※本記事はゲンダイエージェンシーが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
ゲンダイエージェンシーの2026年3月期(通期)連結業績は、売上高7,531百万円(前期比-1.9%)、営業利益674百万円(同+61.2%)、経常利益680百万円(同+63.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益473百万円(同+32.0%)となった。各段階利益は前年を大きく上回った一方、紙媒体広告の急減や販売費及び一般管理費の増加もあり、2025年10月17日発表の業績修正予想を下回って着地した。次期(2027年3月期)はインターネット広告の成長や顧客基盤の多角化により、対当期比で増収・増益を計画し、配当予想は24円から25円に増配予定としている。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高は対前期で微減となったが、営業利益・経常利益は大きく増加した。パチンコ広告分野ではガイドラインに則った集客に貢献する広告・サービスが市場に浸透しマージンが改善したほか、広告事業全体において取扱高の大きい紙媒体広告が減少する一方で、利益率の高いインターネット広告の取扱高が増加した。売上総利益率は31.5%から35.9%に上昇している。
| 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 7,679 | 7,531 | -148 | -1.9% |
| 売上総利益 | 2,420 | 2,702 | 282 | +11.7% |
| 営業利益 | 418 | 674 | 256 | +61.2% |
| 経常利益 | 416 | 680 | 263 | +63.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 358 | 473 | 114 | +32.0% |
2025年10月17日公表の業績予想(売上高7,800百万円、営業利益750百万円、経常利益750百万円、親会社株主に帰属する当期純利益500百万円)に対しては、紙媒体広告の減少が第3四半期以降に加速し、売上高で-268百万円(-3.4%)、営業利益で-75百万円(-10.1%)下回って着地した。

セグメント別の状況
広告事業は、紙媒体広告の減少により売上高7,431百万円(前年同期比-2.5%)と前年を下回ったが、インターネット広告へのシフトによりセグメント利益は907百万円(同+30.6%)と前年を大幅に上回った。不動産事業は、第1四半期に大型の宅地建物取引手数料案件の計上もあり、売上高99百万円(前年同期比75.7%増)、セグメント利益47百万円(同140.3%増)と前年を大きく上回って着地した。
| セグメント | 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 広告事業 | 売上高 | 7,619 | 7,431 | -2.5% |
| 広告事業 | セグメント利益 | 695 | 907 | +30.6% |
| 不動産事業 | 売上高 | 56 | 99 | +75.7% |
| 不動産事業 | セグメント利益 | 19 | 47 | +140.3% |
| 連結 | 売上高 | 7,679 | 7,531 | -1.9% |
| 連結 | 営業利益(セグメント利益合計) | 418 | 674 | +61.2% |
広告事業の品目別売上高では、インターネットが3,338百万円(前年同期比16.6%増、構成比44.9%)と前年同期を大幅に超過した一方、折込広告は1,643百万円(同-24.2%、構成比22.1%)と急減し、販促物も816百万円(同-10.9%)に減少した。

通期業績予想(2027年3月期)
次期(2027年3月期)は、対当期比で増収・増益を計画している。パチンコホール広告分野では、集客に貢献するサービスやDSP広告が引き続き堅調に推移すると予想し、生成AIツールを活用した新サービスの展開や既存サービスの高付加価値化、物価高騰等の環境変化に応じた販売価格の適正化を進める。パチンコホール以外の広告分野では、強みを持つフィットネスや住宅関連に加え、新たにフランチャイズ業界への展開を強化し、収益基盤の多角化を推進する。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(予想) | 当期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 7,531 | 8,000 | 6.2% |
| 営業利益 | 674 | 800 | 18.6% |
| 経常利益 | 680 | 800 | 17.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 473 | 520 | 9.8% |

株主還元
株主還元に関する基本方針として、DOE6%と配当性向50%で算定される金額のうちいずれか高い方を一定の目安として配当を実施するとともに、資本効率の向上を重視し、適切なタイミングにおいて自己株式を取得するとしている。当期は期末配当12円(年間24円)で、配当性向は56.8%、DOEは6.9%。期中に自己株式526百万円(1,300,000株)を取得した。次期(2027年3月期)の配当予想は年間25円(予想配当性向52.9%、予想DOE約6.4%)としている。
| 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2027年3月期計画 |
|---|---|---|---|
| 連結EPS(円) | 29.16 | 42.24 | 47.27 |
| 年間配当金(円) | 20.00 | 24.00 | 25.00 |
| (うち中間配当)(円) | (10.00) | (12.00) | (12.00) |
| 配当性向 | 68.6% | 56.8% | 52.9% |
| DOE(株主資本配当率) | 5.9% | 6.9% | 約6.4%(予想) |
| 配当総額(百万円) | 233 | 255 | 264 |
| 期中自己株式取得額(百万円) | ー | 526 | ー |

会社の対処すべき課題
対処すべき課題として、(1)広告事業の収益基盤強化と顧客ポートフォリオの最適化(大手パチンコホールを中心とした安定取引の拡大、集客貢献度の高い広告・サービスの開発・拡販、デザイン生成AIツール等の高付加価値領域の販売強化)、(2)需要の伸びが期待されるセクターでの顧客開拓(フィットネス、買取業で培ったノウハウを活かしたフランチャイズ業界への積極展開、主力のフィットネス施設や住宅関連分野における取引深耕、資本業務提携・M&Aの検討・実施)、(3)持続的な成長のための人材育成と組織力強化(若手・中堅社員の定着率向上とスキルアップ、人事制度の運用・改善、人的資本への投資継続と競争力ある処遇の実現)を挙げている。
※本記事はゲンダイエージェンシーが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。