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クオリプス、2026年3月期は売上高212百万円で増収 営業損失1,081百万円に拡大 iPS心筋シートで世界初承認取得

決算サマリー 2026.08.19
クオリプス、2026年3月期は売上高212百万円で増収 営業損失1,081百万円に拡大 iPS心筋シートで世界初承認取得

※本記事はクオリプスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

クオリプスは2026年3月期の連結決算を発表した。売上高はCDMO事業の伸長により212百万円(前期比+37百万円)となったが、米国での治験開始に向けた前臨床試験費用(スタンフォード大学との共同研究)や人件費の増加により販管費が拡大し、営業損失は1,081百万円(前期は590百万円の損失)に拡大した。経常損失は1,028百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は1,022百万円だった。2026年3月には、国内iPS心筋シート「リハート」が世界初のiPS細胞による再生医療等製品として条件及び期限付き承認を取得している。

目次

連結業績(2026年3月期 実績)

売上高は212百万円(前期175百万円、+37百万円)で、CDMO事業の売上増加が寄与した。売上原価は81百万円(前期6百万円、+75百万円)で、売上総利益は130百万円(前期168百万円、△37百万円)となった。販売費及び一般管理費は1,211百万円(前期758百万円、+453百万円)に増加し、内訳は研究開発費+300百万円(米国展開に向けたスタンフォード大学との共同研究等)、人件費+115百万円。この結果、営業損失は1,081百万円(前期590百万円の損失、△491百万円)に拡大した。営業外収益は有価証券運用益24百万円、受取利息13百万円、為替差益13百万円などにより52百万円(前期7百万円、+45百万円)となった。経常損失は1,028百万円(前期642百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は1,022百万円(前期644百万円の損失)となった。なお研究開発費は634百万円(前期334百万円、+300百万円)だった。

項目(百万円)2026年3月期2025年3月期増減額
売上高212175+37
売上原価816+75
売上総利益130168△37
販売費及び一般管理費1,211758+453
営業損失(△)△1,081△590△491
営業外収益527+45
営業外費用058△58
経常損失(△)△1,028△642△386
親会社株主に帰属する当期純損失(△)△1,022△644△378
(参考)研究開発費634334+300

財務状況(連結貸借対照表)

2026年3月期末の資産合計は5,123百万円(前期末5,741百万円、△618百万円)。流動資産は4,420百万円(前期末5,125百万円)で、現金預金等の減少893百万円などが主因。純資産は4,769百万円(前期末5,529百万円、△760百万円)で、当期純損失1,022百万円の計上とストック・オプション行使による+204百万円が影響した。参考指標として、現金預金等は3,900百万円(構成比76.1%、前期末83.5%)、自己資本は4,690百万円(自己資本比率91.6%、前期末96.1%)で、研究開発等の支出が増加するなかでも財務の健全性は維持されているとしている。

項目(百万円)2026年3月期末2025年3月期末増減額
流動資産4,4205,125△704
固定資産702616+85
資産合計5,1235,741△618
流動負債277177+100
固定負債7634+41
純資産4,7695,529△760
負債純資産合計5,1235,741△618
(参考)現金預金等3,9004,793△893
(参考)自己資本4,6905,518△828
国内・海外iPS心筋シート、カテーテル、体内再生因子誘導剤(YSシリーズ)、CDMO事業の進捗一覧
出典:クオリプス 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.7

国内iPS心筋シートの承認と保険収載

2026年3月に、国内iPS心筋シート「リハート」が世界初のiPS細胞による再生医療等製品として条件及び期限付き承認を取得した。条件及び期限は7年以内に75例を対象とするもので、75例を超えた販売も可能としている。スケジュールは、2026年3月に保険収載申請、2026年4月に中央社会保険医療協議会(中医協)で医療機器に準じた価格付けがなされることが決定、2026年夏頃に価格決定見込み、2026年秋頃に保険収載見込みとしている。なお、リハートの薬価が決定されていないため、2027年3月期の業績予想では売上高及び売上原価は織り込んでいない。

国内iPS心筋シートの国内製造販売承認スケジュールとよくある質問
出典:クオリプス 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.19

2027年3月期 連結業績予想

2027年3月期の連結業績予想は、営業損失1,430百万円(前期比△349百万円)、経常損失1,400百万円(同△372百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失1,390百万円(同△368百万円)。売上高はリハートの薬価が決定していないため非開示とし、薬価決定後に業績予想を修正するとしている。なお、販管費のみを業績予想に計上しており、ワーストケースシナリオの数字としている。

項目(百万円)2026年3月期 実績2027年3月期 予想増減額
売上高212非開示
営業損失(△)△1,081△1,430△349
経常損失(△)△1,028△1,400△372
親会社株主に帰属する当期純損失(△)△1,022△1,390△368
2027年3月期の重点経営施策(薬価決定、国内患者リクルート、海外売上創出、生産体制強化等)
出典:クオリプス 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.10

研究開発・事業戦略のトピック

カテーテル領域では、朝日インテックとの共同開発による移植用カテーテルの開発が完了し、大型動物における経カテーテル移植PoC試験を開始した。小動物虚血性心疾患モデルでは有意な心機能回復および血管新生効果を確認しており、AHA BCVS 2026(Boston)での採択・発表を予定する。体内再生因子誘導剤(YSシリーズ)では、大阪大学消化器外科との共同研究で肝硬変マウスモデルへのYS-1402貼付投与による治療効果を実証し、研究成果がHepatology Research誌に掲載された。大量培養技術については、経済産業省の再生CDMO補助金の採択を受け、パイロットスケールプラントが2026年7月に竣工予定で、同月よりリハートの大量製造プロセス開発事業を開始する予定としている。

大量培養技術(VMaCS)の開発状況とパイロットスケールプラント設置のロードマップ
出典:クオリプス 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.14

※本記事はクオリプスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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