通期は前期の不祥事対応の説明が退き、配当方針の大幅見直しや外部資本導入検討など新たな施策・出来事の説明が加わって細分化した一方、四半期は前年同期と同水準の粒度で推移。
調査の概要
本記事は、東証プライム市場の時価総額上位500社を対象に、決算短信の「経営成績等の概況」相当部分の記載がどう変化したかを調べた調査の一部で、フジ・メディア・ホールディングス分です。
通期: 2025年3月期決算短信 と 2026年3月期決算短信(開示日: 2025年5月16日 → 2026年5月12日)
四半期: 2026年3月期 第1四半期決算短信 と 2027年3月期 第1四半期決算短信(開示日: 2025年7月31日 → 2026年8月4日)
ここでいう定性文とは、決算短信のうち「1. 経営成績等の概況」相当の見出しから、次の大見出しの手前までの記述を指します。文字数は、タイトル名(『』)を除外し、空白を除いて計測しています。
通期決算短信の比較
文字数: 7,061字 → 7,348字(前期比+4.1%、増加)
見出し構成の変化: 変化なし
粒度の判定: 細分化
セグメント情報注記: あり(564字) → あり(612字)
変化の型: 施策説明充実型、出来事型
増えた要素
- 「改革アクションプラン」に基づく配当方針の見直し(連結配当性向目標の引き上げ、年間配当下限の設定、2026年3月期期末配当・2027-28年配当額の大幅増額)の詳細な説明
- 都市開発・観光事業への外部資本導入の検討開始に関する説明
- 中東情勢によるエネルギー・原材料価格高騰への言及(見通し部分)
減った要素
- ㈱フジテレビジョンの人権・コンプライアンス問題発生に対する謝罪文および対応強化策公表の経緯説明(前期固有の危機対応の冒頭部分)
要約: 文字数は+4.1%で、前期冒頭にあったフジテレビジョンの不祥事に対する謝罪・対応強化策の説明はなくなった一方、(5)配当方針では「改革アクションプラン」に基づく配当性向引き上げや配当額の大幅増額(期末100円、次期年間200円)が詳細に説明され、(4)見通しにも都市開発・観光事業への外部資本導入検討や中東情勢への言及が加わった。子会社別の業績説明自体は前期・今期とも同程度の粒度。
四半期決算短信の比較
文字数: 3,519字 → 3,540字(前期比+0.6%、増加)
見出し構成の変化: 変化なし
粒度の判定: 同等
セグメント情報注記: あり(96字) → あり(96字)
変化の型: 出来事型
増えた要素
- 中東情勢の影響への注視や金融資本市場の変動リスクへの言及(見通し部分)
減った要素
- 業績予想の下方修正に関する詳細(修正前後の数値比較表)
要約: 文字数はほぼ横ばいで、子会社別の業績説明の粒度も前年同期と同水準。前年はフジテレビジョン事案の影響による業績予想の下方修正の詳細が中心だったのに対し、今年は業績予想に変更がない旨とマクロ環境(中東情勢等)への言及に置き換わっている。
定性文の全文(前期・今期)
通期 2025年3月期
出典: フジ・メディア・ホールディングス 2025年3月期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2025年5月16日(https://www2.jpx.co.jp/disc/46760/140120250515554719.pdf)
1.経営成績等の概況(1)当期の経営成績の概況この度の当社子会社の㈱フジテレビジョン(以下、「フジテレビ」)において発生した人権・コンプライアンスに関する問題により、ステークホルダーの皆様にご迷惑・ご心配をおかけしていますことをお詫び申し上げます。当社及びフジテレビは、今回の事案を受け、3月31日に「人権・コンプライアンスに関する対応の強化策」を公表し、また同日に発表された第三者委員会の調査報告書を踏まえ、4月30日には、これまでの進捗状況と再発防止のための抜本的な企業風土・ガバナンスの改革に向けた具体的な取り組みについて、総務省に報告すると同時に、当社およびフジテレビのホームページにて公表いたしました。今後も随時情報を開示し、不断の努力を通じ、当社及びフジテレビの一刻も早い信頼回復に向け、全力で取り組んでまいります。また、本日公表した「改革アクションプラン」に基づき、人権の尊重を最優先としたうえで、人的資本経営の推進、事業改革を通じた成長戦略の促進及び資本収益性の向上により、当社グループの中長期的な企業価値の着実な向上を目指してまいります。当連結会計年度における業績推移に関しましては、第3四半期までは、フジテレビにおいて地上波広告収入は前年を上回り、好調な視聴実績に支えられた配信広告収入も好調に推移していたことに加えて、2024年6月にグランドオープンを迎えた神戸須磨シーワールドや拡大するインバウンド需要に支えられた観光事業が貢献し、2024年5月9日に公表した業績予想を上回る業績推移となっておりましたが、今回の事案の影響により、フジテレビにおける広告収入が大きく落ち込む見通しとなり、1月30日に業績予想を下方修正いたしました。また、フジテレビの当期及び今後の業績動向を踏まえ、当社及びフジテレビの固定資産の減損損失の計上並びにフジテレビの繰延税金資産の取り崩しを行ったことにより、4月30日に再度業績予想の修正を行いました。この結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は、メディア・コンテンツ事業は減収、都市開発・観光事業は増収となり、全体では前年同期比2.8%減収の550,761百万円となりました。営業利益は、メディア・コンテンツ事業は減益、都市開発・観光事業は増益となり、全体では前年同期比45.4%減益の18,293百万円となりました。経常利益は、受取配当金の増加や、持分法投資損益の大幅な改善もありましたが、前年同期比35.7%減益の25,180百万円、親会社株主に帰属する当期純損益は、特別損失の増加等で前年同期比57,216百万円減となり、20,134百万円の損失となりました。報告セグメントの業績の状況は以下の通りであります。売 上 高 セグメント利益又は損失(△)前連結会計年度 当連結会計年度 増減 前連結会計年度 当連結会計年度 増減(百万円) (百万円) (%) (百万円) (百万円) (%)メディア・433,663 404,376 △6.8 15,706 △4,085 -コンテンツ事業都市開発・観光事業 128,316 140,990 9.9 19,537 24,490 25.4その他事業 19,818 20,057 1.2 944 876 △7.1調整額 △15,355 △14,661 – △2,667 △2,989 -合 計 566,443 550,761 △2.8 33,519 18,293 △45.4(メディア・コンテンツ事業)㈱フジテレビジョンは、第3四半期までは主力の地上波テレビ広告収入が前年を上回り、またコンテンツ・ビジネスでの粗利益率の改善などもあり、増収増益と好調に推移しておりましたが、今回の事案の影響で主力の地上波テレビ広告収入が1月以降に大きく落ち込んだため、通期業績において売上高は減収となり、営業損失を計上しました。売上高のうち放送・メディア収入は、161,269百万円と前年同期比12.1%の減収となり、売上総利益は減益となりました。全国放送を対象とするネットタイムセールスは、単発番組においては「MLBワールドシリーズ中継 ドジャースvsヤンキース」や「パリオリンピック」などで前期を上回ったものの、今回の事案によりレギュラー番組が前期を下回り減収となりました。その結果、ネットタイムセールスの売上高は54,117百万円で前年同期比14.8%の減収となりました。関東地区への放送を対象とするローカルタイムセールスは9,353百万円で前年同期比7.7%の減収となりました。2スポットセールスは、今回の事案の影響により、業種別で前年を上回ったものは19業種のうち「エネルギー・機械」、「事務・精密・光学機器」、「自動車・関連品」の3業種に留まりました。その結果、スポットセールスの売上高は60,280百万円で前年同期比18.2%の減収となりました。一方、民放公式テレビポータル「TVer」などを通じた配信広告セールスは、月9ドラマ「海のはじまり」や木曜劇場「わたしの宝物」などの新作ドラマに加え過去作品も多く視聴され、1月以降今回の事案の影響を受けたものの、配信広告収入は前年同期比6.9%の増収となる8,406百万円となりました。コンテンツ・ビジネス収入では、FOD課金収入や国内外への配信権販売収入が増加したデジタル事業収入及び海外番販事業収入、キャラクターのロイヤリティ収入が増加したアニメ開発事業収入が好調に推移しました。一方、前期のシルク・ドゥ・ソレイユ「アレグリア-新たなる光-」公演の反動が大きかった催物事業収入は減収となりました。また、映画事業収入も「ミステリと言う勿れ」や「翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて」などの過去作品の配信権販売など二次利用が好調だったものの、「室井慎次 敗れざる者」や「室井慎次 生き続ける者」などの劇場収入がヒット作のあった前期規模に及ばず、減収となりました。その結果、コンテンツ・ビジネス収入は52,916百万円で前年同期比3.3%の減収となりましたが、デジタル事業収入、アニメ開発事業収入、海外番販事業収入が牽引し、売上総利益は増益となりました。以上により、㈱フジテレビジョン全体の売上高は、前年同期比10.1%減収の214,186百万円となり、利益面では放送・メディアの減収が大きく、前年同期から19,462百万円減少し、14,029百万円の営業損失となりました。㈱ビーエスフジは、タイム収入、スポット収入ともに減少し放送事業は減収となりました。イベント事業は大型案件もあり増収でしたが、放送事業の減収を補えず全体では減収減益となりました。㈱ニッポン放送は、タイム収入が好調で放送事業の増収を牽引、前期に開催された大型イベントの反動減が大きく売上高は減収となりましたが、イベント事業の原価率改善もあり増益となりました。㈱ポニーキャニオンは、配信が堅調に推移し、新譜発売により音楽パッケージも好調でしたが、アニメのヒット作品数減少により番組販売、映像パッケージ販売が前期の規模に及ばず減収となり、イベントの原価や販管費の増加で営業損失を計上しました。㈱フジパシフィックミュージックは、前期主力となったヒット映画関連楽曲の反動で著作権使用料収入が減収となり売上全体で減収となりました。利益面では販管費の増加も加わり減益となりました。㈱DINOS CORPORATIONは、テレビ通販の売上が好調に推移しましたが、リビング・美容健康・ファッションのカタログ通販が振るわず、全体として減収となりました。利益面では、カタログ発行の効率化等による徹底した費用コントロールに努め、前期に損失を計上した営業損益は黒字化いたしました。㈱クオラスは、WEB関連の広告取扱い、クリエイティブやイベント関連収入が好調で売上高は増収となりました。利益面では原価率の上昇により減益となりました。以上の結果、メディア・コンテンツ事業全体の売上高は、前年同期比6.8%減収の404,376百万円となり、利益面では前年同期比から19,791百万円減少し、4,085百万円のセグメント損失となりました。(都市開発・観光事業)㈱サンケイビルは、オフィスビル、ホテル、賃貸レジデンスの賃料収入が引き続き好調に推移しましたが、保有・開発物件の売却規模が前期に及ばず減収減益となりました。㈱グランビスタホテル&リゾートは、昨年6月1日にグランドオープンした神戸須磨シーワールドが寄与した他、過去最多の水準となった訪日観光客需要の追い風も受け、インターゲートホテルシリーズをはじめとした運営ホテルの稼働も引き続き好調に推移し、大幅な増収増益となりました。以上の結果、都市開発・観光事業全体の売上高は、前年同期比9.9%増収の140,990百万円となり、セグメント利益は同25.4%増益の24,490百万円となりました。(その他事業)その他事業全体の売上高は前年同期比1.2%増収の20,057百万円となり、セグメント利益は同7.1%減益の876百万円となりました。持分法適用会社では、伊藤忠・フジ・パートナーズ㈱、フジテレビ系列局、㈱産業経済新聞社、日本映画放送㈱などが持分法による投資利益に貢献しました。3
(2)当期の財政状態の概況当期末の総資産は1,440,296百万円となり、前期末比8,536百万円(0.6%)減少しました。流動資産は398,592百万円で、前期末比6,345百万円(1.6%)減少しました。これは主に、棚卸資産が9,311百万円、現金及び預金が8,220百万円それぞれ増加した一方で、受取手形、売掛金及び契約資産が25,470百万円減少したこと等によります。固定資産は1,041,704百万円で、前期末比2,190百万円(0.2%)減少しました。これは主に、土地が8,088百万円、退職給付に係る資産が4,577百万円それぞれ増加した一方で、建設仮勘定が8,120百万円、ソフトウェアが3,471百万円、機械装置及び運搬具が3,323百万円それぞれ減少したこと等によります。負債は610,273百万円で、前期末比31,068百万円(5.4%)増加しました。流動負債は186,939百万円で、前期末比34,501百万円(22.6%)増加しました。これは主に、「その他」に含まれる未払金が3,873百万円、未払費用が3,453百万円それぞれ減少した一方で、短期借入金が41,527百万円増加したこと等によります。固定負債は423,333百万円で、前期末比3,433百万円(0.8%)減少しました。これは主に、繰延税金負債が8,859百万円増加した一方で、長期借入金が11,985百万円減少したこと等によります。純資産は830,023百万円で、前期末比39,605百万円(4.6%)減少しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失の計上により20,134百万円、剰余金の配当により10,582百万円利益剰余金が減少し、自己株式の取得等により自己株式が14,942百万円増加したこと等によります。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況当期における各キャッシュ・フローの状況は以下の通りであります。営業活動によるキャッシュ・フローは、58,449百万円の収入となり、前期比10,647百万円(22.3%)の収入増加となりました。これは、税金等調整前当期純利益又は税金等調整前当期純損失(△)が54,530百万円減少した一方で、売上債権の増減額が26,313百万円の収入増加となり、減損損失が27,543百万円増加、投資有価証券売却損益が10,553百万円減少したこと等によります。投資活動によるキャッシュ・フローは、37,492百万円の支出となり、前期比69,042百万円(64.8%)の支出減少となりました。これは、投資有価証券の売却及び償還による収入が11,168百万円減少した一方で、有形固定資産の取得による支出が36,465百万円、有価証券の取得による支出が28,700百万円、投資有価証券の取得による支出が8,169百万円それぞれ減少したこと等によります。財務活動によるキャッシュ・フローは、2,463百万円の収入となり、前期比22,776百万円(90.2%)の収入減少となりました。これは、短期借入金の純増減額が11,600百万円の収入増加となり、長期借入金の返済による支出が10,568百万円、社債の償還による支出が10,000百万円それぞれ減少した一方で、長期借入れによる収入が31,000百万円、社債の発行による収入が19,911百万円それぞれ減少し、自己株式の取得による支出が5,000百万円増加したこと等によります。上記の結果、現金及び現金同等物の当期末残高は、123,112百万円となり、前期末に比べ24,130百万円(24.4%)の増加となりました。(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移2021年3月期 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期自己資本比率(%) 57.9 59.7 60.6 59.2 56.8時価ベースの自己資本比率(%) 22.6 19.5 19.2 29.6 36.8キャッシュ・フロー対有利子
6.3 5.1 4.5 6.8 6.1負債比率(年)インタレスト・カバレッジ・
33.5 35.8 43.8 27.3 22.2レシオ(倍)(注) 1.自己資本比率:自己資本/総資産
2.時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産3.キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー4.インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。4
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。※ キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(4)今後の見通し我が国の景気は、雇用・所得の改善や、インバウンドの増加等により緩やかな回復が期待される一方で、世界的なエネルギー価格の高騰や歴史的な円安等を背景とした物価の上昇による消費の減衰や原価の上昇、アメリカの相互関税導入や中国経済の先行き懸念など海外事情を要因とした景気の下振れが懸念されています。当社グループにおいては、都市開発・観光事業においては、不動産賃貸が引き続き堅調な推移や計画的な保有不動産の売却の他、昨年6月にグランドオープンした「神戸須磨シーワールド」及び「神戸須磨シーワールドホテル」の通年稼働等により安定的な業績推移を見込んでおります。一方、メディア・コンテンツ事業においては、㈱フジテレビジョンの事案の影響による主力の地上波テレビ広告収入の落ち込みの継続が予想されており、連結全体の売上高は当連結会計年度実績を上回るものの、営業利益、経常利益は下回る見込みです。親会社株主に帰属する当期純利益は特別損失の反動減、2025年4月30日に開示した投資有価証券の売却益の計上等により、上回る見込みです。以上を反映した2026年3月期の通期連結業績予想は、売上高561,000百万円、営業利益2,500百万円、経常利益7,100百万円、親会社株主に帰属する当期純利益10,000百万円を見込んでおります。
(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当当社は、株主に対する利益還元を経営の重要課題のひとつとして位置づけ、認定放送持株会社体制のもと、企業価値の向上に向け積極的にグループ事業の成長に向けた投資や新たな事業領域への参入等を行うとともに、業績に応じた成果を株主に配分することを基本方針としております。当期(2025年3月期)は、剰余金の配当については連結ベースの目標配当性向40%を基本に、株主への利益還元を重視する観点から配当の安定性等を考慮して決定する方針としております。当期は、㈱フジテレビジョンの当期及び今後の業績動向を踏まえ、当社及び㈱フジテレビジョンの固定資産の減損損失の計上及び㈱フジテレビジョンの繰延税金資産の取り崩しを行ったことにより、当期の親会社株主に帰属する当期純損益は損失を計上いたしました。しかしながら、期末配当金につきましては、配当の安定性等を考慮して決定する方針のもと、従来の配当予想と同額の1株当たり25円とさせていただきます。これにより年間配当金は中間配当金25円と合わせて1株当たり50円となります。なお、本件は、2025年6月25日開催予定の第84期定時株主総会に付議する予定です。また、次期(2026年3月期)以降の配当につきましては、一層の資本効率の改善及び株主還元の強化を図る観点から、特殊要素を除き連結ベースの目標配当性向50%を基本に、株主への利益還元を重視する観点から配当の安定性等を考慮して決定する方針としたいと存じます。この方針を踏まえた次期の中間配当金、期末配当金はそれぞれ1株当たり25円を、年間の配当金としては1株当たり50円を見込んでおります。
通期 2026年3月期
出典: フジ・メディア・ホールディングス 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2026年5月12日(https://www2.jpx.co.jp/disc/46760/140120260512524910.pdf)
1.経営成績等の概況(1)当期の経営成績の概況当連結会計年度における業績に関しましては、㈱フジテレビジョンにおいて、第3四半期からは回復基調となったものの、第2四半期まで同社の事案の影響を大きく受け、地上波テレビ広告収入が大幅な減収となりました。一方、都市開発・観光事業は、保有・開発物件の売却や大型分譲マンションの販売が好調に推移し、一昨年6月にグランドオープンした神戸須磨シーワールドが通年で寄与したほか、過去最高を更新し続ける旺盛なインバウンド需要を取り込んだ運営ホテルの稼働も順調に推移しました。この結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は、メディア・コンテンツ事業は減収、都市開発・観光事業は増収となり、全体では前年同期比0.2%増収の551,865百万円となりました。営業損益は、メディア・コンテンツ事業において、上記の減収に加え、㈱ポニーキャニオンのアニメ関連の構造改革を進める中でアニメ制作費用に係る評価損を計上した結果、減益となりました。一方、都市開発・観光事業は増益となりましたが、全体では前年同期から27,059百万円減少し、8,766百万円の損失となりました。経常損益は、受取配当金の増加等がある一方で支払利息の増加もあり、前年同期から前年同期比27,988百万円減少し、2,807百万円の損失となりました。特別損益では、特別利益に投資有価証券売却益を計上したほか、特別損失では前期の固定資産の減損損失の大幅な反動減がありました。また、法人税等調整額において、当社及び一部の連結子会社において、業績回復に伴う将来の課税所得の見通し等を踏まえて繰延税金資産を計上した一方、都市開発・観光事業のオフバランスの検討を進めていることに伴い、同事業を構成する連結子会社への投資に係る将来加算一時差異について繰延税金負債を計上しました。これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前年から26,633百万円増加し、6,499百万円となりました。報告セグメントの業績の状況は以下の通りであります。売 上 高 セグメント利益又は損失(△)前連結会計年度 当連結会計年度 増減 前連結会計年度 当連結会計年度 増減(百万円) (百万円) (%) (百万円) (百万円) (%)メディア・404,376 350,889 △13.2 △4,085 △30,835 -コンテンツ事業都市開発・観光事業 140,990 193,495 37.2 24,490 25,185 2.8その他事業 20,057 26,681 33.0 876 1,424 62.5調整額 △14,661 △19,200 – △2,989 △4,540 -合 計 550,761 551,865 0.2 18,293 △8,766 -(メディア・コンテンツ事業)㈱フジテレビジョンは、第3四半期以降は広告出稿の再開が続き回復基調となり下期は営業利益を計上したものの、同社の事案の影響による上期の業績の落ち込みが大きく、通期では減収となり前期に続き営業損失を計上しました。売上高のうち放送・メディア収入は、117,077百万円と前年同期比27.4%の減収となり、同事業の売上総利益は損失となりました。全国放送を対象とするネットタイムセールスは、上期を中心にレギュラー番組の広告出稿が減少したほか、単発番組において「ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック」の中継があったものの、前期の「パリ2024夏季オリンピック」や「MLBワールドシリーズ2024」等の大型イベントの規模に及ばず、反動減となったことで、売上高は34,366百万円で前年同期比36.5%の減収となりました。関東地区への放送を対象とするローカルタイムセールスは6,143百万円で前年同期比34.3%の減収となりました。スポットセールスは、下期にかけて回復基調となったものの、上期を中心に事案の影響を受けたことにより、業種別で前年を上回ったものは19業種のうち「外食・各種サービス」「流通・小売業」「不動産・住宅設備」「情報・通信・放送」の4業種となりました。その結果、売上高は43,543百万円で前年同期比27.8%の減収となりました。また、民放公式テレビポータル「TVer」などを通じた配信広告セールスにおいても事案の影響による予約型広告の苦戦から、配信広告収入は前年同期比38.0%の減収となる5,212百万円となりました。一方、コンテンツ・ビジネス収入では、FOD課金収入が好調なデジタル事業収入及び「爆弾」等のヒット作による劇場収入に加え人気作品の二次利用権販売が寄与した映画事業収入が増収となり、前期の社屋イベントの反動減による2MD事業収入と催物事業収入の減収をカバーしました。その結果、同事業の売上高は56,623百万円で前年同期比7.0%の増収となり、売上総利益も増益となりました。以上により、㈱フジテレビジョン全体の売上高は、前年同期比18.9%減収の173,701百万円となり、利益面では放送・メディアの減益が大きく、前年同期から18,486百万円減少し、32,515百万円の営業損失となりました。㈱ビーエスフジは、タイム収入、スポット収入ともに減少し放送事業は減収となりました。イベント事業についても前期に実施したイベントの反動減により減収となり、全体として減収減益となりました。㈱ニッポン放送は、タイム収入が好調で放送事業が増収となりましたが、前期に計上された大型イベントの反動減により減収減益となりました。㈱ポニーキャニオンは、音楽パッケージが前期の規模に及ばず、アニメのヒット作品数減少により配信が減収となったほか、イベント規模も前期に及ばず売上高は減収となりました。利益面ではアニメ関連の出資金償却の増加及びアニメ関連の構造改革を進める中でアニメ制作費用に係る評価損を計上したこともあり、営業損失を計上しました。㈱フジパシフィックミュージックは、主力の著作権使用料収入が堅調に推移したことに加え、原盤使用料収入やマネージメント収入も伸長し、増収増益となりました。㈱dinos(㈱DINOS CORPORATIONから2025年7月1日付にて商号変更)は、テレビ通販の深夜帯や特番の売上が好調に推移しましたが、カタログ通販の家具収納・リビング・美容健康・ファッション等の商材が振るわず、全体として減収となりました。利益面では、カタログ発行の効率化等による徹底した費用構造の改革を進め、増益となりました。㈱クオラスは、テレビの広告取扱い、マーケティング及びプロモーション事業やイベント関連の収入が好調で増収増益となりました。以上の通り、メディア・コンテンツ事業は上期を中心に事案の影響を受けた㈱フジテレビジョンの減収減益が響き、全体の売上高は前年同期比13.2%減収の350,889百万円となり、利益面では前年同期比から26,750百万円赤字幅が拡大し、30,835百万円のセグメント損失となりました。(都市開発・観光事業)㈱サンケイビルは、オフィスビル、ホテル、賃貸レジデンスの賃料収入が引き続き好調に推移したことや、保有・開発物件の売却及び大型分譲マンション販売の規模が前期を上回ったことにより、増収増益となりました。㈱グランビスタ ホテル&リゾートは、一昨年6月にグランドオープンした神戸須磨シーワールドが通年で寄与したほか、旺盛なインバウンド需要もあり、インターゲートホテルシリーズをはじめとした運営ホテルの稼働も引き続き好調に推移し増収となりました。一方、利益面では、食材など各種原価の高騰や人件費の増加があり減益となりました。以上の結果、都市開発・観光事業全体の売上高は、前年同期比37.2%増収の193,495百万円となり、セグメント利益は同2.8%増益の25,185百万円となりました。(その他事業)その他事業全体の売上高は、前年同期比33.0%増収の26,681百万円となり、セグメント利益は同62.5%増益の1,424百万円となりました。持分法適用会社では、伊藤忠・フジ・パートナーズ㈱、日本映画放送㈱、㈱WOWOWなどが持分法による投資利益に貢献しました。3
(2)当期の財政状態の概況当期末の総資産は1,464,728百万円となり、前期末比24,431百万円(1.7%)増加しました。流動資産は390,667百万円で、前期末比7,924百万円(2.0%)減少しました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産が28,813百万円、棚卸資産が6,784百万円それぞれ増加した一方で、有価証券が41,439百万円減少したこと等によります。固定資産は1,074,060百万円で、前期末比32,356百万円(3.1%)増加しました。これは主に、投資有価証券が42,594百万円減少した一方で、土地が44,112百万円、建物及び構築物が15,944百万円、退職給付に係る資産が8,065百万円それぞれ増加したこと等によります。負債は903,260百万円で、前期末比292,987百万円(48.0%)増加しました。流動負債は423,652百万円で、前期末比236,712百万円(126.6%)増加しました。これは主に、短期借入金が208,372百万円、未払法人税等が11,861百万円、「その他」に含まれる未払金が9,055百万円それぞれ増加したこと等によります。固定負債は479,608百万円で、前期末比56,274百万円(13.3%)増加しました。これは主に、退職給付に係る負債が1,642百万円減少した一方で、長期借入金が53,866百万円、繰延税金負債が2,235百万円、社債が2,000百万円それぞれ増加したこと等によります。純資産は561,467百万円で、前期末比268,555百万円(32.4%)減少しました。これは主に、自己株式を249,045百万円取得した一方で、208,044百万円消却したことにより、自己株式は全体として40,891百万円増加したことに加え、資本剰余金が自己株式の消却等により139,991百万円、その他有価証券評価差額金が22,036百万円それぞれ減少したこと等によります。また、利益剰余金は、親会社株主に帰属する当期純利益6,499百万円を計上した一方で、資本剰余金の負の残高の振替により67,968百万円、剰余金の配当により10,522百万円それぞれ減少したことから、全体として71,926百万円減少しました。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況当期における各キャッシュ・フローの状況は以下の通りであります。営業活動によるキャッシュ・フローは、前期の58,449百万円の収入から当期は341百万円の支出となり、前期比58,790百万円の支出増加となりました。これは、税金等調整前当期純利益が40,028百万円の増加、「その他」の中に含まれる未払金の増減額が7,043百万円、未払費用の増減額が6,024百万円それぞれ支出減少となった一方で、売上債権の増減額が54,105百万円の収入減少、投資有価証券売却益が42,981百万円の増加、減損損失が25,173百万円の減少、棚卸資産の増減額が3,811百万円の収入減少となったこと等によります。投資活動によるキャッシュ・フローは、前期の37,492百万円の支出から当期は117百万円の収入となり、前期比37,610百万円の収入増加となりました。これは、有価証券の売却及び償還による収入が122,052百万円減少し、有形固定資産の取得による支出が37,076百万円増加した一方で、有価証券の取得による支出が140,163百万円減少し、投資有価証券の売却及び償還による収入が48,703百万円増加したこと等によります。財務活動によるキャッシュ・フローは、5,641百万円の収入となり、前期比3,178百万円(129.0%)の収入増加となりました。これは、自己株式の取得による支出が234,162百万円、長期借入金の返済による支出が31,912百万円それぞれ増加した一方で、短期借入金の純増減額が227,655百万円の収入増加となり、長期借入れによる収入が37,100百万円、社債の発行による収入が2,000百万円それぞれ増加したこと等によります。上記の結果、現金及び現金同等物の当期末残高は、128,936百万円となり、前期末に比べ5,823百万円(4.7%)の増加となりました。(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期自己資本比率(%) 59.7 60.6 59.2 56.8 37.3時価ベースの自己資本比率(%) 19.5 19.2 29.6 36.8 38.9キャッシュ・フロー対有利子
5.1 4.5 6.8 6.1 -負債比率(年)インタレスト・カバレッジ・
35.8 43.8 27.3 22.2 -レシオ(倍)4(注) 1.自己資本比率:自己資本/総資産
2.時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産3.キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー4.インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。※ キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
※ 2026年3月期は、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスであるため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオを記載しておりません。
(4)今後の見通し我が国の景気は、雇用・所得の改善や、インバウンドの増加等により緩やかな回復がみられる一方で、中東情勢による世界的なエネルギー価格や、それに付随する原材料価格の高騰、また2022年頃から続いている歴史的な円安等を背景とした物価の上昇による消費の減衰、アメリカの通商政策や中国経済の先行き懸念など海外事情を要因とした景気の下振れが懸念されています。当社グループにおいては、メディア・コンテンツ事業は、㈱フジテレビジョンが地上波テレビ広告収入の事案の影響からの回復を見込んでおり、コンテンツ・ビジネスの伸長とあわせて、セグメントにおける増収増益を見込んでおります。また、都市開発・観光事業においても、引き続き不動産賃貸の堅調な推移や計画的な保有不動産の売却を見込むほか、旺盛なインバウンドによる旅行需要の取り込みにより、安定的な業績推移を見込んでおります。これにより、連結全体の売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益全てにおいて、当連結会計年度実績を上回る見込みです。以上を反映した2027年3月期の通期連結業績予想は、売上高625,700百万円、営業利益40,100百万円、経常利益38,300百万円、親会社株主に帰属する当期純利益26,100百万円を見込んでおります。なお、2026年2月3日に「都市開発・観光事業への外部資本導入の検討開始決定のお知らせ」を公表しておりますが、外部資本導入の手法、時期、規模等が未定であることから、上記の業績予想は都市開発・観光事業への外部資本の導入は前提としておりません。公表以降、国内外の多数の事業会社やファンドから様々なお問い合わせをいただいており、真摯に検討を進めております。開示すべき重要な事項が発生した場合には、適時適切に開示してまいります。
(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当当社は、株主に対する利益還元を経営の重要課題のひとつとして位置づけ、認定放送持株会社体制のもと、企業価値の向上に向け積極的にグループ事業の成長に向けた投資や新たな事業領域への参入等を行うとともに、業績に応じた成果を株主に配分することを基本方針としております。当社は、2025年5月16日に策定し、同年9月30日及び11月10日にアップデートした「改革アクションプラン」に基づき、配当について、特殊要因を除き連結配当性向50%を目途とするとともに、1株当たりの年間配当の下限を50円に設定し、利益向上と継続的な自己株式取得により1株当たり配当額の増加を目指すこととしております。そのうえで、2026年2月3日付「配当方針の変更及び配当予想の修正に関するお知らせ」で開示した通り、メディア・コンテンツ事業における広告収入が着実に回復しつつあるなど業績の回復が進んでいることに加え、同日付「都市開発・観光事業への外部資本導入の検討開始決定のお知らせ」の通り、同事業への外部資本の導入を通じて当社グループ全体として財務余力が生じると見込まれることから、ROE目標の早期達成に向けて、2026年2月5日に上限2,350億円の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による自己株式取得を実施するとともに、1株当たり配当金について、2026年3月期期末配当金を100円に、2027年3月期及び2028年3月期の2年間の年間配当金を200円に大幅に拡充し、当面は自己資本を一定程度に抑制していく方針といたしました。当期(2026年3月期)の期末配当金につきましては、上記の通り、1株当たり100円といたします。これにより年間配当金は中間配当金25円と合わせて1株当たり125円となります。本件は、2026年6月25日開催予定の第85期定時株主総会に付議する予定です。また、次期(2027年3月期)の配当につきましては、上記の通り、年間の配当金として1株当たり200円(中間配当金、期末配当金はそれぞれ1株当たり100円)を予定しております。5
四半期 2026年3月期 第1四半期
出典: フジ・メディア・ホールディングス 2026年3月期 第1四半期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2025年7月31日(https://www2.jpx.co.jp/disc/46760/140120250731525161.pdf)
1.当四半期決算に関する定性的情報(1)経営成績に関する説明当第1四半期連結累計期間における業績に関しましては、㈱フジテレビジョンにおける事案を受けて同社の地上波テレビ広告収入や配信広告収入が大きな減収となりました。一方、観光事業は、昨年6月1日にグランドオープンした神戸須磨シーワールドが寄与したほか、過去最高を更新し続ける旺盛なインバウンド需要を取り込んだ運営ホテルの稼働も好調に推移しました。こうした状況の中、当社グループの当第1四半期連結累計期間の売上高は、メディア・コンテンツ事業は減収、都市開発・観光事業は増収となり、全体では前年同期比10.4%減収の116,140百万円となりました。営業損益は、メディア・コンテンツ事業は減益、都市開発・観光事業は増益となり、全体では前年同期から19,333百万円減少し、12,779百万円の損失となりました。経常損益は、受取配当金の増加もありましたが、持分法による投資損益が損失サイドになったこともあり、前年同期から20,449百万円減少し、10,656百万円の損失となりました。特別利益に投資有価証券売却益を計上したことにより、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,077百万円で、前年同期比85.1%減益となりました。報告セグメントの業績の状況は以下の通りであります。売 上 高 セグメント利益又は損失(△)前第1四半期 当第1四半期 前第1四半期 当第1四半期増減 増減連結累計期間 連結累計期間 連結累計期間 連結累計期間(百万円) (百万円) (%) (百万円) (百万円) (%)メディア・コンテンツ98,944 66,710 △32.6 3,035 △20,396 -事業都市開発・観光事業 29,031 47,297 62.9 3,848 8,366 117.4その他事業 5,458 6,504 19.2 246 349 42.0調整額 △3,825 △4,371 – △576 △1,099 -合 計 129,609 116,140 △10.4 6,553 △12,779 -(メディア・コンテンツ事業)㈱フジテレビジョンは、同社の事案の影響により、地上波テレビ広告収入がネットタイム、ローカルタイム、スポットのいずれも大幅に減少し、配信広告収入も減少したことで、放送・メディア収入は減収となりました。コンテンツ・ビジネス収入では、映画事業収入は配給収入やビデオ収入が増収でしたが、過去作品の二次利用が前年に及ばず全体としては減収となりました。一方、FOD課金収入や配信権販売収入が増加したデジタル事業収入は増収となりました。また、ミュージカルの好調等で増収となった催物事業収入や、キャラクターのロイヤリティ収入や今期放送されたアニメ作品の貢献で増収となったアニメ開発事業収入も牽引し、コンテンツ・ビジネス収入は増収となりました。以上の結果、㈱フジテレビジョン全体の売上高は、地上波テレビ広告収入の大幅な減収により前期を下回り、また利益面では営業損失を計上しました。㈱ビーエスフジは、タイム収入、スポット収入ともに減少し放送事業は減収となりました。イベント事業は前期との規模差もあり増収でしたが、放送事業の減収を補えず全体では減収減益となりました。㈱ニッポン放送は、放送事業が前期並みに推移する中、前期に開催されたイベントの反動減が大きく売上高は減収となりましたが、放送事業とイベント事業の原価率が改善され増益となりました。㈱ポニーキャニオンは、新譜発売により音楽パッケージは好調でしたが、アニメのヒット作品数減少により番組販売や配分金が減収となったほか、イベント規模も前期に及ばず売上高は減収となりました。利益面ではアニメ関連の出資金償却や販管費の増加で営業損失を計上しました。㈱フジパシフィックミュージックは、主力の著作権使用料収入が前期に及ばず、マネジメント収入の反動減もあり売上高は減収となりました。利益面では、一過性の販管費の増加もあり減益となりました。2㈱dinos(㈱DINOS CORPORATIONから2025年7月1日付にて商号変更)は、テレビ通販の売上が好調に推移しましたが、家具収納・リビング・美容健康・ファッションのカタログ通販が振るわず、全体として減収となりました。利益面では、カタログ発行の効率化等による徹底した費用コントロールに努め、営業損益は4期ぶりに黒字化しました。㈱クオラスは、WEB関連の広告取扱い、マーケティングやプロモーション関連の収入が好調で増収増益となりました。以上の結果、メディア・コンテンツ事業全体の売上高は前年同期比32.6%減収の66,710百万円となり、利益面では前年同期から23,431百万円減少し、20,396百万円のセグメント損失となりました。(都市開発・観光事業)㈱サンケイビルは、オフィスビル、ホテル、賃貸レジデンスの賃料収入が引き続き好調に推移したことや、保有・開発物件の売却及び大型分譲マンション販売の規模が前期を上回ったことにより、増収増益となりました。㈱グランビスタ ホテル&リゾートは、昨年6月1日にグランドオープンした神戸須磨シーワールドが寄与したほか、旺盛なインバウンド需要もあり、インターゲートホテルシリーズをはじめとした運営ホテルの稼働も引き続き好調に推移し、増収増益となりました。以上の結果、都市開発・観光事業全体の売上高は、前年同期比62.9%増収の47,297百万円となり、セグメント利益は、同117.4%増益の8,366百万円となりました。(その他事業)その他事業全体の売上高は、前年同期比19.2%増収の6,504百万円となり、セグメント利益は同42.0%増益の349百万円となりました。持分法適用会社では、伊藤忠・フジ・パートナーズ㈱、㈱WOWOWなどが業績に貢献しましたが、フジテレビ系列局、㈱産業経済新聞社等で持分法による投資損失を計上しました。
(2)財政状態に関する説明当第1四半期末の総資産は1,440,916百万円で、前期末比620百万円(0.0%)の増加となりました。流動資産は393,728百万円で、前期末比4,863百万円(1.2%)の減少となりました。これは、現金及び預金が11,262百万円、棚卸資産が2,301百万円、「その他」に含まれる未収消費税等が2,215百万円、前払費用が2,179百万円それぞれ増加した一方、有価証券が13,471百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が8,440百万円それぞれ減少したこと等によります。固定資産は1,047,188百万円で、前期末比5,484百万円(0.5%)の増加となりました。これは、投資有価証券が7,357百万円減少した一方、土地が9,232百万円、有形固定資産「その他」に含まれる建設仮勘定が4,838百万円それぞれ増加したこと等によります。負債は622,375百万円で、前期末比12,102百万円(2.0%)の増加となりました。流動負債は195,869百万円で、前期末比8,930百万円(4.8%)の増加となりました。これは、買掛金が2,705百万円、「その他」に含まれる未払金が6,703百万円それぞれ減少した一方、短期借入金が18,057百万円増加したこと等によります。固定負債は426,505百万円で、前期末比3,172百万円(0.7%)の増加となりました。これは、「その他」に含まれる繰延税金負債が2,953百万円減少した一方、長期借入金が5,807百万円、社債が2,000百万円それぞれ増加したこと等によります。純資産は818,541百万円で、前期末比11,482百万円(1.4%)の減少となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益を1,077百万円計上した一方で、剰余金の配当により利益剰余金が5,260百万円、その他有価証券評価差額金が4,902百万円、為替換算調整勘定が2,387百万円それぞれ減少したこと等によります。3
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明連結業績予想は、2025年5月16日に公表した2026年3月期の通期の数値を修正しております。詳細につきましては2025年7月31日公表の「通期業績予想の修正に関するお知らせ」をご覧ください。連結(通期)(単位:百万円)売上高 営業利益 経常利益 親会社株主に帰属する当期純利益前回発表予想(A) 561,000 2,500 7,100 10,000今回修正予想(B) 546,600 △12,000 △8,500 10,000増減額(B-A) △14,400 △14,500 △15,600 -増減率(%) △2.6 – – -4
四半期 2027年3月期 第1四半期
出典: フジ・メディア・ホールディングス 2027年3月期 第1四半期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2026年8月4日(https://www2.jpx.co.jp/disc/46760/140120260804508509.pdf)
1.当四半期決算に関する定性的情報(1)経営成績に関する説明当第1四半期連結累計期間における業績に関しましては、㈱フジテレビジョンにおける地上波テレビ広告収入の回復やデジタル事業・アニメ事業の伸長による黒字化に加えて、任意組合フジ・ミュージック・パートナーズによる収益貢献や㈱ポニーキャニオンの黒字化等により、メディア・コンテンツ事業は大幅な増収黒字化となりました。一方、都市開発・観光事業は、㈱サンケイビルで保有・開発物件の売却が堅調に推移したものの、㈱グランビスタ ホテル&リゾートにおける前期の関西万博の反動減や物価高・人件費等のコスト増加の影響や㈱サンケイビルテクノの前年の大型工事の反動により、減収減益となりました。この結果、当社グループの当第1四半期連結累計期間の売上高は、全体では前年同期比28.2%増収の148,840百万円となりました。営業損益は、メディア・コンテンツ事業が黒字化したことなどにより、全体では前年同期から28,805百万円改善し、16,025百万円の利益となりました。経常損益は、前年同期から28,021百万円改善し、17,364百万円の利益、特別利益の投資有価証券売却益は減少したものの、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期から9,140百万円増益の10,218百万円となりました。報告セグメントの業績の状況は以下の通りであります。売 上 高 セグメント利益又は損失(△)前第1四半期 当第1四半期 前第1四半期 当第1四半期増減 増減連結累計期間 連結累計期間 連結累計期間 連結累計期間(百万円) (百万円) (%) (百万円) (百万円) (%)メディア・コンテンツ66,710 101,659 52.4 △20,396 9,018 -事業都市開発・観光事業 47,297 45,085 △4.7 8,366 7,443 △11.0その他事業 6,504 6,710 3.2 349 373 6.7調整額 △4,371 △4,614 – △1,099 △809 -合 計 116,140 148,840 28.2 △12,779 16,025 -(メディア・コンテンツ事業)㈱フジテレビジョンは、地上波テレビ広告収入が、前年の同社の事案を受けた落ち込みから大きく回復しネットタイム、ローカルタイム、スポットのすべてで増収となり、配信広告収入も増加したことで、放送・メディア収入は増収となりました。コンテンツ・ビジネス収入では、催物事業収入等が減収となったものの、FODの課金収入や配信権販売の増加によりデジタル事業収入が増収となったほか、使用料収入などが寄与したアニメ事業収入も増収となり、コンテンツ・ビジネス収入全体としては増収となりました。以上の結果、㈱フジテレビジョンの売上高は前年を大きく上回り、利益面でも前年度に損失を計上した営業損益は黒字化いたしました。㈱ビーエスフジは、タイム収入、スポット収入ともに増加し放送事業は増収となりました。イベント事業は前期との規模差もあり減収でしたが、放送事業の増収が寄与し全体では増収増益となりました。㈱ニッポン放送は、タイム収入が好調な放送事業とイベント事業が牽引し増収、放送事業の原価率改善もあり増益となりました。㈱ポニーキャニオンは、アニメ作品の海外向け販売が寄与したほか、配信も音楽・映像共に前年を上回ったことで増収となりました。増収による収支改善があったことに加えて、前期末におけるアニメ制作費用の評価損計上により当期の費用負担が軽減されたことから、前年度に損失を計上した営業損益は黒字化いたしました。㈱フジパシフィックミュージックは、主力の著作権使用料収入が堅調に推移したことに加え、映像制作収入やマネージメント収入、その他収入も伸長し、増収増益となりました。2㈱dinosは家具収納・リビング系の売上が好調に推移しましたが、テレビ通販とカタログ通販のファッション商材が振るわず、全体として減収となりました。利益面では、カタログ発行の効率化等による費用コントロールに努めたものの、減収の影響を補いきれず減益となりました。㈱クオラスは、テレビの広告取扱い、マーケティング及びプロモーション事業が好調に推移したものの、前期に計上されたイベント関連の反動減が大きく減収となりましたが、テレビやWEBの広告取扱いの増収が寄与し増益となりました。以上の結果、メディア・コンテンツ事業全体の売上高は前年同期比52.4%増収の101,659百万円となり、セグメント損益は、前年同期から29,414百万円改善し、9,018百万円の利益となりました。(都市開発・観光事業)㈱サンケイビルは、オフィスビル、賃貸レジデンス、ホテルの賃料収入が引き続き好調に推移し、保有・開発物件の売却も概ね計画通りに推移し、前期並みの規模を確保したことで、増収増益となりました。㈱グランビスタ ホテル&リゾートは、訪日観光客が前年割れとなったことや前年の関西万博の反動減により減収となりました。利益面でも、物価高騰や人件費の増加に加え、新規開業ホテルの開業準備費用が嵩み、減益となりました。以上の結果、都市開発・観光事業全体の売上高は、前年同期比4.7%減収の45,085百万円となり、セグメント利益は同11.0%減益の7,443百万円となりました。(その他事業)その他事業全体の売上高は、前年同期比3.2%増収の6,710百万円となり、セグメント利益は同6.7%増益の373百万円となりました。持分法適用会社では、伊藤忠・フジ・パートナーズ㈱、日本映画放送㈱、㈱WOWOWなどが持分法による投資利益に貢献しました。
(2)財政状態に関する説明当第1四半期末の総資産は1,454,158百万円で、前期末比10,569百万円(0.7%)の減少となりました。流動資産は362,589百万円で、前期末比28,078百万円(7.2%)の減少となりました。これは、有価証券が11,946百万円、棚卸資産が7,167百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が6,654百万円それぞれ減少したこと等によります。固定資産は1,091,569百万円で、前期末比17,508百万円(1.6%)の増加となりました。これは、投資有価証券が4,424百万円減少した一方、土地が12,715百万円、有形固定資産「その他」に含まれる建設仮勘定が5,077百万円、建物及び構築物が4,813百万円それぞれ増加したこと等によります。負債は900,019百万円で、前期末比3,241百万円(0.4%)の減少となりました。流動負債は425,351百万円で、前期末比1,699百万円(0.4%)の増加となりました。これは、「その他」に含まれる未払法人税等が16,039百万円、未払金が9,480百万円、未払費用が5,720百万円それぞれ減少した一方、短期借入金が39,904百万円増加したこと等によります。固定負債は474,667百万円で、前期末比4,940百万円(1.0%)の減少となりました。これは、長期借入金が6,329百万円減少したこと等によります。純資産は554,139百万円で、前期末比7,327百万円(1.3%)の減少となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益を10,218百万円計上した一方で、剰余金の配当により利益剰余金が14,538百万円、その他有価証券評価差額金が3,482百万円それぞれ減少したこと等によります。3
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明我が国の景気は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待される一方で、中東情勢の影響を引き続き注視する必要があるほか、金融資本市場の変動の影響などに注意が必要であり、先行きについてはやや慎重な見方となっております。当社グループにおきましては、当第1四半期連結累計期間において都市開発・観光事業が前年同期の反動等により減収減益となったものの、㈱フジテレビジョンの地上波広告収入の回復によりメディア・コンテンツ事業が大幅な増収となり連結全体の営業損益の黒字化に大きく寄与いたしました。連結全体では、概ね予想通り推移しており、通期の連結業績予想につきましては、2026年5月12日公表の通期連結業績予想に変更ありません。なお、2026年2月3日に「都市開発・観光事業への外部資本導入の検討開始決定のお知らせ」を公表しておりますが、外部資本導入の手法、時期、規模等が未定であることから、上記の業績予想は都市開発・観光事業への外部資本の導入は前提としておりません。開示すべき重要な事項が発生した場合には、適時適切に開示してまいります。4
本記事は各社が開示した決算短信の記載を機械的に抽出・比較し、AIが要約したものです。数値・表現は原資料をご確認ください。投資判断はご自身の責任で行ってください。