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モリト、2025年11月期は売上高・営業利益・経常利益が過去最高 M&A2社の新規連結が寄与

決算サマリー 2026.08.31
モリト、2025年11月期は売上高・営業利益・経常利益が過去最高 M&A2社の新規連結が寄与

※本記事はモリトが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

服飾資材(ハトメ・ホック・マジックテープ等)や自動車内装部品を扱う専門商社のモリト株式会社は、2025年11月期(通期)の連結業績で売上高568億67百万円(前期比+17.2%)、営業利益33億33百万円(同+16.2%)、経常利益36億24百万円(同+20.7%)を計上し、いずれも過去最高を更新した。親会社株主に帰属する当期純利益は29億16百万円(同+13.4%)。2QからMs.ID、3Qからミツボシコーポレーションが新規連結したことが業績を押し上げ、売上総利益率は通期で初めて30%台(30.6%)を達成した。第8次中期経営計画(2022年11月期~2026年11月期)で掲げた営業利益目標30億円は前倒しで達成した。

目次

連結業績(2025年11月期 実績)

売上高は568億67百万円(前期548億37百万円、前期比+83億30百万円・+17.2%)。売上総利益は173億87百万円(前期141億38百万円、前期比+32億49百万円・+23.0%、売上総利益率30.6%=前期29.1%)。経費は140億53百万円(前期112億69百万円、前期比+27億84百万円・+24.7%)。営業利益は33億33百万円(前期28億68百万円、前期比+4億64百万円・+16.2%、営業利益率5.9%=前期5.9%)。経常利益は36億24百万円(前期30億03百万円、前期比+6億21百万円・+20.7%、経常利益率6.4%=前期6.2%)。親会社株主に帰属する当期純利益は29億16百万円(前期25億72百万円、前期比+3億44百万円・+13.4%、当期純利益率5.1%=前期5.3%)。なお、2025年11月期実績にはMs.IDの9か月分、ミツボシコーポレーションの6か月分の業績を含む。増減要因として、売上高は国内アパレル市場の回復やスポーツ・アウトドア関連の増加、Ms.ID・ミツボシコーポレーションの新規連結がプラスに働いた一方、一昨年の暖冬・在庫調整によるアクティブスポーツ関連の減少や中国での日系自動車メーカー販売台数の減少がマイナス要因となった。経常利益は為替差益の計上により押し上げられた。当期純利益は、ミツボシコーポレーション買収に伴う負ののれん発生益11億05百万円の計上がプラス要因となった一方、米国における消費の不透明感を考慮した将来リスクへの対応として、モリトスコーヴィルアメリカスののれんを8億25百万円減損したことがマイナス要因となった。

項目2025年11月期実績2024年11月期実績前期比
売上高56,867百万円48,537百万円+8,330百万円(+17.2%)
売上総利益17,387百万円14,138百万円+3,249百万円(+23.0%)
売上総利益率30.6%29.1%
経費14,053百万円11,269百万円+2,784百万円(+24.7%)
営業利益3,333百万円2,868百万円+464百万円(+16.2%)
営業利益率5.9%5.9%
経常利益3,624百万円3,003百万円+621百万円(+20.7%)
当期純利益2,916百万円2,572百万円+344百万円(+13.4%)

セグメント別の状況(地域別・事業別)

当社の報告セグメントは地域別(日本・アジア・欧米)であり、事業別(アパレル関連・プロダクト関連・輸送関連)は参考情報として開示されている。地域別売上高は、日本が413億10百万円(前期比+82億98百万円・+25.1%、構成比72.6%)、アジアが82億80百万円(同▲92百万円・▲1.1%、構成比14.6%)、欧米が72億75百万円(同+1億23百万円・+1.7%、構成比12.8%)。日本は国内アパレル市場の需要回復とMs.ID・ミツボシコーポレーションの新規連結が牽引し、アジアはベトナムでの生産増加があった一方で中国での日系自動車メーカーの苦戦が響き、欧米は作業服・北米の輸送関連が牽引したものの欧州の輸送関連事業の一部撤退が影響した。参考情報の事業別売上高は、アパレル関連事業325億47百万円(前期比+83億20百万円・+34.3%)、プロダクト関連事業178億55百万円(同+4億49百万円・+2.6%)、輸送関連事業64億63百万円(同▲4億40百万円・▲6.4%)で、前期の事業別絶対額は資料に記載がなく開示なし。なお資料の注記によれば、事業別・地域別の売上高・営業利益構成比のグラフは連結消去やのれん償却前の数値から作成しており、他の資料の数値と異なる可能性がある。この参考グラフでは、2025年11月期の事業別売上高構成比はアパレル57%・プロダクト(M)9%・プロダクト21%・輸送13%、事業別営業利益構成比はアパレル54%・プロダクト(M)16%・プロダクト20%・輸送10%となっている(「プロダクト(M)」は買収等によりモリトグループに加わったビジネスを分類した区分)。

地域2025年11月期(通期)構成比2024年11月期(通期)構成比増減額増減率
日本41,310百万円72.6%33,012百万円68.0%+8,298百万円+25.1%
アジア8,280百万円14.6%8,372百万円17.3%▲92百万円▲1.1%
欧米7,275百万円12.8%7,151百万円14.7%+123百万円+1.7%
合計56,867百万円100.0%48,537百万円100.0%+8,330百万円+17.2%
2025年11月期 事業別・地域別 売上高・営業利益構成比
出典:2025年11月期 決算概要 P.18

財政状態・キャッシュフロー

連結貸借対照表は、資産合計554億98百万円(前期524億76百万円、+30億22百万円)。うち流動資産310億01百万円(前期320億49百万円、▲10億48百万円)、固定資産244億97百万円(前期204億27百万円、+40億70百万円)。負債合計156億66百万円(前期132億円、+24億65百万円)、純資産合計398億32百万円(前期392億76百万円、+5億56百万円)。自己資本比率は71.8%(前期74.8%)。M&Aを行った2社の新規連結により在庫・売掛金等が増加したほか、モリトスコーヴィルアメリカスについては収益性は改善しているものの、米国における消費の不透明感を考慮した将来リスクへの対策としてのれんの減損(8億25百万円)を実施した。連結キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが29億94百万円(前期46億20百万円)、投資活動によるキャッシュ・フローが▲50億15百万円(前期6億38百万円)、財務活動によるキャッシュ・フローが▲41億42百万円(前期▲26億80百万円)で、現金及び現金同等物期末残高は94億01百万円(前期154億60百万円)。Ms.ID・ミツボシコーポレーションの取得に伴う変動が主因とされている。

2025年11月期 連結貸借対照表
出典:2025年11月期 決算概要 P.9

通期業績予想(2026年11月期)

2026年11月期の連結業績予想は、売上高630億円(前期比+61億33百万円・+10.8%)、営業利益35億円(同+1億67百万円・+5.0%、営業利益率5.6%)、経常利益37億円(同+76百万円・+2.1%、経常利益率5.9%)、当期純利益30億円(同+84百万円・+2.9%、当期純利益率4.8%)。第8次中期経営計画の売上高目標600億円は必達とし、ミツボシコーポレーションは経費見直しによる営業利益の改善を目指すとしている。レディースアパレル市場の停滞や輸送関連事業の減速が想定される一方、M&A2社の通期連結によるプラス、国内作業服向け資材や厨房機器関連サービス事業の好調を見込む。なお2025年11月期実績にはMs.IDの9か月分、ミツボシコーポレーションの6か月分を含んでおり、2026年11月期は両社が通期で連結される。

項目2025年11月期実績2026年11月期予想増減前期比
売上高56,867百万円63,000百万円+6,133百万円+10.8%
営業利益3,333百万円3,500百万円+167百万円+5.0%
経常利益3,624百万円3,700百万円+76百万円+2.1%
当期純利益2,916百万円3,000百万円+84百万円+2.9%
2026年11月期 通期業績予想
出典:2025年11月期 決算概要 P.21

株主還元

利益配分に関する基本方針は、親会社株主に帰属する当期純利益に対する配当性向50%以上を基準としつつ、連結自己資本配当率(DOE)4.0%を基準とし、機動的な自己株式取得および適切な消却の実施を引き続き検討するとしている(2023年11月期より基本方針を変更)。年間配当金は2024年11月期63.0円(中間29.0円・期末34.0円、配当性向64.9%、DOE4.3%)、2025年11月期70.0円(中間33.0円・期末37.0円、配当性向62.6%、DOE4.6%)、2026年11月期予想72.0円(中間36.0円・期末36.0円、配当性向60.4%、DOE4.6%)。2020年11月期から6期連続で増配しており、2026年11月期の年間配当は前期比+2円を予想している。資料に株式分割・株式併合に関する記載はない。また、2026年1月14日開催の取締役会において自己株式取得に係る事項を決議し、取得株式総数の上限を60万株(発行済株式総数(自己株式を除く)の2.3%相当)、取得価額の総額の上限を12億円、取得期間を2026年1月15日から2027年1月14日とした。

項目2024年11月期2025年11月期2026年11月期(予想)
年間配当金63.0円70.0円72.0円
中間配当金29.0円33.0円36.0円
期末配当金34.0円37.0円36.0円
配当性向64.9%62.6%60.4%
DOE4.3%4.6%4.6%
配当金・配当性向・DOEの推移
出典:2025年11月期 決算概要 P.42

中期経営計画・トピック

当社は第8次中期経営計画(2022年11月期~2026年11月期)を推進しており、当初目標であった営業利益30億円は2025年11月期に前倒しで達成した。売上高目標600億円についても、2026年11月期予想630億円が上回る見通しである。同計画の柱は、モリトジャパン株式会社を事業ごとに3つの会社に分割するなどした「筋肉質な利益体制の構築」と、設備投資の増加やM&A2件の実施による「投資戦略策定、未来に向けた積極投資」の2点。2024~2026年11月期の投資計画としてM&A50億円・新商品開発費5億円・環境負荷低減への取り組み5億円・設備投資6億円・BtoC強化3億円・データ基盤整備等5億円・人的資本への投資1億円・株主還元60億円を掲げ、2024~2025年11月期の投資実績はM&Aを含む成長投資が18.5億円、株主還元が54.4億円などとなっている。次期中期経営計画は2026年夏頃の完成を目指し作成中である。

※本記事はモリトが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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