日本カーバイド工業

日本カーバイド工業、2026年3月期は営業利益17.2%増 当期純利益2,607百万円

決算サマリー 2026.08.14
日本カーバイド工業、2026年3月期は営業利益17.2%増 当期純利益2,607百万円

※本記事は日本カーバイド工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

日本カーバイド工業の2026年3月期は、売上高49,909百万円(前期比+2.4%)、営業利益4,095百万円(同+17.2%)、経常利益4,583百万円(同+21.9%)、当期純利益2,607百万円(同+17.9%)の増収増益となった。米国追加関税措置により営業利益は1.1億円程度悪化したものの、電子・機能製品事業やフィルム・シート製品事業の出荷増加が寄与した。固定資産の減損損失を計上したが、当期純利益は増益で着地した。2027年3月期は売上高52,000百万円(前期比+4.2%)、営業利益4,500百万円(同+9.9%)を見込む。

目次

連結業績(2026年3月期 実績)

電子・機能製品事業は医薬品や農薬向け製品の出荷が増加した一方、光学関連分野向け粘・接着剤は中国市場での競争激化により出荷が減少した。フィルム・シート製品事業は米国追加関税措置により損益へマイナスの影響を受けたが、自動車向け3Dエンブレムの出荷やブラジルでの二輪車関連製品の出荷が増加した。建材関連事業は高強度高機能手すりの出荷が増加し、エンジニアリング事業はEPC事業の拡大により売上高が増加した。米国関税措置の影響として営業利益は1.1億円程度悪化したが、固定資産の減損損失を計上しつつも当期純利益は増益となった。

項目2026年3月期(当期)2025年3月期(前期)増減額増減率
売上高49,90948,7271,182+2.4%
営業利益4,0953,493601+17.2%
営業利益率8.2%7.2%+1.0ポイント
経常利益4,5833,761821+21.9%
当期純利益2,6072,211396+17.9%

セグメント別業績(2026年3月期 実績)

セグメント別では、電子・機能製品事業は売上高16,837百万円(前期比▲3.3%)ながら営業利益は1,479百万円(同+58.0%)と増益。フィルム・シート製品事業は売上高22,395百万円(同+6.9%)、営業利益2,945百万円(同+14.7%)と増収増益。建材関連事業は売上高7,109百万円(同+1.5%)、営業利益90百万円(同+20.0%)。エンジニアリング事業は売上高4,041百万円(同+12.3%)と増収も、資材価格高騰等により営業利益は233百万円(同▲46.0%)の減益となった。

セグメント指標2026年3月期(当期)2025年3月期(前期)
電子・機能製品売上高16,83717,414
電子・機能製品営業利益1,479936
フィルム・シート製品売上高22,39520,955
フィルム・シート製品営業利益2,9452,568
建材関連売上高7,1097,004
建材関連営業利益9075
エンジニアリング売上高4,0413,598
エンジニアリング営業利益233433
日本カーバイド工業 セグメント別業績(2026年3月期実績)
出典:2026年3月期決算説明資料 P.6

通期業績予想(2027年3月期)

2027年3月期は、新中期経営計画期間の初年度として、売上高52,000百万円(前期比+4.2%)、営業利益4,500百万円(同+9.9%)、経常利益4,700百万円(同+2.5%)、当期純利益3,100百万円(同+18.9%)を見込む。中東情勢の不安定化に伴う原材料価格等の上昇については、価格転嫁を含め現時点で把握している範囲で織り込んでいる。

項目2026年3月期(実績)2027年3月期(予想)増減額増減率
売上高49,90952,0002,091+4.2%
営業利益4,0954,500405+9.9%
経常利益4,5834,700117+2.5%
当期純利益2,6073,100493+18.9%
日本カーバイド工業 2027年3月期連結業績予想
出典:2026年3月期決算説明資料 P.15

セグメント別業績予想(2027年3月期)

電子・機能製品事業は、半導体市況回復及びAI需要拡大により機能化学品・電子素材の出荷が増加する見通し。フィルム・シート製品事業は、加飾機能フィルムで日本・中国市場での拡販や二輪車関連製品の増加、光学機能フィルムで米国市場での拡販や米国追加関税の違法判決に伴う還付を見込む一方、欧州での自動車販売台数減少によりナンバープレート用反射シートの出荷減少を見込む。建材関連事業は高層マンションの竣工増、エンジニアリング事業はカーボンニュートラルトランジション設備の受注増を見込むが、いずれも中東情勢不安定化に伴う原材料コスト上昇の影響を受ける見通し。なお2027年3月期よりフィルム・シート製品事業のカテゴリ区分を変更している。

日本カーバイド工業 セグメント別業績予想(2027年3月期)
出典:2026年3月期決算説明資料 P.18

連結業績の推移

過去の連結業績推移をみると、2023年3月期・2024年3月期に営業利益が落ち込んだが、2025年3月期以降は回復し、2026年3月期の営業利益は4,095百万円(営業利益率8.2%)となった。2027年3月期は売上高52,000百万円、営業利益4,500百万円(同8.7%)を見込む。

日本カーバイド工業 連結業績の推移
出典:2026年3月期決算説明資料 P.23

株主還元

株主の皆様への利益配分を重要な責務と考え、本日公表の新中期経営計画期間における株主還元方針を、配当性向40%またはDOE(自己資本配当率)3.0%のいずれか高い金額を目途に安定配当の継続とし、2027年3月期は年間普通配当134円(前期比+45.7%)を予定している。

区分2026年3月期(実績)2027年3月期(予定)
中間41円67円
期末51円67円
年間合計92円134円

中期経営計画/トピック

半導体材料用の化学製品ではOne&Onlyの製品を提供しており、半導体封止材料向け製品などの実績を背景に、後工程で使用される「RDL(再配線層)」向け材料などの引合いが増加している。生成AI向け半導体の需要拡大に伴い、製膜性や高耐熱性など高機能化ニーズへの対応として新製品開発を推進する。また、改ざん防止性能と作業性を両立したレーザーマーキングラベルは、中国市場での拡販活動により2026年3月期の販売が増加しており、2027年3月期もさらなる採用拡大を目指す。

※本記事は日本カーバイド工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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