※本記事はZOZOが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
ZOZOの2026年3月期(26/03期)通期は、商品取扱高が6,660億円(前年同期比+8.4%)、その他商品取扱高を除く商品取扱高が6,461億円(同+12.4%)となった。EBITDAは769億円(同+10.2%)、EBITDAマージンは11.9%(同-0.2ポイント)だった。2027年3月期(27/03期)は開示重要指標を「調整後EBITA」に変更したうえで、商品取扱高(その他商品取扱高を除く)6,786億円(前期比5.0%増)、調整後EBITA779億円(同7.2%増)を計画する。1株当たり配当金は40円(予定)を見込む。
連結業績(2026年3月期 実績)
資料の「26/03期 ハイライト」では、商品取扱高6,660億円、その他商品取扱高を除く商品取扱高6,461億円、ZOZOTOWN事業+LINEヤフーコマース+BtoB事業の商品取扱高6,039億円、EBITDA769億円、EBITDAマージン11.9%が示された。なお資料では、EBITDAマージンはEBITDAを商品取扱高(その他商品取扱高を除く)で除して算出しており、達成率は2025年7月31日開示の修正後計画対比としている。
| 項目 | 26/03期 | 前年同期比 | 達成率 |
|---|---|---|---|
| 商品取扱高 | 6,660億円 | +8.4% | 98.8% |
| 商品取扱高(その他商品取扱高を除く) | 6,461億円 | +12.4% | 98.8% |
| 商品取扱高(ZOZOTOWN事業+LINEヤフーコマース+BtoB事業) | 6,039億円 | +5.1% | 100.1% |
| EBITDA | 769億円 | +10.2% | 100.3% |
| EBITDAマージン | 11.9% | -0.2ポイント | - |
「連結業績の概要(四半期)」では四半期ごとの実績が開示されている。26/03期の第4四半期は、商品取扱高163,062百万円、その他商品取扱高を除く商品取扱高163,024百万円(前年同期比14.2%)、売上高56,567百万円、販管費38,178百万円、営業利益14,444百万円(同11.2%)、EBITDA16,247百万円(同13.1%)となった。同資料には通期合計の売上高・営業利益等の記載はない。
| 項目(単位:百万円) | 26/03期 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 |
|---|---|---|---|---|
| 商品取扱高 | 159,263 | 153,210 | 190,499 | 163,062 |
| 商品取扱高(その他商品取扱高を除く) | 149,100 | 143,587 | 190,451 | 163,024 |
| 売上高 | 54,028 | 51,220 | 66,556 | 56,567 |
| 販管費 | 33,845 | 33,529 | 38,081 | 38,178 |
| 営業利益 | 16,920 | 14,153 | 23,847 | 14,444 |
| EBITDA | 18,577 | 16,175 | 25,923 | 16,247 |

EBITDAの増減分析(対前期比)では、25/03期の697.8億円から26/03期の769.2億円へ増加した。内訳として、ZOZOTOWN事業+LINEヤフーコマースの粗利増+93.6億円、広告事業売上増+6.7億円、その他粗利増+68.6億円、変動費減+2.9億円が押し上げ要因、固定費増-31.5億円、実質PR費用増-59.7億円、その他費用増-9.2億円が押し下げ要因として示された。連結キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュフローが52,531百万円(前期比-7,583百万円)、投資活動によるキャッシュフローが-28,897百万円(同-22,612百万円)、財務活動によるキャッシュフローが-45,830百万円(同-13,748百万円)、現金及び現金同等物の期末残高は69,422百万円(同-22,064百万円)となった。
事業・KPIの状況
ZOZOTOWN事業に限定したKPIでは、26/03期第4四半期の年間購入者数が13,173,445人(アクティブ会員数12,479,312人、ゲスト購入者数694,133人)となった。出店ショップ数は26/03期第4四半期末で1,710ショップ(受託販売1,689、買取・製造販売21)。資料では、新品商品の上代の引き上げは一服し価格水準は前年同等となった一方、前年同期比でセール販売比率が増加したことにより平均商品単価は減少し、平均出荷単価も減少したと説明している。また、中期経営計画パートでは、2603期第4四半期のZOZOTOWNの取扱いブランド数が11,247(前年同期比+2,198)と記載された。販管費については、連結従業員数が25年3月末1,738名から26年3月末1,876名に増加し、2025年5月よりLYST連結に伴う増員があったとしている。
2027年3月期 通期業績予想
27/03期は、商品取扱高6,796億円(前期比2.0%)、商品取扱高(その他商品取扱高を除く)6,786億円(同5.0%)、売上高2,419億円(同5.9%)、営業利益744億円(同7.3%)、調整後EBITA779億円(同7.2%)、経常利益744億円(同7.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益497億円(同3.7%)を計画する。資料では、M&Aに起因するのれん及び無形資産の償却費ならびに取得関連費用のみを調整対象とする「調整後EBITA」を開示重要指標として採用したと説明している。2026年5月よりHigh Linkを連結予定で、想定される影響額は本計画に織り込み済みとし、同社の商品取扱高および売上高は「その他」区分に計上予定としている。
| 項目 | 27/03期計画 | 前期比 |
|---|---|---|
| 商品取扱高 | 6,796億円 | 2.0% |
| 商品取扱高(その他商品取扱高を除く) | 6,786億円 | 5.0% |
| 売上高 | 2,419億円 | 5.9% |
| 営業利益 | 744億円 | 7.3% |
| 営業利益率 | 11.0% | - |
| 調整後EBITA | 779億円 | 7.2% |
| 調整後EBITAマージン | 11.5% | - |
| 経常利益 | 744億円 | 7.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 497億円 | 3.7% |
| 1株当たり当期純利益 | 56円20銭 | - |
| 1株当たり配当金(予定) | 40円 | - |

事業別目標(2027年3月期)
27/03期の事業別の商品取扱高目標は、ZOZOTOWN事業5,384億円(前期比4.2%)、LINEヤフーコマース866億円(同9.7%)、LYST465億円(同10.1%)、BtoB事業71億円(同-15.3%)。ZOZOTOWN事業の内訳は受託販売5,127億円(同4.1%)、買取・製造販売32億円(同14.5%)、USED販売225億円(同6.8%)となっている。広告事業は売上高目標119億円(同0.1%)。
| 区分 | 目標 | 前期比 |
|---|---|---|
| ZOZOTOWN事業(商品取扱高目標) | 5,384億円 | 4.2% |
| 買取・製造販売 | 32億円 | 14.5% |
| 受託販売 | 5,127億円 | 4.1% |
| USED販売 | 225億円 | 6.8% |
| LINEヤフーコマース | 866億円 | 9.7% |
| LYST | 465億円 | 10.1% |
| BtoB事業 | 71億円 | -15.3% |
| 商品取扱高(その他商品取扱高を除く) | 6,786億円 | 5.0% |
| その他 | 10億円 | -95.0% |
| 商品取扱高 | 6,796億円 | 2.0% |
| 広告事業(売上高目標) | 119億円 | 0.1% |

株主還元
27/03期の通期連結業績予想において、1株当たり配当金(予定)は40円と記載されている。1株当たり当期純利益は56円20銭を計画。なお26/03期の連結キャッシュ・フローでは、財務活動によるキャッシュフローが-45,830百万円と前期比13,748百万円の減少となり、その増減要因として自己株式の取得に伴う支出が挙げられている。
中期経営計画
資料では、2030年3月期までの4ヶ年計画として、新規事業が生み出す利益を含むチャレンジ目標に調整後EBITA900億円(2026年3月期比123.8%)を掲げた。調整後EBITAの推移は2103期445億円、2203期500億円、2303期568億円、2403期604億円、2503期653億円、2603期726億円で、2703期(計画)779億円、3003期(計画)900億円としている。事業ドメインは国内・海外合わせて3つを設定し、MORE FASHION領域(ZOZOTOWN)800億円、NEAR FASHION領域50億円、GLOBAL領域50億円を示した。

トピック
香りの総合プラットフォーム「カラリア」を運営する株式会社High Linkの発行済全株式を49.5億円で取得し、完全子会社化する。取得対価は自己資金で全額充当し、2026年5月から連結、2027年3月期通期連結業績予想に反映済みとしている。物流面では、ZOZOBASE習志野3(延床面積114,000㎡)の2027年3月賃借開始・8月稼働開始(予定)を含む物流拠点拡張計画を示した。設備投資は2703期(計画)で11,500百万円を計画している。また、AI関連では対話型AI(LLM)の提供開始としてChatGPTアプリでのWEARコーディネート提案、LINE公式アカウント「ZOZOの似合うコーデAIラボくん」を挙げたほか、社内向けにAI活用指標「All ZOZO AI Readiness Score(AZARS)」を導入したとしている。地政学上のリスクについては、ナフサ価格高による直接材(商品)の価格上昇傾向は現時点では見られず、間接材は今後影響が想定されるものの2027年3月期業績への影響は限定的となる見通しとした。
※本記事はZOZOが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。