通期は中期経営計画(第5期→第6期)・ビジョン(2030→2035)の刷新に伴い見出し構成が入れ替わり、旧計画の詳細説明は圧縮された一方、四半期は業績予想の説明が簡潔な一文から具体的な増減要因説明へと大きく細分化された。
調査の概要
本記事は、東証プライム市場の時価総額上位500社を対象に、決算短信の「経営成績等の概況」相当部分の記載がどう変化したかを調べた調査の一部で、第一三共分です。
通期: 2025年3月期決算短信 と 2026年3月期決算短信(開示日: 2025年4月25日 → 2026年5月11日)
四半期: 2026年3月期 第1四半期決算短信 と 2027年3月期 第1四半期決算短信(開示日: 2025年7月31日 → 2026年7月31日)
ここでいう定性文とは、決算短信のうち「1. 経営成績等の概況」相当の見出しから、次の大見出しの手前までの記述を指します。文字数は、タイトル名(『』)を除外し、空白を除いて計測しています。
通期決算短信の比較
文字数: 18,200字 → 15,571字(前期比-14.4%、減少)
見出し構成の変化: 追加: ①2035年ビジョン、②第6期中期経営計画(2026年度-2030年度)/削除: ①第一三共の価値創造プロセスとESG経営、②2030年ビジョン、③第5期中期経営計画(2021年度-2025年度)
粒度の判定: 粗くなった
セグメント情報注記: あり(233字) → あり(145字)
変化の型: 構成変更型、簡素化型
増えた要素
- ①2035年ビジョン
- ②第6期中期経営計画(2026年度-2030年度)の戦略・2030年度計数目標
減った要素
- ①第一三共の価値創造プロセスとESG経営
- ②2030年ビジョン
- ③第5期中期経営計画(2021年度-2025年度)の4つの戦略の柱に関する詳細記述
要約: 『(5)対処すべき課題』の見出しを『ESG経営/2030年ビジョン/第5期中期経営計画』から『2035年ビジョン/第6期中期経営計画』へ全面的に置き換え、旧ビジョンの戦略説明(計4,807字)に比べ新計画の説明(計2,945字)は圧縮された。全体でも文数(150→122)・箇条書き(161→146)・セグメント言及(11→5)が減少しており、新中期計画が立ち上げ段階のため記述が薄い。
四半期決算短信の比較
文字数: 6,395字 → 7,349字(前期比+14.9%、増加)
見出し構成の変化: 変化なし
粒度の判定: 細分化
セグメント情報注記: あり(49字) → あり(49字)
変化の型: 要因分析深化型
増えた要素
- 連結業績予想などの将来予測情報に関する説明の大幅な拡充(65字→1215字。前期は『予想据え置き』の一文のみだったが、今期は増収増益の要因説明を追加)
要約: 前期の(3)連結業績予想に関する説明はわずか65字で『前回発表予想から変更なし』のみだったが、今期は増収増益の要因(エンハーツ・ダトロウェイの伸長、円安影響等)を詳しく説明しており大幅に細分化された。文数(60→72)・箇条書き(48→64)も増加している。
定性文の全文(前期・今期)
通期 2025年3月期
出典: 第一三共 2025年3月期 決算短信〔IFRS〕、開示日 2025年4月25日(https://www2.jpx.co.jp/disc/45680/140120250425523903.pdf)
1.経営成績等の概況(1)当期の経営成績の概況① 業績全般の概況【連結業績(コアベース)】(単位:百万円。百万円未満切捨て)2024年3月期 2025年3月期 対前期増減284,567売 上 収 益 1,601,688 1,886,256
17.8%957
※414,765 415,722売 上 原 価
0.2%97,497
※627,318 724,815販 売 費及 び一 般管 理費
15.5%68,541
※364,340 432,882研 究 開 発 費
18.8%117,571
※195,263 312,835コ ア 営 業 利 益
60.2%△5,094
※27,261 22,167一 過 性 の 収 益△18.7%△7,859
※10,936 3,077一 過 性 の 費 用△71.9%120,336営 業 利 益 211,588 331,925
56.9%118,397税 引 前 利 益 237,234 355,631
49.9%親 会社の所有者に帰属する 95,025200,731 295,756当 期 利 益 47.3%△18,639当 期 包 括 利 益 合 計 額 308,447 289,808△6.0%
※ 当社グループは、経常的な収益性を示す指標として、営業利益から一過性の収益・費用を除外したコア営業利益を開示しています。一過性の収益・費用には、固定資産売却損益、事業再編に伴う損益(開発品や上市製品の売却損益を除く)、有形固定資産・無形資産・のれんに係る減損損失、損害賠償や和解等に伴う損益の他、非経常的かつ多額の損益が含まれます。本表では、売上原価、販売費及び一般管理費、研究開発費について、一過性の収益・費用を除く実績を示しています。営業利益からコア営業利益への調整表は、決算補足資料に記載しています。<主要通貨の日本円への換算レート(期中平均レート)>2024年3月期 2025年3月期1米ドル/円 144.62 152.571ユーロ/円 156.79 163.74a.売上収益・当期(2024年4月1日~2025年3月31日)の売上収益は、前期比2,846億円(17.8%)増収の1兆8,863億円となりました。・グローバル主力品エンハーツ(一般名:トラスツズマブ デルクステカン:T-DXd/DS-8201)、リクシアナ(一般名:エドキサバン)等の伸長及び円安の進行による為替の増収影響等により、増収となりました。・売上収益に係る為替の増収影響は513億円でした。b.コア営業利益・コア営業利益は、前期比1,176億円(60.2%)増益の3,128億円となりました。・売上原価は、売上収益が増加したものの、製品構成の変化に伴う原価率改善等により、10億円(0.2%)増加の4,157億円に留まりました。・販売費及び一般管理費は、エンハーツに係るアストラゼネカとのプロフィット・シェアの増加による費用増等により、975億円(15.5%)増加の7,248億円となりました。・研究開発費は、5DXd ADCs(トラスツズマブ デルクステカン、ダトポタマブ デルクステカン:Dato-DXd/DS-1062、パトリツマブ デルクステカン:HER3-DXd/U3-1402、イフィナタマブ デルクステカン:I-DXd/DS-7300、DS-6000)への研究開発投資の増加等により、前期比685億円(18.8%)増加の4,329億円となりました。・コア営業利益に係る為替の増益影響は8億円でした。c.営業利益・営業利益は、前期比1,203億円(56.9%)増益の3,319億円となりました。d.税引前利益・税引前利益は、前期比1,184億円(49.9%)増益の3,556億円となりました。e.親会社の所有者に帰属する当期利益・親会社の所有者に帰属する当期利益は、前期比950億円(47.3%)増益の2,958億円となりました。f.当期包括利益合計額・当期包括利益合計額は、海外子会社の純資産に係る為替換算差額が減少したこと等により、前期比186億円(6.0%)減益の2,898億円となりました。【ユニット別売上収益状況】当期におけるユニット別売上収益は、次のとおりです。なお、製品別の売上収益については、決算補足資料に記載しています。a.ジャパンビジネスユニットジャパンビジネスユニットの売上収益には、イノベーティブ医薬品事業及びワクチン事業の製品の売上収益が含まれております。当ユニットの売上収益は、リクシアナ、タリージェ、エンハーツ等が伸長したものの、第一三共エスファ株式会社の連結除外に伴い、2024年4月以降、ジェネリック事業の製品の売上収益が含まれなくなったことから、前期比420億円(8.1%)減収の4,769億円となりました。当期における主な進捗は次のとおりです。・2024年6月、抗悪性腫瘍剤エザルミアの再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)の承認取得及びプロモーションの開始・2024年7月、不眠症治療剤ベルソムラのMSD株式会社から当社への販売移管の決定・2024年9月、COVID-19 mRNAワクチン ダイチロナ筋注(オミクロン株JN.1対応)の発売・2024年10月、経鼻弱毒生インフルエンザワクチン フルミスト点鼻液の発売・2025年2月、抗凝固剤リクシアナの慢性血栓塞栓性肺高血圧症の承認取得及びプロモーションの開始・2025年3月、抗悪性腫瘍剤ダトロウェイの発売(適応:化学療法歴のあるホルモン受容体陽性かつHER2陰性の乳がん)b.第一三共ヘルスケアユニット第一三共ヘルスケアユニットの売上収益は、マイティア、ロキソニン等の伸長により、前期比107億円(14.1%)増収の867億円となりました。c.オンコロジービジネスユニットオンコロジービジネスユニットの売上収益には、第一三共Inc.(米国)及び第一三共ヨーロッパのがん製品売上収益が含まれております。当ユニットの売上収益は、欧米におけるエンハーツの伸長により、前期比1,292億円(38.6%)増収の4,638億円、現地通貨ベースでは、726百万米ドル(31.4%)増収の3,040百万米ドルとなりました。当期における主な進捗は次のとおりです。・2024年4月、エンハーツのHER2陽性の複数の固形がんを対象とした米国における承認取得及びプロモーションの開始・2025年1月、米国における抗悪性腫瘍剤ダトロウェイの発売(適応:内分泌療法及び化学療法歴のあるホルモン受容体陽性かつHER2陰性(IHC 0, IHC 1+ 又は IHC 2+/ISH-)の乳がん)・2025年1月、エンハーツの化学療法未治療のHER2低発現又はHER2超低発現の乳がんを対象とした米国における承認取得及びプロモーションの開始・2025年3月、エンハーツの化学療法未治療のHER2低発現又はHER2超低発現の乳がんを対象とした欧州における承認取得及びプロモーションの開始d.アメリカンリージェントユニットアメリカンリージェントユニットの売上収益は、ジェネリック注射剤等の増収により、前期比138億円(6.8%)増収の2,172億円、現地通貨ベースでは、17百万米ドル(1.2%)増収の1,424百万米ドルとなりました。e.EUスペシャルティビジネスユニットEUスペシャルティビジネスユニットの売上収益には、がん製品を除く第一三共ヨーロッパの製品売上収益が含まれております。当ユニットの売上収益は、リクシアナ、Nilemdo/Nustendiの伸長により、前期比482億円(25.5%)増収の2,374億円、現地通貨ベースでは243百万ユーロ(20.2%)増収の1,450百万ユーロとなりました。当期における主な進捗は次のとおりです。・2024年5月、Nilemdo/Nustendiの心血管疾患の抑制の承認取得及びプロモーションの開始f.ASCAビジネスユニット
※1ASCAビジネスユニットの売上収益には、海外ライセンシーへの売上収益等が含まれております。当ユニットの売上収益は、ブラジルにおけるエンハーツの伸長等により、前期比272億円(14.8%)増収の2,112億円となりました。
※1 Asia, South & Central Americaの略当期における主な進捗は次のとおりです。・2024年8月、エンハーツのHER2陽性胃がんを対象とした中国における承認取得及びプロモーションの開始・2024年10月、エンハーツのHER2遺伝子変異を有する非小細胞肺がんを対象とした中国における承認取得及びプロモーションの開始
② 研究開発の状況※1当社グループは、5つのDXd ADCの製品価値最大化を目指してリソースを集中投入す
※2るとともに、持続的成長の実現に向けてSOC を変革する製品群(Next Wave)の創薬を目指す「5DXd ADCs and Next Wave」戦略のもと、グローバル臨床開発の加速化にも注力して研究開発に取り組んでおります。中長期的には、がんに加え、当社のサイエンス&テクノロジーの優位性を活かして
※3様々な疾患に対する治療薬創製を目指し、新規モダリティ の技術研究等を通じた創薬力の強化に取り組んでおります。
※1 ADCはAntibody Drug Conjugateの略、抗体薬物複合体。抗体医薬と薬物(低分子医薬)を適切なリンカーを介して結合させた医薬品で、がん細胞に発現している標的因子に結合する抗体医薬を介して薬物をがん細胞へ直接届けることで、薬物の全身曝露を抑えつつ、がん細胞への攻撃力を高めた薬剤。DXd ADCは当社独自の薬物とリンカーを抗体に結合させたもの
※2 Standard of Careの略。現在の医学では最善とされ、広く用いられている治療法※3 モダリティとは低分子薬、抗体医薬、ADC、核酸医薬、遺伝子治療等の治療手段のこと【5DXd ADCs】当期における5DXd ADCsの臨床開発の状況は次のとおりです。なお、各臨床試験の状況については、決算補足資料に掲載しています。トラスツズマブ デルクステカン及びダトポタマブ デルクステカンは、アストラゼネカと共同開発しております。また、パトリツマブ デルクステカン、イフィナタマブデルクステカン(DS-7300)、DS-6000については、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ,USA(以下「米国メルク」)と共同開発しております。a.トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd/DS-8201:抗HER2 ADC、製品名:エンハーツ)当期における主な進捗は次のとおりです。・2024年4月、HER2陽性(IHC3+)固形がん2次治療以降を対象とした米国における承認の取得・2024年4月、ホルモン受容体陽性かつHER2低発現の化学療法未治療の乳がんを対象としたフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Breast06)の結果概要の発表・2024年6月、米国臨床腫瘍学会(ASCO)におけるDESTINY-Breast06試験の主要解析データの発表・2024年6月、ASCOにおけるHER2陽性乳がんを対象とした単剤療法及び併用療法を評価するフェーズ1b/2試験(試験名:DESTINY-Breast07)のうち、1次治療における単剤療法及びペルツズマブとの併用コホートの最新データの発表・2024年8月、HER2陽性の胃又は胃食道接合部腺がんの3次治療以降を対象とした中国における承認の取得・2024年8月、化学療法未治療のホルモン受容体陽性かつHER2低発現又はHER2超低発現の乳がんを対象とした欧州における承認申請の受理及び米国食品医薬品
※4局(FDA)からの画期的治療薬指定の獲得・2024年9月、世界肺がん学会(WCLC)におけるHER2陽性の非扁平上皮非小細胞肺がんを対象としたフェーズ1b試験(試験名:DESTINY-Lung03)のうち、2次治療以降を対象とした単剤療法コホートの初のデータ発表・2024年9月、ESMOにおける脳転移を伴う又は伴わないHER2陽性乳がんを対象としたフェーズ3b/4試験(試験名:DESTINY-Breast12)のデータ発表・2024年10月、化学療法未治療のHER2低発現又はHER2超低発現の乳がんを対象と
※5した米国における承認申請の受理及び優先審査の指定獲得並びに日本における承認申請の受理・2024年10月、全身治療歴のあるHER2遺伝子変異を有する非小細胞肺がんを対象とした中国における承認の取得・2025年1月、化学療法未治療のホルモン受容体陽性かつ、HER2低発現又はHER2超低発現の乳がんを対象とした米国における承認の取得・2025年2月、化学療法未治療のホルモン受容体陽性かつ、HER2低発現又はHER2超低発現の乳がんを対象とした欧州医薬品庁(EMA)の欧州医薬品委員会(CHMP)による承認の勧告・2025年3月、HER2陽性胃がんの2次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Gastric04)の中間解析における主要評価項目の達成・2025年3月、HER2陽性胃がんの1次治療を対象としたフルオロピリミジン及びペムブロリズマブとの3剤併用療法のフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Gastric05)の開始・2025年3月、化学療法未治療のホルモン受容体陽性かつ、HER2低発現又はHER2超低発現の乳がんを対象とした欧州における承認の取得
※4 重篤な疾患を対象に、既存の治療薬よりも高い治療効果を示す可能性のある薬剤の開発と審査を促進し、患者により早く新薬を届けるために定められた制度
※5 米国において、治療上重要な進歩をもたらす薬剤や、現在適切な治療法がない疾患への治療法を提供する薬剤に対して指定され、通常審査期間(10ヶ月目標)に比べ審査期間の短縮(6ヶ月目標)が見込まれるb.ダトポタマブ デルクステカン(Dato-DXd/DS-1062:抗TROP2 ADC、製品名:ダトロウェイ)当期における主な進捗は次のとおりです。・2024年4月、ホルモン受容体陽性かつHER2低発現又は陰性の乳がんの2次治療以降を対象とした米国における承認申請の受理・2024年5月、非小細胞肺がんの2次治療以降を対象としたフェーズ3試験(試験名:TROPION-Lung01)における全生存期間(OS)に関する主要解析結果概要の発表・2024年5月、 非扁平上皮非小細胞肺 がんの1次治療を対象としたRilvegostomig(AZD2936)との併用療法のフェーズ3試験(試験名:TROPION-Lung10)の開始・2024年5月、EGFR変異を有する非小細胞肺がんの1次治療を対象としたオシメルチニブとの併用療法のフェーズ3試験(試験名:TROPION-Lung14)の開始・2024年6月、ASCOにおける非小細胞肺がんを対象とした免疫チェックポイント阻害剤との併用療法のフェーズ1b試験(試験名:TROPION-Lung02)のうち、1次治療を対象としたサブグループ解析の最新データの発表・2024年9月、WCLCにおける非小細胞肺がんの2次治療以降を対象としたフェーズ3試験(試験名:TROPION-Lung01)のOSの最終解析結果、及び同試験におけ
※6るTROP2-QCSバイオマーカーに基づく無増悪生存期間(PFS)解析データの発表・2024年9月、WCLCにおける非小細胞肺がんの術前・術後薬物療法を対象としたフェーズ2試験(試験名:NeoCOAST-2)のデータ発表・2024年9月、欧州臨床腫瘍学会(ESMO)における複数の固形がんを対象としたフェーズ2試験(試験名:TROPION-PanTumor03)のうち、子宮内膜がん及び卵巣がんに関する初のデータ発表・2024年9月、ホルモン受容体陽性かつHER2低発現又は陰性の乳がんの2次治療以降を対象としたフェーズ3試験(試験名:TROPION-Breast01)におけるOSの最終解析結果概要の発表・2024年10月、オシメルチニブによる前治療歴のあるEGFR変異を有する非扁平上皮非小細胞肺がんを対象として単剤療法及びオシメルチニブとの併用療法を評価するフェーズ3試験(試験名:TROPION-Lung15)の開始・2024年11月、米国におけるEGFR変異を有する、前治療歴(EGFR標的療法を含む)のある非小細胞肺がんを対象とした承認申請、及び非扁平上皮非小細胞肺がんに係る2次/3次治療を対象とした承認申請の自主的な取り下げ・2024年12月、欧州臨床腫瘍学会アジア大会(ESMO Asia)におけるEGFR変異を有する非小細胞肺がんを対象とした臨床試験プール解析結果の発表・2024年12月、EGFRチロシンキナーゼ阻害剤とプラチナ製剤ベースの化学療法との併用療法による治療中又は治療後に病勢進行したEGFR変異を有する非小細胞肺がんを対象としたFDAからの画期的治療薬指定の獲得・2024年12月、EMAにおける非扁平上皮非小細胞肺がんに係る2次/3次治療を対象とした承認申請の自主的な取り下げ・2024年12月、化学療法歴のあるホルモン受容体陽性かつHER2陰性の乳がんを対象とした日本における承認の取得・2025年1月、EGFR変異を有する前治療歴(EGFR標的療法を含む)のある非小細胞肺がんを対象とした米国における承認申請の受理・2025年1月、内分泌療法及び化学療法歴のあるホルモン受容体陽性かつHER2陰性(IHC 0, IHC 1+ 又は IHC 2+/ISH-)の乳がんを対象とした米国における承認の取得・2025年1月、早期非小細胞肺がんを対象とした術後補助療法におけるrilvegostomigとの併用療法のフェーズ3試験(試験名:TROPION-Lung12)の開始・2025年1月、ホルモン受容体陽性かつHER2陰性(IHC 0, IHC 1+ 又は IHC2+/ISH-)の乳がんの2次/3次治療を対象としたEMAのCHMPによる承認の勧告
※6 患者の組織サンプルのデジタル画像を解析し、画像内の全てのがん細胞の表面及び内部に発現するTROP2のような標的タンパク質を正確に定量化するアストラゼネカが開発した新しい計算病理学的プラットフォームc.パトリツマブ デルクステカン(HER3-DXd/U3-1402:抗HER3 ADC)当期における主な進捗は次のとおりです。・2024年6月、EGFR変異を有する非小細胞肺がんの3次治療を対象としたフェーズ2試験(試験名:HERTHENA-Lung01)に基づく米国における承認申請について、米国食品医薬品局(FDA)からの審査完了報告通知の受領・2024年9月、EGFR変異を有する非小細胞肺がんの2次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:HERTHENA-Lung02)における主要評価項目の達成d.イフィナタマブ デルクステカン(I-DXd/DS-7300:抗B7-H3 ADC)当期における主な進捗は次のとおりです。・2024年5月、固形がんの2次治療以降を対象としたフェーズ2試験(試験名:IDeate-PanTumor02)の開始・2024年8月、進展型小細胞肺がんの2次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:IDeate-Lung02)の開始・2024年9月、WCLCにおける進展型小細胞肺がんの2次治療以降を対象としたフェーズ2試験(試験名:IDeate-Lung01)の中間解析データの発表
※7・2024年12月、小細胞肺がんを対象とした厚生労働省からの希少疾病用医薬品の指定獲得
※7 日本国内における患者数が5万人未満であり、医療上特にその必要性が高いもの等の条件に合致するものとして、開発の支援・促進を目的として指定される制度e.DS-6000(抗CDH6 ADC)当期における主な進捗は次のとおりです。・2024年4月、プラチナ抵抗性卵巣がんを対象としたフェーズ2/3試験(試験名:REJOICE-Ovarian01)の開始
※8・2025年2月、卵巣がんを対象としたEMAからの希少疾病用医薬品の指定獲得・2025年3月、白金系抗悪性腫瘍剤抵抗性の卵巣がんを対象とした厚生労働省からの希少疾病用医薬品の指定獲得
※8 生命を脅かす又は慢性衰弱的な疾病の治療、予防又は診断を目的とし、EU内での対象患者数1万人当たり5人以下の条件等に合致するものとして、助成金交付等の優遇措置を受けることができる制度【Next Wave】当期におけるNext Waveの主な進捗は次のとおりです。なお、各臨床試験の状況については、決算補足資料に掲載しています。・2024年4月、DS-5670(COVID-19 mRNAワクチン、日本製品名:ダイチロナ)の5歳から11歳を対象とした日本における承認申請の受理・2024年6月、DS-5670の12歳以上を対象とした2024年度の厚生労働省選定株対応ワクチンとして日本における一部変更承認申請の受理・2024年6月、開発中の2つのmRNAワクチン(パンデミック時のインフルエンザmRNAワクチン、季節性インフルエンザと新型コロナの混合mRNAワクチン)について、厚生労働省の「ワクチン大規模臨床試験等事業」への採択・2024年6月、バレメトスタット(DS-3201:EZH1/2阻害剤、日本製品名:エザルミア)の再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)を対象とした日本における承認の取得・2024年6月、ミロガバリン(DS-5565:α2δリガンド、製品名:タリージェ)の糖尿病性末梢神経障害性疼痛を対象とした中国における承認の取得・2024年8月、米国メルクが開発中のMK-6070(DS3280:DLL3を標的とした三重特異性のT細胞エンゲージャー)を同社とのDXd ADC3製品の戦略的提携契約に追加し、同社との共同開発を開始・2024年9月、ESMOにおけるDS-9606(二つ目の当社独自のADC技術プラットフォームから創製されたピロロベンゾジアゼピン(PBD)をペイロードとする抗CLDN6 ADC)の進行性固形がんを対象としたフェーズ1試験の用量漸増パートにおける初のデータ発表・2024年12月、キザルチニブ(AC220:FLT3阻害剤、製品名:ヴァンフリタ)のFLT3-ITD変異陰性の急性骨髄性白血病における1次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:QuANTUM-Wild)の開始・2025年1月、キザルチニブのFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病における1次治療を対象とした中国における承認申請の受理・2025年2月、エドキサバン(FXa阻害剤、日本製品名:リクシアナ)の慢性血栓塞栓性肺高血圧症における血栓・塞栓形成の抑制を対象とした日本における承認の取得・2025年3月、DS-5670の5歳から11歳を対象とした日本における承認の取得
(2)当期の財政状態の概況① 資産、負債及び資本の状況・当期末における資産合計は3兆4,561億円となりました。営業債権及びその他の債権、有形固定資産、並びに棚卸資産が増加した一方で、その他の金融資産(流動)の減少等により、前期末より50億円の減少となりました。・負債合計は1兆8,327億円となりました。その他の非流動負債等が減少した一方で、契約負債、営業債務及びその他の債務の増加等により、前期末より602億円の増加となりました。・資本合計は1兆6,234億円となりました。当期利益の計上による増加があった一方で、配当金の支払及び自己株式の取得(5,117万株、2,461億円)による減少等により、前期末より652億円の減少となりました。・親会社所有者帰属持分比率は47.0%となり、前期末より1.8%減少しております。
② キャッシュ・フローの状況当期末における現金及び現金同等物は、73億円減少の6,398億円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)・営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益3,556億円、減価償却費及び償却費686億円等の非資金項目の他、パトリツマブ デルクステカン(HER3-DXd/U3-1402)の戦略的提携の契約時一時金の収入等により、538億円の収入(前期は5,993億円の収入)となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)・投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資や無形資産の取得による支出があった一方で、投資の売却・償還や定期預金の払戻による収入等により、3,342億円の収入(前期は2,826億円の支出)となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)・財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払、並びに自己株式の取得等により、3,778億円の支出(前期は1,236億円の支出)となりました。(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは、下記のとおりです。2024年3月期 2025年3月期親会社所有者帰属持分比率(%) 48.8 47.0時価ベースの親会社所有者帰属持分比率(%) 264.7 189.6キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) 0.22 0.95インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) 378.41 85.01親会社所有者帰属持分比率 :親会社所有者帰属持分/資産合計時価ベースの親会社所有者帰属持分比率:株式時価総額/資産合計キャッシュ・フロー対有利子負債比率 :有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ :キャッシュ・フロー/利払い(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。(注2)株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。(注3)キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の「営業活動によるキャッシュ・フロー」から「利息の支払額」及び「法人所得税の支払額」を控除した数値を利用しております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の「利息の支払額」を利用しております。(注4)有利子負債は、連結財政状態計算書に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
(3)今後の見通し2026年3月期の連結業績予想(2025年4月1日~2026年3月31日)(単位:百万円。百万円未満切捨て)2025年3月期 2026年3月期 増減額 増減率(%)売 上 収 益 1,886,256 2,000,000 113,743 6.0
※312,835 350,000 37,164 11.9コ ア 営 業 利 益営 業 利 益 331,925 350,000 18,074 5.4税 引 前 利 益 355,631 370,000 14,368 4.0当 期 利 益 295,756 300,000 4,243 1.4親 会社の所有者に帰属する295,756 300,000 4,243 1.4当 期 利 益
※ 当社グループは、経常的な収益性を示す指標として、営業利益から一過性の損益を除外したコア営業利益を開示しています。一過性の損益には、固定資産売却損益、事業再編に伴う損益(開発品や上市製品の売却損益を除く)、有形固定資産・無形資産・のれんに係る減損損失、損害賠償や和解等に伴う損益の他、非経常的かつ多額の損益が含まれます。営業利益からコア営業利益への調整表は、決算補足資料をご覧ください。・売上収益については、エンハーツの伸長及びアストラゼネカ・米国メルクとの戦略的提携契約に係るマイルストン収入の増加等により、前期比6.0%増収の2兆円を見込んでおります。・コア営業利益及び営業利益については、エンハーツの売上拡大に伴うアストラゼネカへのプロフィット・シェアの支払い増加、がん事業への継続的な資源投入等により、経費の増加が見込まれる一方、増収に伴う売上総利益の増加が見込まれるため、それぞれ前期比11.9%、5.4%増益の3,500億円を見込んでおります。・税引前利益については、受取利息等の金融収益等を織り込み、前期比4.0%増益の3,700億円を見込んでおります。・当期利益及び親会社の所有者に帰属する当期利益については、前期比1.4%増益の3,000億円を見込んでおります。・為替レートは1米ドル140円、1ユーロ160円を前提としております。
(4)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当・当社は、持続的な企業価値の向上を図るため、成長戦略の展開に不可欠な投資の実行と株主の皆様への利益還元を総合的に勘案し、利益配分を決定することを経営の基本方針としております。・第5期中期経営計画期間(2021年度-2025年度)においては、利益成長に応じた増配と機動的な自己株式取得により、株主還元の更なる充実を図り、株主価値を最大化することを目指しております。<利益成長に応じた増配>・当期においては、エンハーツ等の更なる売上拡大により、業績が好調に推移していること等から、2024年度の1株当たり年間配当予想を2023年度実績に比べ、10円増配の60円(中間配当:30円、期末配当予想:30円)とすることを2025年4月25日開催の取締役会において決定しました。・次期においては、エンハーツ等の更なる売上収益拡大により、引き続き利益成長が見込まれること等から、2025年度の1株当たり年間配当予想を2024年度配当予想に比べ、18円増配の78円(中間配当予想:39円、期末配当予想:39円)とすることを同日開催の取締役会において決定しました。<機動的な自己株式取得>・株主還元の更なる充実と資本効率の向上を図るため、2024年4月26日から2025年1月9日までに、3,871万株の自己株式を2,000億円で取得し、取得した全株式を2025年1月31日に消却しました。・さらに、当社の将来における収益性が株価に十分に織り込まれていないと考える状況に対して機動的な対応を図るべく、2025年3月3日から2025年4月8日までに、1,397万株の自己株式を500億円で取得しました。また、取得した全株式を2025年5月30日に消却することを2025年4月25日開催の取締役会において決定しました。引き続き、株価水準等を総合的に勘案した機動的な自己株式取得を可能とするため、2025年5月1日から2026年3月24日にかけて、取得株式数8,000万株、取得価額2,000億円を上限とした自己株式の取得枠を設定することを同日開催の取締役会において決定しました。
(5)対処すべき課題①第一三共の価値創造プロセスとESG経営・当社 グループでは 、ESG経営を「ESGの要素を 経営戦略 に反映 させることで 、財務的価値と非財務的価値 の双方を高める、 長期目線 に立った経営」と定義し、実践しています。・社会 からの 多様な要請に応 えるため、社内外 の様々な 経営資源を価値創造プロセスに投入し、「 サイエンス&テクノロジー 」を 競争優位 の最大の源泉 として 、各ステークホルダーや 社会への価値を提供 しています 。この 価値創造プロセスを循環させることで 、企業と社会の 持続的成長 を両立 させることができると考えています。・中長期的な企業価値 へ影響を及ぼす 重要度 と、様々 なステークホルダーを 含む社会からの 期待の両面から、8つの 重要課題をマテリアリティとして 特定し、事業に関わるマテリアリティと事業基盤に関わるマテリアリティに整理しています。第一三共の価値創造プロセス
②2030年ビジョン・ESG経営のもと、新たに「 サステナブルな 社会の発展に貢献する先進的グローバルヘルスケアカンパニー」となることを2030年ビジョンとして掲げました。・パーパス(存在意義)である「世界中 の人々の健康で豊かな生活に貢献する」の実現 に向 けて、当社グループに期待される社会課題の解決(革新的医薬品 の創出、SDGsへの取組み等)を目指し、 われわれの強みである“サイエンス&テクノロジー”に基づき、イノベーティブなソリューション提供に挑戦し続けます。
③第5期中期経営計画(2021年度-2025年度)・ESG経営を実践しつつ、2025年度目標「がんに強みを持つ先進的グローバル創薬企業」を達成し、2030年 ビジョン 実現に向けた成長 ステージに移行することを目指した計画として、第5期中期経営計画を策定 し、4 つの戦略 の柱を 設定しました。【4つの戦略の柱】a.3ADC最大化の実現・第5期中期経営計画においては、エンハーツ、Dato-DXd、HER3-DXd の3ADCの最大化の実現が最重要課題となります。・エンハーツについては、アストラゼネカとの戦略的提携 を通じた 市場浸透 と新適応の取得を加速 していきます 。また、HER2を標的 とする競合品 に対する優位性を確立 するとともに 、乳がん治療 におけるHER2低発現コンセプトの 定着を目指します。・Dato-DXdについては、アストラゼネカとの戦略的提携 を通じて、より早 いタイミングでの承認取得とその 後の 適応追加 を目指 します 。また、 効果的な上市計画を策定・実行するとともに、TROP2を標的とする競合品に対する優位性を確立していきます。・HER3-DXdについては、自社開発による 最速での上市を目指 します 。また、効果的な 上市計画 を策定・実行した上で、がん治療 ターゲットとしての HER3を確立していきます。・以上の取組みに加え、注意すべき副作用の一つである間質性肺疾患(ILD)のモニタリングとリスク 分析を通じた 適正使用 を促進 するとともに 、製品 ポテンシャルに合わせて効率的かつ段階的 に要員と供給 キャパシティを拡大していきます。<2021年度-2024年度の主な進捗>・エンハーツについては 、着実な 市場浸透、上市国 ・地域の拡大とHER2 陽性乳がんの2次治療、化学療法既治療 のHER2 低発現乳 がん等の 新適応 の取得 により、当初計画 を上回 るペースで売上収益 が拡大 しました 。加えて、 化学療法未治療のホルモン受容体陽性 かつHER2 低発現 又はHER2 超低発現乳がんの 適応を取得する 等、更なる 新適応 の取得や適応がん種の拡大に向けた 臨床試験 も進捗 しました。・Dato-DXd(製品名:ダトロウェイ)については、内分泌療法及び化学療法歴のあるホルモン受容体陽性 かつHER2 陰性乳がんの 適応を取得し、上市 しました。加えて、 前治療歴 (EGFR 標的療法 を含む) のある非小細胞肺 がんの 承認申 請が受理される等、新適応の取得に向けた開発が進展しました。・HER3-DXdについては、 I-DXd(抗B7-H3 ADC)及びDS-6000(抗CDH6 ADC) とともに、良好な 臨床試験データが 蓄積し、 製品価値極大化 を計画 するステージに移行しました 。加えて、ADCの 開発競争が一層激化していることを 受け、DXd ADCフランチャイズ極大化のためのキャパシティ、リソース、ケイパビリティ増強の必要性 が高 まってきたことから 、より早く、より多くの患者 さんにお 届けするために、当該3製品について米国メルクとの戦略的提携契約 を締結し、同社と共同開発・販促することを決定しました 。さ らに、米国メルクが開発中のMK-6070( DS3280:DLL3を標的 とした三重特異性 のT細胞 エンゲ-ジャー )を上述の戦略的提携に追加し、同社との共同開発を開始しました。・今後も、 効果的な開発投資により、製品価値最大化 の実現に向けた取組みを着実に進めてまいります。b.既存事業・製品の利益成長・持続的 な成長に向けた投資を継続 していくために 、がん事業 のみならず 、既存事業・製品における利益成長も重要な課題です。・リクシアナについては、収益性 の高い、安定した利益を生み出す製品 であることから、当該製品 より得た収益を、3ADC及び3ADCに次ぐ成長 ドライバーへの投資の源泉とすべく、売上収益の更なる拡大に取り組みます。・タリージェ、Nilemdo 等の新製品については、適応追加等を通じた、早期拡大を目指します。リクシアナに 加え、 これら新製品の早期拡大により 、がん以外の新薬事業においても持続的な成長を目指します。・各国・ 各地域においては 、新薬を軸 とした収益構造へのトランスフォーメーションを強化することで、持続的な利益成長 を支える 事業構造 へと転換を図っていきます。・アメリカン・リージェントについては、インジェクタファー、ジェネリック注射剤を中心 とした利益成長 を目指 します。第一三共ヘルスケア株式会社については、店舗販売や通販事業を中心とした利益成長を目指します。<2021年度-2024年度の主な進捗>・リクシアナ は、 用法及 び用量の追加等 により製品価値 が向上、順調に 売上収益が拡大しました 。更に、 各国・各地域においてタリージェ、ヴェノファー、Nilemdo/Nustendi 等も着実に成長を遂 げました 。加えて、 エムガルティ 、フルミスト 等の 新製品 の上市や、各国・ 各地域における独占販売期間満了後 の製品譲渡及 び日本 のジェネリック医薬品事業 を取り扱う 第一三共エスファ株式会社の株式譲渡等 が進展し、新薬を軸 とした事業構造へのトランスフォ-メーションが進 みました 。今後も、 収益性 の高い製品の売上を拡大 することで、持続的な利益成長を支える事業構造へと転換を図っていきます。c.更なる成長の柱の見極めと構築・持続的成長 を図 るため 、3ADCに次ぐ成長 ドライバーを見極めるとともに 、マルチモダリティ研究戦略によりポストDXd ADCモダリティを選定することも重要な課題です。・3ADCに次ぐ成長 ドライバーについて 、DXd ADCファミリー、第二世代・新コンセプトADC、改変型抗体等の領域から見極めていきます。・様々なモダリティ技術の中から、持続的成長 のためのポスト DXd ADCモダリティを選定 していきます 。LNP-mRNA については 、新型 コロナウイルス感染症以外でのワクチンにも活用して、ワクチン事業の成長につなげていきます。<2021年度-2024年度の主な進捗>・I-DXd、DS-6000については 、良好な 臨床試験データが 蓄積し、製品 ポテンシャルが一層高まったことから 、3ADCに次ぐ成長 ドライバーと 位置づけ、将来の更なる成長に向けて、 エンハーツ、Dato-DXd、HER3-DXdとともに、両製品 の開発を加速 しています。I-DXdについては小細胞肺 がん、 DS-6000については 卵巣がんを対象 とした臨床試験 が進展 するとともに、両製品について多様ながん 腫における探索的試験を開始しました。・当社の 6番目 のDXd ADCである DS-3939( 抗TA-MUC1 ADC)に ついては 、固形がんを対象とした臨床試験を実施しています。
※1・mPBD ADC であるDS-9606( 抗CLDN6 ADC )について 、固形がんを対象 とした臨床試験における 良好な初期 データを獲得するとともに 、COVID-19に対するmRNAワクチンの承認を取得し、供給する等、ポストDXd ADCモダリティ選定も進展しました。・今後も、当社独自のADC技術等を用いた更なる成長の柱の見極めと構築を進めていきます。
※1 modified pyrrolobenzodiazepined.ステークホルダーとの価値共創・長期視点でESG経営を進めていく上で、患者さん、株主、社会・環境、従業員といったステークホルダーとの価値共創も重要な課題です。・3ADC による様々ながん 種への展開や、 希少疾患 の比重が高まる中、 医薬品開発のみならずバリューチェーン 全体で、患者さんを中心 としたマインド (PatientCentric Mindset)による取組みを強化し、患者さんへの貢献を果 たしていきます。・持続的な企業価値 の向上を図 るため、バランスのとれた成長投資と株主還元を実現していきます。・脱炭素社会、サーキュラーエコノミー、自然共生社会といった 、社会・ 環境課題に対し、 研究開発 から営業に至 るバリューチェーン 全体で、 環境負荷 の低減に向けた様々な取組みにチャレンジし、社会・環境へ貢献していきます。・平時 における自社生産拠点からの季節性インフルエンザワクチン 等の 安定供給に加え、COVID-19及び将来の新興・ 再興感染症ワクチンにも応用可能 な技術の確立、将来 のパンデミック時のワクチン供給体制 の整備を通じて、社会へ貢献していきます。・グループ共通の核となる行動様式(Core Behavior)を定め、グループ全体で実践していくことで 、独自の 企業文化 「One DS Culture」の醸成を図り、 グローバル組織と人材における強みを更に強化していきます。<2021年度-2024年度の主な進捗>・COVID-19に対 するmRNAワクチンであるダイチロナ筋注(1価:オミクロン株XBB.1.5 )の 日本における供給等、パンデミックリスクへの対応が進捗しました。また、事業活動で消費する電力を100%再生可能 エネルギーにすることを目
※2指す国際的イニシアチブである「RE100」に加盟するとともに、日本の自社拠点における使用電力の再生可能エネルギー 化等、 環境課題 に対する取組みが進展しました。・One DS Cultureの醸成に向けて、 経営層と全従業員によるワークショップ 等を通じた当社グループ共通の核となる行動様式であるCore Behaviorへの理解を深め、体現する取組みを促進しております。・引き続き、 ステークホルダーとの価値創造プロセスの 強化に向けた 諸施策 を実践していきます。
※2 国際環境NGOであるThe Climate Groupと企業に気候変動対策に関して情報開示を促しているCDPによって運営される、企業の再生可能エネルギー100%を推進する国際的イニシアチブ【戦略の実行を支える基盤】・4つの戦略の柱の実行を支える基盤を強化 するため 、DX推進 によるデータ駆動型経営 を実現 するとともに 、先進 デジタル技術による 変革を進 めていきます。加えて、新 たなグローバルマネジメント体制により 迅速な 意思決定 を実現していきます。<2021年度-2024年度の主な進捗>・社内外のエンハーツ の統合 データ 分析が可能な 分析基盤をグローバルで運用開始しました。・オンコロジービジネスユニットを 新設し、がん領域 における治療体系や市場環境の 急速な変化 に対し、 ビジネスとサイエンスの両面から迅速に対応しました。・今後も、業容の変化と拡大 にあわせてデータ駆動型経営 を加速 するとともに、グローバルマネジメント体制を強化していきます。【株主還元方針】・利益成長 に応じた増配や 機動的な自己株式取得 を実施 することで、株主還元の更なる充実を図っていきます。
※3・KPIとして、 株主資本 を基準とする 株主資本配当率 (DOE)を採用し、安定的な株主還元を行う方針とし、2025年度のDOEは株主資本コストを上回る8%以上を目標に掲げ、株主価値の最大化を目指します。
※3 株主資本配当率=配当総額÷株主資本(親会社の所有者に帰属する持分)<2021年度-2024年度の主な進捗>・エンハーツ の成長 による利益成長 や米国 メルクとの戦略的提携の契約時一時金の受領等 を受けて、2022年度から2024年度 にかけて、3年連続 の増配を決定しました。【1株当たり年間配当金の推移】2021年度:27円、2022年度:30円、2023年度:50円、2024年度(予想):60円・株主還元 の更なる充実と 資本効率の向上等 を図 るため 、2024年度に2回 にわたる自己株式取得を決定・実施しました。【取得自己株式】2024年4月~2025年1月 取得株数:約3,871万株、取得総額:約2,000億円2025年3月~2025年4月 取得株数:約1,397万株、取得総額: 約500億円・引き続き、 利益成長 に応じた増配や 機動的な自己株式取得により、株主還元の更なる充実を図っていきます。
(6)戦略目標や今後の見通し等に関する注意事項・本資料において開示する戦略目標や今後の見通し等の情報は、開示時点で当社が入手している情報に基づく一定の前提、仮定及び将来の予測等を基礎に当社が判断したものです。これらには様々なリスク及び不確実性が内在しており、実際の結果とは大きく乖離する可能性があります。・これらのリスク及び不確実性には、「5DXd ADC製品(エンハーツ、ダトロウェイ、HER3-DXd、I-DXd、DS-6000)の将来的な商用品/治験薬供給計画に対応できないリスク」、「5DXd ADC製品の臨床試験に係るリスク」、「知的財産等の紛争に係るリスク」等の様々なリスク及び不確実性が含まれています。
通期 2026年3月期
出典: 第一三共 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕、開示日 2026年5月11日(https://www2.jpx.co.jp/disc/45680/140120260511522113.pdf)
1.経営成績等の概況(1)当期の経営成績の概況① 業績全般の概況【連結業績(コアベース)】(単位:百万円。百万円未満切捨て)2025年3月期 2026年3月期 対前期増減236,789売 上 収 益 1,886,256 2,123,045
12.6%25,620
※415,722 441,343売 上 原 価
6.2%134,787
※724,815 859,603販 売 費及 び一 般管 理費
18.6%29,254
※432,882 462,136研 究 開 発 費
6.8%47,127
※312,835 359,962コ ア 営 業 利 益
15.1%△66
※22,167 22,100一 過 性 の 収 益△0.3%149,897
※3,077 152,974一 過 性 の 費 用-△102,835営 業 利 益 331,925 229,089△31.0%△92,198税 引 前 利 益 355,631 263,432△25.9%親 会社の所有者に帰属する △35,882295,756 259,874当 期 利 益 △12.1%20,100当 期 包 括 利 益 合 計 額 289,808 309,908
6.9%※ 当社グループは、経常的な収益性を示す指標として、営業利益から一過性の収益・費用を除外したコア営業利益を開示しています。一過性の収益・費用には、固定資産売却損益、事業再編に伴う損益(開発品や上市製品の売却損益を除く)、有形固定資産・無形資産・のれんに係る減損損失、損害賠償や和解等に伴う損益の他、非経常的かつ多額の損益が含まれます。本表では、売上原価、販売費及び一般管理費、研究開発費について、一過性の収益・費用を除く実績を示しています。営業利益からコア営業利益への調整表は、決算補足資料に記載しています。<主要通貨の日本円への換算レート(期中平均レート)>2025年3月期 2026年3月期1米ドル/円 152.57 150.781ユーロ/円 163.74 174.79a.売上収益・当期(2025年4月1日~2026年3月31日)の売上収益は、前期比2,368億円(12.6%)増収の2兆1,230億円となりました。・グローバル主力品エンハーツ(一般名:トラスツズマブ デルクステカン:T-DXd/DS-8201)等の伸長及びダトロウェイ(一般名:ダトポタマブ デルクステカン:Dato-DXd/DS-1062)の売上寄与に加えて、円安の進行による為替の増収影響により、増収となりました。・売上収益に係る為替の増収影響は218億円でした。b.コア営業利益・コア営業利益は、前期比471億円(15.1%)増益の3,600億円となりました。・売上原価は、売上収益の増加に伴い、256億円(6.2%)増加の4,413億円となりました。・販売費及び一般管理費は、アストラゼネカとのプロフィット・シェアの増加による費用増等により、1,348億円(18.6%)増加の8,596億円となりました。・研究開発費は、5DXd ADCs(トラスツズマブ デルクステカン、ダトポタマブ デルクステカン、パトリツマブ デルクステカン:HER3-DXd/U3-1402、イフィナタマブ デルクステカン:I-DXd/DS-7300、ラルドタツグ デルクステカン:R-DXd/DS-6000)及びDS-3939への研究開発投資の増加等により、前期比293億円(6.8%)増加の4,621億円となりました。・コア営業利益に係る為替の増益影響は147億円でした。c.営業利益・営業利益は、前期比1,028億円(31.0%)減益の2,291億円となりました。・当期に製造委託先への損失補償等を一過性の費用に計上したことにより、減益となりました。d.税引前利益・税引前利益は、前期比922億円(25.9%)減益の2,634億円となりました。・為替差損益の改善等により、金融収支が改善したため、営業利益に比べて減益額が縮小しました。e.親会社の所有者に帰属する当期利益・親会社の所有者に帰属する当期利益は、前期比359億円(12.1%)減益の2,599億円となりました。・法人税等の減少により、税引前利益に比べて減益額が縮小しました。f.当期包括利益合計額・当期包括利益合計額は、海外子会社の純資産に係る為替換算差額が増加したこと等により、前期比201億円(6.9%)増益の3,099億円となりました。【ユニット別売上収益状況】当期におけるユニット別売上収益は、次のとおりです。なお、製品別の売上収益については、決算補足資料に記載しています。a.ジャパンビジネスユニットジャパンビジネスユニットの売上収益には、イノベーティブ医薬品事業及びワクチン事業の製品の売上収益が含まれております。当ユニットの売上収益は、ダトロウェイ、タリージェ、リクシアナ、エンハーツ等の伸長により、前期比89億円(1.9%)増収の4,858億円となりました。当期における主な進捗は次のとおりです。・2025年8月、エンハーツの化学療法未治療のHER2低発現又はHER2超低発現の乳がんの承認取得及びプロモーションの開始・2026年3月、エンハーツのHER2陽性(HER2遺伝子増幅 又は IHC 3+)の進行・再発の固形がんの承認の取得及びプロモーションの開始・2026年3月、エンハーツのHER2陽性胃がんの2次治療への使用を可能とする添付文書の改訂及びプロモーションの開始b.第一三共ヘルスケアユニット第一三共ヘルスケアユニットの売上収益は、クリーンデンタル、ロキソニン等の伸長により、前期比41億円(4.7%)増収の907億円となりました。c.オンコロジービジネスユニットオンコロジービジネスユニットの売上収益には、第一三共Inc.(米国)及び第一三共ヨーロッパのがん製品売上収益が含まれております。当ユニットの売上収益は、欧米におけるエンハーツ等の伸長、及びダトロウェイの売上寄与により、前期比1,450億円(31.3%)増収の6,088億円、現地通貨ベースでは、998百万米ドル(32.8%)増収の4,038百万米ドルとなりました。当期における主な進捗は次のとおりです。・2025年6月、欧州におけるダトロウェイの発売(適応:内分泌療法及び化学療法歴のあるホルモン受容体陽性かつHER2陰性(IHC 0, IHC 1+ 又は IHC2+/ISH-)の乳がん)・2025年6月、米国におけるダトロウェイのEGFR遺伝子変異を有する非小細胞肺がんを対象とした承認取得及びプロモーションの開始・2025年12月、ペルツズマブとの併用療法についてHER2陽性乳がんの1次治療を対象とした米国における承認の取得及びプロモーションの開始d.アメリカンリージェントユニットアメリカンリージェントユニットの売上収益は、ヴェノファー、インジェクタファー等の減収により、前期比350億円(16.1%)減収の1,822億円、現地通貨ベースでは、215百万米ドル(15.1%)減収の1,208百万米ドルとなりました。e.EUスペシャルティビジネスユニットEUスペシャルティビジネスユニットの売上収益には、がん製品を除く第一三共ヨーロッパの製品売上収益が含まれております。当ユニットの売上収益は、Nilemdo/Nustendi等の伸長により、前期比391億円(16.5%)増収の2,766億円、現地通貨ベースでは132百万ユーロ(9.1%)増収の1,582百万ユーロとなりました。f.ASCAビジネスユニット
※1ASCAビジネスユニットの売上収益には、海外ライセンシーへの売上収益等が含まれております。当ユニットの売上収益は、中国、ブラジルにおけるエンハーツの伸長等により、前期比398億円(18.8%)増収の2,510億円となりました。
※1 Asia, South & Central Americaの略当期における主な進捗は次のとおりです。・2025年12月、中国におけるエンハーツの化学療法未治療のHER2低発現又はHER2超低発現の乳がんの承認取得及びプロモーションの開始・2026年1月、中国におけるエンハーツのHER2陽性胃がんの2次治療を対象とした承認の取得及びプロモーションの開始・2026年3月、中国におけるエンハーツのHER2陽性早期乳がんの術前療法を対象とした承認の取得及びプロモーションの開始
② 研究開発の状況※1当社グループは、5つのDXd ADCの製品価値最大化を目指してリソースを集中投入す
※2るとともに、持続的成長の実現に向けてSOC を変革する製品群(Next Wave)の創薬を目指す「5DXd ADCs and Next Wave」戦略のもと、グローバル臨床開発の加速化にも注力して研究開発に取り組んでおります。中長期的には、がんに加え、当社のサイエンス&テクノロジーの優位性を活かして
※3様々な疾患に対する治療薬創製を目指し、新規モダリティ の技術研究等を通じた創薬力の強化に取り組んでおります。
※1 ADCはAntibody Drug Conjugateの略、抗体薬物複合体。抗体医薬と薬物(低分子医薬)を適切なリンカーを介して結合させた医薬品で、がん細胞に発現している標的因子に結合する抗体医薬を介して薬物をがん細胞へ直接届けることで、薬物の全身曝露を抑えつつ、がん細胞への攻撃力を高めた薬剤。DXd ADCは当社独自の薬物とリンカーを抗体に結合させたもの
※2 Standard of Careの略。現在の医学では最善とされ、広く用いられている治療法※3 モダリティとは低分子薬、抗体医薬、ADC、核酸医薬、遺伝子治療等の治療手段のこと【5DXd ADCs】当期における5DXd ADCsの臨床開発の状況は次のとおりです。なお、各臨床試験の状況については、決算補足資料に掲載しています。トラスツズマブ デルクステカン及びダトポタマブ デルクステカンは、アストラゼネカと共同開発しております。また、パトリツマブ デルクステカン、イフィナタマブデルクステカン、ラルドタツグ デルクステカンについては、Merck & Co., Inc.,Rahway, NJ, USA(以下「米国メルク」)と共同開発しております。a.トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd/DS-8201:抗HER2 ADC、製品名:エンハーツ)当期における主な進捗は次のとおりです。・2025年4月、化学療法未治療のホルモン受容体陽性かつHER2低発現又はHER2超低発現の乳がんを対象とした欧州における承認の取得及び中国における承認申請の受理・2025年4月、HER2陽性胃がんの1次治療を対象としてフルオロピリミジン及びペムブロリズマブとの3剤併用療法を評価するフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Gastric05)の開始・2025年4月、HER2陽性乳がんの1次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Breast09)の中間解析における結果概要の発表・2025年4月、HER2陽性の進行・再発の複数の固形がんを対象とした日本における承認申請の受理・2025年5月、再発リスクの高いHER2陽性の早期乳がんにおける術前療法を対象としたフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Breast11)の主要な解析の結果概要の発表・2025年6月、米国臨床腫瘍学会(ASCO)におけるHER2陽性胃がん2次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Gastric04)の初のデータ発表・2025年6月、ASCOにおけるDESTINY-Breast09試験の初のデータ発表・2025年6月、HER2発現(IHC 3+ 又は 2+)の子宮内膜がんの1次治療を対象としてrilvegostomig又はペムブロリズマブとの併用療法を評価するフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Endometrial01)の開始・2025年7月、ペルツズマブとの併用療法についてHER2陽性乳がんの1次治療を
※4対象とした米国食品医薬品局(FDA)からの画期的治療薬指定 の獲得・2025年8月、ホルモン受容体陽性かつHER2低発現又はHER2超低発現の乳がんを対象とした日本における承認の取得・2025年9月、HER2陽性(IHC 3+)の進行・再発の複数の固形がんを対象とした欧州における承認申請の受理・2025年9月、ペルツズマブとの併用療法についてHER2陽性乳がんの1次治療を
※5対象とした米国における承認申請の受理及び優先審査の指定獲得・2025年9月、術前療法後に浸潤性残存病変を有する再発リスクの高いHER2陽性乳がんを対象とした、フェーズ3試験(試験名:DESTINY-Breast05)の結果概要の発表・2025年10月、再発リスクの高いHER2陽性早期乳がんの術前療法を対象とした米国における承認申請の受理・2025年10月、ペルツズマブとの併用療法についてHER2陽性乳がんの1次治療を対象とした日本における承認申請の受理・2025年10月、欧州臨床腫瘍学会(ESMO)におけるDESTINY-Breast05試験及びDESTINY-Breast11試験の最新データの発表
※6・2025年10月、HER2過剰発現かつ、アクショナブル遺伝子変異 がなく、PD-L1発現率が50%未満の非扁平上皮非小細胞肺がんの1次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Lung06)の開始・2025年12月、HER2発現(IHC 3+/2+/1+)の卵巣がんにおけるプラチナ製剤ベースの化学療法とベバシズマブの併用療法による治療後の1次維持療法を対象としたフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Ovarian01)の無作為化パートを開始・2025年12月、ペルツズマブとの併用療法についてHER2陽性乳がんの1次治療を対象とした米国における承認の取得・2025年12月、HER2発現(IHC 3+ 又は 2+)の子宮内膜がんの術後補助療法を対象としたフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Endometrial02)の開始・2025年12月、術前療法後に浸潤性残存病変を有する再発リスクの高いHER2陽性乳がんを対象とした本剤のFDAからの画期的治療薬指定の獲得・2025年12月、化学療法未治療のホルモン受容体陽性かつHER2低発現又はHER2超低発現の乳がんを対象とした中国における承認の取得・2026年1月、ペルツズマブとの併用療法についてHER2陽性乳がんの1次治療を対象とした欧州における承認申請の受理・2026年1月、HER2陽性胃がんの2次治療を対象とした中国における承認の取得・2026年2月、抗HER2療法による術前療法後に浸潤性残存病変を有するHER2陽性(IHC3+ 又は ISH+)の乳がんを対象とした欧州における承認申請の受理・2026年2月、HER2陽性乳がんにおける術後薬物療法を対象とした日本における承認申請の受理・2026年3月、抗HER2療法による術前療法後に浸潤性残存病変を有するHER2陽性(IHC 3+ 又は ISH+)の乳がんを対象とした米国における承認申請の受理及び優先審査の指定獲得・2026年3月、HER2陽性胃がんの2次治療への使用を可能とする日本における添付文書の改訂・2026年3月、HER2陽性(HER2遺伝子増幅 又は IHC 3+)の進行・再発の固形がんを対象とした日本における承認の取得・2026年3月、再発リスクの高いHER2陽性(IHC 3+ 又は ISH+)早期乳がんにおいて、本剤投与後にパクリタキセル、トラスツズマブ、ペルツズマブの併用療法(THP療法)を行う術前療法を対象とした中国における承認の取得
※4 重篤な疾患を対象に、既存の治療薬よりも高い治療効果を示す可能性のある薬剤の開発と審査を促進し、患者により早く新薬を届けるために定められた制度
※5 米国において、治療上重要な進歩をもたらす薬剤や、現在適切な治療法がない疾患への治療法を提供する薬剤に対して指定され、通常審査期間(10ヶ月目標)に比べ審査期間の短縮(6ヶ月目標)が見込まれる
※6 現時点において、がんに対する治療ターゲットとなりうる遺伝子変異b.ダトポタマブ デルクステカン(Dato-DXd/DS-1062:抗TROP2 ADC、製品名:ダトロウェイ)当期における主な進捗は次のとおりです。・2025年4月、内分泌療法及び1つ以上の化学療法を受けたホルモン受容体陽性かつHER2陰性(IHC 0, IHC 1+ 又は IHC 2+/ISH-)の乳がんを対象とした欧州における承認の取得・2025年6月、免疫チェックポイント阻害薬との併用療法について、アクショナブル遺伝子変異のない非小細胞肺がんの1次治療を対象とした2つのフェーズ1b試験(試験名:TROPION-Lung02、TROPION-Lung04)及び術前・術後薬物療法を対象としたフェーズ2試験(試験名:NeoCOAST-2)の最新データのASCOにおける発表・2025年6月、EGFR標的療法及びプラチナベースの化学療法の前治療歴のある、EGFR遺伝子変異を有する非小細胞肺がんを対象とした米国における承認の取得・2025年8月、内分泌療法及び1つ以上の化学療法を受けたホルモン受容体陽性かつHER2陰性(IHC 0, IHC 1+ 又は IHC 2+/ISH-)の乳がんを対象とした中国における承認の取得・2025年10月、免疫療法による治療の対象とならないトリプルネガティブ乳がんの1次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:TROPION-Breast02)の最終解析における結果概要の発表・2025年10月、ESMOにおけるTROPION-Breast02試験の最新データの発表・2025年10月、ESMOにおけるフェーズ2試験(試験名:TROPION-PanTumor03)の尿路上皮がん1次/2次治療を対象としたコホートについて最新データの発表・2025年10月、前治療歴のある転移性尿路上皮がんを対象としたフェーズ2/3試験(試験名:TROPION-Urothelial03)の開始・2025年12月、PD-1/PD-L1阻害剤による治療の対象とならないトリプルネガティブ乳がんの1次治療を対象とした欧州における承認申請の受理
※7・2026年1月、TROP2 NMR陽性の非扁平上皮非小細胞肺がんの2次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:TROPION-Lung17)の開始・2026年2月、PD-1/PD-L1阻害剤による治療の対象とならないトリプルネガティブ乳がんの1次治療を対象とした米国における承認申請の受理及び優先審査の指定獲得・2026年2月、ホルモン受容体陰性かつHER2陰性の乳がんの1次治療を対象とした日本における承認申請の受理
※7 患者の組織サンプルのデジタル画像を解析し、画像内の全てのがん細胞の表面及び内部に発現する標的タンパク質を正確に定量化する新しい計算病理学的プラットフォームを用い判定するTROP2バイオマーカーc.パトリツマブ デルクステカン(HER3-DXd/U3-1402:抗HER3 ADC)当期における主な進捗は次のとおりです。・2025年5月、米国におけるEGFR遺伝子変異を有する非小細胞肺がんに係る承認
※8申請の自主的な取り下げ・2025年6月、ASCOにおけるEGFR遺伝子変異を有する非小細胞肺がんの2次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:HERTHENA-Lung02)の初のデータ発表・2025年8月、ホルモン受容体陽性かつHER2陰性(IHC 0, IHC 1+ 又は IHC2+/ISH-)の手術不能又は転移性乳がんを対象としたフェーズ3試験(試験名:HERTHENA-Breast04)の開始
※8 フェーズ2試験(試験名:HERTHENA-Lung01)の結果に基づく承認申請d.イフィナタマブ デルクステカン(I-DXd/DS-7300:抗B7-H3 ADC)当期における主な進捗は次のとおりです。・2025年4月、進展型小細胞肺がんの2次治療以降を対象としたフェーズ2試験(試験名:IDeate-Lung01)の試験結果の入手・2025年5月、食道扁平上皮がんの2次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:IDeate-Esophageal01)の開始・2025年6月、化学療法歴のない転移性去勢抵抗性前立腺がんを対象としたフェーズ3試験(試験名:IDeate-Prostate01)の開始・2025年8月、プラチナ製剤ベースの化学療法中又は治療後に病勢進行した進展型小細胞肺がん治療を対象とした本剤のFDAからの画期的治療薬指定の獲得・2025年9月、世界肺がん学会(WCLC)における前治療歴のある進展型小細胞肺がんを対象としたフェーズ2試験(試験名:IDeate-Lung01)の最新データの発表e.ラルドタツグ デルクステカン(R-DXd/DS-6000:抗CDH6 ADC)当期における主な進捗は次のとおりです。・2025年9月、ベバシズマブによる治療歴のあるCDH6発現のプラチナ製剤抵抗性の上皮性卵巣がん、原発性腹膜がん及び卵管がん治療を対象とした本剤のFDAからの画期的治療薬指定の獲得・2025年10月、プラチナ製剤抵抗性卵巣がん等を対象としたフェーズ2/3試験(試験名:REJOICE-Ovarian01)におけるフェーズ2パートの結果について、ESMOでの初のデータ発表【Next Wave】当期におけるNext Waveの主な進捗は次のとおりです。なお、各臨床試験の状況については、決算補足資料に掲載しています。・2025年10月、前治療歴のある進行性固形がんを対象としたDS-3939(抗TA-MUC1DXd ADC)のフェーズ1/2試験における用量漸増パートについて、ESMOでの初のデータ発表・2025年10月、固形がんを対象としたDS5361(低分子NMD阻害剤)のフェーズ1試験の開始・2025年11月、進行性固形がんを対象としたDS3610(STINGアゴニストADC)のフェーズ1試験の開始・2025年11月、去勢抵抗性前立腺がん等の固形がんを対象としたDS9051(標的タンパク質分解誘導剤)のフェーズ1試験の開始・2026年2月、再発または難治性のB細胞性非ホジキンリンパ腫を対象としたDS3790(抗CD37 DXd ADC)のフェーズ1/2試験の開始
(2)当期の財政状態の概況① 資産、負債及び資本の状況・当期末における資産合計は4兆54億円となりました。現金及び現金同等物が減少した一方で、棚卸資産、繰延税金資産、並びに営業債権及びその他の債権の増加等により、前期末より5,493億円の増加となりました。・負債合計は2兆3,412億円となりました。その他の非流動負債が減少した一方で、社債及び借入金(非流動)、及び引当金(非流動)の増加等により、前期末より5,085億円の増加となりました。・資本合計は1兆6,642億円となりました。自己株式の取得(4,720万株、1,505億円)及び配当金の支払による減少等があった一方で、当期利益の計上による増加等により、前期末より408億円の増加となりました。・親会社所有者帰属持分比率は41.5%となり、前期末より5.4%減少しております。
② キャッシュ・フローの状況当期末における現金及び現金同等物は、1,509億円減少の4,890億円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)・営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益2,634億円、減価償却費及び償却費775億円等の非資金項目の他、ラルドタツグ デルクステカン(R-DXd/DS-6000)の戦略的提携の契約時一時金の収入等により、777億円の収入(前期は538億円の収入)となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)・投資活動によるキャッシュ・フローは、投資の売却や定期預金の払戻による収入があった一方で、定期預金の預入や設備投資による支出等により、1,482億円の支出(前期は3,342億円の収入)となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)・財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の発行による収入があった一方で、自己株式の取得、及び配当金の支払等により、979億円の支出(前期は3,778億円の支出)となりました。(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは、下記のとおりです。2025年3月期 2026年3月期親会社所有者帰属持分比率(%) 47.0 41.5時価ベースの親会社所有者帰属持分比率(%) 189.6 125.7キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) 0.95 1.68インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) 85.01 93.06親会社所有者帰属持分比率 :親会社所有者帰属持分/資産合計時価ベースの親会社所有者帰属持分比率:株式時価総額/資産合計キャッシュ・フロー対有利子負債比率 :有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ :キャッシュ・フロー/利払い(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。(注)2.株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。(注)3.キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の「営業活動によるキャッシュ・フロー」から「利息の支払額」及び「法人所得税の支払額」を控除した数値を利用しております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の「利息の支払額」を利用しております。(注)4.有利子負債は、連結財政状態計算書に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
(3)今後の見通し2027年3月期の連結業績予想(2026年4月1日~2027年3月31日)(単位:百万円。百万円未満切捨て)2026年3月期 2027年3月期 増減額 増減率(%)売 上 収 益 2,123,045 2,280,000 156,954 7.4
※282,369 360,000 77,630 27.5コ ア 営 業 利 益営 業 利 益 229,089 315,000 85,910 37.5税 引 前 利 益 263,432 329,000 65,567 24.9当 期 利 益 259,874 263,000 3,125 1.2親 会社の所有者に帰属する259,874 260,000 125 0.0当 期 利 益
※ 当社グループは、2027年3月期よりコア営業利益の定義を変更しています。新たな定義では、事業の本質的な収益性を示す指標として、営業利益から以下の項目を除外したコア営業利益を開示しています。・製品に関する無形資産の償却費・リストラクチャリングに伴う損益・有形固定資産、無形資産、のれんにかかる減損損失・損害賠償や和解等に伴う損益・買収関連費用・為替差損益(2028年3月期から適用)・当社グループの事業の本質的な収益性を理解するために当社が除外すべきと判断したその他の損益なお、本表に記載する2026年3月期のコア営業利益についても、当該定義変更を反映しています。営業利益からコア営業利益への調整表は、決算補足資料をご覧ください。・売上収益については、エンハーツ及びダトロウェイの伸長等により、前期比7.4%増収の2兆2,800億円を見込んでおります。・コア営業利益については、エンハーツ及びダトロウェイの売上拡大に伴うアストラゼネカへのプロフィット・シェアの支払い増加等により、経費の増加が見込まれる一方、売上収益の増収および売上原価率の改善に伴う売上総利益の増加が見込まれるため、前期比27.5%増益の3,600億円を見込んでおります。・営業利益については、コア外の収益・費用の増減を織り込み、前期比37.5%増益の3,150億円を見込んでおります。・税引前利益については、金融収益・費用の増減等を織り込み、前期比24.9%増益の3,290億円を見込んでおります。・当期利益については、法人税等の増加により、前期比1.2%増益の2,630億円を見込んでおります。・親会社の所有者に帰属する当期利益については、第一三共ヘルスケア株式譲渡に伴い、非支配株主に帰属する当期利益の発生が見込まれるため、当期利益に比べて増益額が縮小し、前期比0.0%増益の2,600億円を見込んでおります。・為替レートは1米ドル150円、1ユーロ180円を前提としております。
(4)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当・当社は、持続的な企業価値の向上を図るため、成長戦略の展開に不可欠な投資の実行と株主の皆様への利益還元を総合的に勘案し、利益配分を決定することを経営の基本方針としております。・第5期中期経営計画期間(2021年度-2025年度)においては、利益成長に応じた増配と機動的な自己株式取得により、株主還元の更なる充実を図り、株主価値を最大化することを目標に掲げました。・当期においては、2025年12月10日に中間配当として1株当たり39円を実施しており、期末配当39円と合計で1株当たり年間78円の配当(前期と比べ18円増配)を予定しております。・2025年4月25日には株価水準等を総合的に勘案した機動的な対応を図るべく、最8,000万株もしくは2,000億円の自己株式取得枠を設定することを取締役会で決定し、2026年3月24日までに、3,145万株の自己株式を918億円で取得しました。また、取得した全株式を2026年6月10日に消却することを2026年5月11日開催の取締役会において決定しました。・次期においては、1株当たり年間配当予想を2025年度に比べ22円増配となる1株当たり年間100円(中間配当予想:50円、期末配当予想:50円)とすることを2026年5月11日開催の取締役会において決定しました。・なお、第6期中期経営計画期間(2026年度-2030年度)における株主還元方針については、14ページ「1.経営成績等の概況(5)対処すべき課題」をご覧ください。
(5)対処すべき課題①2035年ビジョン・2035年 ビジョンとして 、新 たに 「Trusted healthcare innovator transformingthe lives of people through our science and technology」 となることを 掲げました。・第5 期中期経営計画 において、がん領域 へのトランスフォーメーションと 継続的な成長を実現 しました。これにより 、2030 年度目標である「サステナブルな 社会の発展に貢献する 先進的グローバルヘルスケアカンパニー 」への道筋が明確 になってきています。・効率的 かつ強靭な組織を構築 することで 、がん事業を拡大 するとともに、持続的
※1成長に向けた新たなBGTs(Breakthrough Generating Technologies)の特定を進め、2035年ビジョンの実現に向け第6期中期経営計画を推進していきます。
※1 より革新的な医薬品を患者さんに迅速に届けるための創薬技術プラットフォーム2035年ビジョン達成に向けた第6期中期経営計画の位置づけ
②第6期中期経営計画(2026年度-2030年度)・2030 年度目標「サステナブルな 社会の発展に貢献する 先進的グローバルヘルスケアカンパニー 」を達成し、2035年 ビジョン 実現に向けた 成長加速と次世代基盤構築を目指す計画として、第6期中期経営計画を策定しました。【第6期中期経営計画の達成に向けた戦略】a. 2030年度計数目標・以下の戦略を実行 していくことで、売上収益3兆円 以上、営業利益6,000億円以上、1株当たり当期利益(EPS)260円以上を目指していきます。b. Be a Global Top 5 Oncology Company by 2035 (DXd ADCの 製品価値最大化により、2035年にはグローバルトップ5オンコロジー企業へ)・エンハーツ 及び ダトロウェイ を中心に、がん事業を拡大し、2030年度 にがん領域売上収益2兆3,000億円以上を目指すため、今後の5年間で20以上の適応症の上市を目指していきます。・より速く、より確実に新薬を 承認取得 する力を高める ための開発スピード の向上(RD Excellence)と同時に、承認を取得した製品を速やかに世界中の患者さんに届け、製品価値を最大限に引き出す力(Business Excellence)を高めるためのケイパビリティの継続的な向上を図っていきます。・グローバルサプライチェーンを 再構築することで、ADC製品の安定供給とBGTs候補品の迅速な立ち上げを実現していきます。・既に確立した乳がん領域 でのプレゼンスを 維持し拡大 するとともに 、肺がん領域でも強いリーダーシップの構築を目指していきます。c. Identify next BGTs by 2030(DXd ADCに続く、新BGTsを特定し、開発加速化)・当社は、2030年 までに次世代 のBGTsを特定 することを 重要な 戦略目標として位置づけております。・当社の第1のBGT であるDXd ADCは、現在 エンハーツ及びダトロウェイの2製品が上市済であるほか、複数 のプログラムが 開発段階にあります。DXd ADCで培った知見と実績 をもとに 、ADC技術の更なる深化に加え、ADC以外の複数 のモダリティについても研究開発を加速していきます。・また、BGT候補の継続的な創出を支えるため、国内外の研究拠点の拡充やAI・デ
※2ータ駆動型創薬 の推進、 オープンイノベーション の強化を通じて、 次世代技術を確立し、標的獲得のエコシステム構築を図っていきます。・持続的 な成長を実現 するため、これらの 取り組みを通じて、2030年度 までに複数のBGTsを特定し、その開発加速化を推進していきます。
※2 自社内の研究開発に加え、外部の研究機関や企業との連携を通じて技術・知見を取り込み、研究開発の高度化およびイノベーション創出を図る考え方d. Operational Excellence(全社 にわたる Operational Excellenceを実現し、 利益創出力を強化)
※3・上記(bc)の 事業投資 を実現 させる基盤として 、Operational Excellenceの不断の追求に取り組んでいきます。・AI 活用等による生産性の飛躍的向上 を実現し、 デジタルトランスフォーメーションによる業務効率化と戦略的人材配置 を一体で進め、 利益創出力 を高 めていきます。・次に 調達・外注構造の抜本的最適化 を行 っていきます。グローバル共通のERP(Enterprise Resource Planning) プラットフォーム 導入を通じた調達プロセスの最適化によるコスト削減を行っていきます。・これらの取り組みにより計2,000億円以上のコストの最適化を実現し、収益性を向上させることでさらなる成長投資、株主還元を推進していきます。・新薬事業全領域の商業化活動をグローバルで一元的 に担う 新組織 を設置 します(2027年4月より稼働予定)。これにより、組織・要員最適化を含む、事業戦略に沿ったリソース配分や事業投資判断を推進していきます。
※3 組織のあらゆる業務プロセスを継続的に改善・最適化することで、高い品質・効率・生産性を持続的に実現しようとする経営の考え方・取り組みe. Be a trusted partner for sustainable society(多様なステークホルダーへ貢献し、信頼されるパートナーに)・当社は、社会から信頼 されるパートナーとして持続可能 な社会の実現に貢献することを 経営の重要な基盤と位置 づけております 。Patient Centricity(患者中心)の実践に取り組 むとともに 、高い 倫理観 に基づく医療 コミュニティへの貢献を実現していきます。・また、 世界水準 の人材の確保・育成 および企業文化・就労環境のさらなる充実を図り、高い水準のコンプライアンスを維持していきます。・さらに、バリューチェーン全体にわたる環境負荷 の低減に努 めるとともに 、長期的視点を持つ投資家との信頼関係の構築を推進していきます。【株主還元方針】・当社は、 持続的な企業価値 の向上を図 るため、成長戦略 の展開に 不可欠 な投資の実行と株主の皆様への 利益還元を総合的 に勘案し、 利益配分 を決定 することを経営の 基本方針としております。株主還元をより安定的・継続的なものとするため、新たに累進配当を導入します。・第5期中期経営計画期間においても利益成長 に応じた増配を 毎年実施 し、2021年度に27円 だった年間配当金 は2025年度には78円 となる 予定です。 第6期中期経営計画期間においても 、この増配の流れを更に確実 なものとするべく 、配当
※4金は原則 として 維持・増配し続ける 累進配当のもと 、各年度の 調整後DOEを
10.0%以上とすることを配当水準の指標として掲げています。・配当に加え、 自己株式 の取得 についても株主還元の選択肢として位置づけており、 累進配当を最優先としながらも、財務状況や市場環境などを総合的 に勘案しながら、機動的に実施することを検討していきます。
※4 調整後DOE:株主資本から「その他の資本の構成要素(主に株価・為替により変動する項目)」を除いた「調整後株主資本」をもとに算出したDOE(配当総額÷株主資本)
(6)戦略目標や今後の見通し等に関する注意事項・本資料において開示する戦略目標や今後の見通し等の情報は、開示時点で当社が入手している情報に基づく一定の前提、仮定及び将来の予測等を基礎に当社が判断したものです。これらには様々なリスク及び不確実性が内在しており、実際の結果とは大きく乖離する可能性があります。・これらのリスク及び不確実性には、「5DXd ADC製品(エンハーツ、ダトロウェイ、HER3-DXd、I-DXd、R-DXd)の将来的な商用品/治験薬供給計画に対応できないリスク」、「5DXd ADC製品の臨床試験に係るリスク」、「知的財産等の紛争に係るリスク」等の様々なリスク及び不確実性が含まれています。
四半期 2026年3月期 第1四半期
出典: 第一三共 2026年3月期 第1四半期 決算短信〔IFRS〕、開示日 2025年7月31日(https://www2.jpx.co.jp/disc/45680/140120250731524985.pdf)
1.経営成績等の概況(1)当四半期の経営成績の概況① 業績全般の概況【連結業績(コアベース)】(単位:百万円。百万円未満切捨て)2025年3月期 2026年3月期対前年同期増減第1四半期 第1四半期38,421売 上 収 益 436,175 474,597
8.8%△2,641
※売 上 原 価 94,985 92,343△2.8%12,379
※販 売 費 及 び 一 般 管 理 費 167,618 179,997
7.4%5,259
※研 究 開 発 費 100,689 105,948
5.2%23,425
※コ ア 営 業 利 益 72,882 96,307
32.1%△19,385
※一 過 性 の 収 益 20,096 711△96.5%307
※一 過 性 の 費 用 0 307-3,732営 業 利 益 92,979 96,711
4.0%△4,755税 引 前 四 半 期 利 益 110,198 105,442△4.3%親 会 社 の 所 有 者 に 帰 属 す る 11685,383 85,500四 半 期 利 益 0.1%△67,252四 半 期 包 括 利 益 合 計 額 135,469 68,217△49.6%
※ 当社グループは、経常的な収益性を示す指標として、営業利益から一過性の収益・費用を除外したコア営業利益を開示しています。一過性の収益・費用には、固定資産売却損益、事業再編に伴う損益(開発品や上市製品の売却損益を除く)、有形固定資産・無形資産・のれんに係る減損損失、損害賠償や和解等に伴う損益の他、非経常的かつ多額の損益が含まれます。本表では、売上原価、販売費及び一般管理費、研究開発費について、一過性の収益・費用を除く実績を示しています。営業利益からコア営業利益への調整表は、決算補足資料に記載しています。<主要通貨の日本円への換算レート(期中平均レート)>2025年3月期 2026年3月期第1四半期 第1四半期1米ドル/円 155.89 144.601ユーロ/円 167.88 163.81a.売上収益・当四半期(2025年4月1日~6月30日)の売上収益は、前年同期比384億円(8.8%)増収の4,746億円となりました。・円高の進行による為替の減収影響があったものの、グローバル主力品エンハーツ(一般名:トラスツズマブ デルクステカン:T-DXd/DS-8201)等の伸長、及びダトロウェイ(一般名:ダトポタマブ デルクステカン:Dato-DXd/DS-1062)の売上寄与により、増収となりました。・売上収益に係る為替の減収影響は192億円でした。b.コア営業利益・コア営業利益は、前年同期比234億円(32.1%)増益の963億円となりました。・売上原価は、売上収益が増加したものの、製品構成の変化に伴う原価率改善等により、26億円(2.8%)減少の923億円となりました。・販売費及び一般管理費は、アストラゼネカとのプロフィット・シェアの増加による費用増等により、124億円(7.4%)増加の1,800億円となりました。・研究開発費は、5DXd ADCs(トラスツズマブ デルクステカン、ダトポタマブ デルクステカン、パトリツマブ デルクステカン:HER3-DXd/U3-1402、イフィナタマブ デルクステカン:I-DXd/DS-7300、ラルドタツグ デルクステカン:R-DXd/DS-6000)への研究開発投資の増加等により、前年同期比53億円(5.2%)増加の1,059億円となりました。・コア営業利益に係る為替の増益影響は4億円でした。c.営業利益・営業利益は、前年同期比37億円(4.0%)増益の967億円となりました。・前期は第一三共エスファ株式会社の株式譲渡益が一過性の収益として計上されていましたが、当期はその影響がなく一過性の収益が減少したため、コア営業利益に比べて増益額が減少しました。d.税引前四半期利益・税引前四半期利益は、前年同期比48億円(4.3%)減益の1,054億円となりました。・為替差損益の悪化等により、金融収支が悪化したため、減益となりました。e.親会社の所有者に帰属する四半期利益・親会社の所有者に帰属する四半期利益は、前年同期比1億円(0.1%)増益の855億円となりました。f.四半期包括利益合計額・四半期包括利益合計額は、海外子会社の純資産に係る為替換算差額が減少したこと等により、前年同期比673億円(49.6%)減益の682億円となりました。【ユニット別売上収益状況】当四半期におけるユニット別売上収益は、次のとおりです。なお、製品別の売上収益については、決算補足資料に記載しています。a.ジャパンビジネスユニットジャパンビジネスユニットの売上収益には、イノベーティブ医薬品事業及びワクチン事業の製品の売上収益が含まれております。当ユニットの売上収益は、リクシアナ、タリージェ等の伸長、及びベルソムラの売上寄与により、前年同期比73億円(6.2%)増収の1,250億円となりました。b.第一三共ヘルスケアユニット第一三共ヘルスケアユニットの売上収益は、クリーンデンタル、カロナール等の伸長により、前年同期比9億円(4.5%)増収の209億円となりました。c.オンコロジービジネスユニットオンコロジービジネスユニットの売上収益には、第一三共Inc.(米国)及び第一三共ヨーロッパのがん製品売上収益が含まれております。当ユニットの売上収益は、欧米におけるエンハーツ等の伸長、及びダトロウェイの売上寄与により、前年同期比248億円(23.3%)増収の1,312億円、現地通貨ベースでは、225百万米ドル(32.9%)増収の907百万米ドルとなりました。当四半期における主な進捗は次のとおりです。・2025年6月、欧州におけるダトロウェイの発売(適応:内分泌療法及び化学療法歴のあるホルモン受容体陽性かつHER2陰性(IHC 0, IHC 1+ 又は IHC 2+/ISH-)の乳がん)・2025年6月、米国におけるダトロウェイのEGFR遺伝子変異を有する非小細胞肺がんを対象とした承認取得及びプロモーションの開始d.アメリカンリージェントユニットアメリカンリージェントユニットの売上収益は、インジェクタファー、ヴェノファーの減収影響により、前年同期比67億円(11.9%)減収の493億円、現地通貨ベースでは、18百万米ドル(5.0%)減収の341百万米ドルとなりました。e.EUスペシャルティビジネスユニットEUスペシャルティビジネスユニットの売上収益には、がん製品を除く第一三共ヨーロッパの製品売上収益が含まれております。当ユニットの売上収益は、Nilemdo/Nustendi等の伸長により、前年同期比46億円(7.7%)増収の638億円、現地通貨ベースでは37百万ユーロ(10.4%)増収の390百万ユーロとなりました。f.ASCAビジネスユニット
※1ASCAビジネスユニットの売上収益には、海外ライセンシーへの売上収益等が含まれております。当ユニットの売上収益は、中国におけるエンハーツの伸長等により、前年同期比80億円(16.5%)増収の568億円となりました。
※1 Asia, South & Central Americaの略② 研究開発の状況※1当社グループは、5つのDXd ADCの製品価値最大化を目指してリソースを集中投入する
※2とともに、持続的成長の実現に向けてSOCを変革する製品群(Next Wave)の創薬を目指す「5DXd ADCs and Next Wave」戦略のもと、グローバル臨床開発の加速化にも注力して研究開発に取り組んでおります。中長期的には、がんに加え、当社のサイエンス&テクノロジーの優位性を活かして様々
※3な疾患に対する治療薬創製を目指し、新規モダリティの技術研究等を通じた創薬力の強化に取り組んでおります。
※1 ADCはAntibody Drug Conjugateの略、抗体薬物複合体。抗体医薬と薬物(低分子医薬)を適切なリンカーを介して結合させた医薬品で、がん細胞に発現している標的因子に結合する抗体医薬を介して薬物をがん細胞へ直接届けることで、薬物の全身曝露を抑えつつ、がん細胞への攻撃力を高めた薬剤。DXd ADCは当社独自の薬物とリンカーを抗体に結合させたもの
※2 Standard of Careの略。現在の医学では最善とされ、広く用いられている治療法※3 モダリティとは低分子薬、抗体医薬、ADC、核酸医薬、遺伝子治療等の治療手段のこと【5DXd ADCs】当四半期における5DXd ADCsの臨床開発の状況は次のとおりです。なお、各臨床試験の状況については、決算補足資料に掲載しています。トラスツズマブ デルクステカン及びダトポタマブ デルクステカンは、アストラゼネカと共同開発しております。また、パトリツマブ デルクステカン、イフィナタマブ デルクステカン、ラルドタツグ デルクステカン(DS-6000)については、2023年10月に戦略的提携契約を締結したMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(以下「米国メルク」)と共同開発しております。a.トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd/DS-8201:抗HER2 ADC、製品名:エンハーツ)当四半期における主な進捗は次のとおりです。・2025年4月、化学療法未治療のホルモン受容体陽性かつ、HER2低発現またはHER2超低発現の乳がんを対象とした欧州における承認の取得及び中国における承認申請の受理・2025年4月、HER2陽性胃がんの1次治療を対象としてフルオロピリミジン及びペムブロリズマブとの3剤併用療法を評価するフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Gastric05)の開始・2025年4月、HER2陽性乳がんの1次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Breast09)の中間解析における結果概要の発表・2025年4月、HER2陽性の進行・再発の複数の固形がんを対象とした日本における承認申請の受理・2025年5月、再発リスクの高いHER2陽性の早期乳がんにおける術前療法を対象としたフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Breast11)の主要な解析の結果概要の発表・2025年6月、米国臨床腫瘍学会(ASCO)におけるHER2陽性胃がん2次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Gastric04)の初のデータ発表・2025年6月、ASCOにおけるDESTINY-Breast09試験の初のデータ発表・2025年6月、HER2発現(IHC 3+ 又は 2+)の子宮内膜がんの1次治療を対象としてrilvegostomig又はペムブロリズマブとの併用療法を評価するフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Endometrial01)の開始b.ダトポタマブ デルクステカン(Dato-DXd/DS-1062:抗TROP2 ADC、製品名:ダトロウェイ)当四半期における主な進捗は次のとおりです。・2025年4月、内分泌療法及び1つ以上の化学療法を受けたホルモン受容体陽性かつHER2陰性(IHC 0, IHC 1+ 又は IHC 2+/ISH-)の乳がんを対象とした欧州における承認の取得・2025年6月、免疫チェックポイント阻害薬との併用療法について、アクショナブル遺
※4伝子変異のない非小細胞肺がんの1次治療を対象とした2つのフェーズ1b試験(試験名:TROPION-Lung02、TROPION-Lung04)及び術前・術後薬物療法を対象としたフェーズ2試験(試験名:NeoCOAST-2)の最新データのASCOにおける発表・2025年6月、EGFR標的療法及びプラチナベースの化学療法の前治療歴のある、EGFR遺伝子変異を有する非小細胞肺がんを対象とした米国における承認の取得
※4 現時点において、がんに対する治療ターゲットとなりうる遺伝子変異c.パトリツマブ デルクステカン(HER3-DXd/U3-1402:抗HER3 ADC)当四半期における主な進捗は次のとおりです。
※5・2025年5月、米国におけるEGFR遺伝子変異を有する非小細胞肺がんに係る承認申請の自主的な取り下げ・2025年6月、ASCOにおけるEGFR遺伝子変異を有する非小細胞肺がんの2次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:HERTHENA-Lung02)の初のデータ発表
※5 フェーズ2試験(試験名:HERTHENA-Lung01)の結果に基づく承認申請d.イフィナタマブ デルクステカン(I-DXd/DS-7300:抗B7-H3 ADC)当四半期における主な進捗は次のとおりです。・2025年4月、進展型小細胞肺がんの2次治療以降を対象としたフェーズ2試験(試験名:IDeate-Lung01)の試験結果の入手・2025年5月、食道扁平上皮がんの2次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:IDeate-Esophageal01)の開始・2025年6月、化学療法歴のない転移性去勢抵抗性前立腺がんを対象としたフェーズ3試験(試験名:IDeate-Prostate01)の開始
(2)当四半期の財政状態の概況・当四半期末における資産合計は3兆4,596億円となりました。現金及び現金同等物が減少した一方で、棚卸資産の増加等により、前期末より35億円の増加となりました。・負債合計は1兆8,811億円となりました。営業債務及びその他の債務が減少した一方で、社債及び借入金(流動)の増加等により、前期末より484億円の増加となりました。・資本合計は1兆5,786億円となりました。四半期利益の計上等による増加があった一方で、配当金の支払及び自己株式の取得(1,574万株、585億円)による減少等により、前期末より449億円の減少となりました。・親会社所有者帰属持分比率は45.6%となり、前期末より1.3%減少しております。
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明・2025年4月25日に公表した2026年3月期連結業績予想から変更はありません。
(4)株主還元に関する説明・当社は、持続的な企業価値の向上を図るため、成長戦略の展開に不可欠な投資の実行と株主の皆様への利益還元を総合的に勘案し、利益配分を決定することを経営の基本方針としております。・第5期中期経営計画期間(2021年度-2025年度)においては、利益成長に応じた増配と機動的な自己株式取得により、株主還元の更なる充実を図り、株主価値を最大化することを目指しております。<利益成長に応じた増配>・2024年度については、期末配当として、1株当たり30円の配当金を2025年6月24日にお支払いしました。年間配当金は、2024年12月10日にお支払いした中間配当30円と合計で1株当たり60円でした。・2025年度については、エンハーツ等の更なる売上拡大により、引き続き利益成長が見込まれること等から、1株当たり年間配当は2024年度に比べ18円増配の78円(中間配当予想:39円、期末配当予想:39円)を予定しています。<機動的な自己株式の取得>・当社の将来における収益性が株価に十分に織り込まれていないと考える状況に対して機動的な対応を図るべく、2025年3月3日から2025年4月8日までに、1,397万株の自己株式を500億円で取得し、取得した全株式を2025年5月30日に消却しました。・更に、株価水準等を総合的に勘案した機動的な自己株式取得を可能とするため、2025年5月1日から2026年3月24日にかけて、取得総額2,000億円または取得株数8,000万株を上限とした自己株式の取得枠を設定することを2025年4月25日開催の取締役会において決定しました。
四半期 2027年3月期 第1四半期
出典: 第一三共 2027年3月期 第1四半期 決算短信〔IFRS〕、開示日 2026年7月31日(https://www2.jpx.co.jp/disc/45680/140120260730504099.pdf)
1.経営成績等の概況(1)当四半期の経営成績の概況① 業績全般の概況【連結業績(コアベース)】(単位:百万円。百万円未満切捨て)2026年3月期 2027年3月期対前年同期増減第1四半期 第1四半期100,143売 上 収 益 474,597 574,740
21.1%38,458
※売 上 原 価 87,568 126,026
43.9%45,919
※販 売 費 及 び 一 般 管 理 費 180,072 225,992
25.5%9,504
※研 究 開 発 費 105,950 115,455
9.0%6,260
※コ ア 営 業 利 益 101,005 107,265
6.2%△689
※コ ア 外 の 収 益 760 70△90.7%17,185
※コ ア 外 の 費 用 5,053 22,239
340.1%△11,614営 業 利 益 96,711 85,097△12.0%△14,101税 引 前 四 半 期 利 益 105,442 91,341△13.4%親 会 社 の 所 有 者 に 帰 属 す る △16,86285,500 68,637四 半 期 利 益 △19.7%19,438四 半 期 包 括 利 益 合 計 額 68,217 87,656
28.5%※ 当社グループは、2027年3月期よりコア営業利益の定義を変更しており、事業の本質的な収益性を示す指標として、営業利益から以下の項目を除外したコア営業利益を開示しています。・製品に関する無形資産の償却費・リストラクチャリングに伴う損益・有形固定資産、無形資産、のれんに係る減損損失・損害賠償や和解等に伴う損益・買収関連費用・為替差損益(2028年3月期から適用)・当社グループの事業の本質的な収益性を理解するために当社が除外すべきと判断したその他の損益なお、本表に記載する2026年3月期のコア営業利益についても、当該定義変更を反映しています。営業利益からコア営業利益への調整表は、決算補足資料に記載しています。<主要通貨の日本円への換算レート(期中平均レート)>2026年3月期 2027年3月期第1四半期 第1四半期1米ドル/円 144.60 159.491ユーロ/円 163.81 185.38a.売上収益・当四半期(2026年4月1日~6月30日)の売上収益は、前年同期比1,001億円(21.1%)増収の5,747億円となりました。・グローバル主力品エンハーツ(一般名:トラスツズマブ デルクステカン:T-DXd/DS-8201)及びダトロウェイ(一般名:ダトポタマブ デルクステカン:Dato-DXd/DS-1062)の伸長に加えて、円安の進行による為替影響により、増収となりました。・売上収益に係る為替の増収影響は419億円でした。b.コア営業利益・コア営業利益は、前年同期比63億円(6.2%)増益の1,073億円となりました。・売上原価は、売上収益の増加及び円安の進行による為替影響等により、385億円(43.9%)増加の1,260億円となりました。・販売費及び一般管理費は、アストラゼネカとのプロフィット・シェアの増加による費用増等により、459億円(25.5%)増加の2,260億円となりました。・研究開発費は、5DXd ADCs(トラスツズマブ デルクステカン、ダトポタマブ デルクステカン、パトリツマブ デルクステカン:HER3-DXd/U3-1402、イフィナタマブ デルクステカン:I-DXd/DS-7300、ラルドタツグ デルクステカン:R-DXd/DS-6000)及びDS3790への研究開発投資の増加等により、前年同期比95億円(9.0%)増加の1,155億円となりました。・コア営業利益に係る為替の増益影響は97億円でした。c.営業利益・営業利益は、前年同期比116億円(12.0%)減益の851億円となりました。・当期にEUスペシャルティビジネスユニットの事業再編費用をコア外の費用に計上したこと等により、減益となりました。・営業利益に係る為替の影響額(利益増)は67億円でした。d.税引前四半期利益・税引前四半期利益は、前年同期比141億円(13.4%)減益の913億円となりました。・金融費用の増加等により、営業利益に比べて減益額が拡大しました。e.親会社の所有者に帰属する四半期利益・親会社の所有者に帰属する四半期利益は、前年同期比169億円(19.7%)減益の686億円となりました。・法人税等の増加により、税引前四半期利益に比べて減益額が拡大しました。f.四半期包括利益合計額・四半期包括利益合計額は、海外子会社の純資産に係る為替換算差額が増加したこと等により、前年同期比194億円(28.5%)増益の877億円となりました。【ユニット別売上収益状況】当四半期におけるユニット別売上収益は、次のとおりです。なお、製品別の売上収益については、決算補足資料に記載しています。a.ジャパンビジネスユニットジャパンビジネスユニットの売上収益には、イノベーティブ医薬品事業及びワクチン事業の製品の売上収益が含まれております。当ユニットの売上収益は、エンハーツ、タリージェ等が伸長したものの、リクシアナ等の減収影響により、前年同期比49億円(3.9%)減収の1,200億円となりました。b.第一三共ヘルスケアユニット第一三共ヘルスケアユニットの売上収益は、クリーンデンタル等の伸長により、前年同期比16億円(7.9%)増収の226億円となりました。c.オンコロジービジネスユニットオンコロジービジネスユニットの売上収益には、第一三共Inc.(米国)及び第一三共ヨーロッパのがん製品売上収益が含まれております。当ユニットの売上収益は、欧米におけるエンハーツ及びダトロウェイ等の伸長により、前年同期比662億円(50.5%)増収の1,974億円、現地通貨ベースでは、330百万米ドル(36.4%)増収の1,238百万米ドルとなりました。当四半期における主な進捗は次のとおりです。・2026年5月、米国におけるエンハーツのHER2陽性の早期乳がん患者における術前療法及び術後療法を対象とした承認取得及びプロモーションの開始・2026年5月、米国におけるダトロウェイのPD-1/PD-L1阻害剤による治療の対象とならない転移性または局所再発性の手術不能なトリプルネガティブ乳がん患者への1次治療を対象とした承認取得及びプロモーションの開始・2026年6月、欧州におけるエンハーツのHER2陽性の複数の固形がんを対象とした承認取得及びプロモーションの開始d.アメリカンリージェントユニットアメリカンリージェントユニットの売上収益は、ヴェノファー、インジェクタファーの減収影響により、前年同期比71億円(14.3%)減収の422億円、現地通貨ベースでは、76百万米ドル(22.3%)減収の265百万米ドルとなりました。e.EUスペシャルティビジネスユニットEUスペシャルティビジネスユニットの売上収益には、がん製品を除く第一三共ヨーロッパの製品売上収益が含まれております。当ユニットの売上収益は、Nilemdo/Nustendiの伸長により、前年同期比109億円(17.1%)増収の747億円、現地通貨ベースでは13百万ユーロ(3.4%)増収の403百万ユーロとなりました。f.ASCAビジネスユニット
※1ASCAビジネスユニットの売上収益には、海外ライセンシーへの売上収益等が含まれております。当ユニットの売上収益は、中国におけるエンハーツの伸長等により、前年同期比119億円(21.0%)増収の687億円となりました。
※1 Asia, South & Central Americaの略② 研究開発の状況※1当社グループは、5つのDXd ADC(トラスツズマブ デルクステカン、ダトポタマブ デルクステカン、パトリツマブ デルクステカン、イフィナタマブ デルクステカン及びラルドタツグ デルクステカン)の製品価値最大化を目指してリソースを集中投入するとと
※2もに、SOCを変革する製品群(Next Wave)の創生を目指し、グローバル臨床開発の加速化にも注力しております。また、DXd ADCで培った知見と実績をもとに、ADC技術の更なる深化に加え、ADC以外の複
※3数のモダリティ についても研究開発を推進しております。持続的な成長を実現するため、当社のサイエンス&テクノロジーの強みを活かしたこれらの取り組みを通じて、2030年度までにDXd ADCに続く複数のBGT(Breakthrough
※4Generating Technology) を特定することを目指していきます。
※1 ADCはAntibody Drug Conjugateの略、抗体薬物複合体。抗体と薬物(低分子化合物)を適切なリンカーを介して結合させた医薬品で、がん細胞に発現している標的因子に結合する抗体を介して薬物をがん細胞へ直接届けることで、薬物の全身曝露を抑えつつ、がん細胞への攻撃力を高めた薬剤。DXd ADCは当社独自の薬物とリンカーを抗体に結合させたもの
※2 Standard of Careの略。現在の医学では最善とされ、広く用いられている治療法※3 モダリティとは低分子薬、抗体医薬、ADC、核酸医薬、遺伝子治療等の治療手段のこと※4 より革新的な医薬品を患者さんに迅速に届けるための創薬技術プラットフォーム【5DXd ADCs】当四半期における5DXd ADCsの臨床開発の状況は次のとおりです。なお、各臨床試験の状況については、決算補足資料に掲載しています。トラスツズマブ デルクステカン及びダトポタマブ デルクステカンは、アストラゼネカと共同開発しております。また、パトリツマブ デルクステカン、イフィナタマブ デルクステカン、ラルドタツグ デルクステカンについては、Merck & Co., Inc., Rahway,NJ, USA(以下「米国メルク」)と共同開発しております。a.トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd/DS-8201:抗HER2 ADC、製品名:エンハーツ)当四半期における主な進捗は次のとおりです。・2026年5月、ステージ2又はステージ3のHER2陽性乳がんにおいて、本剤投与後のタキサン、トラスツズマブ、ペルツズマブとの併用療法(THP療法)を行う術前療法を対象とした米国における承認の取得・2026年5月、抗HER2療法による術前療法後に浸潤性残存病変を有するHER2陽性乳がんの術後療法を対象とした米国における承認の取得・2026年5月、前治療歴があり代替の治療手段のない切除不能又は転移性のHER2陽性(IHC3+)固形がんを対象とした欧州医薬品庁(EMA)の医薬品委員会 (CHMP)による承認の勧告・2026年6月、前治療歴があり代替の治療手段のない切除不能又は転移性のHER2陽性(IHC3+)固形がんを対象とした欧州における承認の取得b.ダトポタマブ デルクステカン(Dato-DXd/DS-1062:抗TROP2 ADC、製品名:ダトロウェイ)当四半期における主な進捗は次のとおりです。・2026年5月、PD-1/PD-L1阻害剤による治療の対象とならないトリプルネガティブ乳がんの1次治療を対象とした米国における承認の取得・2026年6月、PD-1/PD-L1阻害剤による治療の対象とならないトリプルネガティブ乳がんの1次治療を対象としたEMAのCHMPによる承認の勧告c.イフィナタマブ デルクステカン(I-DXd/DS-7300:抗B7-H3 ADC)当四半期における主な進捗は次のとおりです。・2026年4月、プラチナ製剤ベースの化学療法中又は治療後に病勢進行した進展型小細
※5胞肺がんを対象とした米国における承認申請の受理及び優先審査の指定獲得
※5 米国において、治療上重要な進歩をもたらす薬剤や、現在適切な治療法がない疾患への治療法を提供する薬剤に対して指定され、通常審査期間(10ヶ月目標)に比べ審査期間の短縮(6ヶ月目標)が見込まれる【Next Wave】当四半期におけるNext Waveの主な進捗は次のとおりです。なお、各臨床試験の状況については、決算補足資料に掲載しています。・2026年4月、DS2001(抗ORAI1抗体)の健康成人を対象としたフェーズ1試験の開始・2026年5月、VN-0102/JVC-001(乾燥弱毒生麻しんおたふくかぜ風しん混合ワクチン、製品名:ミムリット皮下注用)について、麻しん、おたふくかぜ及び風しんの予防を適応とした日本における承認の取得・2026年6月、キザルチニブ(AC220:FLT3阻害剤、製品名:ヴァンフリタ)のFLT3-ITD変異を有する急性骨髄性白血病の1次治療を対象とした中国における承認の取得
(2)当四半期の財政状態の概況・当第1四半期末における資産合計は4兆1,145億円となりました。その他の金融資産(流動)、並びに営業債権及びその他の債権が減少した一方で、現金及び現金同等物、 及び棚卸資産、並びに有形固定資産の増加等により、前期末より1,183億円の増加となりました。・負債合計は2兆4,118億円となりました。未払法人所得税、並びに営業債務及びその他の債務が減少した一方で、社債及び借入金(非流動)の増加等により、前期末より996億円の増加となりました。・資本合計は1兆7,027億円となりました。配当金の支払いによる減少等があった一方で、四半期利益の計上等により、前期末より187億円の増加となりました。・親会社所有者帰属持分比率は41.4%となり、前期末より0.7%減少しております。
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明・2026年5月11日に公表した2027年3月期連結業績予想との差異は次のとおりです。2027年3月期通期連結業績予想数値の修正(2026年4月1日~2027年3月31日)親会社のコア 所有者に売上収益 営業利益 税引前利益 当期利益営業利益 帰属する当期利益百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円前回発表予想2,280,000 360,000 315,000 329,000 263,000 260,000(A)今回発表予想2,340,000 360,000 320,000 334,000 254,000 251,000(B)増減額60,000 – 5,000 5,000 △9,000 △9,000(B-A)増減率
2.6 – 1.6 1.5 △3.4 △3.5(%)(ご参考)2,123,045 311,327 258,047 292,391 279,728 279,7282026年3月期
※第2四半期以降の想定為替レート 1米ドル=155円 1ユーロ=180円(注)上記の業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は様々な要因により異なる可能性があります。
※ 当社グループは、2027年3月期よりコア営業利益の定義を変更しています。新たな定義では、事業の本質的な収益性を示す指標として、営業利益から以下の項目を除外したコア営業利益を開示しています。・製品に関する無形資産の償却費・リストラクチャリングに伴う損益・有形固定資産、無形資産、のれんに係る減損損失・損害賠償や和解等に伴う損益・買収関連費用・為替差損益(2028年3月期から適用)・当社グループの事業の本質的な収益性を理解するために当社が除外すべきと判断したその他の損益なお、本表に記載する2026年3月期のコア営業利益についても、当該定義変更を反映しています。営業利益からコア営業利益への調整表は、決算補足資料をご覧ください。修正の理由・売上収益については、円安による増収影響に加え、米国のエンハーツの製品売上が想定を上回り好調に推移していること等により、前回予想を600億円上回る2兆3,400億円に修正しました。・コア営業利益については、売上収益の増加に伴う売上総利益の増加を見込む一方、円安による減益影響に加え、エンハーツの売上伸長に伴うプロフィット・シェアの費用増加等が見込まれるため、前回予想を据え置きました。・営業利益、税引前利益については、第1四半期にコア外の費用のマイナスとして、小田原工場の投資中止関連補償引当の戻入を計上したことにより、前回予想を50億円上回る3,200億円、3,340億円にそれぞれ修正しました。・当期利益、親会社の所有者に帰属する当期利益については、法人税等の増加が見込まれるため、前回予想を90億円下回る2,540億円、2,510億円にそれぞれ修正しました。
(4)株主還元に関する説明・当社は、持続的な企業価値の向上を図るため、成長戦略の展開に不可欠な投資の実行と株主の皆様への利益還元を総合的に勘案し、利益配分を決定することを経営の基本方針としております。・第6期中期経営計画期間(2026年度-2030年度)においては、配当金は原則として維持・増配し続ける累進配当のもと、各年度の調整後DOEを10.0%以上とすることを配当水準の指標として掲げています。・配当に加え、自己株式の取得についても株主還元の選択肢として位置付けており、累進配当を最優先としながらも、財務状況や市場環境等を総合的に勘案しながら、機動的に実施することを検討していきます。<安定的な配当>・2025年度については、期末配当として、1株当たり39円の配当金を2026年6月23日にお支払いしました。年間配当金は、2025年12月10日にお支払いした中間配当39円と合計で1株当たり78円でした。・2026年度については、第6期中期経営計画での更なる成長に向けて、株主還元の充実を図るべく、1株当たり年間配当は2025年度に比べ22円増配の100円(中間配当予想:50円、期末配当予想:50円)を予定しています。<自己株式の消却>・2025年5月1日から2026年3月24日にかけて、取得総額2,000億円または取得株数8,000万株を上限とした自己株式の取得枠を設定し、当該期間中に取得した全株式(3,145万株)を2026年6月10日に消却しました。
本記事は各社が開示した決算短信の記載を機械的に抽出・比較し、AIが要約したものです。数値・表現は原資料をご確認ください。投資判断はご自身の責任で行ってください。