※本記事は三井住友トラストグループが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
三井住友トラスト・グループの2025年度(25年度)通期決算は、親会社株主純利益3,175億円と過去最高益を更新し、自己資本ROEは9.5%に到達した。1株当たり配当金は前年度比30円増配の185円(記念配当10円を除くと同40円増配)。26年3月末のCET1比率(バーゼルⅢ最終化完全実施ベース)は10.3%で、500億円を上限とする自己株式取得を公表した。26年度は親会社株主純利益3,800億円(前年度比+624億円)、1株当たり配当金190円(同+5円)を見込む。
連結業績(当期 実績)
実質業務純益は3,474億円(前年度比△145億円)で、通期予想3,700億円に対し達成率94%。債券ポートフォリオの健全化(約△700億円)が主因で減益となったが、健全化影響を除くと過去最高益水準だった。実質業務粗利益は9,602億円(同+260億円)で、手数料関連利益が同+529億円と大幅増益。株式等関係損益は政策保有株式の売却進展により1,388億円(同+574億円、通期予想800億円を大幅に上回る水準)。親会社株主純利益は3,175億円(同+599億円)で、24年度に続き2年連続で過去最高益を更新し、25年11月公表の業績予想に対する達成率は108%だった。
| 項目 | 当期(25年度) | 前期(24年度) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 実質業務純益(億円) | 3,474 | 3,620 | △145 |
| 実質業務粗利益(億円) | 9,602 | 9,342 | +260 |
| 総経費(億円) | △6,127 | △5,721 | △405 |
| 与信関係費用(億円) | △239 | △246 | +7 |
| 株式等関係損益(億円) | 1,388 | 814 | +574 |
| 経常利益(億円) | 4,014 | 3,676 | +338 |
| 親会社株主純利益(億円) | 3,175 | 2,576 | +599 |
| 1株当たり配当金(円) | 185 | 155 | +30 |
| 自己資本ROE | 9.54% | 8.30% | +1.24% |
| 普通株式等Tier1比率 | 11.01% | 11.52% | △0.51% |
セグメント別(グループ会社別)の状況
セグメント別の実質業務純益(25年度実績)は、法人が1,970億円(前年度比+156億円)と最大。個人は561億円(同+102億円)、投資家は860億円(同+28億円)、不動産は467億円(同+58億円)。一方でマーケットは債券ポートフォリオの健全化影響(約△700億円)などにより△192億円(同△528億円)となった。運用ビジネス(資産運用会社合算)は340億円(同+69億円)。グループ会社別では、三井住友信託銀行が2,445億円(同△443億円)で、その他グループ会社は住信SBIネット銀行154億円(同+21億円)、三井住友トラスト・パナソニックファイナンス135億円(同+8億円)などが寄与した。
| セグメント | 指標 | 当期(25年度) | 前期(24年度) |
|---|---|---|---|
| 総合計 | 実質業務純益(億円) | 3,474 | 3,620 |
| 個人 | 実質業務純益(億円) | 561 | 459 |
| 法人 | 実質業務純益(億円) | 1,970 | 1,813 |
| 投資家 | 実質業務純益(億円) | 860 | 831 |
| 不動産 | 実質業務純益(億円) | 467 | 408 |
| マーケット | 実質業務純益(億円) | △192 | 335 |
| 運用ビジネス | 実質業務純益(億円) | 340 | 270 |


通期業績予想
26年度は、実質業務純益4,200億円(前年度比+725億円)、実質業務粗利益10,900億円(同+1,297億円)を計画。総経費は6,700億円(同+572億円)に増加するが、経常利益は5,200億円(同+1,185億円)、親会社株主純利益は3,800億円(同+624億円)を見込む。1株当たり配当金は190円(同+5円)を予想。市場環境の想定は、政策金利(日本)0.75%、日経平均株価56,000円、ドル円150円。
| 項目 | 予想(26年度) | 前期(25年度実績) |
|---|---|---|
| 実質業務純益(億円) | 4,200 | 3,474 |
| 実質業務粗利益(億円) | 10,900 | 9,602 |
| 総経費(億円) | △6,700 | △6,127 |
| 与信関係費用(億円) | △200 | △239 |
| 株式等関係損益(億円) | 1,650 | 1,388 |
| 経常利益(億円) | 5,200 | 4,014 |
| 親会社株主純利益(億円) | 3,800 | 3,175 |
| 1株当たり配当金(円) | 190 | 185 |
| OHR | 60%程度 | 63.8% |

株主還元
1株当たり配当金は累進的な運営を継続し、修正純利益(親会社株主純利益-政策保有株式の売却損益(税後))の50%程度を目安に決定する方針。配当性向は40%以上を継続し、前中期経営計画(23~25年度)の配当性向実績は40.9%(目標40%以上に対し評価〇)だった。総還元性向は50%以上を掲げる。2026年5月14日に、取得する株式総数の上限1,400万株・取得価額総額の上限500億円の自己株式取得を公表(取得期間2026年5月15日~同年9月30日、取得した全株式は消却予定)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 1株当たり配当金(25年度実績) | 185円(前年度比+30円、うち記念配当10円を除くと同+40円) |
| 1株当たり配当金(26年度予想) | 190円(25年度比+5円) |
| 配当性向方針 | 40%以上、累進的な運営、修正純利益の50%程度を目安に決定 |
| 総還元性向方針 | 50%以上 |
| 前中期経営計画(23-25年度)配当性向実績 | 40.9%(目標40%以上) |
| 自己株式取得(2026/5/14公表) | 上限1,400万株・取得価額総額上限500億円、取得期間2026/5/15~2026/9/30、取得した全株式を消却予定 |

中期経営計画/トピック
2026年度から2028年度を対象とする新中期経営計画のコンセプトは「新たな挑戦で未来をひらく」。2035年度のありたい姿として「社会課題解決型ビジネスのリーディングカンパニー」を目指し、28年度目標はROTCE13%程度(自己資本ROE11%程度)、親会社株主純利益4,100億円。中期経営計画期間(26-28年度)の総還元性向は50%以上をコミットし、成長投資は6,000億円以上を計画する。マレーシア最大規模の資産運用会社AHAM Asset Management Berhadの連結子会社化(26年度上期予定)など、インオーガニック投資も推進する。
※本記事は三井住友トラストグループが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。