※本記事はりそなホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
りそなホールディングスは2026年3月期決算のIR説明会において、新中期経営計画「Shift to the Next Stage―新たなカタチをつくる3年間―」を公表した。ROEは前中期経営計画の3年間で6.5%から9.2%まで上昇しており、新中計では政策金利1%を前提にROE12%水準を目指すとしている。あわせて、2027年3月期の1株当たり配当金予想を前期比8円増配の年間37円とし、上限350億円の自己株式取得枠の設定も公表した。
連結業績(当期の状況)
本資料は決算IR説明会でのプレゼンテーション要旨が中心であり、連結損益計算書の実額(業務純益・当期純利益等)そのものについては記載がない。資料上確認できる指標として、ROEは前中期経営計画の3年間で6.5%から9.2%まで上昇した。また、政策保有株式の削減に伴う連結ベースの売却益は1,065億円となり、期初計画(520億円)を大幅に上回る着地となった。
| 項目 | 当期実績等 | 前期・比較値 | 備考 |
|---|---|---|---|
| ROE | 9.2%(前中計終了時点) | 6.5%(前中計開始時点) | 新中計は政策金利1%前提でROE12%水準目標、1.5%まで上昇の場合は14%視野 |
| 政策保有株式 売却益(連結ベース) | 1,065億円 | 期初計画520億円 | 計画を大幅に上回る |
| 政策保有株式 削減実績(上場株・取得原価ベース) | 326億円 | – | – |
| 連結業務純益・当期純利益(実額) | 開示なし | – | 本資料に実額の記載なし |

事業別の状況(資金利益・フィー収益、法人貸出・住宅ローン)
グループ銀行別の損益内訳についての記載は本資料にはないが、事業別の動向として、現状の収益構成は資金利益が約7割を占めており、連結フィー収益は前期まで5期連続で過去最高益を更新している。法人貸出は前中計期間の3年間で+22%増加し、貸出利回りは同期間で43bps改善した。住宅ローンについても実行額が拡大しており、今後3年間でさらなる利回り改善を見込む。なお、預貸・預証率は2022年3月の77%から足元92%まで回復している。個人のメイン化に関連する指標として、デビットカード発行枚数は343万枚、法人のメインバンク数は6.9万先(国内3位)となっている。
| 区分 | 指標 | 当期・直近の状況 | 前中計との比較 |
|---|---|---|---|
| 法人貸出 | 3年間の伸び率 | 新中計3年間で15%超の伸びを見込む | 前中計3年間で+22% |
| 法人貸出利回り | 改善幅 | 新中計3年間でさらに+47bps見込み | 前中計期間で+43bps改善 |
| 住宅ローン利回り | 改善見込み | 新中計3年間で+43bps程度見込み | – |
| 連結フィー収益 | 実績・目標 | 新中計最終年度に2,500億円を目指す | 前期まで5期連続最高益更新 |
| 預貸・預証率 | 実績 | 足元92% | 2022年3月77% |

通期業績予想・株主還元アクション
| 項目 | 予想・公表内容 | 前期比較 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 1株当たり配当金(2027年3月期予想) | 年間37円 | 前期比+8円増配 | 増配幅は前年から倍増 |
| 自己株式取得 | 上限350億円の取得枠を設定 | – | 今回決算にあわせて公表 |
| 業績目標(参考) | 3,100億円 | – | 現時点の総還元性向38.2%(目標「50%以上」に向け今後対応検討) |

株主還元方針
総還元性向は「50%以上」を下限水準として明確化した。あわせて、2029年度のDOE目標を従来の「3%程度」から「3.5%程度」に引き上げている。新中計期間では1.1兆円を超える資本フローの活用を計画しており、オーガニック投資・インオーガニック投資・株主還元のいずれについても実額を拡大させる方針。自己株買いのウェイトは今後徐々に低下させていくイメージとしつつも、発行済株式数の水準は資本政策上の課題と認識しており、収益拡大と株数の適正化を通じてEPSの持続的拡大に取り組むとしている。政策保有株式については、直近2年間で取得原価ベース25%を削減し、時価ベースでの連結純資産に対する比率が「20%水準への到達・通過」となるのは最速で2028年3月になる見込みとしている。
| 指標 | 方針・目標 | 従来 |
|---|---|---|
| 総還元性向 | 50%以上(下限水準として明確化) | – |
| DOE(2029年度目標) | 3.5%程度 | 3%程度 |
| 新中計の資本フロー活用規模 | 1.1兆円超 | – |

中期経営計画・トピック
新中期経営計画「Shift to the Next Stage―新たなカタチをつくる3年間―」では、「次世代リテール金融のフロントランナー」を掲げ、コア事業の成長を通じたトップライン1兆円を目指す。OHR(経費率)は、当初「5年後を目途に40%台を目指す」としていた目標時期を1年前倒しし、新中計の最終年度までの達成を目指す。次世代成長ドライバーの創出としては、デジタルガレージとの協業による「DG Bank」、JR西日本との提携による「WESTERミライバンク」構想(関西地域における地域密着型BaaS・決済機能拡充・まちづくり)、第一生命グループ・JCBとの提携による個人向け新サービス「りそなプラス」(2026年9月下旬提供開始予定)などを推進している。構造改革では「人的資本×生成AI×データ」を基軸に、フロント・ミドル・バックの改革やワークスタイル変革を進めるとしている。
※本記事はりそなホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。