※本記事はSAAFホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
SAAFホールディングスの2026年3月期は、売上高29,580百万円(前期比102.5%)、営業利益1,093百万円(前期比327.5%)、経常利益1,001百万円(前期比701.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益460百万円(前期+589百万円)となり、前期の赤字から黒字転換した。会社は営業利益・経常利益・当期純利益について2018年設立以降の最高益達成と説明している。コア事業・全セグメントで増収を達成し、コンサルティング事業は前期比110%超の増収、業務効率化(社内DX推進)によるコストダウンと不採算事業の縮小・清算が利益を押し上げた。2027年3月期は中期経営計画「MTG2028」の初年度として、売上高28,327百万円、営業利益1,200百万円を見込む。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高は29,580百万円と前期から725百万円の増収。売上総利益は7,569百万円(前期比105.7%、+406百万円)、販売費及び一般管理費は6,476百万円(前期比94.8%、▲353百万円)と減少し、営業損益は1,093百万円(+759百万円)へ拡大した。経常損益は1,001百万円(+858百万円)、親会社株主に帰属する当期純損益は460百万円(前期▲129百万円から+589百万円)。いずれも上方修正後の見込値を上回り、営業損益の進捗率は111.6%、経常損益は112.4%、当期純損益は109.6%となった。
| 項目 | 2026/3 実績 | 2025/3 実績 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 29,580 | 28,855 | 725 | 102.5% |
| 売上総利益 | 7,569 | 7,163 | 406 | 105.7% |
| 販売費及び一般管理費 | 6,476 | 6,829 | ▲353 | 94.8% |
| 営業損益 | 1,093 | 333 | 759 | 327.5% |
| 経常損益 | 1,001 | 142 | 858 | 701.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純損益 | 460 | ▲129 | 589 | - |
(単位:百万円)財務面では、総資産17,168百万円(前期比+170百万円)、純資産2,596百万円(同▲247百万円)、自己資本2,442百万円、自己資本比率14.2%(前期15.6%)。有利子負債は9,956百万円、ネットD/Eレシオは2.67倍(前期2.48倍)となった。会社は売掛金回収の進展により資金は堅調としつつ、有価証券評価の影響で純資産は減少したと説明している。キャッシュ・フローは営業CFが+2,069百万円、投資CFが▲1,880百万円、財務CFが+29百万円、フリーCFは+188百万円、現金及び現金同等物の期末残高は3,264百万円。第4四半期にはSchoo社との資本業務提携に伴う株式取得(約15.7億円)を実行した。

セグメント別の状況
主力セグメント全領域で増収を達成した。コンサルティング事業は売上高2,276百万円(前期比114.1%)、セグメント利益254百万円(前期比102.1%)で、防災・教育DX等の重点分野の受注拡大が寄与。システム開発事業は売上高5,681百万円(前期比104.5%)、セグメント利益195百万円(前期比96.0%)で、大型案件の納期延伸に伴う追加対応コストが費用増となった。人材事業は売上高4,427百万円(前年比105.1%)、セグメント利益150百万円(前年比106.0%)。建設土木事業は売上高17,179百万円(前期比101.2%)、セグメント利益237百万円(対前期+291百万円)と改善した。本社費用削減により調整額は前期比+367百万円と大幅に改善している。なお2026年3月期第1四半期より報告セグメントを見直し、海外事業およびその他事業はコア事業へ統合もしくは廃止している。
| セグメント | 指標 | 2026/3 | 2025/3 | 増減額 |
|---|---|---|---|---|
| コンサルティング | 売上 | 2,276 | 1,994 | 282 |
| コンサルティング | セグメント損益 | 254 | 249 | 5 |
| システム開発 | 売上 | 5,681 | 5,434 | 246 |
| システム開発 | セグメント損益 | 195 | 203 | ▲8 |
| 人材 | 売上 | 4,427 | 4,212 | 215 |
| 人材 | セグメント損益 | 150 | 141 | 8 |
| 建設土木 | 売上 | 17,179 | 16,982 | 197 |
| 建設土木 | セグメント損益 | 237 | ▲53 | 291 |
| その他 | 売上 | 15 | 231 | ▲215 |
| その他 | セグメント損益 | ▲6 | ▲101 | 95 |
| 調整額 | - | 261 | ▲105 | 367 |
(単位:百万円)営業利益の増減分析では、収益構造改革にて+566百万円、本社費用削減 他調整額で+298百万円の寄与があったとしている。海外事業は売上高124百万円・セグメント損益▲55百万円(前期▲228百万円)、その他事業は売上高22百万円・セグメント損益▲6百万円(前期▲101百万円)で、不採算事業整理により前期比2億6,800万円の利益改善となった。

2027年3月期 連結業績予想
2027年3月期は、中期経営計画「MTG2028」の初年度として着実な成長を目指すとしている。売上高は28,327百万円(前期比▲4.2%、▲1,253百万円)と減収を見込む一方、営業利益は1,200百万円(同+9.8%、+108百万円)、営業利益率4.2%(+0.5p)、経常利益1,050百万円(+5%)を計画。親会社株主に帰属する当期純利益は441百万円(▲4.2%、▲21百万円)を見込む。
| 項目 | 2027/3 予想 | 2026/3 実績 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 28,327 | 29,580 | ▲1,253 | ▲4.2% |
| 営業利益 | 1,200 | 1,092 | 108 | 9.8% |
| 営業利益率 | 4.2% | 3.7% | +0.5p | - |
| 経常利益 | 1,050 | 1,000 | 50 | 5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 441 | 462 | ▲21 | ▲4.2% |
(単位:百万円)
株主還元
配当の基本方針として、安定的な経営基盤の確保に努めるとともに株主への利益還元を経営の重要課題の一つと認識し、財務体質の強化と今後の事業展開に備えた内部留保の充実を図りつつ、業績や景況等を総合的に勘案して配当を実施するとしている。2026年3月期は基本方針に基づいた普通配当に加え、設立以来過去最高益となる達成見込みを踏まえた記念配当を実施することとして配当予想を修正し、年間配当金は4円50銭(期末4円50銭=普通配当2円・記念配当2円50銭)、配当性向23.8%となる設立以来初配当となった。2027年3月期は年間4円80銭(期末4円80銭)、配当性向26.5%を予想。MTG2028(~2029年3月期)は配当性向30%を目安とし、利益成長に応じた継続的な増配を目指すとしている。
| 決算期 | 第2四半期末 | 期末 | 年間配当金合計 | 配当性向 |
|---|---|---|---|---|
| 2025/3 | 0円00銭 | 0円00銭 | 0円00銭 | – |
| 2026/3 | 0円00銭 | 4円50銭(普通配当2円・記念配当2円50銭) | 4円50銭 | 23.8% |
| 2027/3(予想) | 0円00銭 | 4円80銭 | 4円80銭 | 26.5% |

中期経営計画「MTG2028」とトピック
中期経営計画「MTG2028」の最終年度である2029年3月期に売上353億円・営業利益20億円の達成を目指す。計画では2028年3月期に売上31,800百万円・営業利益1,600百万円、2029年3月期に売上35,300百万円・営業利益2,000百万円、営業利益率5.7%、税引後当期純利益1,000百万円、EPS36.4円、ROE18.3%を掲げる。さらにMTG2028を基盤とし、長期ビジョン(2032年3月期)において売上500億円・営業利益35億円の達成を目指すとしている。

トピックとして、グループ全体の経営効率の改善と成長に向けた体制の安定化を目的に、2026年7月1日予定で事業持株会社体制へ移行する(2025年11月26日付適時開示)。移行後は「現場デジタルプロバイダー」への進化を掲げ、建設土木の施工現場を持つ強みを活かしてデジタル人材プラットフォームを通じた現場のデジタル変革を進める。また2026年3月16日付適時開示の株式会社Schooとの資本業務提携では、提携を「リスキリング/自治体コンサル拡充/デジタル人材採用」の3エンジンに転換し、MTG2028期間中(2027年3月期~2029年3月期)に既存×Schooビジネス売上累計25億円、利益貢献累計約10億円(売上高対比約40%)を見込む。2029年3月期時点のKPIとして、デジタル人材比率30%程度→50%程度、デジタル人材総人員300名規模→700名規模、Schoo提携活用による新規案件130案件程度を掲げている。
※本記事はSAAFホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。