※本記事は野崎印刷紙業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
野崎印刷紙業が公表した2026年3月期の連結業績は、売上高が14,016百万円(前期比3.8%減)、営業利益が516百万円(同25.2%減)、経常利益が570百万円(同24.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が359百万円(同31.2%減)となり、減収減益となった。前年に計上した物流向けの特需の反動や同業他社との価格競争による販売価格の低下などにより売上高が減少し、原材料価格の高止まりや人件費の増加などで利益も減少した。2027年3月期の連結業績予想および配当予想は、中東情勢の影響を合理的に算定することが困難であるとして未定としている。
連結業績(2026年3月期 実績)
同社グループは、中期経営計画「nozaki2024/2026“SHINKA”」に沿い、主力商品の売上成長、競争優位性の強化、生産効率の改善によるローコストオペレーションの追求、資本効率の向上と資産効率の最適化などを進めている。積極的な設備投資や人的資本の強化、「印刷×DX」や既存製品の高付加価値化に取り組んだものの、前年に計上した物流向けの特需の反動や同業他社との価格競争による販売価格の低下などにより、売上高は14,016百万円(前期比3.8%減)となった。利益面では、原材料価格の高止まり、物価上昇・賃上げによる人件費の増加に加え、工場設備の計画変更に伴う修繕工事の増加、セキュリティ強化を目的としたIT機器の全面更新に伴う製造原価の上昇などにより、営業利益は516百万円(同25.2%減)、経常利益は570百万円(同24.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は359百万円(同31.2%減)となった。1株当たり当期純利益は22円17銭(前期は31円45銭)、自己資本当期純利益率は7.9%(同12.3%)である。
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 14,016百万円 | 14,570百万円 | 3.8%減 |
| 営業利益 | 516百万円 | 690百万円 | 25.2%減 |
| 経常利益 | 570百万円 | 751百万円 | 24.0%減 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 359百万円 | 522百万円 | 31.2%減 |
部門別の状況
商業印刷部門は、展示会向けの需要や官公庁関連向けの受注が増加したものの、隔年製作のカタログの谷間にあったことやカレンダーの受注部数の減少などにより、売上高は前期並みとなった。包装資材及び紙器、紙工品部門は、伝票類で価格競争による販売価格の低下やペーパーレス化の進展、紙器で前年の物流業界向け特需の影響があり、包装紙・紙袋類も低調に推移したことなどから売上高が減少した。情報機器及びサプライ品部門は、タグ・ラベルが物流業界向けを中心に減少した一方、小型・中型プリンターやカスタマイズ機の受注が伸び、売上高は前期をわずかに上回った。その他の部門は、物流関係向けのチケットパックの需要減少や衛生関連商品の受注価格の低下などにより売上高が減少した。
財政状態とキャッシュ・フロー
2026年3月期末の総資産は、前期末に比べ53百万円減少の10,617百万円となった。流動資産は電子記録債権の減少などにより減少し、固定資産は建設仮勘定の増加などにより増加した。負債は、短期借入金が増加したものの、電子記録債務の減少などにより減少した。純資産は前期末に比べ237百万円増加の4,865百万円となり、1株当たり純資産は前期末に比べ18円89銭増加の286円22銭、自己資本比率は43.5%(前期末は41.3%)となった。キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが462百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが有形固定資産の取得等により1,036百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが長期借入れや短期借入金の純増加等により539百万円の収入となり、現金及び現金同等物の期末残高は1,398百万円となった。
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 |
|---|---|---|
| 総資産 | 10,617百万円 | 10,671百万円 |
| 純資産 | 4,865百万円 | 4,627百万円 |
| 自己資本比率 | 43.5% | 41.3% |
| 1株当たり純資産 | 286円22銭 | 267円33銭 |
配当
同社は、株価や資本コストを意識した経営の取り組みとして、事業の拡大や財務体質強化のために必要な内部留保を確保しつつ、業績に応じた配当を安定的に行うことを基本方針としている。2026年3月期の配当は中間2円50銭、期末5円の年間7円50銭(前期と同額)で、配当金総額は121百万円、連結配当性向は33.8%である。2027年3月期の配当予想は、連結業績予想の算定が困難であることから未定とし、算定が可能となった時点で速やかに公表するとしている。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(予想) |
|---|---|---|
| 1株当たり年間配当金 | 7円50銭 | 未定 |
| うち中間 | 2円50銭 | 未定 |
| うち期末 | 5円00銭 | 未定 |
| 配当性向(連結) | 33.8% | 未定 |
今後の見通し
短信は、中東地域の紛争により海上供給ルートであるホルムズ海峡の封鎖が実行されたことで、石油製品の基礎原料であるナフサの調達が不安定となり、紙・フィルム等の原材料に加え、グラビア印刷用の希釈溶剤やタック紙用粘着剤等の幅広い副資材に供給の遅れが懸念されるとしている。価格面でも大幅な上昇が見込まれ、同社を取り巻く環境は厳しい局面を迎えることが予想されるとしている。こうしたなか、2027年3月期の連結業績予想は、業績に影響を与える未確定な要素が多く、適正かつ合理的な数値の算定が困難であるため記載を見合わせており、算定が可能となった時点で速やかに公表するとしている。同社は、各種設備の活用による代替印刷方法の提案や生産効率の最大化によるローコストオペレーションの追求などに取り組むとしている。
本記事は野崎印刷紙業が公表した2026年3月期決算短信をもとに作成しています。決算短信は監査法人の監査対象外です。
※本記事は野崎印刷紙業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。