通期は減益要因(フィリピン子会社の減損)の説明とセグメント変更注記が加わり内容が一部入れ替わったが、四半期は前年にあった記述がやや省かれ簡素化した。
調査の概要
本記事は、東証プライム市場の時価総額上位500社を対象に、決算短信の「経営成績等の概況」相当部分の記載がどう変化したかを調べた調査の一部で、太平洋セメント分です。
通期: 2025年3月期決算短信 と 2026年3月期決算短信(開示日: 2025年5月13日 → 2026年5月12日)
四半期: 2026年3月期 第1四半期決算短信 と 2027年3月期 第1四半期決算短信(開示日: 2025年8月7日 → 2026年8月6日)
ここでいう定性文とは、決算短信のうち「1. 経営成績等の概況」相当の見出しから、次の大見出しの手前までの記述を指します。文字数は、タイトル名(『』)を除外し、空白を除いて計測しています。
通期決算短信の比較
文字数: 4,235字 → 4,252字(前期比+0.4%、増加)
見出し構成の変化: 変化なし
粒度の判定: 同等
セグメント情報注記: あり(745字) → あり(908字)
変化の型: 出来事型、会計基準変更型
増えた要素
- 2025年4月1日付組織改定に伴う一部子会社の報告セグメント変更の注記
- フィリピン子会社(タイヘイヨウセメントフィリピンズ)の減損損失計上が当期純利益減少要因である旨の説明
- 「2050年のありたい姿」・「太平洋ビジョン2030」・「26中期経営計画」への言及
- 防衛関連・都市開発事業・サプライチェーン国内回帰に伴う工場建設という新たなセメント需要要因
減った要素
- 台風・線状降水帯・大雪等の悪天候によるセメント需要下押し要因の説明
- 2026年度目途の防災庁創設への具体的言及
- セメント価格改定(+2,000円/トン以上、2025年4月出荷分より)の具体的実施内容の記載
要約: 通期は増収減益(フィリピン子会社の減損損失計上が要因)。組織改定に伴う報告セグメント変更の注記が新たに加わった。見通し欄では長期ビジョン・中期計画への言及が加わる一方、前年にあった防災庁創設や価格改定の具体的言及は削られ、全体の文字数・粒度は前年並み。
四半期決算短信の比較
文字数: 2,298字 → 2,178字(前期比-5.2%、減少)
見出し構成の変化: 変化なし
粒度の判定: 粗くなった
セグメント情報注記: あり(284字) → あり(104字)
変化の型: 出来事型、簡素化型
減った要素
- 中国経済の動向への言及
- 組織改定に伴う報告セグメント変更の注記
要約: 四半期は増収増益。前年同期にあった中国経済の言及や報告セグメント変更の注記が省かれ、経営成績の概況部分がやや簡素な記述になった。セグメント別の実績説明自体は同程度の詳しさで継続している。
定性文の全文(前期・今期)
通期 2025年3月期
出典: 太平洋セメント 2025年3月期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2025年5月13日(https://www2.jpx.co.jp/disc/52330/140120250512543158.pdf)
1.経営成績等の概況(1)当期の経営成績の概況当期のわが国経済は、雇用・所得環境の改善や設備投資の緩やかな増加に加え、底堅い公共投資等を背景として、景気は緩やかに回復しました。また、世界経済については、米国経済は長期化する高金利を一因として住宅着工件数に弱い動きが見られたものの、個人消費や設備投資に支えられて拡大しました。中国経済は各種政策効果の発現が見られるものの、不動産市場の停滞が続いており足踏み状態となりました。一方で、米国の関税政策に端を発する金融市場の混乱やウクライナ・中東地域をめぐる情勢の緊迫化等により、経済の先行きに対する不透明感が急速に高まっております。このような状況の中で、当期の売上高は8,962億9千5百万円(対前年同期100億1千9百万円増)、営業利益は777億5千万円(対前年同期212億8千万円増)、経常利益は753億7千4百万円(対前年同期159億1百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は574億2千8百万円(対前年同期141億5千6百万円増)となりました。セグメント別の経営成績は次のとおりであります。各金額については、セグメント間取引の相殺消去前の数値によっております。
①セメントセメント国内需要は、北海道新幹線札幌延伸工事や都市部大型再開発工事、半導体関連工場の新設工事等により一定の需要がある一方、慢性的な人手不足や週休二日制の拡大に加え、建設コストの高騰、軽量骨材不足等複合的な影響を受け低調に推移しました。加えて、台風や線状降水帯発生による集中豪雨、日本海側での大雪等、悪天候による影響も押し下げ要因となった結果、全体では3,266万トンと前期に比べ5.6%減少しました。その内、輸入品は2万トンと前期に比べ54.9%増加しました。また、総輸出数量は821万トンと前期に比べ19.7%増加しました。このような情勢の下、当社グループにおけるセメントの国内販売数量は、受託販売分を含め1,233万トンと前期に比べ4.8%減少しました。輸出数量は303万トンと前期に比べ18.5%増加しました。米国西海岸のセメント事業は、住宅着工件数の減少や悪天候の影響等により販売数量は前期を下回ったものの、販売価格は前期を上回りました。ベトナムのセメント事業は、国内販売数量は競争激化等により前期を下回ったものの、輸出を含めた販売数量は前期を上回りました。フィリピンのセメント事業は、安価な輸入品の流入等により販売数量は前期を下回りました。以上の結果、売上高は6,433億4千7百万円と前期に比べ134億7千6百万円の増収となり、営業利益は532億2千3百万円と前期に比べ204億4千万円の増益となりました。
②資源骨材事業は販売数量が全国的に減少しました。鉱産品事業はセメント用石灰石の販売数量が減少しました。土壌ソリューション事業は固化不溶化材の販売数量が減少しました。また事業全体において、各種コストアップ分の販売価格への転嫁が浸透しました。以上の結果、売上高は882億4千6百万円と前期に比べ5億7千2百万円の増収となり、営業利益は96億1千6百万円と前期に比べ11億6千万円の増益となりました。
③環境事業燃料販売や廃プラスチック処理は低調に推移したものの、石炭灰処理やタンカル販売、バイオマス燃料販売は堅調に推移しました。また、能登半島地震の災害廃棄物処理は順調に進みました。以上の結果、売上高は681億8千5百万円と前期に比べ6千9百万円の減収となり、営業利益は69億9百万円と前期に比べ7億7千1百万円の増益となりました。
④建材・建築土木建築・土木材料の販売とシールドトンネル工事関連事業が堅調に推移したものの、地盤改良工事とALC(軽量気泡コンクリート)の販売が低調に推移しました。以上の結果、売上高は716億6千万円と前期に比べ17億9千7百万円の減収となり、営業利益は35億7千2百万円と前期に比べ6億3千7百万円の減益となりました。2
⑤その他売上高は913億4千8百万円と前期に比べ19億5千万円の増収となり、営業利益は60億3千2百万円と前期に比べ13億4千1百万円の増益となりました。
(2)当期の財政状態の概況総資産は前連結会計年度末に比べ854億4千4百万円増加して1兆4,236億9千5百万円となりました。流動資産は前連結会計年度末に比べ245億5千9百万円減少して4,057億3千1百万円、固定資産は同1,100億3百万円増加して1兆179億6千5百万円となりました。流動資産減少の主な要因は受取手形、売掛金及び契約資産が減少したことによるものであります。固定資産増加の主な要因は機械装置及び運搬具が増加したことによるものであります。負債は前連結会計年度末に比べ57億5百万円増加して7,475億7千1百万円となりました。流動負債は前連結会計年度末に比べ202億5千万円増加して3,883億5千4百万円、固定負債は同145億4千6百万円減少して3,592億1千7百万円となりました。流動負債増加の主な要因は1年内償還予定の社債が増加したことによるものであります。固定負債減少の主な要因は社債が減少したことによるものであります。有利子負債(短期借入金、コマーシャル・ペーパー、1年内償還予定の社債、社債、長期借入金の合計額)は、前連結会計年度末に比べ192億1千9百万円増加して3,896億8千8百万円となりました。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により獲得した資金は1,178億7千4百万円(対前年同期226億6千9百万円減)となりました。これは、税金等調整前当期純利益が746億2千1百万円、減価償却費が608億7千6百万円、売上債権の減少が297億9百万円となった一方で、仕入債務の減少が240億5千4百万円、法人税等の支払額が168億4千万円となったこと等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により使用した資金は1,065億2千8百万円(対前年同期243億8千9百万円増)となりました。これは、固定資産の取得による支出が839億5千3百万円、事業譲受による支出が246億7千7百万円となったこと等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により使用した資金は206億1千1百万円(対前年同期388億6千6百万円減)となりました。これは、長期借入れによる収入が624億5千8百万円となった一方で、長期借入金の返済による支出が587億7千万円、自己株式の取得による支出が151億7千7百万円となったこと等によるものであります。(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移2021年3月期 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期自己資本比率(%) 45.1 46.3 39.0 42.1 45.1時価ベースの自己資本比率
33.1 21.4 22.9 30.4 30.5(%)キャッシュ・フロー対有利子
2.2 3.8 – 2.6 3.3負債比率(年)インタレスト・カバレッジ・
31.4 32.4 – 39.1 27.4レシオ(倍)(注)自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。3
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。※ 営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を使用しております。
※ 2023年3月期は、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスであるため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオを記載しておりません。
(4)今後の見通し今後のわが国経済は、設備投資や個人消費の持ち直しを背景として、緩やかな回復が続くことが期待されますが、米国の関税政策や物価上昇の長期化により景気が下振れする懸念もあります。このような状況下、当社グループを取り巻く事業環境については、主要事業である国内セメント事業において、北海道新幹線札幌延伸工事、都市部大型再開発工事、半導体関連工場の新設工事、リニア中央新幹線関連工事、国土強靭化対策、老朽化した社会インフラの更新など、一定の需要が見込まれております。一方、建設現場の慢性的な人手不足に加え、週休二日制の拡大や、一部では工事費高騰による再開発工事の延期等も見受けられ、足元は弱含みの状況が続いております。また、各地で災害が激甚化する中、能登半島における災害廃棄物受入・セメント供給を通じて、復興への貢献を進めております。わが国では2026年度を目途として防災庁の創設が予定されており、平時における防災対策の重要性が再認識される中で、当社グループが担う役割が高まることも想定されます。セメントの販売価格については、2025年4月出荷分より現行価格+2,000円/トン以上の価格改定を実施しており、引き続き販売価格の適正化を進めてまいります。米国経済については、堅調な個人消費に加え、インフラ投資法案に基づく公共投資の本格化や2028年開催予定のロサンゼルスオリンピック・パラリンピック関連投資等によって景気が拡大していくことが期待されますが、関税政策が実体経済に及ぼす影響や金融市場の動向について注視する必要があります。当該関税政策が世界経済に及ぼす影響を現段階で見極めることは難しい状況にありますが、世界的な混乱が長期化する場合、各国の設備投資や個人消費を押し下げる恐れがあり、セメント需要に対して一定の影響を及ぼす可能性があります。なお、次期の業績につきましては、売上高9,500億円、営業利益850億円、経常利益830億円、親会社株主に帰属する当期純利益600億円を予想しております。4
通期 2026年3月期
出典: 太平洋セメント 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2026年5月12日(https://www2.jpx.co.jp/disc/52330/140120260512525266.pdf)
1.経営成績等の概況(1)当期の経営成績の概況当期のわが国経済は、米国の通商政策による影響が一部で見られたものの、堅調な公共投資や持ち直した個人消費・設備投資に支えられ、年間を通して緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、緊迫化する中東情勢など地政学的リスクの高まりから、景気の先行きには不透明感が広がりました。世界経済については、米国経済は拡大基調を維持したものの、個人消費の伸びが鈍化するなど勢いに陰りが見られました。また、中国経済は不動産市況の低迷が長引き、景気は緩やかに減速しました。このような状況の中で、当期の売上高は8,984億4千1百万円(対前年同期21億4千7百万円増)、営業利益は746億2千万円(対前年同期31億3千万円減)、経常利益は750億8千7百万円(対前年同期2億8千7百万円減)、親会社株主に帰属する当期純利益はフィリピンのセメント製造・販売子会社であるタイヘイヨウセメントフィリピンズ株式会社における減損損失の計上などにより254億1百万円(対前年同期320億2千7百万円減)となりました。セグメント別の経営成績は次のとおりであります。各金額については、セグメント間取引の相殺消去前の数値によっております。2025年4月1日付の組織改定に伴い、当連結会計年度より、一部子会社の報告セグメントの変更を行っており、以下の前年同期比較については、当該変更を反映した数値で記載しております。
①セメントセメントの国内需要は、国土強靭化対策、防衛関連、都市開発事業、半導体関連事業をはじめとするサプライチェーンの国内回帰に伴う工場建設、リニア中央新幹線等により一定の需要がある一方、建設コストの高騰や建設現場における週休二日制の拡大による土曜日の出荷量減少に加え、慢性的な建設作業員不足に伴う工期の長期化等の影響を受け、全体では3,053万トンと、前期に比べ6.5%減少しました。その内、輸入品は2万トンと前期に比べ1.0%減少しました。また、総輸出数量は879万トンと、前期に比べ7.1%増加しました。このような情勢の下、当社グループにおけるセメントの国内販売数量は、受託販売分を含め1,193万トンと前期に比べ9.4%減少しました。輸出数量は332万トンと前期に比べ9.8%増加しました。米国西海岸のセメント事業は、住宅需要の減速や悪天候の影響等により、販売数量は前期を下回ったものの、販売価格は前期を上回りました。ベトナムのセメント事業は、国内需要が回復し、輸出を含めた販売数量は前期を上回りました。フィリピンのセメント事業は、販売数量は前期を上回ったものの、新型コロナウイルス影響後の金利上昇及び需要の停滞を踏まえて事業計画を見直した結果、固定資産の減損損失を計上しました。以上の結果、売上高は6,679億1千万円と前期に比べ2億4千4百万円の減収となり、営業利益は493億3千2百万円と前期に比べ50億9千4百万円の減益となりました。
②資源骨材事業、鉱産品事業は販売数量が減少しました。土壌ソリューション事業は主に北海道新幹線関連工事が順調に進捗し、固化不溶化材の販売数量が増加しました。また事業全体において、各種コストアップ分の販売価格への転嫁が浸透しました。以上の結果、売上高は908億5千5百万円と前期に比べ26億8百万円の増収となり、営業利益は100億4千5百万円と前期に比べ4億2千9百万円の増益となりました。
③環境事業石炭の埠頭中継業務や汚泥処理は伸び悩んだものの、リニア建設発生土の埠頭中継業務や石炭灰処理が堅調に推移しました。以上の結果、売上高は817億8千2百万円と前期に比べ9億1千6百万円の増収となり、営業利益は92億6千2百万円と前期に比べ2億9千万円の増益となりました。2
④建材・建築土木ALC(軽量気泡コンクリート)及び建築・土木材料の販売が低調に推移したことに加え、運賃や人件費等の各種コストアップの影響を受けました。以上の結果、売上高は434億2千7百万円と前期に比べ8億7千3百万円の減収となり、営業利益は18億9千1百万円と前期に比べ4億7千2百万円の減益となりました。
⑤その他売上高は805億1千9百万円と前期に比べ19億2千6百万円の増収となり、営業利益は41億9千3百万円と前期に比べ2億5千8百万円の増益となりました。
(2)当期の財政状態の概況総資産は前連結会計年度末に比べ553億6千6百万円増加して1兆4,790億6千1百万円となりました。流動資産は前連結会計年度末に比べ68億7千万円増加して4,126億1百万円、固定資産は同484億9千6百万円増加して1兆664億6千1百万円となりました。流動資産増加の主な要因は電子記録債権が増加したことによるものであります。固定資産増加の主な要因は投資有価証券が増加したことによるものであります。負債は前連結会計年度末に比べ192億5千3百万円増加して7,668億2千4百万円となりました。流動負債は前連結会計年度末に比べ285億4千8百万円増加して4,169億2百万円、固定負債は同92億9千5百万円減少して3,499億2千2百万円となりました。流動負債増加の主な要因はコマーシャル・ペーパーが増加したことによるものであります。固定負債減少の主な要因は社債が減少したことによるものであります。有利子負債(短期借入金、コマーシャル・ペーパー、1年内償還予定の社債、社債、長期借入金の合計額)は、前連結会計年度末に比べ7千9百万円増加して3,897億6千7百万円となりました。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により獲得した資金は1,142億5百万円(対前年同期36億6千9百万円減)となりました。これは、税金等調整前当期純利益が445億2千7百万円、減価償却費が705億1千8百万円、減損損失が253億2千8百万円となった一方で、法人税等の支払額が146億6千9百万円、棚卸資産の増加額が93億3千3百万円となったこと等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により使用した資金は986億4千5百万円(対前年同期78億8千3百万円減)となりました。これは、固定資産の取得による支出が1,009億7千9百万円となったこと等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により使用した資金は267億6千1百万円(対前年同期61億5千万円増)となりました。これは、長期借入れによる収入が595億8千6百万円となった一方で、長期借入金の返済による支出が642億1百万円、社債の償還による支出が150億円、配当金の支払額が100億3千9百万円となったこと等によるものであります。(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期自己資本比率(%) 46.3 39.0 42.1 45.1 46.0時価ベースの自己資本比率
21.4 22.9 30.4 30.5 26.4(%)キャッシュ・フロー対有利子
3.8 – 2.6 3.3 3.4負債比率(年)インタレスト・カバレッジ・
32.4 – 39.1 27.4 20.3レシオ(倍)(注)自己資本比率:自己資本/総資産3時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。※ 営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を使用しております。
※ 2023年3月期は、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスであるため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオを記載しておりません。
(4)今後の見通し今後のわが国経済は、個人消費や設備投資に支えられ、緩やかな回復が続くことが期待されます。一方で、依然として先の見えない物価上昇に加え、中東情勢の緊迫化に代表される地政学的リスクの高まりは、エネルギー価格や海上輸送コストのさらなる上昇を招く懸念があり、景気の先行きは予断を許さない状況が続く見通しです。このような状況下、当社グループの事業環境は、国土強靭化や防災・減災対策、首都圏の再開発、サプライチェーンの国内回帰に伴う工場建設やリニア中央新幹線関連工事などがセメント需要を下支えする一方で、建設業界が抱える人手不足といった構造的な課題に起因する工事の遅延が需要の足かせとなっており、強含みの材料と弱含みの材料が混在する状況が想定されます。こうした中、2025年4月から実施しているセメントの販売価格改定の効果を着実に収益改善に繋げてまいります。米国経済については、インフラ投資やロサンゼルスオリンピック関連投資が本格化し、景気を押し上げることが期待されますが、個人消費の伸びの鈍化など成長ペースには陰りも見られ、金融市場の動向と合わせて、その影響を慎重に見極める必要があります。このような情勢の中で、当社グループが成長の歩みを止めない企業グループになるとともに今後も持続可能な社会の構築に貢献していくための方向性を明確にするため、2050年をイメージした「2050年のありたい姿」および2030年をイメージした「太平洋ビジョン2030」を設定しております。さらに、それらを実現していくための中期計画として2024年度から2026年度を対象期間とする「26中期経営計画」を策定しており、本中期経営計画の最終年度となる 2026年度は、以下の経営課題に対し精力的に取り組んでまいります。なお、次期の業績につきましては、売上高1兆270億円、営業利益760億円、経常利益700億円、親会社株主に帰属する当期純利益480億円を予想しております。
四半期 2026年3月期 第1四半期
出典: 太平洋セメント 2026年3月期 第1四半期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2025年8月7日(https://www2.jpx.co.jp/disc/52330/140120250805530505.pdf)
1.経営成績等の概況(1)当四半期の経営成績の概況当第1四半期連結累計期間のわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により、景気は緩やかな回復が続きました。また、世界経済については、米国経済は関税率引き上げに伴う駆け込み需要により設備投資や在庫投資が増加し、景気が緩やかに拡大していますが、中国経済は各種政策の効果がみられるものの、不動産市場の停滞が続いており足踏み状態となりました。先行きにつきましては、米国の通商政策や物価上昇の継続が消費者マインドの下振れ等を通じて個人消費に及ぼす影響などに注視する必要があります。このような状況の中で、当第1四半期連結累計期間の売上高は2,111億9千1百万円(対前年同期23億3千9百万円増)、営業利益は100億6千1百万円(同9億8千7百万円減)、経常利益は99億9千4百万円(同17億6千7百万円減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は68億2千2百万円(同67億6百万円減)となりました。セグメント別の経営成績は次のとおりであります。各金額については、セグメント間取引の相殺消去前の数値によっております。2025年4月1日付の組織改定に伴い、当第1四半期連結会計期間より、一部子会社の報告セグメントの変更を行っており、以下の前年同期比較については、当該変更を反映した数値で記載しております。
① セメントセメント国内需要は、北海道新幹線延伸工事や都市部大型再開発工事、リニア中央新幹線関連工事等により一定の需要がある一方、建設コストの高騰や常態化する人手不足、建設現場の週休二日制拡大に伴う土曜日の大幅な出荷減少等の影響を受けた結果、全体では764万トンと前年同期に比べ6.4%減少しました。その内、輸入品は
0.6万トンと前年同期に比べ2.2%減少しました。また、総輸出数量は217万トンと前年同期に比べ7.3%増加しました。このような情勢の下、当社グループにおけるセメントの国内販売数量は、受託販売分を含め280万トンと前年同期に比べ8.5%減少しました。輸出数量は89万トンと前年同期に比べ14.4%増加しました。米国西海岸のセメント事業は、販売数量は前年同期並みとなり、販売価格は値上げにより前年同期を上回りました。ベトナムのセメント事業は、輸出は前年同期を下回ったものの、販売数量は国内需要の回復により前年同期を上回りました。フィリピンのセメント事業は、販売数量は前年同期並みとなりました。以上の結果、売上高は1,562億3千7百万円(対前年同期7億9千2百万円増)、営業利益は44億4千6百万円(同24億4百万円減)となりました。
② 資源骨材事業は販売数量が全国的に減少しました。鉱産品事業は海外向け石灰石の販売数量が増加しましたが、国内向け石灰石の販売数量は減少しました。土壌ソリューション事業は工事が順調に進捗し、固化不溶化材の販売数量が増加しました。また事業全体において、各種コストアップ分の販売価格への転嫁が浸透しました。以上の結果、売上高は225億円(対前年同期4億9千8百万円増)、営業利益は25億3千1百万円(同1億1千2百万円増)となりました。
③ 環境事業石膏販売は伸び悩んだものの、リニア建設発生土中継業務やタンカル販売が堅調に推移したことにより、売上高は190億5千9百万円(対前年同期6億5千7百万円増)、営業利益は19億8千8百万円(同4億7千3百万円増)となりました。2
④ 建材・建築土木ALC(軽量気泡コンクリート)の販売が堅調に推移したことに加え、建築・土木材料の販売価格の適正化に努めた結果、売上高は104億3千1百万円(対前年同期9千万円増)、営業利益は3億6千6百万円(同4千8百万円増)となりました。
⑤ その他売上高は175億6千3百万円(対前年同期9億6千9百万円増)、営業利益は7億4千3百万円(同1億8千1百万円増)となりました。
(2)当四半期の財政状態の概況総資産は前連結会計年度末に比べ97億2千8百万円減少して1兆4,139億6千7百万円となりました。流動資産は前連結会計年度末に比べ11億3百万円増加して4,068億3千3百万円、固定資産は同108億3千1百万円減少して1兆71億3千4百万円となりました。流動資産増加の主な要因は電子記録債権が増加したことによるものであります。固定資産減少の主な要因は機械装置及び運搬具が減少したことによるものであります。負債は前連結会計年度末に比べ71億6千1百万円増加して7,547億3千2百万円となりました。流動負債は前連結会計年度末に比べ76億2千1百万円増加して3,959億7千5百万円、固定負債は同4億5千9百万円減少して3,587億5千8百万円となりました。流動負債増加の主な要因はコマーシャル・ペーパーが増加したことによるものであります。固定負債減少の主な要因は退職給付に係る負債が減少したことによるものであります。有利子負債(短期借入金、コマーシャル・ペーパー、1年内償還予定の社債、社債、長期借入金の合計額)は、前連結会計年度末に比べ165億7千6百万円増加して4,062億6千5百万円となりました。純資産は前連結会計年度末に比べ168億9千万円減少して6,592億3千5百万円となりました。主な要因は為替換算調整勘定が減少したことによるものであります。
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明第2四半期連結累計期間及び通期の業績予想につきましては、現時点では2025年5月13日に公表しました連結業績予想に変更ありません。3
四半期 2027年3月期 第1四半期
出典: 太平洋セメント 2027年3月期 第1四半期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2026年8月6日(https://www2.jpx.co.jp/disc/52330/140120260805510262.pdf)
1.経営成績等の概況(1)当四半期の経営成績の概況当第1四半期連結累計期間のわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続き、設備投資や個人消費の持ち直し、堅調な公共投資等を背景に、景気は緩やかに回復しました。しかしながら、景気の先行きには中東情勢の影響等を引き続き注視する必要があります。また、世界経済については、米国経済は足元の個人消費は減速していますが、企業収益や設備投資が増加しており、拡大が続くことが期待されます。このような状況の中で、当第1四半期連結累計期間の売上高は2,219億1千9百万円(対前年同期107億2千8百万円増)、営業利益は114億6千2百万円(同14億2百万円増)、経常利益は123億9百万円(同23億1千5百万円増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は83億4千6百万円(同15億2千4百万円増)となりました。セグメント別の経営成績は次のとおりであります。各金額については、セグメント間取引の相殺消去前の数値によっております。
① セメントセメント国内需要は、能登半島地震の復旧・復興需要や原子力発電所関連工事などが一定の需要を支えたものの、建設コストの高騰、人手不足の常態化、建設現場における週休二日制の浸透に加え、一部大型案件を除き、各地域において民間・公共工事需要の低迷が続いたことから、全体では721万トンと前年同期に比べ5.5%減少しました。その内、輸入品は0.1千トンと前年同期に比べ97.9%減少しました。また、総輸出数量は225万トンと前年同期に比べ3.9%増加しました。このような情勢の下、当社グループにおけるセメントの国内販売数量は、受託販売分を含め261万トンと前年同期に比べ6.8%減少しました。輸出数量は93万トンと前年同期に比べ4.5%増加しました。米国西海岸のセメント事業は、住宅需要の減速や悪天候の影響等により、販売数量は前年同期を下回ったものの、販売価格は前年同期を上回りました。ベトナムのセメント事業は、国内需要が回復し、輸出を含めた販売数量は前年同期を上回りました。フィリピンのセメント事業は、販売数量は前年同期を上回りました。以上の結果、売上高は1,637億8千4百万円(対前年同期75億4千7百万円増)、営業利益は59億7千5百万円(同15億2千9百万円増)となりました。
② 資源骨材事業は全国的に販売数量が減少しましたが、北海道地区での特需により堅調に推移しました。鉱産品事業は海外鉄鋼向け石灰石の販売数量が減少しました。また事業全体において、各種コストアップ分の販売価格への転嫁が浸透しました。以上の結果、売上高は230億9千6百万円(対前年同期5億9千7百万円増)、営業利益は27億3千1百万円(同1億9千9百万円増)となりました。
③ 環境事業石炭灰処理や原料系廃棄物処理は堅調に推移したものの、リニア建設発生土中継業務は工事計画の影響により取扱量が減少しました。以上の結果、売上高は208億1千5百万円(対前年同期17億5千5百万円増)、営業利益は18億7千2百万円(同1億1千6百万円減)となりました。
④ 建材・建築土木ALC(軽量気泡コンクリート)及び建築・土木材料の販売が低調に推移したことに加え、運賃や人件費等の各種コストアップの影響を受けました。以上の結果、売上高は100億9千2百万円(対前年同期3億4千万円減)、営業利益は8千8百万円(同2億7千9百万円減)となりました。2
⑤ その他売上高は191億4千7百万円(対前年同期15億8千4百万円増)、営業利益は8億3千4百万円(同9千2百万円増)となりました。
(2)当四半期の財政状態の概況総資産は前連結会計年度末に比べ1,109億4千5百万円増加して1兆5,900億7百万円となりました。流動資産は前連結会計年度末に比べ1,043億9千9百万円増加して5,170億円、固定資産は同65億4千6百万円増加して1兆730億7百万円となりました。流動資産増加の主な要因は現金及び預金が増加したことによるものであります。固定資産増加の主な要因は建設仮勘定などその他の有形固定資産が増加したことによるものであります。負債は前連結会計年度末に比べ1,166億9千1百万円増加して8,835億1千5百万円となりました。流動負債は前連結会計年度末に比べ1,188億6千4百万円増加して5,357億6千6百万円、固定負債は同21億7千3百万円減少して3,477億5千万円となりました。流動負債増加の主な要因は短期借入金が増加したことによるものであります。固定負債減少の主な要因は長期借入金が減少したことによるものであります。有利子負債(短期借入金、コマーシャル・ペーパー、1年内償還予定の社債、社債、長期借入金の合計額)は、前連結会計年度末に比べ1,306億2千6百万円増加して5,203億9千3百万円となりました。純資産は前連結会計年度末に比べ57億4千6百万円減少して7,064億9千1百万円となりました。純資産減少の主な要因は自己株式の取得によるものであります。
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明第2四半期連結累計期間及び通期の業績予想につきましては、現時点では2026年7月21日に公表しました連結業績予想に変更ありません。3
本記事は各社が開示した決算短信の記載を機械的に抽出・比較し、AIが要約したものです。数値・表現は原資料をご確認ください。投資判断はご自身の責任で行ってください。