※本記事はコマツが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
コマツ(小松製作所)の2026年3月期(2025年度)連結業績は、売上高4兆1,328億円(前年比+0.7%)、営業利益5,673億円(前年比▲13.7%)、当社株主に帰属する当期純利益3,764億円(前年比▲14.4%)。原価差に含まれる米国関税によるコスト増加などが減益要因となった。2027年3月期(2026年度)の業績見通しは、売上高4兆1,180億円(前年比▲0.4%)、営業利益5,080億円(前年比▲10.5%)、当期純利益3,180億円(前年比▲15.5%)。1株当たり配当金は190円で据え置きの計画。
連結業績(2025年度 実績)
売上高は前年比+0.7%増収の4兆1,328億円。セグメント利益は前年比▲13.9%減益の5,712億円、営業利益は前年比▲13.7%減益の5,673億円で、売上高営業利益率は▲2.3ポイント低下し13.7%。税引前当期純利益は前年比▲11.2%減益の5,373億円、当社株主に帰属する当期純利益は前年比▲14.4%減益の3,764億円。ROEは▲2.9ポイント低下し11.3%。金額単位は億円(出典:2025年度決算説明資料 P.4)。
| 項目 | 2025年度 | 2024年度 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 41,328 | 41,044 | +0.7% |
| セグメント利益 | 5,712 | 6,635 | ▲13.9% |
| 営業利益 | 5,673 | 6,571 | ▲13.7% |
| 売上高営業利益率 | 13.7% | 16.0% | ▲2.3pt |
| 税引前当期純利益 | 5,373 | 6,048 | ▲11.2% |
| 当社株主に帰属する当期純利益 | 3,764 | 4,396 | ▲14.4% |
| ROE | 11.3% | 14.2% | ▲2.9pt |
| ネットD/Eレシオ | 0.26 | 0.24 | +0.02pt |
| 1株当たり配当金(円) | 190 | 190 | ±0円 |
| 連結配当性向 | 45.9% | 40.1% | 開示なし |
セグメント別の状況(2025年度 実績)
建設機械・車両部門の売上高は前年比+0.2%増収の3兆8,060億円、セグメント利益は前年比▲18.0%減益の4,911億円。リテールファイナンス部門の売上高は前年比+2.4%増収の1,261億円、セグメント利益は前年比+24.4%増益の366億円(主に資金調達コストの低下による)。産業機械他部門の売上高は前年比+6.8%増収の2,388億円、セグメント利益は前年比+38.5%増益の379億円(自動車産業向け大型プレス販売増加、半導体産業向けエキシマレーザーのメンテナンス売上増加による)。建設機械・車両の減益は、販売価格改善効果を物量減、構成差や原価差に含まれる米国関税によるコスト増が上回ったため。出典:2025年度決算説明資料 P.5。
| セグメント | 指標 | 2025年度 | 2024年度 |
|---|---|---|---|
| 連結合計 | 売上高(億円) | 41,328 | 41,044 |
| 建設機械・車両 | 売上高(億円) | 38,060 | 37,982 |
| リテールファイナンス | 売上高(億円) | 1,261 | 1,232 |
| 産業機械他 | 売上高(億円) | 2,388 | 2,236 |
| 消去 | 売上高(億円) | ▲382 | ▲407 |
| 連結合計 | セグメント利益(億円) | 5,712 | 6,635 |
| 建設機械・車両 | セグメント利益(億円) | 4,911 | 5,989 |
| リテールファイナンス | セグメント利益(億円) | 366 | 294 |
| 産業機械他 | セグメント利益(億円) | 379 | 274 |
| 消去または全社 | セグメント利益(億円) | 55 | 78 |

建設機械・車両の需要動向(実績・見通し)
主要7建機の需要は、2025年度は前年比+5%の増加。2026年度は前年比±0%〜▲5%の見通し。地域別では、北米は2025年度+3%(2026年度は前年並みの見通し)、欧州は2025年度+4%(2026年度は前年比±0%〜+5%の見通し、ドイツ・英国の公共投資が牽引)、アジアは2025年度+5%(2026年度は前年比▲5%〜▲10%の見通し、インドネシアの石炭向け需要が大幅減少見込み)、日本は2025年度▲13%(2026年度は前年並みの見通し)。鉱山機械の需要は2025年度前年比▲10%、2026年度は前年比▲10%〜▲15%の見通し(石炭向け需要低迷や中東情勢の影響、北米・オセアニアは更新サイクル一巡による需要減少)。出典:2025年度決算説明資料 P.25-29、P.31。
| 区分 | 2025年度実績(前年比) | 2026年度見通し(前年比) |
|---|---|---|
| 主要7建機(全体) | +5% | ±0%〜▲5% |
| 北米 | +3% | 前年並み |
| 欧州 | +4% | ±0%〜+5% |
| アジア | +5% | ▲5%〜▲10% |
| 日本 | ▲13% | 前年並み |
| 鉱山機械(全体) | ▲10% | ▲10%〜▲15% |
2026年度(2027年3月期)業績見通し
2026年度の業績見通しには、米国関税影響(コスト増+378億円)と中東情勢の影響(売上▲901億円、コスト増+188億円)を織り込み。前提は、122条追加関税は年間を通して適用、鉄鋼アルミ関税見直しは4月6日より年間を通して適用。想定為替レートは1ドル150.0円・1ユーロ174.0円・1豪ドル106.0円(2025年度実績は1ドル150.5円・1ユーロ173.8円・1豪ドル99.2円)。為替感応度(1円変動/年)は、USDで売上高146億円・営業利益45億円、EURで売上高29億円・営業利益6億円、AUDで売上高40億円・営業利益3億円。出典:2025年度決算説明資料 P.16-17。
| 項目 | 2026年度(見通し) | 2025年度 |
|---|---|---|
| 売上高 | 41,180 | 41,328 |
| セグメント利益 | 5,140 | 5,712 |
| 営業利益 | 5,080 | 5,673 |
| 売上高営業利益率 | 12.3% | 13.7% |
| 税引前当期純利益 | 4,660 | 5,373 |
| 当社株主に帰属する当期純利益 | 3,180 | 3,764 |
| ROE | 9.1% | 11.3% |
| 1株当たり配当金(円) | 190 | 190 |
| 連結配当性向 | 53.8% | 45.9% |

セグメント別 業績見通し
建設機械・車両部門の売上高は前年比▲0.4%減収の3兆7,900億円、セグメント利益は前年比▲10.4%減益の4,400億円の見通し(中東情勢の影響を受けた物量減、関税影響の拡大や調達価格上昇による原価差損が要因)。リテールファイナンス部門の売上高は前年比+1.1%増収の1,275億円、セグメント利益は前年比▲1.6%減益の360億円の見通し(主にコスト増加による)。産業機械他部門の売上高は前年比+0.1%増収の2,390億円、セグメント利益は前年比▲2.5%減益の370億円の見通し(半導体産業向けは増収も、自動車産業向けの大型プレス・車載電池製造装置の販売減少と調達価格上昇の影響)。出典:2025年度決算説明資料 P.18。
| セグメント | 指標 | 2026年度(見通し) |
|---|---|---|
| 連結合計 | 売上高(億円) | 41,180 |
| 建設機械・車両 | 売上高(億円) | 37,900 |
| リテールファイナンス | 売上高(億円) | 1,275 |
| 産業機械他 | 売上高(億円) | 2,390 |
| 消去 | 売上高(億円) | ▲385 |
| 連結合計 | セグメント利益(億円) | 5,140 |
| 建設機械・車両 | セグメント利益(億円) | 4,400 |
| リテールファイナンス | セグメント利益(億円) | 360 |
| 産業機械他 | セグメント利益(億円) | 370 |
| 消去または全社 | セグメント利益(億円) | 10 |

株主還元
1株当たり配当金は2025年度実績190円、2026年度見通しも190円で据え置き。連結配当性向は2025年度実績45.9%、2026年度見通しは53.8%。株主還元方針として、連結配当性向を40%以上とすること、財務の健全性・株主資本比率等を総合的に勘案し自己株式の取得を適時に実施することを掲げており、2025年度は1,000億円の自己株式取得目標に対し順調に進捗。出典:2025年度決算説明資料 P.4、P.14、P.17。
中期経営計画の進捗状況
中期経営計画は「1. イノベーションによる価値共創」「2. 成長性と収益性の追求」「3. 経営基盤の革新」の3本柱で推進。2025年度実績として、スウェーデン銅鉱山でのパワーアグノスティックトラック稼働開始、水素燃料電池搭載油圧ショベルの実証実験、Applied Intuition社との協業による次世代鉱山機械向けSDV開発、ティアフォー社との協業による建設機械の自動運転技術実用化推進、中近東初の大規模鉱山機械受注(パキスタン・レコディク銅・金鉱開発プロジェクト)、AHS(鉱山向け無人ダンプトラック運行システム)累計導入台数1,000台達成、米国SRC of Lexington社の事業買収などを実施。経営目標達成状況(2025年度実績)は、売上高成長率+0.7%(目標:業界水準を超える成長率)、営業利益率13.7%(目標:業界トップレベル)、FCF2,632億円(目標:3年累計1兆円、M&A関連支出除く)、ROE11.3%(目標:10%以上)、リテールファイナンス事業ROA2.4%(目標:1.5%〜2.0%)、ネットD/Eレシオ4.45(目標:6倍以下)、連結配当性向45.9%(目標:40%以上)。出典:2025年度決算説明資料 P.13-14。

※本記事はコマツが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。