※本記事はクロップスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
株式会社クロップス(証券コード9428)の2026年3月期(連結、2025年4月~2026年3月、資料内では「FY25」と表記)は、売上高67,497百万円、営業利益3,601百万円、経常利益3,723百万円、親会社株主に帰属する当期純利益926百万円となった。資料が示す対前年度の比率(前期実績を100%とした場合の当期の水準)は、売上高109%、営業利益150%、経常利益141%、当期純利益93%であった。過去業績推移の表によれば、売上高・営業利益・経常利益は過去最高を更新した一方、親会社株主に帰属する当期純利益は前期の991百万円から926百万円へ減少し、2022年3月期(FY21)に記録した過去最高額1,477百万円も下回った。資料の別ページには当期実績について「売上高・各段階利益ともに過去最高を更新」との記載があるが、過去業績推移表では当期純利益は過去最高として色付けされていない。
連結業績(2026年3月期 実績)
(単位:百万円)。当期実績を期初計画(資料内「FY25計画」)と比較すると、売上高は計画67,121百万円に対し67,497百万円(計画比100%)、営業利益は計画3,201百万円に対し3,601百万円(計画比113%)、経常利益は計画3,410百万円に対し3,723百万円(計画比109%)となり、営業利益以下は計画を上回った。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は計画1,177百万円に対し926百万円(計画比78%)にとどまった。
| 項目 | 2025年3月期(FY24実績) | 2026年3月期(FY25実績) | 対前年度 | 2026年3月期(FY25期初計画) | 対計画 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 61,568 | 67,497 | 109% | 67,121 | 100% |
| 営業利益 | 2,391 | 3,601 | 150% | 3,201 | 113% |
| 経常利益 | 2,634 | 3,723 | 141% | 3,410 | 109% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 991 | 926 | 93% | 1,177 | 78% |

セグメント別の状況
移動体通信事業の営業利益は437百万円から826百万円に増加した。資料は、コンシューマ事業について商業施設への外販活動強化により端末販売が順調に進捗し(販売数増他、前年比+12千台)、アクセサリー収入や定額サポート会員増によるストック収入も伸長したが、事業譲受関連費用の発生により計画は未達(実績826百万円、計画比△33百万円)だったとしている。法人事業はMNP台数の増進・大口顧客の獲得により販売台数が増進し、事業譲受により社員数・保有回線が増加したとしている。店舗転貸借事業は転貸借契約の増加により営業利益が1,220百万円から1,548百万円に増加、不動産売買事業は大型物件の売却により136百万円から492百万円に増加した。人材派遣事業は104百万円から76百万円に減少、海外事業は前期の営業損失85百万円から当期は営業損失1百万円へと損失が縮小した。
| セグメント | 2025年3月期(FY24) | 2026年3月期(FY25実績) | 増減額 |
|---|---|---|---|
| 移動体通信事業 | 437 | 826 | +389 |
| 人材派遣事業 | 104 | 76 | △28 |
| ビルメンテナンス事業 | 307 | 346 | +39 |
| 店舗転貸借事業 | 1,220 | 1,548 | +328 |
| 不動産売買事業 | 136 | 492 | +356 |
| 卸事業 | 271 | 311 | +40 |
| 海外事業 | △85 | △1 | +84 |

事業譲受・トピックス
移動体通信事業では、2026年3月に携帯電話販売代理店10店舗(au style 9店舗、UQスポット1店舗)を譲受した。譲受店舗の内訳は埼玉県8店舗、茨城県1店舗、東京都1店舗で、埼玉県を中心にドミナント出店を強化したとしている。既存78店舗に加えて10店舗が増加し、2027年3月期(FY26)計画では、法人事業の営業体制を35名から50名に強化し、グループ会社との連携によるクロスセル戦略の強化を図るとしている。また、地域連携及び顧客との新たな接点創出のため、2026年2月に小学生向けのプログラミング教室を開始し、これまでに54名が体験会に参加、9名が生徒として入会したとしている。

特別損益等
当期は、海外事業の子会社JOBLINKSに係るのれん減損751百万円及び移動体通信事業の店舗閉鎖に伴う減損12百万円により、減損損失は前期の97百万円から763百万円に増加した。この結果、特別損失は前期の371百万円から779百万円に増加した。なお前期(2025年3月期)には海外事業において従業員による不正関連損失(内容欄では255百万円、対比表の数値欄では253百万円と記載)が発生していたが、当期の発生はない。営業外収益では、店舗転貸借の違約に伴う受取補償金391百万円(前期5百万円)が増加した。
| 区分 | 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 内容 |
|---|---|---|---|---|
| 特別損失 | 減損損失 | 97 | 763 | 前期:移動体通信 店舗移転/当期:海外事業 JOBLINKSのれん751百万円、移動体通信 店舗閉鎖12百万円 |
| 特別損失 | 不正関連損失 | 253 | - | 前期:海外事業 従業員による不正損失255百万円 |
| 特別利益 | 固定資産売却益 | 57 | 1 | 前期:店舗転貸借 福利厚生費施設/当期:移動体通信 社用車売却 |
通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期(FY26)の業績計画は、売上高78,006百万円(対前年度116%)、営業利益3,820百万円(同106%)、経常利益3,841百万円(同103%)、親会社株主に帰属する当期純利益1,855百万円(同200%)としている。資料は、連結売上高・営業利益・経常利益・当期利益はいずれも過去最高を計画としている。移動体通信事業は売上高36,226百万円(対前年度122%)、営業利益1,120百万円(同136%)を計画し、コンシューマ事業では価値提案向上と継続利用促進、10店舗増加による販売台数・ストック収入増を見込み、法人事業では営業体制強化(35名から50名)による事業規模拡大やグループ会社との連携によるクロスセル戦略強化を掲げている。店舗+不動産事業については、前年度にあった大型物件売却の想定がないことから営業利益は前期比で減少を見込む。卸事業は事業成長を目的とした営業体制強化のため人員への先行投資を実施するとしている。
| 項目 | 2026年3月期(FY25実績) | 2027年3月期(FY26計画) | 対前年度 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 67,497 | 78,006 | 116% |
| 営業利益 | 3,601 | 3,820 | 106% |
| 経常利益 | 3,723 | 3,841 | 103% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 926 | 1,855 | 200% |
| 移動体通信事業 売上高 | 29,586 | 36,226 | 122% |
| 移動体通信事業 営業利益 | 826 | 1,120 | 136% |
株主還元
1株当たり配当金は、2022年3月期(FY21)から2025年3月期(FY24)まで20円で推移し、2026年3月期(FY25)は29円、2027年3月期(FY26)は32円を計画している。2027年3月期の配当については「DOE 2%目安」に実施予定としている。また、株主優待制度として、2027年3月31日時点の株主名簿に記載された500株以上を保有する株主を対象に、オリジナルカタログギフト3,000円相当を贈呈するとしている。

※本記事はクロップスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。