によるものです。財務活動の結果、増加した資金は8億81百万円となりました。前期に比べ167億48百万円支出が減少した主な要因は、長期借入れによる収入が2,081億2百万円増加し、連結範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出が245億13百万円減少した一方で、短期借入金及びコマーシャル・ペーパーの増減額が2,222億38百万円減少したこと等によるものです。
(3)今後の見通し2025年2月期連結業績予想 2026年2月期(当期実績)営業収益 (百万円) 10,500,000 10,134,877営業利益 (百万円) 270,000 237,747経常利益 (百万円) 250,000 224,223親会社株主に帰属する当期純利益 (百万円) 40,000 28,7832026年2月期は、5つの成長戦略(デジタルシフトの加速と進化、サプライチェーン発想での独自価値の創造、新たな時代に対応したヘルス&ウエルネスの進化、イオン生活圏の創造、アジアシフトの更なる加速)を掲げたイオングループ中期経営計画(2021~2025年度)の最終年度です。営業収益、営業利益、経常利益とも過去最高を目指して取り組みます。業績予想には、予見される環境変化の影響と対策による効果を加味した一方、完全子会社化を目指しているイオンモール、イオンディライトが年度決算に与える影響は業績予想に織り込んでおりません。配当については、1株につき年間40円の普通配当とする予定です。中期経営計画の概要につきましては当社ウェブサイトをご参照願います。https://www.aeon.info/ir/policy/strategy/ 「中期経営計画、サステナブル経営の取り組み」
(4)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当① 中長期的な基本方針当社は、中長期的な成長による企業価値向上と利益還元のバランスの最適化を図ることを重点施策として位置付け、連結業績を勘案した配当政策を行ってまいります。<配当金について>1株当たり年間配当金については前年以上を維持しつつ、連結配当性向30%を目標として定め、さらなる利益成長並びに株主還元に努めていきます。<内部留保資金の主な使途について>内部留保資金については、将来の事業発展に必要不可欠な成長投資として活用し、中長期的な成長による企業価値向上を通じて、株主の皆さまの期待にお応えしてまいります。
② 2025年2月期の利益配分及び株主配当金の支払い開始日当期の剰余金の期末配当は、2025年4月11日開催の取締役会決議により、1株当たり20円(普通配当18円、記念配当2円)とさせていただきます。これにより、中間配当20円(普通配当18円、記念配当2円)と合わせた当期の年間配当金は1株当たり40円となります。なお、期末配当金の支払開始日(効力発生日)は、2025年5月1日(木)からとさせていただきます。
③ 2026年2月期の利益配分(予定)2026年2月期の剰余金の配当予想は、上記の基本方針のもと、中間で普通配当20円、期末で普通配当20円を合わせた1株当たり年間配当金40円とさせていただく予定です。
通期 2026年2月期
出典: イオン 2026年2月期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2026年4月9日
1.経営成績等の概況当社は、当連結会計年度の期首より、「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日)等の適用を行っており、遡及処理の内容を反映させた数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1)当期の経営成績の概況① 連結業績の状況当連結会計年度(2025年3月1日~2026年2月28日)の連結業績は、営業収益が10兆7,153億42百万円(対前期比
105.7%)、営業利益は2,704億59百万円(前期より327億12百万円の増益)、経常利益は2,430億31百万円(前期より188億7百万円の増益)となり、営業収益と営業利益、経常利益が過去最高を更新しました。親会社株主に帰属する当期純利益が726億77百万円(前期より455億9百万円の増益)となりました。当連結会計年度における世界経済は、中東情勢やウクライナ情勢の長期化による資源価格の変動リスクに加え、中国経済の回復の遅れ、米国における政策金利の高止まり及び通商政策を巡る不透明感等を背景に、不確実性の高い状況が続きました。国内経済においては、物価上昇が継続する中、2025年の実質賃金は前年比マイナス圏で推移する月度が多く、年間を通じた回復は限定的となりました。総務省「家計調査」によると、実質消費支出も弱含みで推移する等、家計の実質購買力は引き続き圧迫されました。このため、消費者の節約志向は根強く、生活必需品を中心に購入単価の抑制やプライベートブランド(以下、PB)志向の高まりが見られました。一方で、外食や旅行等のサービス分野は回復基調を維持し、インバウンド需要の拡大も相まって、個人消費の二極化傾向は当連結会計年度を通じて継続しました。このような経営環境の下、当社は、地域のお客さまの暮らしを支える生活インフラとしての役割を最優先に、商品・サービスにおける価値訴求力の強化と、事業構造の高度化を両立させる取り組みを推進してまいりました。小売事業を取り巻く競争環境が一段と厳しさを増す中においても、ヘルス&ウエルネス事業では、食品分野の強化や調剤併設の推進を背景に、物販・調剤ともに堅調な推移となりました。また、既存アセットの価値最大化に注力したディベロッパー事業や、映画関連収入を中心に安定した収益基盤を確立したサービス・専門店事業が、グループ全体の収益成長を下支えしました。加えて、グループ横断でのコストコントロールの徹底に加え、DXを活用した業務プロセス改革や生産性向上の取り組みが着実に進展したこと、並びに構造的な収益力強化の効果により、当連結会計年度の営業利益及び経常利益は、いずれも過去最高を更新しました。さらに、グループ全体での資本効率性向上を目的として、事業構造改革を加速してまいりました。その過程でさまざまなコストが発生しましたが、2026年1月に実施した株式会社ツルハホールディングス(以下、ツルハ)の連結子会社化により生じた段階取得に係る差益によってこれらのコストを吸収し、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比167.5%増と大幅な増益となりました。
[グループ共通戦略]当社はイオングループ中期経営計画(2021~2025年度)で掲げた5つの変革「デジタルシフトの加速と進化」「サプライチェーン発想での独自価値の創造」「新たな時代に対応したヘルス&ウエルネスの進化」「イオン生活圏の創造」「アジアシフトの更なる加速」を着実に推進するとともに、「環境・グリーン」を成長戦略の重要な軸と位置づけ、持続的成長基盤の構築に取り組んできました。これらの変革を実行段階で確実に具現化するため、事業ポートフォリオ及び経営基盤の変革を進め、その一環として、プラットフォームとしての役割を担うイオンモール株式会社(以下、イオンモール)及び、インフラを担うイオンディライト株式会社(以下、イオンディライト)を完全子会社化しました。また、リージョナルシフトを一段と推進するため、2026年3月1日付で首都圏及び近畿圏のSM事業再編を実行しました。これにより、購買、物流、IT、人材等の経営基盤の共通化を通じて、地域単位での収益力強化と競争優位性の確立に向けた体制を構築しました。・デジタルシフトの加速と進化:GMS事業のイオンリテール株式会社(以下、イオンリテール)では、食品売場へのセルフレジの導入を進めるとともに、それに伴う人時の適正化に取り組んできました。実店舗においては、「AIカカク」「AIオーダー」「商品位置検索システム」等を内包した従業員用新端末「オールインワンデバイス」を活用することで、業務遂行における経験や知識の差を縮小するとともに、売価変更、賞味期限や在庫の管理・発注、商品補充作業の効率化を進めました。オンラインチャネルでは、首都圏においてイオンのネット専用スーパー「Green Beans(グリーンビーンズ)」の事業基盤強化を進めました。11月には、さいたま市、川口市をはじめとする埼玉県内計15市町を新たにサービスエリアに加え、当連結会計年度末時点の会員数は約90万人となりました。建設中の第2号八王子CFC及び第3号久喜宮代CFCが稼働を予定しており、1都3県を中心にサービスを進めていきます。また、「決済」「ポイント」「クーポン」「電子レシート」「株主優待」等の機能を集約したアプリ「iAEON」のダウンロード数は約2,200万となりました。6月に「電子マネーWAON」と統合して稼働した「AEON Pay」は、ウエルシアホールディングス株式会社(以下、ウエルシア)グループに加え、9月からはユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社(以下、U.S.M.H)の傘下店舗でも導入され、当社グループ外を含め約415万カ所で利用可能となりました。イオンカード、iAEON、「WAON POINT」、AEON Pay等を通じて蓄積された購買データを一元的に活用し、従来のマスマーケティングから顧客体験価値の最大化を図る1to1マーケティングへの転換を進めてきました。・サプライチェーン発想での独自価値の創造:当社のPBであるトップバリュでは、グループの規模と機能を最大限に活かし、商品戦略・計画から調達、製造、物流、店舗オペレーションまでを包括するサプライチェーンを構築し、継続的に高度化してきました。これにより、安定した品質と価格競争力を両立した商品提供を実現するとともに、荒利益率の改善に取り組んできました。トップバリュは、「トップバリュベストプライス(価格訴求型)」「トップバリュ(付加価値型)」「トップバリュ グリーンアイ(環境配慮型)」の3ブランドを軸に展開するとともに、地域生産者と連携したローカルPBや専門性の高い分野におけるPBの拡充を進めています。物価高の影響を受けるお客さまの暮らしを支えるため、当連結会計年度においてはPB及びナショナルブランド(以下、NB)の双方で計画的な価格対応を実施しました。あわせて、商品の企画・製造・販売の内部化や機能会社の活用を通じて、調達・製造コストの最適化を進め、価格競争力と収益性の両立を図ってきました。なお、当社は2026年に株式会社化100年を迎えるにあたり、トップバリュにおいて記念商品を2026年3月1日から順次、全国約10,000店舗で展開しています。・新たな時代に対応したヘルス&ウエルネスの進化:当社は、ヘルス&ウエルネス事業を成長の中核と位置づけ、2025年12月1日にツルハとウエルシアの経営統合が発効しました。これに続き、同年12月2日にツルハに対する公開買付けを開始し、2026年1月に当社の連結子会社となりました。統合後の各店舗では、調達、商品開発、人材、データ活用等の分野におけるグループシナジーの創出を本格化させ、健康で健やかな生活を通じて社会課題の解決に貢献するインフラとしての「ライフストア」への進化を図っています。商品戦略面では、ツルハ及びウエルシアがそれぞれ展開していたPBを統合し、新PB「からだとくらしに、+1」へ一本化します。これにより、開発体制や調達基盤の共通化を進め、品質・価値訴求力の一層の向上を図っています。また、ツルハ・ウエルシアが有するアセアン地域での事業展開の知見と、当社のグループ事業基盤を活かし、2032年2月期には、新会社として売上高3兆円、営業利益率7%、営業利益2,100億円の達成を目標に、アジアNo.1のヘルス&ウエルネス分野のグローバル企業を目指しています。・イオン生活圏の創造:当社は現中期経営計画において、地域と共に暮らしを育む「イオン生活圏」の構築を重要施策として位置づけ、消費者・自治体・生産者と連携した地域密着型の取り組みを推進してきました。首都圏では、U.S.M.Hの「関東における1兆円のSM構想」を軸に、まいばすけっとやGreen Beansを活用し、実店舗とECの両面から顧客接点の拡充を進めました。加えて、2026年3月1日付でマックスバリュ関東株式会社が株式会社ダイエー(以下、ダイエー)の関東事業及びイオンマーケット株式会社を統合し、新生「株式会社イオンフードスタイル」として発足しました。近畿圏では、ダイエーが株式会社光洋を吸収合併し、調達や店舗運営の集約を通じた競争力強化を図りました。これらの再編により、商品政策、購買、物流、IT、人材を地域単位で一体運営する体制を構築しました。加えて、国内では三重県四日市市、埼玉県羽生市等、複数自治体と地域包括連携協定を締結しました。海外においても、金融サービスの格差が大きな課題となっているアセアン地域において、次世代のデジタル金融サービスを展開しました。実店舗では、2024年9月にベトナムでオープンしたイオンモールフエ(フエ市)が、過去の大洪水のデータを基に徹底した対策を行っていた結果として2025年10月末の大洪水時に被害を免れ、地域住民に施設を開放して商品供給を継続し、生活インフラの役目を果たしました。・アジアシフトの更なる加速:当社は、1984年にマレーシアに初出店して以来、アジアにおいて事業基盤を構築してきました。現中期経営計画では、人口ボーナス期にあり消費性向が高いベトナムを最も重要な市場と位置づけ、南部(ホーチミン、ビンズオン)、北部(ハノイ、ハイフォン)に加え、中部(フエ、ダナン)を中心とした周辺都市へのドミナント出店を進めてきました。2025年10月に開業した「イオンタンアンショッピングセンター」(タイニン省)は本格稼働し、ベトナム中南部エリアにおける顧客基盤の拡大に寄与しています。中国本土においては、相対的に潜在成長率の高い内陸部を重点エリアと位置づけ、2025年11月に国家級新区である湘江新区(湖南省長沙市)北部に「イオンモール長沙湘江新区」をグランドオープンしました。同モールは、交通利便性と持続可能な人口構成に恵まれた立地特性を活かし、多くのお客さまにご来店いただいており、内陸部展開の中核拠点としての役割を担っています。当社は今後も、各国・地域の成長段階や消費特性を踏まえた出店・投資を進め、アジアにおける事業ポートフォリオの拡充と収益基盤の強化を図ってまいります。・環境・グリーン:サプライチェーン全体のCO2排出量の多くを占める商品製造段階における排出管理及び削減に注力する当社は、国際的な環境情報開示を行う非営利団体CDPによる気候変動対策の評価において、7年連続で最高評価であるAリストに選出されました。また、資源循環型社会の実現に向けた取り組みとして、2026年3月より不要衣料品の回収・循環施策を拡大し、イオングループ全国約700カ所に常設の回収拠点を設置しました。衣料品の再利用・再資源化を通じて、廃棄物削減と循環型モデルの定着を進めています。さらに、「イオン ふるさとの森づくり」は開始から35周年を迎えました。これまでの植樹活動を通じた地域環境保全の成果を基盤に、生物多様性の保全を起点としたネイチャーポジティブの実現に向け、取り組みを新たな段階へと進めています。脱炭素社会の実現に向けた新たな取り組みとして、エネルギー事業者との協業により、2025年8月から屋根設置型太陽光発電の余剰電力を活用した再生可能エネルギーの供給を、イオンリテールの店舗及び事務所において開始しました。あわせて、複数の太陽光発電所で発電された再生可能エネルギー電力を活用したオフサイトコーポレートPPAを通じた電力調達についても包括契約を締結しています。これらの取り組みを通じ、再生可能エネルギーの安定的な調達とCO2排出量削減の両立を図っています。
② 個別の状況セグメントの業績は次のとおりです。なお当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいて記載しております。詳細は、31ページ「セグメント情報等の注記」の「2.報告セグメントの変更等に関する事項」をご覧ください。<GMS事業>GMS事業は、営業収益3兆6,918億64百万円(対前期比103.7%)、営業利益214億30百万円(前期より50億70百万円の増益)となりました。イオンリテールでは、「小売事業の収益構造改革」「ショッピングセンターの収益最大化」「新たな収益事業の確立」に取り組むとともに、「実効力を高める基盤構築」を推進しました。当連結会計年度は、全ラインにおいて価格戦略と価値戦略を両輪で取り組んだ結果、営業収益は2兆301億41百万円(対前期比108.1%)と増収となりました。一方、インフレ基調が続く中、原材料価格の高騰による商品原価の上昇や、賃上げを含む人的投資等のコスト増の影響を受け、営業利益は71億96百万円(同90.7%)と減益になりました。小売事業の収益構造改革については、食品において、お客さまの節約志向に対応するため、食品PB商品の拡充や新たなセールスプロモーションを通じ価格訴求を強化し、客数増加及びシェア拡大を図りました。衣料品では、SPAの推進に向けた専門店モデルの展開拡大や、付加価値の高い同社独自商品の開発・販売を強化し、売上・客数の改善を図りました。また、住居余暇やH&BCにおいても、売場モデルの刷新を進め、新規顧客の獲得に向けた取り組みを推進しました。デジタル分野では、ネットスーパーの出荷能力向上やピックアップサービスの利用拡大による物流費の低減を進めた結果、当該事業の営業利益は黒字となりました。ショッピングセンターの収益最大化に向けては、直営売場と一体となった店舗全体の活性化に取り組むとともに、お客さまの快適性向上に資する環境投資を計画的に実施しました。あわせて、イベント催事の強化やスペースの一時使用拡大を進める等、テナント関連収入の拡大を図り、付帯収入の増加に寄与しました。新たな収益事業の確立においては、リテールメディアを広告収入の拡大及び小売売上の成長に寄与する事業と位置づけ、強化しました。その結果、前連結会計年度から収益性が大きく改善し、新たな収益の柱として着実に成長しています。実効力を高める基盤構築では、店舗及びバックオフィス業務のDX化をさらに推進するとともに、売上規模別のモデル人件費率を設定し、人時の適正コントロールを実施しました。創出した人時を成長領域に再配分することで人時生産性の改善を図り、将来の収益力向上に向けた業務効率化と生産性向上に向けた取り組みを進めました。イオン北海道株式会社では、売上高は3,800億63百万円(対前期比107.4%)、営業利益は83億32百万円(同105.6%)となりました。売上面では、西友承継店舗や前連結会計年度の新店効果に加え、価格訴求力を強みとするディスカウントストア業態が堅調に推移しました。簡便・即食需要への対応強化や来店頻度向上施策が奏功し、食品部門が前期比108.1%と業績を牽引しました。売上総利益については、原価上昇や価格競争が影響したものの、売上規模の拡大により売上総利益額は前連結会益年度を上回りました。特に利益貢献度の高いトップバリュ商品の販売が伸長し、「トップバリュベストプライス」やオリジナル商品の拡販が荒利益高の確保に寄与しました。また、簡便・即食商品や「本気!」シリーズ等付加価値商品の強化が荒利益改善を下支えしました。営業総利益は、売上総利益の増加に加え、ディベロッパー本部主導によるテナント構成見直しや新規テナント誘致を通じたテナント収入の拡大が寄与し、前連結会計年度を上回りました。大型活性化店舗や業態転換を進めた西友承継店舗において商圏適合度が向上したことも、営業総利益の押し上げ要因となりました。販売費及び一般管理費は、人件費や光熱費の上昇により増加しましたが、生産性改善への継続的な取り組みが効果を発揮しました。業務効率化や人員配置の最適化を進めた結果、人時生産性は既存店前期比103.8%へと改善し、コスト増加の影響を軽減しました。イオン九州株式会社では、営業収益は5,471億45百万円(対前期比102.9%)、営業利益は107億48百万円(同102.0%)となり、いずれも過去最高を更新しました。売上面では、「トップバリュベストプライス」や「しあわせプラス(応援価格)」商品の拡充を軸に、生活必需品の価格訴求を強化しました。加えて、ブラックフライデーや年末年始等の大型商戦を中心とした販促施策が奏功し、売上構成比の高い食品が年間を通じて堅調に推移しました。また、都市型小型SM「マックスバリュエクスプレス」及びドラッグ&フード業態「ウエルシアプラス」の新規出店が、売上拡大に寄与しました。売上総利益は、売上規模の拡大に加え、店舗特性やお客さまの動向を踏まえた品揃え・発注・製造計画の最適化、年末年始や節分等の重点期間における品切れ防止に努めた結果、前連結会計年度を上回りました。あわせて、ブラックフライデーや年末年始における催事企画やショッピングセンター全体での集客施策が、営業総利益の増加に寄与しました。販売費及び一般管理費については、賃上げを含む人的資本投資やDX投資等成長に向けた先行投資を実施する一方、セルフレジや電子棚札の導入、省力化什器の活用、AIを活用したオペレーション改善を進め、人時生産性は前期比104.7%と大きく向上しました。株式会社キャンドゥでは、売上高が870億57百万円(対前期比104.4%)、営業利益は15億32百万円(対前期比180.3%)の大幅増益となりました。イオングループとの協業を通じた販路拡大を進めるとともに、商品・ブランドの差別化に取り組みました。店舗展開では、グループ出店や委託店を中心とした出店を推進することで、店舗網の拡大を図りました。商品面では、主力の100円商品を軸に、他価格帯商品を含めた品揃えの見直しを行いました。また、原価率改善施策や出店コストの見直し、人時コントロールの徹底、セルフレジの導入による人件費抑制を進め、収益構造の改善に努めました。<SM事業>SM事業は、営業収益3兆857億49百万円(対前期比101.0%)、営業利益298億70百万円(前期より26億73百万円の減益)となりました。U.S.M.Hでは、既存店の客数増加に加え、統合した株式会社いなげやの業績寄与により、営業収益は9,637億62百万円(対前期比118.8%)と大幅な増収となりました。一方で、物価上昇及び競争環境の激化への対応として、加工食品を中心に価格施策及び販促施策を継続的に実施したことから、売上総利益率は低下しましたが、売上総利益は前期比117.4%と増加し、規模拡大に伴う利益額の積み上げは着実に進展しました。販売費及び一般管理費については、労務費、光熱費、物流費の上昇に加え、統合に伴う事業規模拡大の影響を受け、前期比117.8%と増加しました。とりわけ人件費や物流関連コストの上昇が継続する中、販売費及び一般管理費の伸びが売上総利益の増加を上回ったことから、営業利益は50億50百万円(対前期比84.5%)と減益になりました。こうした状況を踏まえ、U.S.M.Hは、労働集約型経営からの脱却に向けた生産性向上と人員の適正化の両立を最重要課題と位置づけ、「真の顧客起点」を軸とした経営構造改革を本格的に推進しております。2026年3月には機構改革を実施し、商品調達、販促、間接部門、情報・物流、店舗開発の各機能を横断的に再編することで、スケールメリットの最大化と意思決定の迅速化を図り、持続的な収益力の回復を目指す体制へと移行しました。マックスバリュ東海株式会社では、営業収益は3,849億51百万円(対前期比102.0%)と増収となりました。一方、人件費や物流費をはじめとするコスト上昇の影響を受け、営業利益は135億57百万円(同96.4%)となりました。売上面では、「安さ実感 家計応援」施策をはじめとした価格訴求の継続に加え、トップバリュの拡販、デリカ・冷凍食品・インストアベーカリーといった成長カテゴリーの強化が奏功しました。また、地域密着型商品である「じもの」の拡充や、得意日における販促強化、iAEONクーポン商品の拡販により客数が増加しました。加えて、都市型小型店を中心とした新規出店や既存店改装による売場改善、移動スーパーや無人店舗の拡大による販路拡充も、売上増加に寄与しました。売上総利益については、トップバリュの新商品・リニューアル商品、増量・値下企画商品の拡販を進めるとともに、利益貢献度の高いデリカやインストアベーカリーの強化を継続しました。政策的に進めてきた価格施策の影響が顕在化したものの、売上規模の拡大を背景に売上総利益額は前連結会計年度を上回りました。販売費及び一般管理費は、人件費や物流費の上昇を主因に前連結会計年度を上回りました。また、電子棚札やセルフレジの導入、発注精度向上等、生産性改善に向けた取り組みを継続しました。成長投資及びコスト増加の影響はあったものの、将来の収益性向上に向けた事業基盤の強化は着実に進展しました。株式会社フジでは、営業収益は8,142億60百万円(対前期比100.7%)、営業利益は112億17百万円(同86.6%)となりました。売上面では、継続する物価高による節約志向の高まりに対応し、「全力プライス」「毎日が安い」を軸としたEDLP(エブリデイ・ロー・プライス)施策を強化するとともに、トップバリュ商品の拡充や自社オリジナル商品、即食・簡便商品の販売が伸長しました。あわせて、既存店の競争力向上に向けた取り組みとして、既存店の活性化を37店舗で実施したほか、スクラップ&ビルド及び新規出店を計画どおり進めたことにより、営業総利益は2,497億60百万円(同100.1%)となりました。原材料価格やエネルギーコスト上昇の影響を受けたものの、即食・簡便商品やオリジナル商品の構成比向上に加え、生鮮・デリカ分野における自社プロセスセンターを活用した商品力強化やトップバリュ商品の拡充を進めた結果、売上総利益は前連結会計年度を上回りました。一方、販売費及び一般管理費は、既存店の活性化・スクラップ&ビルド、DX機器の導入をはじめとした成長投資、加えて物流費の高騰等コスト上昇の影響により2,385億43百万円(同100.8%)となりました。また、WAON POINTの付与・利用を全店で開始しお客さまの利便性向上に取り組むとともに、ディスカウントストア業態における価格競争力の強化、四国・地方特性を踏まえた移動スーパー事業の拡大等、地域密着型の施策を推進し、事業基盤の強化と将来の収益力向上に向けた取り組みを進めました。ミニストップ株式会社では、営業収益が917億88百万円(対前期比104.9%)、営業損失は36億10百万円(前期は営業損失34億86百万円)と増収減益となったものの、構造改革の進展や商品力強化により、収益改善に向けた成果が見られました。売上面では、MD改革を通じた価格戦略の再構築により、おにぎりや菓子パン等のコンビニエンスストア商品が堅調に推移しました。また、看板商品のソフトクリームを刷新した「北海道ミルクソフト」や高付加価値のコールドスイーツが好調に推移し、収益改善を牽引しました。下半期には手づくりおにぎり等の販売中止による影響を受けたものの、再発防止策の徹底と販売再開に向けた取り組みを進めた結果、後半にかけて既存店売上高は改善基調となりました。一方、直営店の増加に伴う人件費や安全・安心対策費用の増加が、利益面に影響しました。まいばすけっと株式会社では、首都圏を中心としたドミナント出店戦略の推進に加え、既存店売上高が堅調に推移したことから、売上高は順調に拡大しました。当連結会計年度に129店舗を出店することで、当連結会計年度末の店舗数は1,323店舗となり、首都圏における店舗ネットワークは一層拡大しました。利益面では、積極的な賃上げや人材投資を通じた働きやすい環境づくりを進める中で人件費が増加したほか、店舗DX投資拡大やキャッシュレス推進に関わる費用増加影響がありました。DX施策については、発注支援システムやセルフレジの導入等を計画的に進めたことで業務の省力化が進展し、生産性は着実に向上しました。特に発注業務においては、支援システムの活用が広がり、業務効率化と売場運営の高度化に寄与しています。原材料価格上昇の影響を受けた売上総利益率については、価格戦略の見直しや売価変更コントロールの強化を継続的に進めた結果、下半期の後半には改善基調が明確となりました。<DS事業>DS事業は、営業収益4,305億12百万円(対前期比104.6%)、営業利益72億33百万円(前期より7億57百万円の減益)となりました。イオンビッグ株式会社では、物価上昇局面における節約志向の高まりを背景に、EDLPを軸とした価格訴求やiAEON販促の強化が奏功し、売上高が堅調に推移しました。売場通路拡幅等の活性化施策によりまとめ買い需要が拡大し、客数・客単価ともに前連結会計年度を上回りました。あわせて、輸入商品・DS専用商品の拡充により売上規模の拡大につながりました。利益面では、営業収益の増加に加え、荒利益高改善及びコストコントロールの徹底により増益となりました。PB商品の拡販により売上構成比を引き上げ、荒利益水準が改善したほか、セルフレジの導入や業務デジタル化の推進による人時削減、販売費及び一般管理費の抑制が寄与しました。原価上昇要因はあるものの、ローコスト運営の継続により収益性を確保しました。株式会社ビッグ・エーでは、節約志向の高まりを背景に低価格訴求を強化し、重点商品の値下げやアウトレット商品の活用により売上が伸長しました。荒利益高は改善したものの、旧アコレ店舗のビッグ・エーへの屋号統一を当連結会計年度内に完了させたことに伴う改装・切替費用が発生したほか、賃上げや物流コスト上昇の影響を受け、営業利益は前連結会計年度を下回りました。上昇コスト吸収に向け、業務のシステム化による作業効率向上や、店舗・本社双方における業務プロセスの見直しを進め、生産性向上を通じた持続的なコスト構造の改善に取り組んでいます。<ヘルス&ウエルネス事業>ヘルス&ウエルネス事業は、営業収益1兆6,333億18百万円(対前期比123.5%)、営業利益523億68百万円(前期より163億61百万円の増益)となりました。ウエルシアでは、食品が牽引した物販に加え、調剤併設の推進を背景に処方箋受付枚数が増加し、物販・調剤ともに堅調に推移しました。あわせて、継続した人時コントロールの強化による販管比率改善も寄与し、増収増益となりました。ウエルシアを完全子会社とする株式交換が2025年12月に完了し、経営統合が実現したツルハでは、営業収益1兆4,505億85百万円、営業利益630億37百万円となりました。調剤併設の推進、PBの拡販並びに販売費及び一般管理費の適正なコントロールを通じて、収益性及び競争力の向上に取り組んでまいりました。また、2025年12月1日にウエルシアとの経営統合を実施し、組織体制の整備を進めるとともに、商品政策(PB及びNB)やマーチャンダイジングの統一に向けた連携を強化しております。加えて、データ活用に向けた基盤整備や店舗開発機能の連携等を通じて、シナジー創出に向けた取り組みを推進しております。店舗展開につきましては、既存エリアにおけるドミナント戦略の強化を基本方針とし、出店の質を重視した店舗開発を進めてまいりました。また、既存店舗の競争力向上を図るため、改装を積極的に実施するとともに、不採算店舗の見直しを進めております。その結果、当連結会計年度において新規出店117店舗、閉店90店舗を実施し、さらに統合に伴う増加2,991店舗を加えた結果、当連結会計年度末におけるツルハグループの直営店舗数は5,676店舗となりました。<総合金融事業>総合金融事業は、営業収益5,675億44百万円(対前期比107.0%)、営業利益608億71百万円(前期より2億93百万円の減益)となりました。イオンフィナンシャルサービス株式会社では、営業収益は国内外における営業債権残高の拡大や金融収益の増加により増収となりましたが、前連結会計年度に計上した債権流動化益の反動や、金利上昇に伴う金融費用の増加により、営業利益は前連結会計年度を下回りました。国内リテール事業では、ショッピングリボ・分割を中心とした営業債権残高の拡大が業績を牽引しました。「あとから分割払い」をはじめとする支払方法の利便性向上により、お客さまの多様な支払ニーズに対応した結果、ショッピングリボ・分割債権残高は3,951億79百万円(期首差336億12百万円増)、キャッシング債権残高は4,353億76百万円(同74億73百万円増)となりました。加えて、AEON Payを通じた継続的な利用促進によりカード決済利用が拡大し、営業債権残高の積み上げが進みました。また、ローン金利の上昇や有価証券運用益の拡大により営業収益は増加しました。一方、預金金利の上昇や金利環境に応じた債券ポートフォリオのリバランスに伴い金融費用が増加し、営業利益は前連結会計年度を下回りました。なお、株式会社イオン銀行の預金残高は5兆4,641億67百万円(期首差2,625億34百万円増)と堅調に拡大しました。国内ソリューション事業では、AEON Payを中心とした決済サービスの利用拡大や加盟店ネットワークの拡充に加え、WAONバリュイシュア事業の譲受により役務取引等収益が増加しました。顧客基盤の拡大も進み、国内有効ID数は3,925万人(期首差309万人増)となり、営業利益は前連結会計年度を上回りました。海外事業では、中華圏はマクロ環境の回復が緩やかな中、与信・回収体制の強化により貸倒関連費用を抑制し、営業利益は前連結会計年度を上回りました。メコン圏では慎重な与信運営を継続する中、バイクローン等の取扱高が堅調に推移し、営業収益は増加しましたが、営業利益は概ね前連結会計年度並みとなりました。マレー圏では、個人向けローン及び個品割賦の資金需要が引き続き好調で、営業債権残高の拡大により増収増益となりました。<ディベロッパー事業>ディベロッパー事業は、営業収益5,224億28百万円(対前期比105.3%)、営業利益709億16百万円(前期より178億81百万円の増益)となりました。イオンモールでは、既存モールの収益力回復と新規モールの寄与により、当連結会計年度の営業収益は4,727億2百万円(前期比105.1%)、営業利益は684億23百万円(同131.2%)と、増収増益を達成しました。国内既存モールでは、当連結会計年度の専門店売上高が前期比105.7%と堅調に推移し、来店客数も前期比102.7%と増加しました。ブラックフライデーや年末年始といった大型販促企画、季節イベントの実施が来店動機を高め、安定した集客につながりました。加えて、猛暑下におけるクールシェア施策等、生活ニーズを捉えた取り組みが奏功しています。また、既存モールの活性化施策も専門店売上高を押し上げました。国内では年間21モールでリニューアルを実施し、リニューアルモールの専門店売上高は前期比109.1%と、リニューアル未実施モールを上回る成果を上げました。テナント構成の見直しや屋内・屋外遊戯施設といった体験型コンテンツの導入により、回遊性と購買機会が向上し、既存資産の収益力向上に寄与しています。業態別では、飲食、雑貨、アミューズメント、サービスといった非衣料・体験型業態が堅調に推移し、消費構造の変化を捉えた業態構成が専門店売上高全体を牽引しました。さらに、観光地や空港近接モールを中心にインバウンド需要の取り込みが進み、専門店免税売上高は前期比約1.5倍に拡大し、売上増に寄与しています。海外事業においても、既存モールを中心に専門店売上高が回復しました。中国では消費喚起策の影響を受け、既存モール専門店売上高が前期比103.7%と増加し、ベトナムでは堅調な個人消費を背景に117.6%と高い伸びを確保しました。これらに加え、前連結会計年度から当連結会計年度にかけて開業した新規モールの通期寄与が、営業収益の底上げにつながっています。利益面では、増収効果に加え、国内を中心とした電気代や上場関連コストの抑制等、コストコントロールの進展が寄与し、営業利益は大幅な増益となりました。<サービス・専門店事業>サービス・専門店事業は、営業収益7,596億17百万円(対前期比103.3%)、営業利益270億2百万円(前期より36億74百万円の増益)となりました。株式会社イオンファンタジーでは、国内事業の好調を背景に、売上高は932億90百万円(前期比106.9%)、営業利益は61億14百万円(同140.7%)となりました。国内事業を中心に業績が伸長しており、売上構成比の高いプライズ部門では、キッズ向けプライズが引き続き好調に推移しました。メダル部門では、最新機種の投入や売場改編により売上が堅調に推移し、売上総利益率の向上に貢献しました。また、カード部門では新弾投入に伴うトレンド変化を捉えた運営が奏功し、売上を下支えしました。加えて、「クレーン横丁 極」「ちきゅうのにわ」「のびっこ」ブランド等の新業態を含む出店拡大が、営業収益の増加に寄与しました。販売費及び一般管理費については、人時管理の徹底や業務の自動化・効率化を進め、売上成長に対して概ね前連結会計年度並みの水準に抑制しました。この結果、増収効果もあり営業利益は増益となりました。海外事業では、アセアン事業で売上拡大が見られた一方、収益性改善に向けた施策を継続しており、中国事業では構造改革の進展により損益改善が進んでいます。イオンディライトでは、完全子会社化を契機として、イオングループ内需要の着実な取り込みとグループ外取引の拡大を進めました。設備管理・清掃・警備を中心としたビルメンテナンス3事業での新規受託の拡大に加え、中国事業でのM&A効果や建設施工事業における維持修繕工事の受注増加が寄与し、営業収益は順調に拡大しました。営業利益は、売上拡大に伴う売上総利益の増加により、通期で増益を確保しました。下半期には、中長期的な競争力強化を目的とした計画的な投資を行い、モデル現場において生産性向上施策の検証を進めました。これにより、来期からの横展開やDX・BPRの活用による業務効率化を推進することで、中期的には、施設管理業務の効率化に加え、ファシリティマネジメントコンサルティング機能の強化及び建設施工事業の拡大を通じ、事業規模と収益力の一層の向上を図ってまいります。イオンエンターテイメント株式会社では、話題性の高い映画作品の上映に加え、ライブビューイングや舞台、アニメ、イベント映像等ODS(映画以外のコンテンツ)の拡充を進め、幅広い層の集客に取り組みました。これらの施策により来場者数は堅調に推移し、映画コンテンツのみに依存しない集客の多様化を進めました。来場者数の増加を通じて、イオンモール全体の集客や専門店、特にフードサービスへの波及効果が見られています。また、セルフオーダーシステムの導入により、お客さまの注文待ちのストレスを無くすとともに購買単価のアップを実現しました。コスト面では、時間外労働の削減や業務効率化、新基幹システム導入によるバックオフィス業務の見直し等により生産性向上を図りました。海外事業では、ベトナムにおける合弁事業を通じて映画館展開及び配給事業を進め、事業基盤の構築に取り組んでいます。株式会社コックスでは、売上高は149億55百万円(前期比97.7%)、営業利益は13億24百万円(同104.8%)となりました。「店舗売上の拡大」「EC売上の拡大」「荒利率の維持・改善」を重点施策として取り組む中、人員体制の再整備やタイアップ企画によるブランド発信強化を行いました。また、「ikkaアパレル+LBC雑貨」を軸としたニューライフスタイルショップへの改装を進め、改装店舗では一定の効果が見られましたが、未改装店舗の売上不振や気候変動によるプロパー販売期の苦戦が影響し、既存店売上高は前連結会計年度の水準を下回りました。EC分野では、会員アプリ施策やインフルエンサーを活用した販促強化により売上が伸長しました。荒利益面では、プロパー販売強化や値引き抑制、キャリー商品の活用、生産地におけるアセアン比率引き上げや取引先集約による仕入原価低減に取り組みましたが、プロパー販売期の売上苦戦に伴う在庫評価の見直し等により、荒利益率は前連結会計年度を下回りました。一方、固定費削減を中心とした販売費及び一般管理費の抑制により、営業利益は増益を確保しました。<国際事業>(連結対象期間は主として1月から12月)国際事業は、営業収益5,682億84百万円(対前期比103.5%)、営業利益102億28百万円(前期より7億34百万円の増益)となりました。マレーシアでは、政府による低・中所得層向け補助金政策により必需品消費が一定程度下支えされる一方、食品や外食費を中心とした家計負担感から、消費者の節約志向が年間を通じて継続しました。このような環境下、AEONCO.(M) BHD.は、食品を軸とした商品展開やPBの拡販を進め、小売事業の底堅い推移を確保しました。あわせて、モール事業では飲食・エンターテインメント系テナントの強化や高い入居率の維持により収入が安定的に拡大し、当連結会計年度の営業収益は前連結会計年度を上回りました。さらに、ネットスーパー(myAEON2go)も配送エリア拡大等により売上が伸長しました。ベトナムでは、高水準の経済成長と個人消費の拡大を背景に、小売市場が堅調に推移しました。AEON VIETNAMCO.,LTD.は、小型GMS及びスーパーマーケットの計画的な新規出店と既存店の運営力強化に取り組みました。特に、食品を中心とした品揃えの充実やブラックフライデーやテト商戦等の大型販促施策が奏功し、当連結会計年度の売上高は予算を達成しました。加えて、オンライン販売も食品を軸にH&BCやキッズ分野が伸長し、事業基盤の強化が進みました。中国では、景気回復の鈍化や消費者の節約志向が続く中、各社は商品戦略の見直しや重点カテゴリー拡販の推進、均一価格や国慶節、ダブルイレブン等の重要商戦に向けた販促強化、経費構造改革に取り組み、収益力回復に向けた施策は着実に前進しました。その一環として、トップバリュをはじめとする開発商品の販売拡大を最優先課題として推進しました。こうした中、AEON STORES(HONG KONG)CO.,LTD.では、食品部門の立て直しに加え、経費削減が奏功し、増益となりました。AEON(HUNAN)Co.,Ltd.では、2号店開業の寄与により事業規模が拡大し、増益となりました。AEON(HUBEI)CO.,LTD.においても、新規出店効果を取り込みつつ、売場及び商品施策の強化を通じて、収益改善が進みました。
③ 「コーポレートガバナンス」に関する当期実施状況当社は、企業価値を継続的に高める基盤づくりとして、「コーポレートガバナンス」の改革に継続的に取り組んでいます。2003年には、取締役会の経営の監督機能と業務執行機能を分離する「委員会等設置会社(現:指名委員会等設置会社)」に移行しました。また、当社では取締役の過半数を社外取締役とし、「指名」「報酬」「監査」の各委員会の議長をすべて社外取締役とすることで、経営の透明性と公平性を一層高めています。2016年にはグループの企業経営と企業統治に関する基本姿勢等を示した「コーポレートガバナンス基本方針」、2023年には「イオングループ未来ビジョン」を制定し、企業活動の指針としています。今後も、最適な企業統治体制を目指して改革してまいります。取締役会では、会社法等に定められた決議や報告事項に加え、当社の持続的な成長と企業価値の向上を目指し、長期的な視点から経営に関する重要事項について活発に議論を行いました。2025年度は、リスク・コンプライアンス等ガバナンスに関する議論や、2026年度から始動する中期経営計画の策定に関する議論を重ねてまいりました。こうした議論の充実に向け、社外取締役への事前説明会や月次レポート等を通じた幅広い情報共有及び進捗状況のフォローアップを継続して実施しております。さらに、社外取締役によるグループ事業の視察機会を充実させ、既成概念に縛られない多様な視点を取り入れ、中長期的な観点から取締役会の議論に反映させています。2026年度は、新たな中期経営計画が始動する年度であり、中長期的な企業価値向上に向けたモニタリングを強化し、取締役会の実効性を一層向上させてまいります。【取締役会・各委員会の実施状況】(*社外取締役)開催構成 主な役割状況議長 岡田元也 *塚本隆史 ・取締役及び執行役の職務遂行の監督吉田昭夫 *ピーター ・会社法第416条に定められる取締役会羽生有希 チャイルド で決定しなければならない事項及び執取締役会 7回土谷美津子 *キャリー ユー 行役に委任することができない事項の*林 眞琴 決定*リシャール コラス議長 *林 眞琴 ・取締役及び執行役の職務執行の監査*塚本隆史 ・株主総会に提出する会計監査人の選監査委員会 7回*キャリー ユー 任・解任・再任しないことに関する議*リシャール コラス 案内容の決定議長 *塚本隆史 ・株主総会に提出する取締役の選任及び指名委員会 2回 *ピーター チャイルド 解任に関する議案内容の決定岡田元也議長 *塚本隆史 ・取締役及び執行役が受ける個人別の報報酬委員会 3回 *ピーター チャイルド 酬等の内容の決定岡田元也
④ 「企業の社会的責任遂行」に関する当期実施状況イオンは企業市民としての社会的責任を果たし、企業価値を継続的に高めるために、「持続可能な社会の実現」と「グループの成長」を両立するサステナブル経営を推進しています。「イオン サステナビリティ基本方針」のもと、「環境」「健康・人」「地域」の3つを軸に様々な取り組みを進めるとともに、中期経営計画においてもサステナビリティを事業の中心に据え、成長戦略の核と位置づけています。また、公益財団法人イオンワンパーセントクラブによる次世代育成や諸外国との友好親善事業、公益財団法人イオン環境財団による森づくりや環境活動助成事業等、多方面で環境・社会貢献活動に取り組んでいます。イオン サステナビリティ基本方針私たちイオンは、「お客さまを原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献する」という基本理念のもと、「持続可能な社会の実現」と「グループの成長」の両立を目指します。取り組みにあたっては、「環境」「社会」の両側面で、グローバルに考え、それぞれの地域に根ざした活動を、多くのステークホルダーの皆さまとともに積極的に推進してまいります。【持続可能な社会の実現に向けて】・脱炭素社会の実現当社は、事業活動におけるエネルギー使用の削減が地球温暖化防止に寄与するとの考えのもと、2008年より具体的な数値目標を定め、CO2排出量の削減に取り組んでいます。2018年に策定した「イオン 脱炭素ビジョン」では、「店舗」「商品・物流」「お客さまとともに」の3つの視点から、「店舗で排出するCO2等を総量ゼロにする」ことを目標としています。2030年度までに日本国内の店舗で使用する電力の50%を再生可能エネルギーに切り替える目標については、2023年12月に、国内事業所における再生可能エネルギーの調達量が国内店舗で使用する電力の約55%に相当する3,706百万kWhに達し、目標を7年前倒しで達成しました。また、店舗への太陽光発電設備の導入を継続的に拡大しており、2025年度には新たに81店舗へ導入しました。これらの取り組みにより、事業活動における再生可能エネルギー利用率は約73%となります。加えて、国内のイオンモールで使用する電力を2025年度までに100%再生可能エネルギーとする目標についても、達成する見込みです。・生物多様性の保全当社は、2010年に「イオン生物多様性方針」を策定し、事業活動を通じて地域社会と自然の共生を図る取り組みを推進しています。持続可能な調達においては、MSC・ASC認証水産物やオーガニック認証農産物等、国際的な認証に基づく調達を進め、サプライチェーン全体で生態系への負荷低減に取り組んでいます。農産物・畜産物・水産物、紙・パルプ・木材、パーム油に加え、コーヒー・カカオについても、「トップバリュ」で販売する商品は、2030年までに持続可能性が裏付けられた原材料への100%転換を目指しています。トップバリュにおけるオーガニック認証商品の売上高は2025年度に295億円となり、目標水準には至らなかったものの、環境配慮型商品の開発・拡充を着実に進展させ、全トップバリュ商品の環境配慮商品への開発計画切り替えを完了しました。また、1991年から継続する「イオンふるさとの森づくり」では、2025年度末までに累計約1,284万本の植樹を実施しています。今後も、調達・商品・店舗・地域活動を一体的に推進し、生物多様性の保全と持続可能な社会の実現に貢献してまいります。・使い捨てプラスチックの削減当社は、脱炭素型かつ資源循環型のライフスタイルの定着を目指し、2020年に「イオン プラスチック利用方針」を策定しました。化石由来素材から環境配慮型素材への転換や、店舗を拠点とした資源循環モデルの構築等、店舗・商品・サービスを通じた取り組みを推進しています。使い捨てプラスチック削減に向け、①使用量の削減、②バイオ原料や紙等環境負荷の少ない素材への置き換え、
③再生素材の活用及び資源としての有効活用を優先事項とし、グループ一体で取り組んでいます。具体的には、食品トレーやペットボトル等プラスチック製容器の資源回収に加え、店頭で回収したペットボトルを原料として再製品化するボトルtoボトルの取り組みを推進しています。これまでの店頭でのペットボトル回収量は累計約8.5万トンとなりました。今後は、衣料品分野においても回収・循環の取り組みを拡大し、限りある資源の有効活用に向けた循環型モデルの構築を推進してまいります。・食品廃棄物の削減当社は、2017年に策定した「イオン食品廃棄物削減目標」のもと、2025年までに食品廃棄物の半減を目指し、「店舗・商品での取り組み」「お客さまとのコミュニケーション」「地域とともに」の3つの切り口で施策を推進しています。具体的には、生産地近接型のパック工場からの出荷により店頭納品までの時間を短縮し、賞味期限の延長を図るほか、店舗でのフードドライブ・フードバンク活動、店舗・リサイクル事業者・イオン農場が連携するイオン完結型食品リサイクルループの構築を進めています。店舗で発生する食品廃棄物の排出量については、2025年までに原単位で半減(2015年比)という目標に対し、達成率は90%となり、削減は着実に進展しています。また、フードドライブの定期実施店舗数は、2024年度の約1,100店舗から2025年度には約2,100店舗へと拡大し、お客さまとともに取り組む食品廃棄物削減の輪が広がっています。・未来を担う子どもたちの育成、支援
① イオン こども食堂応援団当社は、すべての子どもたちが心身ともに健やかに成長できる未来をつくりたいと考え、地域と連携し子育て世帯を支援する取り組みとして、2020年12月に「イオン こども食堂応援団」を立ち上げ、全国のこども食堂を対象とした支援活動を実施しています。活動の一環として、全国のこども食堂の活動を応援する募金活動を継続的に実施しており、通算8回目となる募金を2025年12月から約1カ月間実施しました。本募金により、約3,321万円を認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえへ贈呈しました。2020年春からの累計寄付額は2億5,347万円となっています。また、地域で子ども支援を行う団体や企業、学校、自治体等と連携し、店舗を拠点としてお客さまが支援に参加できる機会の創出を進めています。今後も、地域に根差した支援活動を通じ、共助で結ばれる地域コミュニティづくりに貢献してまいります。
② イオン チアーズクラブイオングループ主要企業が税引前利益の1%相当額を拠出する公益財団法人イオンワンパーセントクラブでは、次世代を担う子どもたちが環境や社会課題について体験的に学ぶ場として、「イオン チアーズクラブ」を全国のイオングループ店舗周辺で主催しています。本活動は小学生を中心とした子どもたちを対象とし、環境保全や社会貢献に関する体験・学習機会を提供しています。2026年1月末現在、全国505クラブ、7,521人が活動しており、累計メンバー数は119,861人となりました。今後も、地域に根差した活動を通じ、子どもたちが環境・社会課題への理解を深める機会の創出を継続していきます。
(2)当期の財政状態及びキャッシュ・フローの概況(連結資産・負債・純資産・キャッシュ・フローの状況)2026年2月期区分 2025年2月期 2024年2月期 2023年2月期(当期)総資産 (百万円) 15,369,658 13,833,319 12,940,869 12,341,523有利子負債 (百万円) 4,465,404 3,844,428 3,715,695 3,483,126(金融子会社有利子負債) (百万円) (1,438,913) (1,308,896) (1,312,938) (1,210,924)(金融子会社除く有利子負債) (百万円) (3,026,490) (2,535,532) (2,402,756) (2,272,202)純資産 (百万円) 2,204,267 2,135,271 2,087,201 1,970,232現金及び現金同等物の期末残高 (百万円) 1,263,123 1,172,102 1,064,093 1,214,462営業活動によるキャッシュ・フロー (百万円) 1,126,589 566,218 368,487 433,710投資活動によるキャッシュ・フロー (百万円) △1,088,665 △478,810 △508,876 △335,123財務活動によるキャッシュ・フロー (百万円) 40,089 881 △15,867 1,853(当連結会計年度末の資産・負債・純資産の状況)当連結会計年度末の総資産は、前期末より1兆5,363億39百万円増加し、15兆3,696億58百万円(前期比111.1%)となりました。前期末からの増加の主な要因は、有価証券が4,147億4百万円、有形固定資産が3,419億51百万円、棚卸資産が1,795億69百万円、銀行業における貸出金が1,749億35百万円、のれんが1,163億89百万円、営業貸付金が680億1百万円増加した一方で、投資有価証券が626億円減少したこと等によるものです。負債は、前期末より1兆4,673億43百万円増加し、13兆1,653億91百万円(前期比112.5%)となりました。前期末からの増加の主な要因は、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が4,400億75百万円、支払手形及び買掛金が3,933億98百万円、銀行業における預金が2,771億44百万円、社債(1年内償還予定の社債を含む)が1,488億42百万円増加した一方で、短期借入金が569億72百万円、保険契約準備金が426億56百万円減少したこと等によるものです。純資産は、前期末より689億95百万円増加し、2兆2,042億67百万円(前期比103.2%)となりました。(当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況)当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前期末より910億21百万円増加し、1兆2,631億23百万円(前期比107.8%)となりました。営業活動の結果、増加した資金は1兆1,265億89百万円(前期比199.0%)となりました。前期に比べ5,603億71百万円収入が増加した主な要因は、その他の資産・負債の増減額が3,192億24百万円増加、仕入債務の増減額が2,159億88百万円増加した一方で、銀行業における預金の増減額が3,865億71百万円減少したこと等によるものです。投資活動の結果、減少した資金は1兆886億65百万円(前期比227.4%)となりました。前期に比べ6,098億55百万円支出が増加した主な要因は、銀行業における有価証券の取得による支出が4,424億26百万円増加し、前連結会計年度において発生した支配喪失会社からの貸付金の回収による収入が当連結会計年度にはなかったことによる収入の減少が2,191億円あった一方で、銀行業における有価証券の売却及び償還による収入が1,565億20百万円増加したこと等によるものです。財務活動の結果、増加した資金は400億89百万円となりました。前期に比べ392億8百万円収入が増加した主な要因は、長期借入れによる収入が1,600億46百万円増加し、社債の発行による収入が1,452億85百万円増加した一方で、連結範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出が1,047億3百万円増加したこと等によるものです。
(3)今後の見通し2026年2月期連結業績予想 2027年2月期(当期実績)営業収益 (百万円) 12,000,000 10,715,342営業利益 (百万円) 340,000 270,459経常利益 (百万円) 290,000 243,031親会社株主に帰属する当期純利益 (百万円) 73,000 72,6772027年2月期は、賃上げの進展による所得環境の改善を背景に、個人消費は緩やかな回復基調を強めていくことが期待されます。一方で、物価上昇の影響は依然として残存しており、消費者の節約志向や低価格志向は継続するとともに、価格のみならず品質や利便性、価値を重視した選別的な消費行動が一層強まっていくものと見込まれます。また、足元ではイラン情勢をはじめとする中東地域の地政学的リスクの高まりを背景に原油価格が上昇する等、エネルギーコストや物流コストへの影響が懸念され、事業環境には引き続き不透明な状況が見られます。このような環境下において、当社グループは、全国に展開する店舗網とマルチフォーマットを有する強みを活かし、外部環境の変化に柔軟に対応してまいります。グループのスケールメリットを最大限に発揮することで、コスト上昇の影響を抑制しつつ、多様化するお客さまのニーズにお応えし、安定的かつ持続的な成長を目指してまいります。事業戦略の面では、環境変化に柔軟に対応し、さらなる成長を遂げるため、事業ポートフォリオの再構築を進めてまいります。そのスタートとなる2026年度は、グループの調達力・商品開発力・物流基盤を活かした食品分野の競争力強化により小売事業の成長を図るとともに、優先課題である収益性の改善に重点的に取り組み、利益拡大を目指します。加えて、「ライフストア」構想を掲げるヘルス&ウエルネス事業の拡大を進めるとともに、2025年度の利益成長を牽引したディベロッパー事業及びエンターテインメント事業についても、さらなる進化を図り、グループ全体として大幅な営業利益の増加を目指してまいります。また、2026年度よりグループ通算制度を導入いたします。これにより、将来にわたり当期純利益の押し上げ効果を見込むとともに、本業による利益拡大とあわせて税務面における最適化を進めてまいります。これらの取り組みを通じて、かねてからの課題であったボトムラインの改善を図り、資本収益性の向上につなげてまいります。以上の取り組みを踏まえ、2027年2月期の連結業績につきましては、営業収益を前期比12.0%増の12兆円、営業利益を同25.7%増の3,400億円、経常利益を同19.3%増の2,900億円、親会社株主に帰属する当期純利益を730億円と見込んでおります。
(4)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当① 中長期的な基本方針当社は、中長期的な成長による企業価値向上と利益還元のバランスの最適化を図ることを重点施策として位置付け、連結業績を勘案した配当政策を行ってまいります。<配当金について>1株当たり年間配当金については前年以上を維持しつつ、連結配当性向30%を目標として定め、さらなる利益成長並びに株主還元に努めていきます。<内部留保資金の主な使途について>内部留保資金については、将来の事業発展に必要不可欠な成長投資として活用し、中長期的な成長による企業価値向上を通じて、株主の皆さまの期待にお応えしてまいります。
② 2026年2月期の利益配分及び株主配当金の支払い開始日当期の剰余金の期末配当は、2026年4月9日開催の取締役会決議により、1株当たり7円とさせていただきます。なお、当社は2025年9月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を実施しております。これにより、中間配当金は20円、期末配当金は7円となります。参考として、当該株式分割を考慮しない場合の期末配当金は21円、年間配当金は41円となります。なお、期末配当金の支払開始日(効力発生日)は、2026年4月30日(木)といたします。
③ 2027年2月期の利益配分(予定)2027年2月期の剰余金の配当予想については、上記の基本方針に基づき、中間配当及び期末配当ともに普通配当7円に株式会社化100年の記念配当0円50銭を加えた、1株当たり7円50銭とする予定です。この結果、年間配当金は、普通配当14円に記念配当1円を合わせた1株当たり15円となる見込みです。
四半期 2026年2月期 第1四半期
出典: イオン 2026年2月期 第1四半期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2025年7月31日(https://www2.jpx.co.jp/disc/82670/140120250711512265.pdf)
1.当四半期決算に関する定性的情報当社は、当第1四半期連結会計期間の期首より、「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日)等の適用を行っており、遡及処理の内容を反映させた数値で前第1四半期連結累計期間及び前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1)経営成績に関する説明当第1四半期連結累計期間(2025年3月1日~5月31日)の連結業績は、営業収益が2兆5,668億97百万円(対前年同期比104.8%)、営業利益は562億82百万円(前年同期より84億87百万円の増益)、経常利益は480億56百万円(前年同期より26億59百万円の増益)となり、営業収益、営業利益が第1四半期連結累計期間における過去最高を更新しました。一方、ヘルス&ウエルネス事業等の事業再編に伴う税効果会計の影響等により親会社株主に帰属する四半期純損失は65億70百万円(前年同期より99億19百万円の減益)となりました。当第1四半期連結累計期間は、世界的な政情不安や足踏み感のある中国経済、米国の通商政策の動向に対する懸念等を背景に、先行きへの不透明感が継続しました。国内では、物価の上昇傾向が継続する中、実質賃金は依然として前年同期比でマイナス圏を推移しており、日常生活における買い控えや購買点数の抑制等、消費者の節約志向が見受けられました。一方で、外食や旅行等のサービス消費は堅調さを見せ、個人消費の二極化傾向が続きました。こうした中、イオングループ各社では、暮らしにおけるセーフティネット、インフラとして各地域のお客さまに寄り添い、豊かさに貢献するための取り組みを推進したことにより、営業収益についてはすべての報告セグメントで増収となりました。営業利益については、DX推進により店舗業務を効率化し、人時生産性の向上等で営業損失額が前年同期比で大幅に縮小したGMS(総合スーパー)事業や都市型小型食品スーパー「まいばすけっと」が好調なSM(スーパーマーケット)事業、疫病動向を的確に捉えた対応により、お客さまの健康を支えたヘルス&ウエルネス事業、増床リニューアルをはじめとする活性化や集客施策により来店客数を伸ばしたディベロッパー事業等が牽引し、過去最高益となりました。
[グループ共通戦略]・当社はイオングループ中期経営計画(2021~2025年度)で掲げた5つの変革「デジタルシフトの加速と進化」「サプライチェーン発想での独自価値の創造」「新たな時代に対応したヘルス&ウエルネスの進化」「イオン生活圏の創造」「アジアシフトの更なる加速」を着実に推進し、「環境・グリーン」の取り組みを進めています。2月28日の公表の後、イオンモール株式会社(以下、イオンモール)とイオンディライト株式会社(以下、イオンディライト)は完全子会社となりました。プラットフォームとしての役割を持つイオンモールと、インフラを担うイオンディライトの完全子会社化により、イオングループの規模を活かして両社の事業規模拡大・成長の加速を図ることで、グループ全体のさらなる成長を実現します。・デジタルシフトの加速と進化:GMS事業のイオンリテール株式会社(以下、イオンリテール)では、食品売場へのセルフレジの導入がほぼ完了し、スマートフォン又は専用端末にて商品の棚の前でスキャンしてそのまま会計できる、非接触型セルフ精算システム「レジゴー」を導入した店舗は当第1四半期連結会計期間末で279店舗となりました。実店舗では、レジの無人化に加え、販売状況や時間帯等に応じてAIが最適な値引き率を自動で提示する「AIカカク」や、需要予測に基づいて商品発注を最適化する「AIオーダー」等、業務の高度化と効率化に向けた取り組みも進んでいます。5月には、賞味期限や在庫確認を効率化する高性能スキャン端末を約390店舗に導入し、6月からは、業務支援や教育機能を統合した国内初のパーソナライズ型「従業員アプリ」の実証運用を開始しました。AIの活用によって創出された人時は、接客や売場での創意工夫といったお客さま満足に直結する業務へと振り向けられており、店舗が提供するサービスの質の向上につながっています。オンラインチャネルでは、顧客フルフィルメントセンター(以下、CFC)から商品を出荷するネット専用スーパー「Green Beans(グリーンビーンズ)」の利便性が、メインターゲットである共働き世帯や子育て世帯から高く評価されています。多様な品揃えや生鮮食品の鮮度、1時間単位で受取時間を指定できる柔軟性により、注文数やリピート率が順調に伸長し、店舗数が限られる首都圏における事業基盤強化が進展しています。当第1四半期連結会計期間末時点の会員数は約60万人にのぼり、東京23区全域、千葉県北西部13市、神奈川県は川崎市及び横浜市内10区のサービスエリアにおいて配送が可能となりました。さらに、建設中の第2号八王子CFC(東京都八王子市)と第3号久喜宮代CFC(埼玉県南埼玉郡宮代町)が稼働すれば、2027年度以降には埼玉県を加えた1都3県の主要エリアをカバーする体制が整う見込みです。また、「決済」「ポイント」「クーポン」「電子レシート」「株主優待」等の機能をまとめたアプリ「iAEON」のダウンロード数は1,600万超に到達しています。リアルとデジタルの融合を進める中で、各社で個別に認識していた顧客IDの共通化にも取り組んでいます。これにより、イオンカードや「iAEON」「WAON POINT」「AEON Pay」等を通じて蓄積された販売データや購買履歴情報を一元的に活用し、従来のマスマーケティングから、顧客体験価値の最大化を図る1to1マーケティングへの転換が着実に進展しています。・サプライチェーン発想での独自価値の創造:当社のプライベートブランド(以下、PB)である「トップバリュ」では、グループの規模を最大限に活かし、戦略・計画から店舗オペレーションに至るまで、川上から川下を包括するサプライチェーンを構築しています。これにより、常にお買い得な価格で高品質な商品を提供しながら、荒利益率の改善にも取り組んでいます。PBの中でも「トップバリュベストプライス」(価格訴求型)では、「コツコツコスパ」をテーマに、厳選品目の値下げや増量によってお客さまのニーズに応え続けています。また、「トップバリュ」(付加価値型)、「トップバリュ グリーンアイ」(環境配慮型)の3ブランドに加え、グループ各社が地域生産者と連携して開発するローカルPBや、薬、ペット、スポーツ等の専門性の高い商品群のPBも展開しています。これらの取り組みを通じて、2025年度までのPB売上高2兆円の目標に対し、2024年度は約1.6兆円に達し、当第1四半期連結累計期間のトップバリュの売上高は対前年同期比113.2%と、順調な進捗を見せています。さらに、商品の企画・製造・販売の内部化や、機能会社の活用による収益力の向上にも取り組んでいます。ナショナルブランド(以下、NB)商品については、イオン商品調達株式会社にグループ内の需要を集約し、大量購入によりコストを削減しています。食品分野では、レストラン品質の商品を提供しながら、効率的な製造・販売を実現する次世代型総菜プロセスセンター(以下、PC)「Craft Delica Funabashi」(千葉県船橋市)が2024年6月に稼働しました。商品の品質向上に加え、各地域にPCを配置することで、店舗での加工・調理にかかる人時削減を推進しています。さらに、2024年7月に本格稼働した物流センター「イオン福岡XD」(福岡市東区)では、構内作業の改善や物流作業の自動化を通じて、作業負荷の軽減と生産性の向上を図っています。こうした当社のサプライチェーンの強みが発揮された取り組みの一例として、お米の供給不足が続く中、政府備蓄米を随意契約により約2万トン調達し、6月初旬より順次全国で販売を開始しました。特に需要が高い都市部では先行販売を実施し、グループ一括調達と物流網を活かして迅速に対応しました。また、輸入米を使用した「二穂の匠」の好評を受け、アメリカ産カルローズ米100%の新商品「かろやか」も発売することで、お客さまの選択肢を広げました。今後も安定供給と日本の米文化の継承に努めます。・新たな時代に対応したヘルス&ウエルネスの進化:当社、株式会社ツルハホールディングス(以下、ツルハ)、ウエルシアホールディングス株式会社(以下、ウエルシア)の3社は、2024年2月に資本業務提携契約を締結しました。これは、住む場所や世代を問わず、地域で暮らすすべてのお客さまにより良い商品・サービスを提供し、健やかで安心できる暮らしを支えることを目的としたものです。その後、経営統合を含む資本業務提携の具体的な方法及び条件、並びに実現可能なシナジーの内容と効果について検討・協議を進め、2025年4月に最終契約を締結しました。5月にツルハは当社の持分法適用関連会社となり、12月に同社を存続会社としたウエルシアとの株式交換を経て、連結子会社となる予定です。少子高齢化や生活習慣病の増加、医療・福祉サービスの地域格差といった社会課題に対応するため、3社はドラッグストアを基盤とし、ツルハ・ウエルシアのヘルスケア領域の強みと、イオンのウエルネス分野での取り組みを融合させ、地域の健康を日常的に支えるライフラインとしての役割を果たしてまいります。同時に、生産性・効率性の向上を図り、利便性の高いサービスを提供することで、安心して暮らせる地域社会の実現に貢献していきます。また、ツルハ・ウエルシアのアセアン地域での経験と、当社の事業基盤を活かし、アジア地域でも信頼されるドラッグストアチェーンとして成長し、2032年2月期には新会社で売上高3兆円、営業利益率7%、営業利益2,100億円の達成を目標に、アジアNo.1のグローバル企業を目指します。イオンリテールは、シニアケアや介護に関する情報に着目して立ち上げたプラットフォーム「MySCUE」を基盤に、少子高齢化の中で、ケアする人・される人の双方がより良い暮らし(ウエルネスライフ)を送れるよう取り組んでいます。6月には、介護が必要となる前の段階から、家族で情報収集や心構えを進めることを促す「MySCUE ケア活プロジェクト」を開始しました。このプロジェクトでは、地域イベントやアプリ、SNSを通じて、将来の介護に備えたさまざまな活動「ケア活」や、その仲間「ケア友」の輪を広げることを目指しています。・イオン生活圏の創造:当社は現中期経営計画において、地域の人々と共に暮らしを育む「イオン生活圏」の構築を重要施策として推進しています。これは、単なる経済活動への囲い込みではなく、消費者・自治体・生産者と連携しながら、地域社会の課題解決と継続的な発展を両立する取り組みです。特に人口減少や社会的資本の不足といった地方の課題に対して、ショッピングセンターや生活サービス機能を通じて、豊かで持続可能な地域づくりへの貢献を目指しています。首都圏では、株式会社いなげや(以下、いなげや)を加えたユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社(以下、U.S.M.H)が掲げる「関東における1兆円のSM構想」を軸に、「まいばすけっと」やネット専用スーパー「Green Beans」等のチャネルを活用し、実店舗とECの両面から顧客接点の強化を図っています。また、地域の中核施設を運営してきたイオンモールでは、人口減少や単身世帯の増加といった社会変化に対応するため、従来の大型店舗に加えて小規模な近隣型ショッピングセンター(NSC)の展開にも注力しています。地方公共団体と連携し、地域に根ざしたコミュニティの形成を支援することで、当社グループの既存資産を活用しながら、各地域の顧客ニーズに合ったショッピングセンターへと進化を図ります。これにより、商品やサービスを通じて来店客数の増加を促し、売上の向上と再投資による好循環を生み出すことで、収益基盤の強化につなげています。さらに、海外においても「イオン生活圏」の考え方に基づき、地域に密着したサービスの提供を進めています。所得格差や信用力の違いに起因する金融サービスの格差が大きな課題となっているアセアン地域では、デジタルチャネルを活用した生活密着型の次世代サービスを展開しています。2024年5月には、マレーシアにおいてイスラム金融方式を採用したデジタルバンクのAEON BANK (M) BERHAD(以下、AEON BANK (M))が営業を開始しました。アジアで30年以上にわたり培ってきたノンバンク事業のノウハウを活かし、金融包摂の実現を通じて、地域の暮らしに根ざした価値の創出を目指します。・アジアシフトの更なる加速:当社は、1984年にマレーシアに初出店して以来、アジアにおいて事業基盤を構築してきました。現中期経営計画では、人口ボーナス期にあり、消費性向が高いベトナムを最も重要な市場と位置づけ、出店を加速しています。2026年の開業に向けて、北部の「AEON Hai Duong Shopping Center」(ハイズオン市)、北中部の「AEON MALL ThanhHoa」(タインホア市)、世界遺産ハロン湾付近の「AEON MALL Ha Long」(ハロン市)を着工しました。ホーチミンに近い南部ドンナイ省では、現地の開発会社Viet Phatグループとショッピングモール開発に向けた基本合意書を締結しています。これにより、南部(ホーチミン、ビンズオン)、北部(ハノイ、ハイフォン)に加え、中部(フエ、ダナン)を中心とした周辺都市へのドミナント出店を加速しています。ベトナムでの展開に加え、その他の地域でも取り組みを進めています。香港では、進出初店舗の「JUSCO コーンヒル」が「AEON STYLE コーンヒル」としてリニューアルし、当社が展開する婦人服ブランド「ESSEME」が海外で初出店しました。開業から10年目を迎えたインドネシアの1号店「イオンモールBSD CITY」では、店舗や施設の刷新を行う等、お客さまに新たな体験価値を創造し、豊かな暮らしをご提供できるよう進化を続けています。・環境・グリーン:当社は、2040年までにグループ全体のCO2排出ゼロを目指し、持続可能な成長に向け、グループ一体となって取り組んでいます。昨年度に「脱炭素都市づくり大賞」において最優秀賞「環境大臣賞」を受賞したイオンモールでは、地域と再生可能エネルギーを創出する取り組みとして、4月に再エネEVステーション第1号をイオンモール宮崎(宮崎県宮崎市)に設置しました。注力するPBにおいては、2025年を目標にトップバリュのすべての商品をReduce(リデュース=削減化)、Reuse(リユース=再使用化)、Recycle(リサイクル=再資源化)の3Rに対応した形で開発し、お客さまの日々のお買物が環境負荷低減につながる仕組みの構築を進めています。さらに、お取引先さまを含めたサプライチェーン全体で環境・社会課題に対して責任を持つとの考えのもと、環境月間である6月に、3回目となる「えらぼう。未来につながる今を」フェアを開催、環境配慮型商品や環境をテーマとした商品、サービスの価値をサプライチェーン全体で発信しました。また、気候変動の影響による自然災害が増加する中、地域の安全・安心を守ることも企業の重要な責務と考えています。災害大国である日本においてお客さまの暮らしを守るため、陸上自衛隊西部方面隊と「大規模災害時等の連携強化に係る協定」を締結し、店舗を拠点とした復旧・復興のための仕組みを構築しました。また、「ミャンマー大地震緊急支援募金」や「大船渡山林火災 緊急支援募金」を実施し、2024年1月に発生した「令和6年能登半島地震」に対しては、公益財団法人イオンワンパーセントクラブとともに緊急支援金を拠出したことにより、日本国政府より6月及び7月に紺綬褒章を受章しました。
[セグメント別の業績動向]セグメントの業績は次のとおりです。なお、当第1四半期連結会計期間より報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当第1四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。詳細は「セグメント情報等の注記」の「2.報告セグメントの変更等に関する事項」をご覧ください。<GMS事業>GMS事業は、営業収益8,882億47百万円(対前年同期比104.0%)、営業損失17億87百万円(前年同期より16億60百万円の改善)となりました。イオンリテールは、「荒利益額の最大化」「ショッピングセンター収益改善」「デジタル売上拡大」を軸に収益構造改革を継続し、変化の激しい経営環境下においても、新規顧客の獲得、荒利益額拡大と経費削減による収益性の向上を進めてきた結果、当第1四半期連結会計期間は増収及び損益改善となりました。特に荒利益額の最大化については8店舗を新規出店、株式会社ダイエーから承継した店舗を含む既存店の活性化を実施し、食品とH&BC分野では最新の売場MDを導入しました。衣料・住居余暇においても専門店モデルの拡大とSPA(製造小売業)化の推進を図り、商品・売場改革を推進しました。価格・差別化戦略については、生鮮食品やPBによる価格訴求、専売ブランドの強化を通じて、消費の二極化への対応を進めました。ショッピングセンター収益改善については、若年層や子育て世代に対し、利便性を意識した「そよら」業態の出店を進め、当第1四半期連結会計期間末で累計17店舗となったほか、既存店においても環境整備の推進、催事強化等の施策により、同友店家賃収入が改善しています。デジタル売上拡大について、ネットスーパーを中心とするEC事業では、重点商品の強化、物流効率の向上、ピックアップ拠点の拡充等により、お客さまの利便性向上と収益改善が進んでいます。その他、ケアラー向けの商品・サービス・情報等を総合で提供するプラットフォーム事業の「MySCUE」やリアルとオンラインを組み合わせた衣料品レンタル事業「LULUTI」等の新規事業の展開拡大、リテールメディアの本格展開に向けた体制構築等、新たな成長に向け、取り組みを進めています。収益構造改革についても、レジ・バックオフィス業務のDXや人員配置の最適化による生産性の向上と、店舗・本社における経費削減の取り組みを両軸で進めたことで人時生産性が大きく改善しました。イオン北海道株式会社では、経営ビジョン「北海道のヘルス&ウエルネスを支える企業」の実現に向け、「商品と店舗の付加価値向上」「顧客化の推進」「地域との連携」「収益構造の改革」を重点施策として取り組みを進めています。全業態(GMS、SM、DS(ディスカウントストア))で前年を上回る売上高となり、特にDSは対前年同期比115.2%と大きく伸長しました。食品部門も同112.1%と好調です。2024年10月に株式会社西友から承継した店舗のうち、活性化を図った2店舗は計画を上回る売上高を記録しました。交通の便の良い店舗では、地域連携によるイベントや健康教室等、新たな来店動機の創出に取り組んでいます。商品戦略では、道内産原料にこだわった惣菜や地元飲料メーカーとの協業商品等、地域ならではの独自性を打ち出しました。トップバリュの中でも「トップバリュベストプライス」は既存店売上高が対前年同期比115.5%と好調に推移し、生活防衛意識に対応した「イオン石狩PC」(北海道石狩市)での畜産加工商品の展開も各店舗で好調です。販売促進では、グループ横断の「超!春トク祭り」や、旬の食材を揃えた地域特化型の「イオン道産デー」が奏功しました。北海道でも猛暑が予想される夏に向けた施策を4月から開始し、夏休みやお盆期間に向けた企画に注力していきます。顧客化の推進では、iAEONによるクーポン配信強化により、会員数は対前年同期比155.5%まで増大し、ネットスーパーでも、拠点数拡大と商品ピッキング方法の改善が奏功し、売上高は同141.5%と大幅に伸長しました。生産性向上では、電子棚札、セルフレジ、店舗の業績や連絡事項を即時に確認できるタッチパネル式の業務支援ツール「CIボード」等の導入により、総労働時間は既存店前年同期比97.4%に短縮されました。サステナブル経営では、フードドライブの実施店舗を48店舗に拡大した結果、回収量が対前年同期比131.6%に増加しました。環境配慮型商品のフェアも開催し、日常のお買物を通じた環境貢献の取り組みを進めています。イオン九州株式会社では、中期経営計画(2024~2026年度)に基づき、「成長領域へのシフト」「商品改革」「既存資産の魅力度向上」「生産性・経営効率の向上」「サステナブル経営の推進」の5つの重点施策により、企業価値の向上を目指しています。当第1四半期連結累計期間は、物価上昇の影響による節約志向の高まりや競争環境の激化といった厳しい経営環境の中、成長領域へのシフトとして、ドラッグ&フード業態「ウエルシアプラス」や都市部における小型SM「マックスバリュエクスプレス」の出店を進めるとともに、福岡市内の他社の商業施設に「オーガニック」「ナチュラル」「ヘルス&ウェルネス」「サステナビリティ」をコンセプトにした新業態「b!olala(ビオララ)」を初出店する等、重点業態・エリアでの展開を強化しました。オペレーションの確立と専門スタッフの育成に取り組んだ結果、ウエルシアプラスのオープンから1年以上経過した店舗の売上高は対前年同期比121.1%と伸長しています。ECでは、予約販売やギフト企画の拡充により売上高が対前年同期比117.4%と好調に推移し、ネットスーパーや即配サービスの利便性も向上しています。商品改革では、生活応援企画「しあわせプラス」や「トップバリュベストプライス」の展開強化により値ごろ感を訴求し、「毎月20日はフローズンの日」「九州ご当地企業コラボTシャツ」等の進取の企画も好評を得ました。また、既存資産の魅力度向上のため、GMS3店舗へ大型活性化投資を実施したほか、環境変化に伴う生活者ニーズへの対応として、業態転換によるスクラップ&ビルドも進めています。生産性・経営効率の向上について、店舗へのセルフレジや電子棚札の導入に加え、AIを活用した値引き・シフト管理の推進により、人時生産性は対前年同期比107.6%と大きく改善しました。サステナブル経営の推進の面では、環境配慮型商品の導入、「フードドライブ」の拡大(当第1四半期連結会計期間末時点280店舗、回収重量175トン超)、「電子レシート」の活用促進、農業体験を通じた循環型教育の実施等、多面的な取り組みを継続し、地域社会との共生と持続可能な社会の実現に向けた貢献を進めています。株式会社キャンドゥでは、イオングループ内での協業のもと、「新たなお客様の獲得」と「店舗のための仕組改革」を全社方針とし、販路の拡大、商品・ブランドの差別化、企業価値の向上に注力しています。販路の拡大では、「ライフスタイル提案型ショップ(New Can★Do)」のブラッシュアップを進めつつ、グループ出店を軸に高効率な出店を推進しました。新規出店38店舗、退店21店舗の結果、当第1四半期連結会計期間末の店舗数は1,357店舗となりました。商品・ブランドの差別化については、100円価格帯を維持しつつ、付加価値の高い他価格帯商品を拡充しています。SNSを活用したデジタルマーケティング施策として「TikTok」の発信を強化し、ブランドイメージの向上に努めました。業績については、全社売上高が新規出店の影響を受けて対前年同期比104.9%と増加した一方、直営既存店でも同100.8%と伸長しました。荒利益額・率の向上のための取り組みが奏功し、原価率が低下したことから荒利益率が対前年同期比で1.1ポイント改善しました。販売費及び一般管理費は出退店や販促費の増加により同103.7%となったものの、出店コスト見直しや人時コントロール等により、売上高販管費率は0.4ポイント改善しています。<SM事業・DS事業>SM事業は、営業収益7,604億66百万円(対前年同期比104.1%)、営業利益69億85百万円(前年同期より34億56百万円の増益)となりました。U.S.M.Hでは、第4次中期経営計画のもと、「顧客起点経営」と「グループ最適化による構造改革」を両輪として、持続的な成長と収益力の強化を図っています。加工・日配食品における規模を活かした共同仕入れ体制の構築、人事・総務・IT等のバックオフィス機能の集約と標準化、そして情報・物流・店舗開発の横断的な連携を進めることで、グループ全体の調達力・生産性・業務品質の向上を目指しています。グループ各社においても、それぞれの強みを活かした取り組みを進めています。株式会社マルエツでは、3店舗を新規出店し、15店舗で既存店の活性化を実施しました。マルエツ草加デリカセンター製造商品のグループ店舗への供給拡充を加速するとともに、電子棚札やセルフレジの導入を進め、生産性向上に取り組んでいます。また、従業員の職場環境の改善や、プライバシーに配慮した名札を全店で導入しています。株式会社カスミでは、NB商品の価格訴求やトップバリュの拡充に取り組むとともに、同社グループの惣菜製造子会社である株式会社ローズコーポレーションをより一層活用し、店内製造の効率化を進めています。茨城県阿見町には、出店すると同時に食品工場を併設しました。2003年より継続している「5 A DAY食育学習」は累計参加者数において全国でもトップの規模となる20万人を超えました。マックスバリュ関東株式会社では、青果部門での産地直送商品・地元生産者商品の拡大や、鮮魚売場での対面販売の強化を通じて、お客さまのニーズを深掘りしています。いなげやでは、惣菜コーナーでの新商品展開に注力し、鮮魚鮨の展開店舗も拡大しています。需要予測発注を活用したカテゴリーの拡大のほか、お値打ち商品の導入による来店頻度向上策も奏功し、四半期純利益は増益となりました。環境・社会面においても、グループ全体でさまざまな取り組みを進めています。店舗における再生可能エネルギーの導入、冷媒の転換、省エネ設備への更新、フードロス削減、資源回収の強化等、脱炭素社会と循環型社会の実現を目指しています。加えて、移動スーパーの運行によるお買物支援、フードバンクや子ども食堂との連携、災害復興支援募金や自治体との包括連携協定の締結等、地域と共生する活動にも積極的に取り組んでいます。株式会社フジは、経営統合から2年目を迎え、「地元に、新しいつながりを。」のスローガンのもと、中国・四国・兵庫エリアNo.1のスーパーリージョナルリテーラーとして、2030年度の営業収益1兆円の実現に向け、2024~2026年度の中期経営計画に掲げる3つの基本戦略「企業文化の確立」「既存事業の改革」「事業インフラの統合とシナジー創出」に加え、「ESG経営の推進」に全社一丸となって取り組んでいます。企業文化の確立に向けては、経営理念やビジョンの浸透を図る研修を継続し、店舗間での好事例の共有により学びや成長の機会を創出しています。既存事業の改革では、即食や簡便商品の拡大を主とした最新のマーチャンダイジングの導入や、設備更新を伴う改装を各地で進め、スクラップ&ビルドの実施、電子棚札を7店舗(累計97店舗)、セルフレジ等を3店舗(累計380店舗)に導入しました。加えて、トップバリュや低価格訴求商品のほか、「健康」「美容」「簡便」「贅沢」「環境」をテーマとした商品や、自社オリジナル商品の品揃えの拡大にも取り組んでいます。DS業態では、価格競争力のさらなる強化と差別化を目指して、当社のDS専用PB商品の品揃えの拡充を進めています。移動販売のルートも累計で88店舗、車両台数140台、760ルートへと拡大しており、地域とのつながりを一層深めています。事業インフラの統合とシナジー創出では、物流拠点の再編や商品調達の集約により、効率的かつ安定的な供給体制を構築しています。ESG経営の推進においては、寄附や食育活動、フードドライブ、衣料品リサイクル等、地域密着型の社会貢献を進めるとともに、LED照明や太陽光発電の導入を通じた環境負荷の低減にも取り組んでいます。マックスバリュ東海株式会社では、ブランドメッセージである「想いを形に、『おいしい』でつながる。」を具現化すべく、中期経営計画(2024~2026年度)で掲げた3つの基本戦略「事業構造の変革」「テクノロジーの活用を通じた付加価値の創造」「サステナビリティ経営の推進」に取り組んでいます。事業構造の変革では、節約志向への対応として、「安さ実感 家計応援」や「本日の超得」等の値ごろ感訴求商品、トップバリュ商品の拡販、小容量商品の充実を図ったほか、鮮度や出来たて商品の訴求強化、デリカ・冷凍食品の品揃え拡充に取り組みました。あわせて、地元食材(「じもの」)の地産域消を通じて地域活性化につなげる商品の強化や、より豊かな食生活をサポートする「ちゃんとごはん」活動により、地域とのつながりを深めたほか、既存4店舗の改装により、冷凍食品売場の刷新等を実施いたしました。また、移動スーパーを新たに5台導入し、累計39台へと拡充したほか、ネットスーパーやネットショップといった配達サービス、無人店舗「Maxマート」の拡大により、顧客接点の創出も進めています。テクノロジーの活用では、生産性とサービス水準の向上を目的に、電子棚札を55店舗に新たに導入し、累計240店舗まで拡大しました。さらに、気象データを活用した自動発注支援システムの適用範囲を畜産部門にも広げ、発注業務の精度向上と負担軽減を図りました。環境・社会貢献活動では、自治体への寄附や災害支援募金、お買物支援や見守り活動に関する協定締結を進めたほか、レシートレス化を推進することで、環境負荷の軽減と利便性向上に取り組んでいます。これらの取り組みの結果、全店売上高は対前年同期比104.0%、既存店売上高は同102.7%となりました。ミニストップ株式会社では「おいしさ」と「便利さ」の提供を軸に、構造改革と成長戦略を推進しています。国内では、商品力強化や価格訴求により既存店の収益性を改善したほか、高付加価値商品の拡充により荒利益率が向上しました。加盟店支援や人材育成、MDプロセスの改革を通じて店舗の収益が改善し、Newコンボストアモデルの拡大も進みました。新事業では職域向け無人店舗である「MINISTOP POCKET(ミニストップポケット)」の拡大やEC事業が成長を牽引しました。海外では、ベトナムで品揃えと商品価値の最適化を進め、収益構造の改善に取り組んでいます。これらの施策により、10年ぶりに第1四半期連結累計期間の営業黒字を確保しました。DS事業は、営業収益1,079億99百万円(対前年同期比107.5%)、営業利益18億16百万円(前年同期より98百万円の減益)となりました。節約志向が高まる中、「安さ」でお客さまの日々の暮らしを支え、豊かにすることを目的に、生鮮食品を中心とした価格競争力の強化やDS業態独自PBの開発・拡販を推進し、既存店売上高、来店客数はともに前年同期を上回り、増収となりました。一方で、人件費や新店開業、店舗業務デジタル化に伴う設備費等、販売管理費が増加した影響により営業利益は微減となりました。<ヘルス&ウエルネス事業>ヘルス&ウエルネス事業は、営業収益3,359億77百万円(対前年同期比105.7%)、営業利益84億48百万円(前年同期より31億5百万円の増益)となりました。ウエルシアホールディングス株式会社では、2030年に「地域No.1の健康ステーション」の実現を掲げ、物販・調剤・サービスの強化に取り組んでいます。物販部門では、健康志向の高まりを受けてたばこの取扱いを終了した一方、季節関連商品や食品の伸長、機能、品質、エコ性能を追求したオリジナルPB「からだWelcia」「くらしWelcia」の拡販、WAON POINTサービスの利用拡大に取り組みました。調剤併設店舗の拡大(当第1四半期連結会計期間末で2,272店舗)により処方箋受付枚数が増加し、物販・調剤の既存店売上高は対前年同期比で堅調に推移しました。ウエルシアメンバーは1,400万人に達しています。サービス面では、管理栄養士によるカウンセリングや健康チェック等を提供する「Care Capsule」サービスを新たに開始したほか、地域協働コミュニティスペース「ウエルカフェ」、移動販売車「うえたん号」、介護タクシー事業等、地域インフラとしての機能を広げています。当第1四半期連結累計期間は19店舗を出店、27店舗を閉店し、同期末のグループ店舗数は3,005店舗となりました。<総合金融事業>総合金融事業は、営業収益1,393億76百万円(対前年同期比109.6%)、営業利益134億7百万円(前年同期より15億8百万円の減益)となりました。イオンフィナンシャルサービス株式会社はOur Purpose「金融をもっと近くに。一人ひとりに向き合い、まいにちのくらしを安心とよろこびで彩る。」のもと、小売業発の金融グループの強みである「生活者視点」に立ち、展開するアジア各国において、すべてのお客さまのライフステージや生活環境の変化に対応した金融サービスの提供を目指しています。国内では、決済・銀行・保険販売等の機能を連携させたグループ横断的な取り組みに加え、「イオンウォレット」のUI・UX改善や個別提案機能の高度化により、お客さまの利便性を高めながらショッピングリボ・分割債権残高は3,710億85百万円(期首差95億18百万円増)、キャッシング債権残高は4,393億71百万円(期首差114億68百万円増)と順調に拡大しました。株式会社イオン銀行では、金利環境の変化にあわせた円預金金利の引き上げや、住宅ローンにおける優遇特典の訴求等により、預金残高は5兆2,341億87百万円(期首差325億54百万円増)と堅調に推移しました。マネー・ローンダリング及びテロ資金供与管理態勢に対する対策では、金融庁に提出した業務改善計画に基づき、態勢強化と信頼回復に向けた取り組みを継続しています。ソリューション領域では、WAONバリュイシュア事業の統合、AEON Pay会員基盤や加盟店ネットワークの拡充に加え、グループ商業施設でのキャンペーン実施等を通じて、取扱高は前年同期を上回る水準で推移しました。事業ポートフォリオの見直しにおいては、イオン・アリアンツ生命保険株式会社の発行済株式85.1%を7月1日付で明治安田生命保険相互会社に売却完了して連結除外としました。海外では、香港において訪日観光需要の回復やモバイル決済の強化施策を進めたことにより、カードショッピング及びキャッシングの取扱高が現地通貨ベースで前年同期を上回りました。タイではプロモーションの最適化を図るとともに、不良債権抑制策の徹底により、貸倒関連費用の抑制と利益の維持に努めました。マレーシアではローンや個品割賦の取扱が順調に推移したほか、デジタルバンクのAEON BANK (M)が個人向けローン商品の提供を開始する等、サービスの拡充を進めています。<ディベロッパー事業>ディベロッパー事業は、営業収益1,283億37百万円(対前年同期比105.3%)、営業利益171億79百万円(前年同期より14億50百万円の増益)となりました。イオンモールでは、当第1四半期連結累計期間は、国内外ともに既存モールの収益力強化が進んだことにより増収増益を達成し、営業収益、各段階利益とも過去最高益を更新しました。2030年ビジョン「イオンモールは、地域共創業へ。」に基づき「つながる」を創造し、広げ、深め、持続可能な地域の未来につながる営みを共創する企業を目指しています。国内では、イオンモール橿原(奈良県橿原市)の増床やイオンモール名取(宮城県名取市)での子育て支援施設の設置を行う等、計15モールのリニューアルを実施した効果により、既存店売上高は対前年同期比で伸長しました。ゴールデンウィーク期間中は、お子さまが初めてのおつかいにチャレンジする企画や、こども歌舞伎の体験会、オリジナルフォトキーホルダーの作成等、ご家族の楽しい体験や想い出作りとなるイベントを多数実施し、集客強化を図りました。また、観光地や空港至近のモールを中心にインバウンド需要の取り込みにも注力し、専門店免税売上高は対前年同期比約1.5倍に伸長しました。既存モールの活性化を最重点施策として推進することに加え、地域ニーズに応じた新規出店や不採算店の整理を進め、キャッシュ・フローを継続的に生み出していくことで持続的成長と収益改善を図ります。海外では、中国において、売上伸長に伴う賃料収入の増加や前期に開業した新規モール効果等により増収増益となりました。政府による耐久消費材の買い替えを促進する消費喚起策の影響でデジタル製品等の販売が好調に推移しました。ベトナムでは、旧正月前の販促活動が奏功し既存店売上高が堅調に推移したこととともに、前期に開業した中部エリア初の新規モール効果等により、増収増益を確保しました。最重点出店エリアであるベトナム及び中国内陸部における出店拡大に向けたパイプライン確保を進め、既存モールにおいては、専門店入替によるリニューアルや空床対策を推し進めることで収益拡大を図っていきます。<サービス・専門店事業>サービス・専門店事業は、営業収益1,866億83百万円(対前年同期比102.8%)、営業利益69億62百万円(前年同期より8億49百万円の増益)となりました。イオンディライトの当第1四半期連結累計期間は、大阪・関西万博へのサービス提供をはじめとする新規受託の増加やイオングループ内外における顧客内シェア拡大に加え、原価上昇に伴う単価見直しや業務デジタル化を通じた収益性改善策が奏功し増収となり、営業利益、経常利益はともに2桁成長となりました。セグメント別では、自動販売機事業を除く6事業で増収増益となり、うち5事業でセグメント利益が2桁成長となりました。設備管理事業では単価見直しを上回る人件費の上昇等により原価が増加したものの、継続契約の新規受託や既存管理物件における契約外業務の受託拡大により原価上昇分の影響を吸収し、増収増益となりました。清掃事業では、単価見直しや継続契約の新規受託に加え、清掃ロボットやIoTを活用した業務効率化により収益性を改善し、増収増益となりました。建設施工事業では、お客さまのエネルギーコスト上昇に対応した省エネ関連工事等、各種改装工事の受託を拡大するとともに、各工事における仕様や工程の最適化を通じて収益性を改善し、増収増益となりました。株式会社イオンファンタジーは、「こどもたちの夢中を育み、“えがお”あふれる世界をつくる。」というパーパスの実現に向け、中期経営計画(2024~2026年度)を推進しています。国内事業では、既存店売上高が対前年同期比107.4%と好調に推移し、主力のプライズ部門(同108.3%)のうち、特に強化を続けているキッズプライズ部門が同121.5%と大きく伸長しました。荒利益率の高いメダル部門も、新規機械導入やイベント・販促活動の実施により、同104.9%と堅調に推移しました。新規出店では、プレイグラウンドの大型業態「ちきゅうのにわ」を2店舗、小型専門店の「スキッズガーデン」単独店を1店舗出店したほか、アミューズメントは「TOYS SPOT PALO」「カプセル横丁」「PRIZE SPOT PALO」等小型専門店を計28店舗出店し、店舗数は767店舗となりました。こうした既存店の好調や積極的な出店施策により、国内事業の売上高・営業利益はともに過去最高を更新し、連結業績を牽引しています。アセアン事業では、主力の「kidzooona」に加え、ターゲットを多層化した新業態「KID’S BOX」「KID’SBOX JUMBO」の展開を進め、インドネシアでは「Pokémon MEZASTAR forest」の展開を25店舗にまで拡大しました。2025年5月末時点の店舗数は370店舗となり、売上高は対前年同期比113.0%と、第1四半期として4期連続で過去最高を更新しました。中国事業では、利益改善計画に基づき経費削減や不採算店舗の閉店等を進めた結果、全体の収益性改善に寄与しています。株式会社コックスでは、「店舗売上の拡大」「EC売上の拡大」「荒利率の維持・改善」を重点施策とし、厳しい経営環境の中で柔軟に対応しています。店舗では、販売力の高いスタッフの重点配置を進めましたが、人員不足により一部店舗では効果が限定的となりました。販促では、著名タレントとの雑誌タイアップ企画をレディース・メンズともに複数回実施し、ブランド発信強化・売上拡大策を図りました。ECでは、DtoC(Direct to Consumer)ブランドに加え基幹ブランドでもインフルエンサーを活用したPR活動を精力的に実施し、新規顧客の獲得を進めた結果、売上高は対前年同期比104.0%に伸長しました。商品調達面では、為替リスクを注視しながら生産地のアセアン比率の引き上げや取引先の絞り込みによりコスト低減を図り、荒利益率は対前年同期比で0.6ポイント改善しました。店舗数は、3店舗を閉店した一方で5店舗を出店した結果、177店舗となりました。固定費の抑制により、販売費及び一般管理費が対前年同期比96.6%に減少しています。<国際事業>(連結対象期間は主として1月から3月)国際事業は、営業収益1,516億48百万円(対前年同期比106.6%)、営業利益42億37百万円(前年同期より2億83百万円の増益)となりました。マレーシア経済は、対前年同期比+4.4%の成長を維持し、小売業を含むサービス業が成長を牽引しました。AEONCO.(M)BHD.では、主要な祝祭であるハリラヤが当決算期中に開始したことや、販促強化、店舗・モールの活性化、テナントミックスの最適化による客数増加、PB商品の販売拡大や徹底したコストコントロール等が奏功し、営業収益は対前年同期比107%、営業利益は同114%、四半期純利益は同118%となりました。サービスエリアと品揃えの拡大に注力しているネットスーパー「myAEON2go」も好調に推移し、売上高は対前年同期比113%となりました。ベトナム経済は、対前年同期比+6.9%とマレーシアを上回る伸びを示し、過去5年間で最も高い成長率となりました。AEON VIETNAM CO.,LTD.の売上高は、新店の寄与や既存店の堅調な推移により、売上高は前年同期比126.8%と大きく伸長しました。オンライン販売は、当第1四半期連結会計期間も前年同期比142%と大幅な伸長が続き、売上構成比は4.7%となりました。中国では、当第1四半期連結累計期間の対前年同期比実質GDP成長率は+5.4%と、政府目標の+5.0%前後を上回ったものの、社会消費財小売総額は+4.6%、消費者信頼感指数は87.5と依然として低水準でした。政府の消費支援策の対象品目である家電製品や家具、通信機材、オフィス用品は売上増となる一方、自動車は価格競争の激化により軟調に推移しています。また、若年層を中心に雇用不安が続き、所得環境の改善は限定的で、節約志向の消費傾向が根強く見込まれます。香港では、人口が横ばいで推移する中、高齢化や単身世帯の増加に伴い可処分所得が伸び悩み、大陸からのインバウンドも減少していることから、小売市場は前年同期比6.5%減と低迷が続いています。一方、成長性の高い内陸部では、AEON (HUBEI) CO.,LTD.が計画を達成して営業黒字を確保し、堅調な業績を維持しています。トップバリュでは、量販型商品の新規開発や既存商品のリニューアル、さらに健康商品や3R商品の拡充に取り組み、自社ブランドフェアを展開する等、拡販に向けた施策を強化しています。中国では、現地調達から物流、店舗運営までを自前で整備し、グループの一体運営によって、鮮度管理や衛生面では競合他社の追随を許さない高度な品質管理を実現することでお客さまの信頼を築いてきました。若年層では、オンライン購買から実店舗への回帰の兆しが見られることから、人を介した接客や体験価値の提供の強化を進めます。
(2)財政状態に関する説明当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末から3,105億45百万円増加し、14兆1,438億64百万円(前期末比102.2%)となりました。前連結会計年度末からの増加の主な要因は、有価証券が1,303億60百万円、受取手形及び売掛金が1,047億17百万円、銀行業における貸出金が656億47百万円増加した一方で、現金及び預金が380億20百万円減少したこと等によるものです。負債は、前連結会計年度末から4,535億8百万円増加し、12兆1,515億56百万円(同103.9%)となりました。前連結会計年度末からの増加の主な要因は、支払手形及び買掛金が2,786億36百万円、短期借入金が658億62百万円、銀行業における預金が296億46百万円増加した一方で、未払法人税等が273億89百万円減少したこと等によるものです。純資産は、前連結会計年度末から1,429億63百万円減少し、1兆9,923億8百万円(同93.3%)となりました。
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明通期の連結業績見通しについては、2025年4月11日に公表しました業績予想に変更はありません。
※ 業績予想につきましては、当社は純粋持株会社としてグループ経営を行っており、当社の個別業績予想は開示しておりません。
四半期 2027年2月期 第1四半期
出典: イオン 2027年2月期 第1四半期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2026年7月10日(https://www2.jpx.co.jp/disc/82670/140120260707589187.pdf)
1.当四半期決算に関する定性的情報(1)経営成績に関する説明当第1四半期連結累計期間(2026年3月1日~5月31日)の連結業績は、営業収益が2兆9,419億81百万円(対前年同期比114.6%)、営業利益が752億3百万円(前年同期より189億20百万円の増益)、経常利益が635億82百万円(前年同期より155億26百万円の増益)となり、営業収益、営業利益、経常利益が第1四半期連結累計期間における過去最高を更新しました。親会社株主に帰属する四半期純利益は138億9百万円(前期より203億80百万円の増益)となりました。当第1四半期連結累計期間における経済環境は、中東情勢の緊張の高まりに伴う資源価格の変動等を背景に、不確実性の高い状況が継続しました。国内では、賃上げの動きが見られ、実質賃金にも持ち直しの動きが出ているものの、長引く物価高の影響や生活防衛意識の根強さから、個人消費は力強さを欠く動きで推移しました。消費活動においては選別消費の傾向が強まり、生活必需支出は抑制傾向にある一方、エンターテイメントをはじめとするレジャー分野は底堅く、支出に対する満足度を重視する価値消費の動きが広がりました。こうした中、当社では、生活者の「安・近・短」ニーズの受け皿となるディベロッパー事業とエンターテイメント事業を一体として運営する組織体制を整備するとともに、体験型コンテンツを強化しました。また、ヘルス&ウエルネス事業では、株式会社ツルハホールディングス(以下、ツルハ)とウエルシアホールディングス株式会社(以下、ウエルシア)の統合シナジーが順調に発現しました。アセアンでは、最重点エリアであるベトナムにおいて、過年度からの出店拡大が同国の経済成長を取り込み、事業を大きく拡大しました。利益成長ドライバーと位置付けるディベロッパー・エンターテイメント、ヘルス&ウエルネス、アセアンがけん引し、営業利益が第1四半期連結累計期間において過去最高益となりました。
[グループ共通戦略]・当社は、イオングループ中期経営計画(2026~2030年度)(以下、本中計)に基づき、従来の規模拡大に加え、キャッシュ創出力及び資本効率を重視した経営への転換を推進しております。消費構造が大きく変化する中、食品を起点とした来店頻度の高い顧客基盤とマルチフォーマット、データを組み合わせることで収益性の高い成長モデルへの進化を図ってまいります。本中計では、「高収益ポートフォリオの構築」「食品小売の収益構造改革」「事業構造改革の完遂」「財務構造の刷新」を主要戦略とし、収益力の向上と資本効率の改善を目指します。「高収益ポートフォリオの構築」においては、ヘルス&ウエルネス、ディベロッパー・エンターテイメント、ベトナムを成長領域と位置づけ、経営資源を重点配分するとともに、非食品・サービス等の高付加価値領域の拡大を通じてポートフォリオ全体の収益性向上を進めております。「食品小売の収益構造改革」においては、「商品」「店舗オペレーション」「フォーマット」の一体改革を通じて、スケールを利益に転換する構造を確立し、グループ全体の利益成長をけん引してまいります。「事業構造改革の完遂」においては、不採算事業の見直しや機能統合を進めるとともに、成長領域への資源再配分によりポートフォリオの質を高めております。「財務構造の刷新」においては、営業キャッシュ・フローを基軸とした規律ある投資運営を徹底し、有利子負債の削減と資本効率の向上を進めております。これらの取り組みにより、2030年度にEBITDA1.1兆円規模への拡大、安定的なフリーキャッシュ・フロー創出を実現し、営業利益5,300億円、ROE8.5%以上の達成を目指しております。・高収益ポートフォリオの構築:当社は、ヘルス&ウエルネス事業を成長の中核と位置づけ、2025年12月にツルハ及びウエルシアが経営統合し、1月にはツルハを連結子会社化いたしました。これにより、調達、商品開発、人材、データ活用の各領域におけるシナジー創出を本格化させ、来店頻度の高い業態特性を活かした収益基盤の強化を進めております。商品戦略においては、両社のプライベートブランド(以下、PB)を統合し、新PB「からだとくらしに、+1」へ一本化することで、開発体制及び調達基盤の共通化を進め、品質と価格競争力の向上につなげております。また、ドラッグストアと食品を融合した「ドラッグ&フード」モデルの展開により、日常性の高い来店動機を創出し、売上及び利益の拡大を目指しています。ディベロッパー・エンターテイメント事業においては、既存ショッピングモール資産の高度化を進め、体験・エンターテイメント機能の強化を通じて滞在価値を高めることで、テナント収益の拡大及び施設全体の収益性向上を図っております。イオンモール株式会社(以下、イオンモール)では5月、イオンレイクタウンに隣接する河畔に新エリア「LAKESIDE DINING」「LAKESIDE PARK」を開業し、地域連携による集客力向上と体験価値の拡充に取り組んでいます。アセアンにおいては、成長市場であるベトナムを中心に、GMS、スーパーマーケット、金融、エンターテイメントを組み合わせたドミナント出店を加速しております。7月3日には、イオンモールがベトナム中部のダナン市において、ベトナム8号店となる都市型複合モール「イオンモール ダナン タンケー」を開業しました。AEONVIETNAM CO.,LTD.(以下、イオンベトナム)による高付加価値型スーパースーパーマーケット(SSM)の展開とあわせて、中間層及び観光需要の取り込みを進めております。また、ホーチミン市では、イオンエンターテイメント株式会社(以下、イオンエンターテイメント)によるシネマコンプレックスの出店等、マルチフォーマット展開により収益機会の拡大を目指しております。GMS事業においては、イオンリテール株式会社(以下、イオンリテール)を中心に、衣料・住居余暇領域のアセット再構築を進めております。体験型売場の拡充や非食品領域におけるSPAモデルの強化、ベーシック商品の内製化を通じて収益性の改善を図るとともに、不採算カテゴリーの見直しと成長領域へのアセット再配分を進め、事業収益力の底上げを図っております。・食品小売の収益構造改革:食品小売領域においては、「荒利構造の刷新」「経費構造の刷新」「新SMモデルへの転換」「首都圏シェアの拡大」を重点施策として推進しております。荒利構造の刷新では、これまで取り組んできたPB「トップバリュ」及びナショナルブランド共同調達の取り組みをさらに拡大し、「価格競争力の強化」と「荒利総額の拡大」を両立する収益構造への転換を図ります。2030年度にはトップバリュ売上高2兆円、ナショナルブランド共同調達構成比45%を目指しております。当第1四半期連結累計期間において、トップバリュ売上高は前年同期比105.2%、食品トップバリュ売上高構成比は15.9%と着実に拡大しました。トップバリュ年間売上高10億円超の商品を「メガアイテム」と位置付け、当連結会計年度では対象商品数を100アイテムから300アイテムへ拡大することで、単品販売量の拡大による原価低減と価格への再投資を進め、客数拡大につなげてまいります。また、ナショナルブランドの共同調達高も同107%となり、グループのスケールメリットを活用した原価改革が進展しております。経費構造の刷新では、これまで個社・個店単位で進めてきた店舗DXを、今後はグループ主導で設計・展開することで、グループ全体の生産性向上につなげてまいります。当第1四半期連結累計期間は、セルフレジや電子棚札、AIツールの活用拡大等店舗DXを継続した結果、スーパーマーケット事業の既存店労働時間は同96.7%、ディスカウントストア事業では99.4%となり、生産性向上が着実に進んでおります。また、惣菜プロセスセンター「クラフトデリカ船橋」の供給高は同131%まで拡大し、供給先もグループ11社・約3,000店舗へ拡大いたしました。これにより、デリカ商品の品質向上と店舗加工人時の削減を両立しております。新SMモデルへの転換では、荒利構造と経費構造の刷新によって実現する価格競争力を基盤に、店舗加工や設備投資を最適化した低コストオペレーションモデルを構築してまいります。また、生鮮・デリカについては鮮度と品質を強化し、価格訴求との両立による収益性向上を目指します。ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社(以下、U.S.M.H)では、「100坪モデル」「300坪モデル」「500坪超モデル」の店舗フォーマットを構築し、エリア特性に応じた店舗展開を進めています。当第1四半期連結累計期間には、「日々の食卓に必要な商品と生鮮・デリカを選びやすい100坪モデル」を導入したほか、「鮮度・活気・楽しさ・安さ」を提供する価値提案型店舗への転換を進める等、新たなSMモデルの展開を開始しております。首都圏シェアの拡大では、複数の業態・フォーマットを共通基盤のもとで展開することで、国内最大の成長市場である首都圏における事業基盤の強化を進めております。まいばすけっと株式会社(以下、まいばすけっと)は当第1四半期連結累計期間末時点で1,337店舗まで拡大し、ドミナント戦略を着実に推進しております。また、ネット専用スーパー「Green Beans」は5月に会員数100万人を突破し、デジタルチャネルの拡大も順調に進捗しております。さらに、U.S.M.Hにおいては、3月に当社の連結子会社3社を統合し、新生「株式会社イオンフードスタイル」(以下、イオンフードスタイル)を発足いたしました。これにより、店舗運営の効率化や地域特性に応じたサービス提供体制の強化を図るとともに、首都圏におけるドミナント戦略との相乗効果を通じて、調達力の向上やオペレーション効率の改善を実現し、収益基盤の強化を進めてまいります。・サステナビリティへの取り組み:当社は、お客さまとの共創及びグループのスケールを活用し、「ネイチャーポジティブ」「CO ₂ ネットゼロ」「サーキュラーモデルへの転換」を軸として、持続可能な社会の実現を目指しております。ネイチャーポジティブにおいては、「イオン ふるさとの森づくり」で培った知見を基盤に、里山を地域価値創出の資源として再定義し、自然・経済・コミュニティが循環するモデルの構築を進めております。4月には、地域と自然の関係を再構築する「イオンの里山プロジェクト」を開始し、多古町との地域連携協定の締結を通じて、全国展開を見据えた標準モデルの確立を推進しております。また、生物資源の持続可能性向上に向けて、国立研究開発法人水産研究・教育機構(FRA)が推進する完全養殖技術の社会実装に係る実証に、一般向け試験販売の協力企業として参画し、5月に完全養殖ウナギのオンライン販売を実施いたしました。本取り組みを通じて、天然資源への依存度低減と安定調達の両立につなげております。CO ₂ ネットゼロに向けては、3月にマックスバリュ東海株式会社(以下、マックスバリュ東海)が静岡県と「しずおか県産材利用促進協定」を締結し、店舗開発における地域材活用を推進しております。これにより、脱炭素の推進と地域経済活性化の両立を実現してまいります。サーキュラーモデルへの転換においては、衣料品循環の回収拠点を約1.6倍に拡大し、イオングループ全国約700カ所で回収を開始しました。また、トップバリュでは、環境配慮3Rマーク商品や第三者認証商品、「もったいないをおいしく!」シリーズの拡充等により、2025年度末までの目標としていた食品・日用品の全商品で環境配慮型商品への切り替えを達成しました。
[セグメント別の業績動向]セグメントの業績は次のとおりです。なお、当第1四半期連結会計期間より報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当第1四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいて記載しております。詳細は「セグメント情報等の注記」の「Ⅱ 当第1四半期連結累計期間 2.報告セグメントの変更等に関する事項」をご覧ください。<GMS事業>GMS事業は、営業収益9,232億51百万円(対前年同期比103.9%)、営業損失34億55百万円(前年同期より16億68百万円の減益)となりました。イオンリテールでは、「小売事業の収益構造改革」「ショッピングセンターの収益最大化」「新たな収益事業の確立」「実効力を高める基盤構築」の4つの改革に取り組んでおります。当第1四半期連結累計期間においては、既存店売上高が前年同期比102.4%と伸長し、客数も同101.1%と増加に転じた結果、営業収益は5,052億1百万円(同104.4%)の増収となりました。特に土日や夕刻時間帯の売上が伸長しており、価格訴求とデジタル販促を組み合わせた取り組みにより、来店頻度の向上が進みました。また、衣料が同106.0%、住居余暇が同107.6%、ヘルス&ビューティケア(以下、H&BC)が同106.5%と、非食品の既存店売上高が好調に推移しました。需要変化に対応した商品展開の見直しやシーズン商品の早期投入、売場改革の推進が奏功し、商品力と売場競争力の向上につながっています。この結果、売上構成において非食品比率が高まり、従来の食品偏重からの改善が進みました。一方、利益面では、インフレ基調の継続に伴う原材料価格の上昇に加え、食品における価格訴求強化、前年における米相場高の反動、人件費及び物流費の増加等が影響し、営業損失37億30百万円(前年同期より19億61百万円の減益)となりました。これらは、顧客基盤の拡大と競争力強化に向けた戦略的な先行投資の影響を含んでおります。「小売事業の収益構造改革」では、全ラインにおいて価格戦略と価値戦略を両軸で取り組みましたが、特にお客さまの節約志向に対応しPBの展開を強化したことで、トップバリュの売上が1,033億円、構成比が20.4%まで拡大しており、利益成長を支える収益基盤は着実に強化されています。また、「ショッピングセンターの収益最大化」においては、エンターテイメント機能の強化等トレンドを踏まえた活性化や環境整備、SNSを活用した集客施策の推進により、入館客数は同104.5%と改善し、テナント売上も物販・飲食を中心に堅調に推移しました。さらに、「新たな収益事業の確立」においては、リテールメディアについて、アプリ広告収入は同254.6%、サイネージ収入は同
285.0%と大きく伸長しました。ECについても、ネットスーパーや非食品のイオンスタイルオンラインの展開を強化したことで、営業収益が昨年より2桁近く伸長する等、売場に加えて、メディア・デジタルを組み合わせた複合収益モデルへの転換が進んでいます。加えて、「実効力を高める基盤構築」では、DX推進による人時削減や生産性向上、物流・販促の効率化、省エネ投資を通じて、コスト上昇を吸収しながら収益性の改善に取り組んでいます。当第1四半期連結累計期間は、短期的には利益影響はあったものの、客数の回復、非食品の再成長、デジタル収益の拡大といった将来の成長ドライバーが立ち上がっています。今後は、トップバリュの構成比向上や価格戦略の精度向上、非食品の強化及びデジタル領域の拡大を通じて、売上成長を収益成長へと転換していくフェーズに移行してまいります。イオン北海道株式会社は、節約志向が継続する環境下においても、価格訴求や商品施策の強化、売場改革の推進等により集客力を高め、当第1四半期連結累計期間の売上高は前年同期比102.1%と増収を確保し、過去最高を更新しました。業態別では、ディスカウントストア業態においては、1店舗の大型活性化を実施し、冷凍食品やデリカの売場を拡大する等、お客さまのライフスタイルの変化に対応した品揃えを拡充しました。その結果、冷凍食品・デリカ部門の売上は前年同期比約2割伸長しました。また、スーパーマーケット業態においても、業務効率化の推進により人時生産性が同104.5%に改善する等、業態特性に応じた取り組みが奏功しております。商品面では、トップバリュの価格訴求強化等により、ベストプライス商品の既存店売上高が同108.2%と伸長する等、価格競争力の強化が売上拡大に寄与しました。一方、利益面では、衣料部門の伸び悩みや競争環境の激化に伴う荒利益率の低下の影響により減益となりましたが、これらは価格競争力強化及び顧客基盤の拡大に向けた戦略的な取り組みによるものです。加えて、自動発注システムの導入等DXの推進による業務効率化やコスト抑制にも取り組んでおり、トップライン成長と生産性改善の両面で事業基盤の強化を推進しております。イオン九州株式会社では、営業収益は1,358億93百万円(前年同期比103.0%)、営業利益は6億55百万円(同118.3%)の増収増益となりました。売上高においては、新規出店(9店舗)及び株式会社ジョイフルサン店舗の承継に加え、売上構成比の高い食品の堅調な推移、猛暑・紫外線対策商品の早期展開による衣料・住居余暇商品の伸長により、同103.0%となりました。食品については、新規価格戦略「ガチトク」やトップバリュの「価格凍結宣言」、「毎月10日はお米の日」等の施策強化により、既存店売上高は同100.8%を達成しました。衣料・住居余暇商品においては、ファンシー雑貨の品揃え拡充や「COOL de ACTION 2026」における部門横断での猛暑・紫外線対策商品の販促展開、人気ゲーム機の販売好調も相まって、衣料品は同105.5%、住居余暇商品は同103.7%と伸長しています。営業総利益は、売上高の伸長及び催事強化によるその他営業収入の増加が寄与し、同102.2%となりました。販売費及び一般管理費は、新規出店や既存店活性化、人的資本投資を進める一方、セルフレジや電子棚札、省力化什器の導入による効率化を推進した結果、同101.9%に抑制しました。株式会社キャンドゥでは、当第1四半期連結累計期間において、売上高227億89百万円(前年同期比103.8%)、営業利益7億39百万円(同112.0%)の増収増益となりました。店舗展開では、イオングループ出店を主軸とした高効率店舗の出店に加え、お取引先との協働による委託店の拡大を進めました。商品面では、「Can★Do」ブランドの強化に向け、100円商品を軸としつつ、他価格帯商品を含めた構成の最適化を進めるとともに、グループシナジーを活用した商品開発に取り組みました。店舗運営では、売場づくりの見直しやセルフレジ導入の拡大、AIの活用による業務効率化を進め、生産性の向上を図りました。また、店舗運営費や投資費用が増加したものの、出店費用の見直しや人時コントロールの徹底により販売費及び一般管理費率を抑制し、収益性の向上につなげました。<スーパーマーケット事業>スーパーマーケット事業は、営業収益7,572億19百万円(対前年同期比99.6%)、営業損失8億円(前年同期より77億59百万円の減益)となりました。U.S.M.Hは、既存店の客数増加に加え、イオンフードスタイルの連結効果も寄与し、当第1四半期連結累計期間の営業収益は2,736億35百万円(前年同期比116.8%)と大幅増収となりました。一方、価格競争への対応や資材価格の上昇に加え、人件費、販促費、改装費用の増加により、利益面では下押し圧力が生じ、営業損失8億5百万円(前年同期より15億52百万円の減益)となりました。もっとも、同社は一体経営のもと、当連結会計年度は「標準化の年」と位置づけ、エリア戦略、店舗戦略、構造改革を推進し、収益力の改善と成長基盤の強化に取り組んでいます。首都圏の食品小売市場における競争力向上に向けては、新たな店舗フォーマットの構築に着手しているほか、仕入、物流、システム、本部機能の統合を進め、同社グループ全体での効率化と統合効果の最大化を図っています。株式会社フジは、当第1四半期連結累計期間において、食品を中心に、昨年の相場高や商品不足に起因する一過性の需要増による反動減の影響を受け、営業収益は1,980億26百万円(前年同期比98.3%)、営業利益は3億91百万円(同20.6%)と減収減益となりました。このような厳しい事業環境のもと、EDLP(Everyday Low Price)商品やPBの拡充による価格訴求の強化、既存店の改装やお買物環境の整備と商品構成の刷新を通じて、店舗競争力の強化に取り組みました。また、組織間連携による政策推進タスクを設置し、統合シナジーとスケールメリットの最大化に向けた取り組みを加速させることで、商品調達や販促、業務標準化の面で同社グループ一体の効率化を推進し、収益力向上に向けた基盤整備が進展しております。加えて、需要予測を活用した自動発注の高度化や電子棚札の導入、多能化の推進等、デジタル投資及び業務改革による生産性向上に取り組んでおります。これらの取り組みにより、コスト上昇環境下においても効率化を進展させ、収益基盤の強化を図ってまいります。さらに、移動スーパーの展開拡大により、累計96店舗・148台・805ルートでの運行体制を構築し、地域における買物機会の提供と見守り機能の強化を通じて、地域密着型サービスによる顧客基盤の拡大を進めております。マックスバリュ東海では、営業収益は952億74百万円(前年同期比99.6%)、営業利益は24億3百万円(同88.2%)となりました。売上面では、新店舗モデルの出店や移動スーパーの運行、無人店舗「Maxマート」の新規開設により顧客接点の拡充を着実に進めております。既存店においては、「安さ実感 家計応援」施策の継続を通じた価格訴求強化により来店動機の創出を図りましたが、客単価の抑制影響等により前年同期の水準には至らず、全体としては減収となりました。利益面では、競争優位性の確立に向けた価格戦略の継続に加え、原材料価格及び物流費の上昇といった外部環境の影響を受けたほか、新規出店や既存店改装、デジタル活用等成長基盤強化に向けた先行投資が利益に影響しました。一方で、デリカ・冷凍食品・インストアベーカリーといった高付加価値カテゴリーの拡充、「じもの」「ちゃんとごはん」による差別化MDの進化、iAEONを活用した販促の高度化等により、売場競争力は着実に向上しております。まいばすけっとは、当第1四半期連結累計期間において、都市型小型店舗フォーマットの優位性を背景に増収を確保いたしました。売上高は、新規出店の進展により前年同期比107.4%と伸長いたしました。一方で、前年の米価格高騰に伴い伸長していたパン・パスタ等の米代替商品の反動減の影響を受ける等、商品構成面での多少変動が見られましたが、フォーマットとしての需要は引き続き維持されております。商品面では、トップバリュ構成比の上昇等により価格競争力を高め、日常使い業態としてのポジションを一層強化いたしました。利益面では、賃上げや物流費等のコスト上昇の影響を受けたものの、これらは人材投資や供給体制強化といった将来の成長に向けた先行的な取り組みによるものであり、中長期的な競争力向上につながるものと考えております。また、発注支援システムの導入やセルフレジの拡大等、DXによる生産性向上施策も順調に進展しました。<ディスカウントストア事業>ディスカウントストア事業は、営業収益1,092億円(対前年同期比101.1%)、営業利益2億57百万円(前年同期より15億58百万円の減益)となりました。イオンビッグ株式会社では、物価上昇を背景とした生活防衛意識の高まりの中、EDLP商品を軸に価格訴求を継続した結果、売上高は概ね前年同期並みの水準で推移しました。食品分野では、前年の米価格高騰の反動により売上高が減少した一方、非食品分野では、日用品等の需要増を背景に売上高が伸長しました。また、PB商品の構成比は、既に3割弱の水準にある中で、さらに伸長し、収益性改善に向けた商品構成の最適化が着実に進展しております。こうした中、4月にマイクロプロセスセンターを新たに稼働させ、技術者不足への対応と店舗内作業の削減を進めるとともに、商品の安定供給を推進しました。また、小ロット供給による商品構成の強化により、小型店舗においても大型店と遜色ない品揃えを実現しています。株式会社ビッグ・エーでは、新規出店及び価格訴求の強化により売上高が伸長しました。利益面では、前年の米相場高の反動による影響が見られたものの、商品政策の見直し等により収益性の維持に努めました。こうした中、販促原資の重点配分や品揃えの見直しによる値下げロスの削減に加え、PB商品の拡販を軸とした商品構成の最適化に取り組み、売上高及び荒利益高の拡大に寄与しています。また、省人化の取り組みとしてフルセルフレジを約3割の店舗に導入する等、業務効率化と顧客利便性向上の両立に取り組んでいます。<ヘルス&ウエルネス事業>ヘルス&ウエルネス事業は、営業収益6,380億3百万円(対前年同期比189.9%)、営業利益266億96百万円(前年同期より182億47百万円の増益)となりました。ツルハでは、当第1四半期連結累計期間の売上高6,368億86百万円(前年同期比233.7%)、営業利益242億29百万円(同194.3%)の増収増益となりました。2025年12月1日にウエルシアとの経営統合を実施し、統合シナジーの早期創出に向けた施策を推進しております。商品分野では、マーチャンダイジング統一を見据えた組織融合や新PB「からだとくらしに、+1」の開発、既存PBの相互導入を実施しています。システム分野では、基幹システム統合に向けた組織体制整備及びデータ基盤構築に取り組んでおります。また、全国を6ブロックに区分し、同社グループ横断での店舗開発を強化するとともに、既存店舗の改装や食品カテゴリーを拡充したドラッグ&フードモデルの展開を進めています。その結果、当第1四半期連結会計期間において新規出店36店舗、閉店47店舗を実施し、当第1四半期連結会計期間末の同社グループ店舗数は直営店5,665店舗となりました。<総合金融事業>総合金融事業は、営業収益1,515億96百万円(対前年同期比108.8%)、営業利益181億85百万円(前年同期より47億78百万円の増益)となりました。イオンフィナンシャルサービス株式会社(以下、AFS)では、国内外における各種取扱高及び営業債権残高の拡大を背景に増収を確保しました。加えて、ショッピングリボ手数料率の引き上げ等による収益性の向上や、金利上昇に伴う銀行業における運用益の増加が寄与し、営業利益についても大幅な増益となりました。国内リテール事業では、「あとから分割払い」等の支払方法の利便性向上により、お客さまの多様な支払ニーズに対応した結果、ショッピングリボ・分割債権残高が4,033億87百万円(期首差82億7百万円増)、キャッシング債権残高が4,389億87百万円(同36億10百万円増)と拡大し、資産収益性の向上に寄与しております。加えて、住宅ローン残高も2兆9,325億2百万円(期首差207億14百万円増)まで積み上がる等、貸出資産の拡大が収益成長を支えております。国内ソリューション事業では、スマホ決済「AEON Pay」を中心に顧客基盤の拡大が進み、同サービスのID登録会員数は1,368万人(期首差160万人増)、AEON Payを含む国内有効ID数は4,030万人(期首差105万人増)まで拡大しました。また、加盟店ネットワークの拡充や販促施策の強化により、カードショッピング取扱高は2兆385億43百万円(前年同期比104.3%)と堅調に推移しました。これらの結果、決済領域におけるスケール拡大と利用頻度向上が収益機会の拡大につながっております。海外事業では、マレー圏において個品割賦及び個人向けローンの債権残高が順調に拡大し、営業収益は前年同期比125.3%、営業利益は同140.8%と高い成長を維持しております。また、中華圏においても取扱高及び営業債権残高の増加に加え、与信精緻化による貸倒費用の抑制により、収益性が改善しております。 加えて、AFSでは、事業ポートフォリオの見直しや同社グループ内機能の再編を通じて経営基盤の強化を進めており、組織運営の効率化及び意思決定の迅速化に取り組んでおります。これにより、国内外の小売接点や金融データを活用した成長戦略の実行力が高まり、持続的な収益拡大に向けた基盤整備が進展しております。<ディベロッパー・エンターテイメント事業>ディベロッパー・エンターテイメント事業は、営業収益1,740億72百万円(対前年同期比109.2%)、営業利益278億47百万円(前年同期より84億21百万円の増益)となりました。イオンモールでは、国内外における既存モールの専門店売上が伸長したことにより、営業収益は1,237億79百万円(前年同期比107.0%)、営業利益は233億67百万円(同139.9%)となり、増収増益を達成しました。国内では、ガソリン価格の高騰を踏まえた「ガソリン代応援キャンペーン」や「シネマdeグルメ」等の施策により来店動機の創出を図った結果、既存モールの専門店売上高は前年同期比107.8%、来店客数は同104.0%となり、売上・客数ともに伸長しました。また、当第1四半期連結累計期間に11モールのリニューアルを実施し、既存店活性化による収益力強化を推進しました。リニューアルを実施したモールは未実施モールを上回る売上成長を示しており、施策の効果が顕在化しています。海外では、中国において既存モールの専門店売上高が前年同期比104.5%と伸長し、歩合賃料収入が増加しました。また、ベトナムでは同128.8%と高い伸びを確保し、来店客数の増加を背景に成長をけん引しました。利益面では、こうした既存モールを中心とした増収効果に加え、国内を中心とした電気代の抑制等によるコストコントロールの進展により、営業利益が大幅に増加しました。また、完全子会社化を通じてイオングループにおける経営資源の連携が進み、イオンリテールとの共同販促の展開や、GMS、専門店、シネマ、飲食との連動による館内回遊性の向上等、グループ一体での集客力強化に取り組みました。さらに、訪日外国人の増加を背景としたインバウンド需要の取り込みも進み、観光地や空港近接モールを中心に対応を強化した結果、専門店の免税売上高は前年同期比で約1.3倍と大きく伸長し、来店客数及び販売の拡大につながりました。当連結会計年度の出店については、国内では6月26日にオープンしたイオン八王子滝山(東京都八王子市)に加え、イオンモール伊達(福島県伊達市)の開業を予定しているほか、海外では最重点エリアであるベトナムにおいて、ダナン、タインホア、ハロンでの新規出店を計画する等、成長投資を着実に推進しています。これらの取り組みにより創出したキャッシュを原資として、既存モールの継続的なリニューアルと新規開発を両輪とした事業展開を進め、持続的な成長に向けた事業基盤の強化を図っています。株式会社イオンファンタジーでは、国内事業の好調を背景に、当第1四半期連結累計期間において、売上高は245億75百万円(前年同期比112.2%)、営業利益は13億36百万円(同109.3%)の増収増益となりました。国内事業では、既存店が堅調に推移したことに加え、主力のプライズ部門における運営効率の改善や売場強化が寄与しました。また、「クレーン横丁 極」や「のびっこ」「ちきゅうのにわ」等の新業態の出店を拡大しました。温浴事業では「OYUGIWA にいざ温泉」を出店し、計画を上回る水準で推移する等、これらの新店が成長領域として売上拡大に寄与しています。海外事業では、既存店の収益力向上と投資効率を重視した運営への転換を進める中、アセアンにおける既存店の活性化及び厳選出店が寄与し、タイやインドネシアを中心に好調に推移しました。一部地域では消費環境の影響が見られるものの、アセアン全体では増収増益を確保しました。また、中国においても構造改革の進展により収益改善が進んでいます。イオンエンターテイメントでは、映画作品の上映に加え、ライブビューイング等のODS(映画以外のコンテンツ)の強化を進めました。比較的映画作品のヒット作品が少ない時期、映画の動員が少ない時間帯を活用することで、動員率の向上を実現いたしました。これらの施策により、動員数は前年同期比120.8%と大きく伸長しました。また、オリジナル商品の展開等により飲食・物販の客単価向上が進むとともにセルフオーダーシステムの導入による買い上げ率の向上を実現し、営業収益は大幅な増収となりました。利益面では、飲食等のカテゴリーの売上拡大に加え、セルフオーダーシステムの導入が業務効率化にも寄与し人件費の上昇を吸収し、収益性が改善しました。その結果、営業利益は第1四半期連結累計期間として過去最高額を記録し、同240.9%となりました。海外では、ベトナムにおいて、現地映画館運営会社との合弁事業を通じた事業展開を推進しています。2025年12月以降、ハノイ、ハイフォン、ホーチミンに3館を開業する等、計画どおり店舗網の構築を進めています。加えて、邦画・韓国映画の配給を通じて複数作品で堅調な興行成績を確保しており、興行・配給の両面から事業基盤の立ち上げは順調に進捗しています。<サービス・専門店事業>サービス・専門店事業は、営業収益1,583億15百万円(対前年同期比102.6%)、営業利益44億2百万円(前年同期より3億50百万円の減益)となりました。イオンディライト株式会社は、当第1四半期連結累計期間において、新規受託の拡大及び価格改定の進展等により、増収基調を維持いたしました。売上高は、ビルメンテナンス3事業(設備管理・清掃・警備)における新規受託の拡大に加え、中国事業におけるM&A効果等により、前年同期比103.1%と堅調に推移いたしました。一方、営業利益につきましては、人件費上昇は計画の範囲内で推移したものの、価格適正化や業務効率化による効果の発現が途上にあることに加え、成長投資に伴う販売費及び一般管理費の増加の影響により、前年同期を下回りました。しかしながら、完全子会社化を契機として、グループ内需要の取り込みに向けた営業活動の一元化や資材・工事の集約を推進しており、案件獲得力の強化とコスト効率の改善が進展しております。加えて、シェアード化による後方機能の集約・標準化やAIの活用による業務高度化を通じて、間接部門の効率化を推進しております。さらに、スマートメンテナンスの推進により現場オペレーションの効率化を進める等、事業全体での生産性向上に取り組んでおります。株式会社コックスでは、売上高は38億2百万円(前年同期比100.9%)、営業利益は3億28百万円(同70.1%)の増収減益となりました。「店舗売上の拡大」「EC売上の拡大」「荒利率の維持・改善」を重点施策とし、新規出店や既存店の移転改装、販売力強化研修の実施、タイアップ企画によるブランド発信強化に取り組みました。一方で、気温上昇の遅れにより初夏・夏物販売が苦戦し、既存店売上高は前年同期比99.2%となりました。こうした中、ECにおいては、店頭でのクーポン配布によるOMO強化やインフルエンサーとの協業拡大が奏功し、売上高は前年同期比
113.3%と大きく伸長しました。<国際事業>(連結対象期間は主として1月から3月)国際事業は、営業収益1,696億53百万円(対前年同期比111.9%)、営業利益57億22百万円(前年同期より14億84百万円増益)となりました。マレーシアでは、消費マインドの低迷により生活必需品以外の購買が鈍化し、AEON CO.(M)BHD.における小売事業の売上高は前年同期並みの水準となりました。一方で、モール事業では、収益性の向上に資する契約更新や入居率の維持、テナント構成の最適化を推進した結果、堅調に推移しております。また、ネットスーパー事業では、低利益率のケース販売商品の抑制に伴い、客単価は低下したものの、受注数が拡大しました。これらに加え、コストコントロールと業務効率改善の徹底により、四半期純利益は同140.5%と大幅な増益を達成しました。ベトナムでは、主要企業のイオンベトナムにおいて、モダントレードチャネルの来店客数増加やテト商戦の好調により、既存店売上高は前年同期比2割増と大きく伸長しております。また、EC事業では、食品及びH&BC商品の品揃え拡充や戦略的協業の推進、オンラインスーパーのOMNI及びBtoB事業の拡大により、売上高、受注数ともに同8割増と高い成長を維持しております。中国では、不動産市況の低迷や若年層を中心とした雇用環境の不透明感を背景に、消費者の節約志向が継続し、春節商戦や均一セールが伸び悩みました。一方で、商品・販促施策の見直しや出退店の最適化等、収益構造改革を着実に推進しております。エリア別では、AEON(HUNAN)Co.,Ltd.において新規出店効果により増益を確保したほか、各地域においてデリカ強化やPB戦略の再構築等収益力向上に向けた取り組みが進展しております。
(2)財政状態に関する説明当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末から2,238億41百万円増加し、15兆5,935億円(前期末比
101.5%)となりました。前連結会計年度末からの増加の主な要因は、受取手形及び売掛金が1,286億63百万円、銀行業における貸出金が887億61百万円、有形固定資産が710億55百万円増加した一方で、現金及び預金が1,365億21百万円減少したこと等によるものです。負債は、前連結会計年度末から2,415億37百万円増加し、13兆4,069億28百万円(同101.8%)となりました。前連結会計年度末からの増加の主な要因は、支払手形及び買掛金が1,534億31百万円、短期借入金が493億3百万円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が280億31百万円増加した一方で、銀行業における預金が568億70百万円、未払法人税等が376億15百万円減少したこと等によるものです。純資産は、前連結会計年度末から176億95百万円減少し、2兆1,865億71百万円(同99.2%)となりました。
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明通期の連結業績見通しについては、2026年4月9日に公表しました業績予想に変更はありません。
※ 業績予想につきましては、当社は純粋持株会社としてグループ経営を行っており、当社の個別業績予想は開示しておりません。
本記事は各社が開示した決算短信の記載を機械的に抽出・比較し、AIが要約したものです。数値・表現は原資料をご確認ください。投資判断はご自身の責任で行ってください。