※本記事は森永製菓が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
森永製菓は2026年3月期の連結業績で、売上高2,366億円(前期比+77億円、103.4%)、営業利益223億円(同+11億円、105.3%)を計上し、売上高は5期連続、営業利益は2期連続で過去最高を更新した。親会社株主に帰属する当期純利益は177億円(同+0億円、100.3%)となり、各段階利益はいずれも前期を上回った。カカオを中心とした原材料コストの高騰や人件費・DX投資の増加が続くなか、価格改定と増収でこれを打ち返し増益を確保した。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上総利益は949億円(売上総利益率40.1%、前期比+0.8pt)、経常利益は226億円(同+3億円、101.6%)、EBITDAは325億円(同+14億円、104.4%)となった。営業利益の増減要因としては、価格改定効果+74.6億円、売上高増収+23.3億円が寄与した一方、原材料関係等で▲29.3億円、物流費で▲9.2億円、広告費で▲17.6億円、減価償却費で▲10.4億円のマイナス影響があった。
| 項目 | 2026年3月期実績 | 前期比較 | 通期予想比較 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,366億円 | +77億円(103.4%) | +6億円(100.3%) |
| 売上総利益〔売上総利益率〕 | 949億円〔40.1%〕 | +49億円〔+0.8pt〕(105.5%) | ▲5億円(99.5%) |
| 営業利益〔営業利益率〕 | 223億円〔9.5%〕 | +11億円〔+0.2pt〕(105.3%) | +0億円(100.4%) |
| 経常利益 | 226億円 | +3億円(101.6%) | +1億円(100.7%) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 177億円 | +0億円(100.3%) | ▲5億円(97.6%) |
| EBITDA | 325億円 | +14億円(104.4%) | +0億円(100.1%) |
事業別の状況
菓子食品・冷菓事業が増収を牽引し、菓子食品事業は価格改定・コストダウン等により収益性を大幅に改善した。一方、in事業・米国事業は環境変化のなかで苦戦した。国内計は売上高1,944億円(前期比+69億円、103.7%)、営業利益204億円(同+41億円、125.4%)。海外計は売上高307億円(同+7億円、102.3%)、営業利益18億円(同▲17億円、52.8%)となった。
| セグメント | 売上高(前期比較) | 営業利益(前期比較) | 営業利益率(前期比較) |
|---|---|---|---|
| 菓子食品事業 | 889億円(+45億円、105.4%) | 81億円(+42億円、208.4%) | 9.2%(+4.6pt) |
| 冷菓事業 | 535億円(+42億円、108.4%) | 49億円(+7億円、116.5%) | 9.3%(+0.7pt) |
| in事業 | 299億円(▲14億円、95.6%) | 58億円(▲15億円、80.7%) | 19.7%(▲3.6pt) |
| 通販事業 | 107億円(▲4億円、96.1%) | 7億円(+3億円、149.4%) | 6.6%(+2.3pt) |
| 事業子会社等 | 112億円(+0億円、100.3%) | 7億円(+4億円、206.9%) | 6.4%(+3.3pt) |
| 国内計 | 1,944億円(+69億円、103.7%) | 204億円(+41億円、125.4%) | 10.5%(+1.8pt) |
| 米国事業 | 202億円(▲7億円、96.5%) | 13億円(▲17億円、42.7%) | 6.5%(▲8.1pt) |
| 中国・台湾・輸出等 | 104億円(+14億円、115.7%) | 5億円(+1億円、114.7%) | 5.4%(▲0.1pt) |
| 海外計 | 307億円(+7億円、102.3%) | 18億円(▲17億円、52.8%) | 6.1%(▲5.8pt) |
| 食料卸売 | 87億円(+1億円、101.2%) | 6億円(▲8億円、47.9%) | 7.8%(▲8.8pt) |
| 不動産及びサービス | 18億円(+0億円、101.4%) | 8億円(+0億円、109.8%) | 46.4%(+3.5pt) |
| その他 | 8億円(▲0億円、99.1%) | 1億円(▲0億円、87.7%) | 18.0%(▲2.3pt) |
| 合計 | 2,366億円(+77億円、103.4%) | 223億円(+11億円、105.3%) | 9.5%(+0.2pt) |

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期の想定為替レートは1米ドル=153円。カカオ相場は落ち着いて推移する前提を置く一方、中東情勢に伴う包材関連・エネルギーコスト・物流費等への影響は不透明感が継続するとしている。2026年4月にクロージングしたMy/Mochi社の連結を取り込み、EBITDAベースでは増益貢献となるものの、のれん償却等の取得・PMI関連費用により営業利益ベースでは減益方向に作用するとしている。外部環境への対応やM&Aを含む成長投資による短期的な損益インパクトを吸収しつつ、営業増益を計画する。
| 項目 | 2027年3月期予想 | 前期比較 |
|---|---|---|
| 売上高 | 2,570億円 | +204億円(108.6%) |
| 売上総利益〔売上総利益率〕 | 1,050億円〔40.9%〕 | +101億円〔+0.8pt〕(110.6%) |
| 営業利益〔営業利益率〕 | 228億円〔8.9%〕 | +5億円〔▲0.6pt〕(101.8%) |
| 経常利益 | 222億円 | ▲4億円(98.0%) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 165億円 | ▲12億円(92.9%) |
| EBITDA | 361億円 | +36億円(111.0%) |

2027年3月期 事業別業績予想
国内の主要事業は増収増益、海外は成長加速に向けた戦略的投資に伴い増収減益を計画している。国内計は売上高2,014億円(前期比+70億円、103.6%)、営業利益219億円(同+15億円、107.5%)。米国事業はMy/Mochi社の連結影響等により売上高328億円(同+126億円、162.3%)、営業利益4億円(同▲9億円、30.5%)を見込む。

株主還元
配当金は2026年3月期が1株当たり年間65円(うち中間配当32.5円、5円増配)を予定し、2027年3月期は同70円(うち中間配当35円、5円増配)を計画している。自己株式取得は必要に応じて機動的に検討する方針。24中計2年間累計の総還元額(キャッシュアウトベース)は約300億円で、計画に対する進捗は順調としている。
| 項目 | 2026年3月期 | 2027年3月期(計画) |
|---|---|---|
| 1株当たり配当金 | 65円(うち中間配当32.5円、5円増配) | 70円(うち中間配当35円、5円増配)予定 |

中期経営計画・M&Aトピック
2024中期経営計画の2ヶ年実績として、売上高は2025年3月期2,289億円→2026年3月期2,366億円(2ヶ年CAGR+5.3%)、営業利益は212億円→223億円(同+5.1%)と推移し、2027年3月期は売上高2,570億円・営業利益228億円を予想(3ヶ年CAGR各+6.4%、+4.0%)している。中計目標は売上高2,460億円、営業利益246億円、営業利益率10.0%。また、米国冷菓事業のMy/Mochi社を2026年4月1日にクロージング完了し連結子会社化した。のれん・無形資産の概算額は約120M$(PPA実施前の試算値)で、償却期間はのれん12年・無形資産5年(定額法)を想定している。買収後の連結財務指標(イメージ)は自己資本比率約56%、ネットD/Eレシオ約0.1、有利子負債/EBITDA倍率約1.2で、財務安全性と投資余力の観点で懸念はないとしている。
※本記事は森永製菓が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。