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SUBARU 2026年3月期決算、営業利益401億円に急減 米国追加関税やBEV関連費用が影響、2027年3月期は1,500億円を計画

決算サマリー 2026.07.28
SUBARU 2026年3月期決算、営業利益401億円に急減 米国追加関税やBEV関連費用が影響、2027年3月期は1,500億円を計画

※本記事はSUBARUが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

SUBARUの2026年3月期(2025年4月~2026年3月)連結決算は、売上収益が前期比992億円増の4兆7,850億円となった一方、営業利益は同3,652億円減の401億円と大幅な減益となった。米国追加関税の影響(▲2,269億円)や原材料・市況の悪化に加え、BEV関連費用の計上(▲578億円)などが響いた。税引前利益は1,075億円(前期比3,410億円減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は908億円(同2,472億円減)となった。2027年3月期は営業利益1,500億円を見込む。

目次

連結業績(当期実績)

通期の連結完成車販売台数は896千台(前期比41千台減)となったが、売上収益は台数減少を価格構成差(+1,202億円)が上回りカバーし、前期比992億円増の4兆7,850億円となった。一方、営業利益は米国追加関税影響や環境クレジット・BEV関連の大口費用の計上を主因に401億円(前期比3,652億円減)にとどまった。為替レートはUS$150円(前期比▲2円)、EURO174円(同+12円)、CAN$109円(同▲1円)。

項目当期(2026年3月期・億円)前期(2025年3月期・億円)増減(億円)
売上収益47,85046,858+992
営業利益4014,053-3,652
税引前利益1,0754,485-3,410
親会社の所有者に帰属する当期利益9083,381-2,472

営業利益増減要因(前年実績対比)

前期比3,652億円の減益要因を要因別にみると、米国追加関税影響(▲2,269億円)、原材料・市況悪化(▲386億円)、為替影響(▲238億円)を含む「事業環境変化」で▲2,893億円、研究開発費・製造固定費増などの「モノづくり活動」で▲503億円となった。一方、台数差・価格構成差(+414億円、うち台数差▲788億円・価格構成差+1,202億円)を含む「販売活動」で+524億円、「原価低減活動」で+231億円の増益効果があった。また、BEV関連費用(▲578億円)や保証修理費(▲343億円)、環境規制クレジット等に係る費用(▲201億円)を含む「その他」で▲1,011億円の減益となった。

増減要因(主な内訳)金額(億円)
事業環境変化(米国追加関税影響▲2,269/原材料・市況▲386/為替影響▲238)-2,893
モノづくり活動(研究開発費▲270/製造固定費▲233)-503
販売活動(台数差・価格構成差+414/販売関連費+64 等)+524
原価低減活動+231
その他(BEV関連費用▲578/保証修理費▲343/環境規制クレジット等に係る費用▲201)-1,011
合計(2025年3月期比)-3,652
2026年3月期 営業利益増減要因(前年実績対比)のウォーターフォールチャート
出典:SUBARU 2026年3月期決算説明資料 P.12

連結完成車販売台数・所在地別セグメントの状況

連結完成車販売台数は896千台(前期比41千台減)。北米が708千台(同24千台減)となったほか、豪州31千台(同12千台減)、国内103千台(同1千台減)などで減少した。所在地別セグメントでは、北米の売上収益が3兆6,927億円(同649億円増)、営業利益が1,081億円(同72億円増)と増収増益となった一方、日本は売上収益9,804億円(同365億円増)に対し、営業利益は▲1,107億円(前期は3,127億円の利益)と損失に転じた。

市場当期実績(千台)前期実績(千台)増減(千台)
国内合計103104-1
北米合計708732-24
欧州2323-0
豪州3144-12
中国23-1
その他2931-3
海外合計793832-39
合計896936-41
所在地売上収益 当期(億円)売上収益 前期(億円)営業利益 当期(億円)営業利益 前期(億円)
日本9,8049,438-1,1073,127
北米36,92736,2781,0811,009
その他1,1191,141495
消去・全社378-89
合計47,85046,8584014,053
通期実績 所在地別セグメント情報(売上収益・営業利益)の表
出典:SUBARU 2026年3月期決算説明資料 P.27

事業セグメント別の状況

事業セグメント別では、自動車事業の売上収益が4兆6,383億円(前期比693億円増)、営業利益が321億円(同3,883億円減)。航空宇宙事業は売上収益1,417億円(同301億円増)、営業利益35億円(前期は▲196億円の損失から黒字転換)となった。

セグメント売上収益 当期(億円)営業利益 当期(億円)営業利益 前期(億円)
自動車46,3833214,204
航空宇宙1,41735-196
その他503637
消去・全社99
合計47,8504014,053

通期業績予想(2027年3月期)

2027年3月期の連結業績見通しは、売上収益5兆2,000億円(前期比4,150億円増)、営業利益1,500億円(同1,099億円増)、税引前利益1,800億円(同725億円増)、親会社の所有者に帰属する当期利益1,300億円(同392億円増)。前提為替レートはUS$155円、EURO180円、CAN$110円。増益要因として、大口費用の一巡や為替影響(+400億円)、車両販売収益強化(+300億円)、コスト改革(+300億円)などを見込む一方、原材料・市況の悪化(▲1,300億円)を織り込んでいる。なお、原材料高騰や貴金属市況の悪化、中東情勢の影響により1,300億円以上の業績押し下げリスクを想定しているとしている。

項目予想(2027年3月期・億円)前期実績(2026年3月期・億円)増減(億円)
売上収益52,00047,850+4,150
営業利益1,500401+1,099
税引前利益1,8001,075+725
親会社の所有者に帰属する当期利益1,300908+392
通期見通し 連結業績(2027年3月期)の表
出典:SUBARU 2026年3月期決算説明資料 P.18

株主還元

2026年3月期の配当金は、中間配当金57.0円、期末配当金58.5円の年間115.5円(前回予想115.0円から増額)。DOEは3.5%。自己株式取得は1,500億円(前期実績500億円)を実施した。2027年3月期の年間配当金は116.0円を予想。あわせて、取得株数8,000万株・取得金額1,500億円を上限とする自己株式取得を決議し、取得期間は2026年5月18日~2027年3月16日(予定)、取得する自己株式は全数消却予定としている。

項目2025年3月期実績2026年3月期実績2027年3月期予想
中間配当金(円)48.057.058.0
期末配当金(円)67.058.558.0
年間配当金(円)115.0115.5116.0
DOE3.5%3.5%
自己株式取得(億円)5001,500未定
株主還元(配当金・自己株式取得)の表
出典:SUBARU 2026年3月期決算説明資料 P.22

中期経営計画/トピック

「2025方針」の進捗として、BEV開発を契機にデジタルを活用したアジャイルな短期間の開発プロセスを確立したほか、BEV/ICE車の混流生産に向けた柔軟なモノづくり基盤を整備中としている。今後の注力領域として、自社開発BEVの導入を延期し、開発リソースをICE系商品のラインアップ拡充へシフトするとともに、異次元のコスト構造改革「原価維新20-30」を着実に遂行する方針。成長投資については総額1.5兆円のうち残額1.2兆円は変更せず、自社開発BEVの導入延期による開発リソース減少分を次世代ICE車開発へ再配分する(将来のBEV本格導入に向けた技術開発は継続)としている。2030年を見据えた長期目標として「業界高位の収益力の確保」と「ROE10%以上の追求」を目指すとしている。

※本記事はSUBARUが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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