※本記事は日本甜菜製糖が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
日本甜菜製糖は2026年3月期の通期決算で、売上高68,696百万円(前期比6.0%増)、営業利益52百万円(同90.2%減)、経常利益758百万円(同32.5%減)、当期純利益5,032百万円(同86.1%増)を計上した。砂糖事業の下期における販売価格下落の影響で営業利益は減少した一方、政策保有株式の売却を進めたことで当期純利益は増加した。1株当たり配当金は、普通配当80円に特別配当80円を加えた160円へ増額する予定である。
連結業績(当期実績)
売上高は6.0%増の68,696百万円となったが、営業利益は52百万円と前期比90.2%減、経常利益は758百万円と同32.5%減にとどまった。一方、特別損益が2,827百万円から6,301百万円へ拡大したことで、当期純利益は5,032百万円と前期比86.1%増となった。
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 68,696 | 64,796 | 3,900 | 6.0% |
| 営業利益 | 52 | 535 | ▲483 | ▲90.2% |
| 経常利益 | 758 | 1,124 | ▲365 | ▲32.5% |
| 特別損益 | 6,301 | 2,827 | 3,473 | 122.9% |
| 当期純利益 | 5,032 | 2,703 | 2,328 | 86.1% |

セグメント別の状況
事業別に見ると、砂糖事業は売上高46,694百万円(前期比8.9%増)となったものの、下期以降の海外粗糖相場下落による販売価格下落の影響で営業損失は2,557百万円(前期は1,598百万円の損失)に拡大した。食品事業は売上高2,801百万円(同3.7%増)、営業利益171百万円(同22.6%減)で、イーストの燃料費単価上昇等が影響した。飼料事業は売上高12,744百万円(同0.9%減)に対し、原料価格の低下等により営業利益は1,363百万円(同11.7%増)となった。農業資材事業は売上高3,987百万円(同1.5%増)、営業利益は270百万円(前期は50百万円の損失)で黒字転換した。不動産事業は一部賃貸物件の稼働率低下や本社ビル売却によるテナント収入減により、売上高1,166百万円(同5.4%減)、営業利益594百万円(同1.3%減)となった。その他事業(貨物輸送・石油類販売等)は貨物輸送の増加により売上高1,300百万円(同10.4%増)、営業利益209百万円(同50.2%増)となった。
| 事業 | 売上高(当期) | 売上高(前期) | 営業利益(当期) | 営業利益(前期) |
|---|---|---|---|---|
| 砂糖事業 | 46,694 | 42,897 | ▲2,557 | ▲1,598 |
| 食品事業 | 2,801 | 2,700 | 171 | 221 |
| 飼料事業 | 12,744 | 12,858 | 1,363 | 1,221 |
| 農業資材事業 | 3,987 | 3,928 | 270 | ▲50 |
| 不動産事業 | 1,166 | 1,233 | 594 | 602 |
| その他事業他 | 1,300 | 1,177 | 209 | 139 |
通期業績予想
2027年3月期は、売上高69,000百万円(前期比0.4%増)、営業利益1,300百万円(同1,247百万円増)、経常利益1,800百万円(同137.2%増)を計画している。砂糖事業の回復を見込み営業利益は増加する見通しだが、当期純利益は政策保有株式売却による特別利益の反動により1,200百万円(同76.2%減)を計画している。エネルギーコストや輸送コストは依然として高水準が続くと見込むが、一層のコスト削減に努め利益確保を図るとしている。なお、中東情勢による製造コストへの影響は不透明であるため計画には織り込んでいない。
| 項目 | 2027年3月期計画 | 2026年3月期実績 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 69,000 | 68,696 | 303 | 0.4% |
| 営業利益 | 1,300 | 52 | 1,247 | - |
| 経常利益 | 1,800 | 758 | 1,041 | 137.2% |
| 特別損益 | - | 6,301 | ▲6,301 | - |
| 当期純利益 | 1,200 | 5,032 | ▲3,832 | ▲76.2% |

株主還元
株主還元については、2026年3月期の1株当たり配当金を普通配当80円に特別配当80円を加えた160円とする予定である。また、資本効率改善に向けた自己資本コントロールを目的として、配当方針を従来の「1株当たり配当金80円以上」から「DOE4.0%を目安」へ変更した。2026年3月期の自己株式取得実績は1,002百万円で、機動的な自己株式取得を引き続き検討するとしている。政策保有株式については、2028年3月期までに連結純資産に対する割合を20%まで縮減する方針で、2026年3月期は6銘柄(うち4銘柄は一部)を売却し、売却額80億円、売却益69億円を計上した。
| 区分 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 普通配当 | 50円 | 80円 |
| 特別配当 | 30円 | 80円 |
| 配当金合計 | 80円 | 160円 |
中期経営計画/トピック
第2次中期経営計画では、2028年3月期(最終年度)の目標として、営業利益30億円、ROE5%以上(中長期的には8%以上を目指す)を掲げており、2026年5月公表時点でも変更はない。2026年3月期実績はROE6.7%、営業利益52百万円であった。ROEは2022年3月期の2.9%から2026年3月期は6.7%まで、PBRも0.32倍から0.64倍まで改善しているが、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて継続した取り組みが必要としている。また、2026年10月1日付で商号を「日本甜菜製糖株式会社」から「株式会社ニッテン」へ変更予定であり、「てん菜糖業」から「てん菜産業」への飛躍を目指すとしている。


※本記事は日本甜菜製糖が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。