※本記事はトヨタ自動車が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
トヨタ自動車の2026年3月期(2025年4月~2026年3月)の連結業績は、営業収益50兆6,849億円(前期比+2兆6,482億円)、営業利益3兆7,662億円(前期比△1兆293億円)、税引前利益5兆1,529億円(前期比△1兆2,615億円)、親会社の所有者に帰属する当期利益3兆8,480億円(前期比△9,169億円)となった。米国関税影響(約1.4兆円、明細では△1兆3,800億円)を受けたものの、高い商品力を背景とした販売台数増や価格改定効果、バリューチェーン収益拡大などの改善努力を積み上げ、見通しどおりの利益を確保した。27年3月期は新たに加わった中東影響を吸収しきれず、営業利益3兆円(前期比△7,662億円)を見通す。配当は26年3月期が年間95円(前期比+5円)、27年3月期予想が年間100円(前期比+5円)で、長期保有株主への安定増配方針を堅持する。
連結業績(当期実績)
グループ総販売台数は1,128.3万台(前期比102.5%)、トヨタ・レクサス販売台数は1,047.7万台(同102.0%)だった。地域別(小売)では、日本163.7万台(前期比98.7%)、北米175.9万台(同95.7%)、欧州118.3万台(同101.0%)、アジア293.4万台(同108.5%)、その他地域208.2万台(同104.6%)。電動車比率は48.1%(前期46.1%)で、内訳はHEV462.0万台、PHEV17.5万台、BEV24.3万台、FCEV0.1万台(出典:P.5)。
| 項目 | 当期(2025.4-2026.3) | 前期(2024.4-2025.3) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 営業収益(億円) | 506,849 | 480,367 | +26,482 |
| 営業利益(億円) | 37,662 | 47,955 | △10,293 |
| 営業利益率 | 7.4% | 10.0% | – |
| 営業外損益(億円) | 13,867 | 16,190 | △2,322 |
| 持分法による投資損益(億円) | 5,527 | 5,912 | △384 |
| 税引前利益(億円) | 51,529 | 64,145 | △12,615 |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益(億円) | 38,480 | 47,650 | △9,169 |
| 当期利益率 | 7.6% | 9.9% | – |
| 為替レート(米ドル) | 151円 | 153円 | 2円円高 |
| 為替レート(ユーロ) | 175円 | 164円 | 11円円安 |
連結営業利益の減益△1兆293億円の内訳は、為替変動の影響△1,950億円(輸出入等の外貨取引分△1,150〈米ドル△1,000、ユーロ+1,050、その他通貨△1,200〉、海外子会社の営業利益換算差ほか△800)、原価改善の努力△1,200億円(仕入先基盤強化/資材価格△3,950、原価改善+2,750)、営業面の努力+7,100億円(台数・構成+2,100、バリューチェーン+1,650〈うち金融事業+500、補給・用品/中古車/コネクティッドほか+1,150〉、その他+3,350)、諸経費の増減・低減努力△2兆300億円(労務費△1,700、減価償却費△750、研究開発費△1,800、経費ほか△1兆6,050)、その他+6,057億円(スワップ等の評価損益+1,320、インフレ会計等の影響+598、日野北米認証関連〈前期の一時費用〉+2,721、その他+1,418)。うち米国関税影響は△1兆3,800億円。為替・スワップ等の影響を除くベースでは△1兆4,400億円(出典:P.7)。
セグメント別(所在地別)の状況
所在地別営業利益(金利スワップ取引などの評価損益を除く)は、日本2兆3,307億円(前期3兆1,587億円)、北米△2,986億円(前期1,043億円)、欧州3,308億円(前期4,171億円)、アジア8,723億円(前期8,939億円)、その他地域3,078億円(前期2,405億円)。(ご参考)中国事業の連結子会社営業利益は1,082億円(前期1,069億円)、持分法適用会社の持分法による投資損益は1,975億円(前期1,827億円)。金融セグメントの営業利益(スワップなどの評価損益を除く)は7,098億円(前期6,737億円)(出典:P.8-9)。
| 地域 | 指標 | 当期(億円) | 前期(億円) |
|---|---|---|---|
| 日本 | 営業利益<金利スワップ評価損益除く> | 23,307 | 31,587 |
| 北米 | 営業利益<金利スワップ評価損益除く> | △2,986 | 1,043 |
| 欧州 | 営業利益<金利スワップ評価損益除く> | 3,308 | 4,171 |
| アジア | 営業利益<金利スワップ評価損益除く> | 8,723 | 8,939 |
| その他地域 | 営業利益<金利スワップ評価損益除く> | 3,078 | 2,405 |

通期業績予想(27年3月期)
| 項目 | 予想(2026.4-2027.3) | 前期実績(2025.4-2026.3) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 営業収益(億円) | 510,000 | 506,849 | +3,151 |
| 営業利益(億円) | 30,000 | 37,662 | △7,662 |
| 営業利益率 | 5.9% | 7.4% | – |
| 営業外損益(億円) | 12,300 | 13,867 | △1,567 |
| 持分法による投資損益(億円) | 5,900 | 5,527 | +373 |
| 税引前利益(億円) | 42,300 | 51,529 | △9,229 |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益(億円) | 30,000 | 38,480 | △8,480 |
| 当期利益率 | 5.9% | 7.6% | – |
| 1株当たり配当金 | 100円 | 95円 | +5円 |
| 為替レート(米ドル) | 150円 | 151円 | 1円円高 |
| 為替レート(ユーロ) | 180円 | 175円 | 5円円安 |
27年3月期見通しの営業利益減益△7,662億円の内訳は、為替変動の影響+2,350億円(輸出入等の外貨取引分+700〈米ドル△300、ユーロ+600、その他通貨+400〉、海外子会社の営業利益換算差ほか+1,650)、原価改善の努力△9,850億円(仕入先基盤強化/資材価格△1兆1,900〈うち中東影響△4,000含む〉、原価改善+2,050)、諸経費の増減・低減努力△1,900億円(労務費△2,350、減価償却費△1,800、研究開発費△800、経費ほか+3,050)、営業面の努力+3,300億円(台数・構成△2,050、バリューチェーン+900〈うち金融事業+650、補給・用品/中古車/コネクティッドほか+250〉、その他+4,450)、その他△1,562億円(スワップ等の評価損益△1,350、インフレ会計等の影響+136、その他△348)。うち中東影響合計は△2,700億円、日野非子会社化影響△400億円。為替・スワップ等の影響を除くベースでは△8,450億円(出典:P.13)。

株主還元
26年3月期の配当は年間95円(前期比+5円、期末50円・前期比±0円)、27年3月期予想は年間100円(前期比+5円)。長期保有株主に報いるため安定的・継続的な増配方針を継続する。26年3月期の自己株式取得は3兆6,568億円(豊田自動織機の非公開化の一環としての公開買付けによる取得予定額を含む)、配当総額1兆2,382億円、総還元額4兆8,951億円。27年3月期は期末取得枠を設定せず、今後は株価水準等を踏まえ、必要に応じて機動的に実施する方針(出典:P.15-16)。
| 項目 | 26年3月期 | 前期(25年3月期) |
|---|---|---|
| 1株当たり年間配当金 | 95円 | 90円 |
| 配当総額(億円) | 12,382 | 11,784 |
| 自己株式取得(億円) | 36,568 | 1,999 |
| 総還元額(億円) | 48,951 | 13,784 |

中期経営計画/事業構造改革トピック
事業構造改革として「もっといいクルマづくり」「5ブランド戦略」「モビリティカンパニーへの変革」を掲げる。稼ぐ力の引き上げでは、既存バリューチェーン収益のさらなる拡大に加え、生産能力の増強・生産車種再編・現地調達化の推進・源流まで踏み込んだ原価低減に取り組む。VC(バリューチェーン)営業利益は管理値で2021年1.4兆円から2025年2.1兆円へ拡大しており、2030年に向け年間約1,500億円の増益を目指す。モビリティカンパニーへの変革ではROE20%を目標とし、現在は新車中心で収益3.8兆円・資本38兆円・ROE10%(20年3月期時点は収益2.0兆円・資本20兆円・ROE10%)、これまでの累計還元は約8兆円。自己推計の株主資本コストは6-10%程度、ROE(26年3月期実績)は10.1%(出典:P.17-23、P.31)。

※本記事はトヨタ自動車が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。