東レ

東レ、26年3月期は売上収益25,851億円・事業利益1,419億円 27年3月期は事業利益1,600億円へ増益見通し

決算サマリー 2026.07.28
東レ、26年3月期は売上収益25,851億円・事業利益1,419億円 27年3月期は事業利益1,600億円へ増益見通し

※本記事は東レが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

東レの2026年3月期連結決算は、売上収益25,851億円(前期比+0.9%)と増収となったものの、事業利益は1,419億円(前期比-0.6%)とわずかに減益となった。親会社の所有者に帰属する当期利益は795億円(前期比+2.1%)で増益。2027年3月期は事業利益1,600億円(前期比+12.7%)への増益を見通すが、中東情勢の緊迫化に伴う影響として▲130億円を織り込んでいる。1株当たり配当金は2026年3月期20円(前期比+2円)、2027年3月期は創立100周年記念配当3円を含め26円(前期比+6円)を予定する。

本日のサマリー(事業利益推移・セグメント別事業利益・株主還元)
出典:東レ 2026年3月期決算説明資料 P.3
目次

連結業績(26年3月期 実績)

売上収益は25,851億円(前期比+218億円、+0.9%)、事業利益は1,419億円(前期比-8億円、-0.6%)、事業利益率は5.5%(前期比-0.1ポイント)。非経常項目は▲447億円(前期▲153億円)で、内訳は固定資産処分損▲102億円、減損損失▲338億円(機能化成品セグメントのバッテリーセパレータフィルム事業における韓国子会社の収益性悪化等)、倉庫火災による損失▲14億円(繊維事業のインドネシア子会社での火災事故による棚卸資産等の滅失)などを含む。持分法による投資損益は215億円(前期▲24億円)と改善し、税引前当期利益は1,076億円(前期比-5.9%)。親会社の所有者に帰属する当期利益は795億円(前期比+2.1%)となった。

項目26年3月期25年3月期増減
売上収益25,851億円25,633億円+218億円 (+0.9%)
事業利益1,419億円1,428億円▲8億円 (-0.6%)
売上収益事業利益率5.5%5.6%-0.1ポイント
非経常項目▲447億円▲153億円-294億円
金融収益及び費用▲112億円▲108億円-3億円
持分法による投資損益215億円▲24億円+239億円
税引前当期利益1,076億円1,143億円▲67億円 (-5.9%)
親会社の所有者に帰属する当期利益795億円779億円+16億円 (+2.1%)
基本的1株当たり当期利益52.96円48.93円
ROIC4.7%4.4%+0.3ポイント
ROE4.5%4.5%±0ポイント

セグメント別の状況(26年3月期 実績)

繊維セグメントは衣料用途を中心に堅調に推移し、事業利益は680億円(前期比+39億円)。機能化成品セグメントは市況低迷の影響を受け事業利益563億円(前期比-37億円)。炭素繊維複合材料セグメントは産業用途の需要調整(構造改革対象事業を含む)の影響で事業利益176億円(前期比-49億円)。環境・エンジニアリングセグメントは事業利益288億円(前期比+29億円)、ライフサイエンスセグメントは▲1億円(前期比+7億円)。これらの結果、全社事業利益は1,419億円となり、前期比0.6%の減益となった。

セグメント指標26年3月期25年3月期
繊維売上収益10,511億円10,111億円
繊維事業利益680億円642億円
機能化成品売上収益8,944億円9,449億円
機能化成品事業利益563億円600億円
炭素繊維複合材料売上収益3,001億円3,000億円
炭素繊維複合材料事業利益176億円225億円
環境・エンジニアリング売上収益2,669億円2,365億円
環境・エンジニアリング事業利益288億円259億円
ライフサイエンス売上収益524億円532億円
ライフサイエンス事業利益▲1億円▲8億円
その他売上収益202億円177億円
その他事業利益25億円24億円
調整額事業利益▲312億円▲315億円
合計売上収益25,851億円25,633億円
合計事業利益1,419億円1,428億円
セグメント別売上収益・事業利益、事業利益増減要因分析
出典:東レ 2026年3月期決算説明資料 P.8

通期業績予想(27年3月期 見通し)

2027年3月期は、為替レート150円/US$を前提に、売上収益28,300億円(前期比+2,449億円、+9.5%)、事業利益1,600億円(前期比+181億円、+12.7%)、親会社の所有者に帰属する当期利益900億円(前期比+105億円、+13.2%)を見通す。繊維・機能化成品・炭素繊維複合材料セグメントでの成長分野の需要拡大等を取り込むとともに、戦略的プライシングと収益改善プロジェクトの効果発現により増収増益を計画するが、業績見通しには中東情勢の緊迫化に伴うリスク(▲130億円)を織り込んでいる。世界経済・国内経済は緩やかな回復が続くと見込むが、中東情勢の緊迫化に伴う原材料価格高騰・供給制約、米国の通商・外交政策の動向、AI需要の行方、中国経済の低迷が下振れリスクとして存在するとしている。なお2027年3月期より水処理事業と医薬・医療事業を「水処理・ヘルスケア」に統合し、エンジニアリング事業は「その他」に含めている。

項目27年3月期見通し26年3月期(実績)増減
売上収益28,300億円25,851億円+2,449億円 (+9.5%)
事業利益1,600億円1,419億円+181億円 (+12.7%)
事業利益率5.7%5.5%+0.2ポイント
親会社の所有者に帰属する当期利益900億円795億円+105億円 (+13.2%)
基本的1株当たり当期利益61.82円52.96円
1株当たり配当金26.00円20.00円
配当性向42%38%
セグメント指標27年3月期見通し26年3月期(実績)
繊維売上収益11,000億円10,511億円
繊維事業利益750億円680億円
機能化成品売上収益10,200億円8,944億円
機能化成品事業利益660億円563億円
炭素繊維複合材料売上収益3,450億円3,001億円
炭素繊維複合材料事業利益240億円176億円
水処理・ヘルスケア売上収益1,800億円1,668億円
水処理・ヘルスケア事業利益155億円151億円
その他売上収益1,850億円1,726億円
その他事業利益165億円161億円
調整額事業利益▲370億円▲312億円
合計売上収益28,300億円25,851億円
合計事業利益1,600億円1,419億円
セグメント別連結業績見通し(27年3月期)
出典:東レ 2026年3月期決算説明資料 P.17

株主還元

2026年3月期の1株当たり配当金(年間)は20円(前期比+2円の増配)。2027年3月期の1株当たり配当金(年間)は、中間配当における創立100周年記念配当3円を含め26円(前期比+6円の増配)を予定する。配当性向は2026年3月期38%から2027年3月期は42%を見込む。方針として、安定的かつ継続的配当の維持を基本に利益成長による累進配当に取り組むとし、財務体質強化と資本構成適正化の両面に留意しながら機動的に自己株取得を行うとしている。

株主還元(配当金・配当性向の推移、売上収益・事業利益の推移)
出典:東レ 2026年3月期決算説明資料 P.20

中期経営計画(AP-G 2025)の進捗

2025年度(26年3月期)実績はAP-G 2025の2025年度目標に対し、売上収益25,851億円(目標28,000億円)、事業利益1,419億円(目標1,800億円)、事業利益率5.5%(目標6%)、ROIC4.7%(目標約5%)、ROE4.5%(目標約8%)、フリー・キャッシュ・フロー1,448億円、D/Eレシオ0.50(ガイドライン0.7以下)となった。特定事業・会社の収益改善に取り組むDarwinプロジェクトでは2023年度比で約230億円の収益改善効果があり、戦略的プライシングの効果発現は想定を上回る約350億円となった。

※本記事は東レが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

Articles

株主優待

記事がありません。

個人投資家・企業様各位

目次