※本記事はASJが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
株式会社ASJの2026年3月期(通期)連結業績は、売上収益2,661百万円(前年比▲2.9%)、営業利益126百万円(同▲21.4%)、親会社の所有者に帰属する当期利益88百万円(同▲64.0%)と減収減益となった。一方、公表予想との比較では営業利益が+15.2%、当期利益が+26.9%の上振れ着地となった。会社は当期のポイントとして、サブスク売上+11.0%(二桁成長継続)、対公表予想での営業利益・当期利益の上振れ着地、次の成長フェーズに向けた先行投資が計画通り進捗した点を挙げている。
連結業績(2026年3月期 実績)
対当初予想では、サブスクリプション売上収益が好調に推移し、営業利益・当期利益は計画を上回って着地した。売上収益は当初予想2,800百万円に対し2,661百万円(差異額▲138百万円、▲4.9%)。内訳では、クラウドインテグレーションサービスが1,833百万円(差異率▲0.4%)とほぼ計画線で着地した一方、ECサービスは828百万円(同▲13.7%)となった。
| 項目(百万円) | 当初予想 | 実績 | 差異額 | 差異率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 2,800 | 2,661 | ▲138 | ▲4.9% |
| うちクラウドインテグレーションサービス | 1,840 | 1,833 | ▲6 | ▲0.4% |
| うちECサービス | 960 | 828 | ▲131 | ▲13.7% |
| 営業利益 | 110 | 126 | +16 | +15.2% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 70 | 88 | +18 | +26.9% |

サブスクリプション売上の積み上がりと収益基盤
クラウドインテグレーションサービスのサブスクリプション売上収益は1,224百万円(前期比+11.0%)と二桁成長を実現。ストック収益比率は前期61.7%から当期66.8%へ+5.1pt上昇し、会社はストック型の安定収益基盤として着実に積み上がり、収益基盤が質的に強化されたとしている。
| クラウドインテグレーションサービス売上構成(百万円) | 2025/3期 | 2026/3期 |
|---|---|---|
| サブスクリプション売上 | 1,103 | 1,224 |
| インテグレーション売上 | 684 | 608 |
| ストック収益比率 | 61.7% | 66.8% |

財政状態・キャッシュ・フロー
2026/3末の資産合計は4,828百万円(前期末比▲45百万円)、負債合計は1,908百万円(同▲73百万円)、資本合計は2,920百万円(同+27百万円)。親会社所有者帰属持分比率は60.5%(前期比+1.1pt)、有利子負債は660百万円(前期比▲33百万円)、現金及び現金同等物は1,090百万円(前期比+101百万円)となり、DEレシオ(有利子負債÷親会社所有者帰属持ち分)は0.24倍から0.23倍に改善した。
キャッシュ・フローについては、営業CFは過去最高水準となり、大型投資局面が一巡。フリー・キャッシュフローは+242百万円と、前期の▲306百万円から+548百万円改善しプラス転換を達成した。会社は成長投資と財務健全性を両立するとしている。
2027年3月期 連結業績予想
2027年3月期は増収増益への回帰を見込む。売上収益2,900百万円(増減率+9.0%)、営業利益150百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益100百万円(同+13.6%)を予想。増収増益の前提として、(1)姫路ラボ&サーバセンターの稼働率向上による新規サービス売上の積み上げ、(2)HRTechサービスの新規サービス提供(人的資本経営・人的資本開示への対応)、(3)生成AI/AIセキュリティ/サプライチェーンセキュリティ分野の取込み、の3点を挙げている。
| 項目(百万円) | 2026/3期 実績 | 2027/3期 予想 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 2,661 | 2,900 | +238 | +9.0% |
| 営業利益 | 126 | 150 | +24 | +19.0% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 88 | 100 | +11 | +13.6% |
| 1株当たり当期利益(EPS) | 11.27円 | 12.82円 | +1.55円 | ー |

株主還元
2026年3月期の配当は、普通配当2.00円に記念配当1.00円を加えた合計3.00円(配当性向26.6%)。当期配当総額は23百万円で、累進配当を基本方針とする。2027年3月期は普通配当3.00円(配当性向23.4%)を予想している。また、当期は自己株式取得を54百万円(149,200株、期末保有149,218株)実施。総還元は配当23百万円+自己株式取得54百万円=77百万円で、当期利益88百万円に対する総還元性向は87.5%となった。会社は効果として、1株当たり指標(EPS/BPS)の向上、ROE改善への寄与、株主還元総合利回りの強化を挙げている。
| 決算期 | 普通配当 | 記念配当 | 合計 | 配当性向 |
|---|---|---|---|---|
| 2025年3月期 | 2.00円 | 1.00円 | 3.00円 | 9.7% |
| 2026年3月期 | 2.00円 | 1.00円 | 3.00円 | 26.6% |
| 2027年3月期予想 | 3.00円 | - | 3.00円 | 23.4% |

資本コスト経営の現状
PBRは前期0.94倍から1.01倍に改善。ROEは3.1%(目標:8%以上)、ROICは3.5%(目標:WACC超え)、親会社所有者帰属持分比率は60.5%(前期比+1.1pt)。会社はPBR向上に向けて、ROE改善+資本コスト低減+投資家対話の3軸で取り組み中としている。
※本記事はASJが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。