※本記事はオリックスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
オリックスの2026年3月期(26.3期)通期決算は、当期純利益(親会社株主に帰属)が4,473億円となり、3年連続で最高益を更新した(前期比+956億円、+27%)。税引前利益は6,914億円(前期比+2,110億円、+44%)、ROEは10.4%(前期比+1.6%)。金融・事業・投資の3分類すべてで増益となった。
2027年3月期(27.3期)は、当期純利益5,300億円(前期比+827億円、+18%)、ROE11.7%を予想している。
連結業績(26.3期 実績)
税引前利益は6,914億円(前期比+2,110億円、+44%)、当期純利益(親会社株主帰属)は4,473億円(前期比+956億円、+27%)。ROEは10.4%(前期比+1.6%)。なお、資料上に1株当たり利益(EPS)の開示は確認できない。
| 項目 | 26.3期実績 | 25.3期実績 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 税引前利益(億円) | 6,914 | 4,805 | +2,110(+44%) |
| 当期純利益(親会社株主帰属、億円) | 4,473 | 3,516 | +956(+27%) |
| ROE | 10.4% | 8.8% | +1.6% |
| EPS(1株当たり利益) | 開示なし | 開示なし | - |
| セグメント利益合計(億円) | 7,326 | 5,447 | +1,879(+35%) |
3分類(金融・事業・投資)別の状況
「金融」はセグメント利益1,892億円(前期比+129億円)、ROE8.2%(前期比±0.0%)。保険の運用収益を主に、法人営業の手数料収益も拡大した。「事業」はセグメント利益2,371億円(前期比+370億円)、ROE13.9%(前期比+0.4%)。インバウンド関連事業やレンテック、自動車、船舶が好調で、Canara Robecoやジークライトの売却益も寄与した。「投資」はセグメント利益3,063億円(前期比+1,381億円)、ROE13.6%(前期比+6.2%)。Greenkoの持分売却・評価益(950億円)を中心に、不動産の大型売却益、東芝などPE投資先の収益も貢献した。

セグメント別(10セグメント)の状況
10セグメント合計のセグメント利益は7,326億円(前期比+1,879億円、+35%)。環境エネルギーが前期の▲49億円から1,158億円へ大幅増益(Greenko・Ormat・ジークライトの売却益、AM Greenの転換社債利息収入等)、事業投資・コンセッションは1,256億円(+267億円、東芝など投資先収益や関西エアポートの旅客増)、保険は1,029億円(+285億円、運用収益拡大)。一方、ORIX USAは10億円(▲390億円、貸倒引当金・のれん減損・支払利息増加)、銀行・クレジットは272億円(▲21億円、公社債売却損等)、輸送機器は666億円(▲8億円)と減益・微減となった。
| セグメント | 26.3期実績(億円) | 25.3期実績(億円) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 法人営業・メンテナンスリース | 1,007 | 903 | +104 |
| 不動産 | 785 | 705 | +80 |
| 事業投資・コンセッション | 1,256 | 989 | +267 |
| 環境エネルギー | 1,158 | ▲49 | +1,207 |
| 保険 | 1,029 | 744 | +285 |
| 銀行・クレジット | 272 | 293 | ▲21 |
| 輸送機器 | 666 | 674 | ▲8 |
| ORIX USA | 10 | 399 | ▲390 |
| ORIX Europe | 631 | 444 | +187 |
| アジア・豪州 | 512 | 345 | +168 |
| 合計 | 7,326 | 5,447 | +1,879 |

通期業績予想(27.3期)
27.3期の当期純利益は5,300億円(前期比+827億円、+18%)、税引前利益は7,600億円(前期比+686億円、+10%)、ROEは11.7%を予想。セグメント利益合計は8,300億円(前期比+974億円、+13%)を予想し、うち「金融」はオリックス銀行の売却益(3,000億円*1)などにより3,000億円(+1,108億円、+59%)と大幅増益を予想、「事業」は2,400億円(+29億円、+1%)と着実な成長を見込む、「投資」はGreenkoの一過性売却益の反動もあり2,900億円(▲163億円、▲5%)を予想している。
| 項目 | 27.3期予想 | 26.3期実績 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 税引前利益(億円) | 7,600 | 6,914 | +686(+10%) |
| 当期純利益(親会社株主帰属、億円) | 5,300 | 4,473 | +827(+18%) |
| ROE | 11.7% | 10.4% | +1.3% |
| セグメント利益合計(億円) | 8,300 | 7,326 | +974(+13%) |
| うち金融(億円) | 3,000 | 1,892 | +1,108(+59%) |
| うち事業(億円) | 2,400 | 2,371 | +29(+1%) |
| うち投資(億円) | 2,900 | 3,063 | ▲163(▲5%) |

株主還元
26.3期は1株当たり通期配当156.10円(配当性向39%)で過去最高となり、自己株式は取得枠1,500億円を全て買付け、発行済株式数の2%を超過する分を消却済み。27.3期は配当性向39%を維持し、1株当たり配当187.36円と試算(当期純利益が5,300億円の場合の試算値。下限は26.3期実績の156.10円)。自己株式の取得枠は2,500億円に設定した。配当方針は「配当性向39%、もしくは前期配当(156.10円)のいずれか高い方」。
| 項目 | 26.3期実績 | 27.3期予想 |
|---|---|---|
| 1株当たり通期配当 | 156.10円 | 187.36円※ |
| 配当性向 | 39% | 39% |
| 自己株式取得枠 | 1,500億円 | 2,500億円 |

財務健全性
26.3期末の総資産は180,028億円(前期末比+11,365億円)、株主資本は44,825億円(同+3,927億円)、株主資本比率は24.9%(同+0.7%)。D/E比率(預金を除く)は1.5倍で横ばい。信用格付(2026年3月末)はS&P:BBB+(安定的)、Moody’s:A3(安定的)、Fitch:A-(安定的)、R&I:AA(安定的)、JCR:AA(安定的)。
中期経営計画・長期ビジョン
28.3期目標としてROE11.0%、配当性向39%(もしくは前期実績の高い方)、自社株買いはROE11%達成を重視し機動的に設定、AUM100兆円(着実な拡大フェーズ)を掲げる。35.3期の長期ビジョンでは、純利益1兆円、ROE15.0%を目指す。26.3期末のAUM(AUAを含まない)は81兆円。
トピックス(新経営体制・組織再編)
27.3期より新経営体制へ移行し、CxO制の導入により事業部門の権限拡大と迅速な意思決定、財務規律・リスク管理の両立を図る。開示セグメントも27.3期より、従来の10セグメントから「APAC」「インフラ」「欧米」「銀行」「保険」の5セグメントへ変更予定。オリックス銀行は2026年10月までの譲渡を予定(26年4月に大和証券グループと株式譲渡契約を締結)、SGKホールディングス(杉孝)は事業譲渡を公表済み。
※本記事はオリックスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。