※本記事は豊和工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
豊和工業の2026年3月期は、火器事業で防衛省向け20式5.56mm小銃や補用部品などの防衛装備品の出荷が増加し、特定取組契約による売上計上もあって大幅な増収増益となった。一方で工作機械関連は工作機械・空油圧機器の売上減少や採算性悪化に加え、中国向け在庫の棚卸資産評価損などの費用計上により赤字が拡大した。この結果、連結売上高は24,064百万円(前期比△3.1%)、営業利益は1,186百万円(同△5.3%)となり、火器の増収増益を工作機械関連の減益が上回る形で連結全体では減益となった。当期純利益は有価証券売却益の計上があったものの、経常利益の減益に加え中国現地法人の清算費用を特別損失に計上したことで741百万円(同△1.1%)となった。
連結業績(当期 実績)
売上高は前期比△763百万円(△3.1%)の24,064百万円、売上総利益は同+24百万円(+0.6%)の4,228百万円、営業利益は同△66百万円(△5.3%)の1,186百万円となった。経常利益は株式配当により営業外収益が増加したものの、営業利益の減益により同△31百万円(△2.2%)の1,382百万円。当期純利益は有価証券売却益を計上したが、経常利益の減益に加え中国現地法人の清算費用などを特別損失に計上し、同△8百万円(△1.1%)の741百万円となった。ROEは4.2%から3.7%へ、ROICは3.5%から3.0%へ、それぞれ0.5ポイント低下した。
| 項目 | 前期(2025年3月期) | 当期(2026年3月期) | 増減 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 24,827 | 24,064 | △763 | △3.1% |
| 売上総利益 | 4,203 | 4,228 | +24 | +0.6% |
| 営業利益 | 1,253 | 1,186 | △66 | △5.3% |
| 経常利益 | 1,413 | 1,382 | △31 | △2.2% |
| 当期純利益 | 749 | 741 | △8 | △1.1% |
| ROE | 4.2% | 3.7% | △0.5P | |
| ROIC | 3.5% | 3.0% | △0.5P |

セグメント別の状況
火器は海外向けスポーツライフルの販売数量が減少したものの、防衛省向け20式5.56mm小銃などの装備品の出荷数が大幅に増加し、特定取組契約による売上計上もあって大幅増収増益となった。特装車両は路面清掃車・産業用清掃機の販売台数減少により減収減益。建材は一般サッシの売上が減少した一方、防音サッシの売上増加により増収となり、価格転嫁など収益性向上により増益となった。工作機械関連は工作機械・空油圧機器ともに売上が減少し採算性も悪化、中国向け在庫の棚卸資産評価損などの費用計上もあり赤字が拡大した。その他のうち国内販売会社は減収減益、国内運送会社は減収も増益だった。
| セグメント | 指標 | 当期(2026年3月期) | 前期(2025年3月期) |
|---|---|---|---|
| 火器 | 売上高 | 8,965 | 7,903 |
| 火器 | 営業利益 | 1,255 | 911 |
| 特装車両 | 売上高 | 2,922 | 3,328 |
| 特装車両 | 営業利益 | 37 | 129 |
| 建材 | 売上高 | 3,232 | 3,014 |
| 建材 | 営業利益 | 276 | 39 |
| 工作機械関連 | 売上高 | 5,421 | 6,962 |
| 工作機械関連 | 営業利益 | △1,017 | △457 |
| 不動産 | 売上高 | 508 | 494 |
| 不動産 | 営業利益 | 411 | 396 |
| その他 | 売上高 | 3,014 | 3,124 |
| その他 | 営業利益 | 223 | 232 |
| 合計 | 売上高 | 24,064 | 24,827 |
| 合計 | 営業利益 | 1,186 | 1,253 |

通期業績予想
2027年3月期の連結業績予想は、売上高23,560百万円(前期比△504百万円、△2.1%)、営業利益1,410百万円(同+223百万円、+18.9%)、経常利益1,580百万円(同+197百万円、+14.3%)、当期純利益1,080百万円(同+338百万円、+45.7%)としている。火器は20式小銃の納入数増加が見込まれるものの、前年度に計上した防衛生産基盤強化法に基づく特定取組契約の売上がなくなることで収益は減少する見込み。工作機械関連の構造改革を着実に推進するとともに、各事業の収益力向上により連結全体では増益を目指す。ROEは3.7%から5.0%へ、ROICは3.0%から3.5%へ、それぞれ上昇する見込み。
| 項目 | 当期(2026年3月期実績) | 予想(2027年3月期) | 増減 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 24,064 | 23,560 | △504 | △2.1% |
| 売上総利益 | 4,228 | 4,698 | +469 | +11.1% |
| 営業利益 | 1,186 | 1,410 | +223 | +18.9% |
| 経常利益 | 1,382 | 1,580 | +197 | +14.3% |
| 当期純利益 | 741 | 1,080 | +338 | +45.7% |
| ROE | 3.7% | 5.0% | +1.3% | |
| ROIC | 3.0% | 3.5% | +0.5% |
セグメント別では、火器は特定取組契約の売上計上がなくなることで減収減益、特装車両は路面清掃車の販売台数増加により増収増益を見込む。建材は防水製品の売上拡大を見込むものの、防音サッシの売上減とアルミなど原材料価格の高騰により減益となる見込み。工作機械関連は工作機械の売上減少を見込むものの、収益構造改革の推進により黒字化(営業利益14百万円)を見込む。その他は国内販売会社・国内運送会社ともに減収減益の見込み。
| セグメント | 指標 | 当期(2026年3月期実績) | 予想(2027年3月期) |
|---|---|---|---|
| 火器 | 売上高 | 8,965 | 8,733 |
| 火器 | 営業利益 | 1,255 | 557 |
| 特装車両 | 売上高 | 2,922 | 3,142 |
| 特装車両 | 営業利益 | 37 | 65 |
| 建材 | 売上高 | 3,232 | 3,238 |
| 建材 | 営業利益 | 276 | 208 |
| 工作機械関連 | 売上高 | 5,421 | 5,107 |
| 工作機械関連 | 営業利益 | △1,017 | 14 |
| 不動産 | 売上高 | 508 | 508 |
| 不動産 | 営業利益 | 411 | 411 |
| その他 | 売上高 | 3,014 | 2,832 |
| その他 | 営業利益 | 223 | 155 |
| 合計 | 売上高 | 24,064 | 23,560 |
| 合計 | 営業利益 | 1,186 | 1,410 |

中期経営計画/トピック
中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)では、工作機械関連事業の構造改革を進め、火器を中核に特装車両・建材の収益力向上を図ることで計画達成を目指すとしている。工作機械関連については、自動車業界のパワートレイン戦略の不透明化による設備投資低迷や中国ローカルメーカーの台頭による競争激化を受け、中国における販売戦略を見直し、中国現地法人(豊和(天津)机床有限公司)の解散および清算を決議した。採算重視の販売戦略、機種統合、生産性向上を徹底し、工作機械関連事業の黒字化を目指すとしている。中国現地法人の清算関連費用は特別損失として計上した。

株主還元
本資料には配当・自己株式取得等の株主還元方針に関する記載はない。
※本記事は豊和工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。