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スカイマーク、2026年3月期は事業収益が過去最高 当期純利益は減益

決算サマリー 2026.08.30
スカイマーク、2026年3月期は事業収益が過去最高 当期純利益は減益

※本記事はスカイマークが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

スカイマークの2026年3月期通期決算は、事業収益1,104億円(前期比+1.4%)で過去最高を更新した。有償旅客数は前期比1.8%減となったが、単価が同2.9%増となり増収を実現した。営業利益は18億円(同▲1.4%)で前年同水準を確保し、経常利益・税引前当期純利益は為替差益等により大幅増益となった一方、当期純利益は法人税等調整額の計上により16億円(同▲23.7%)の減益となった。各利益指標はいずれも修正後業績予想を上回った。期末配当は1株当たり7円(予定)で、前期の3円から4円の増配を予定する。

目次

連結業績(2026年3月期 実績)

政府支援縮小や人的投資強化により燃料費・燃料税、空港使用料、人件費等が増加したが、徹底したコストマネジメントの継続により営業利益は前年同水準を確保した。営業費用は前期比+1,574百万円の108,640百万円で、整備費はエンジン整備引当金戻入等により▲1,387百万円の減少、空港使用料は政府支援終了の影響等により+1,097百万円の増加、人件費(賞与除く)は人員数増加・賃金単価アップ等により+812百万円の増加となった。

項目2026年3月期(当期)2025年3月期(前期)前年比増減率2026年3月期業績予想(修正後)予想比増減率
事業収益110,441108,893+1.4%111,000▲0.5%
旅客収入107,218106,060+1.1%開示なし開示なし
その他収入3,2232,832+13.8%開示なし開示なし
営業費用108,640107,066+1.5%109,400▲0.7%
事業費101,184100,187+1.0%開示なし開示なし
販管費7,4556,878+8.4%開示なし開示なし
営業利益1,8011,826▲1.4%1,600+12.6%
営業利益率1.6%1.7%▲0.0pt1.4%+0.2pt
経常利益2,907760+282.4%1,000+190.7%
税引前当期純利益3,619877+312.5%1,000+262.0%
当期純利益1,6382,146▲23.7%100
調整後当期純利益2,367573+312.5%654+262.0%
1株当たり配当金(円)7.03.0+133.3%開示なし開示なし
2026年3月期 業績概要
出典:スカイマーク 2026年3月期決算補足説明資料 P.5

単位:百万円(配当金のみ円)。当期の各利益指標は期初業績予想(営業利益20億円、経常利益21億円、税引前当期純利益21億円、当期純利益12億円)も上回り、修正後業績予想に対しては営業利益112.6%、経常利益290.7%、税引前当期純利益362.0%の達成率となった。資料は、経常利益の増加要因として為替レートが前期末比で円安に推移したことに伴う為替差益13.3億円の発生(2025年3月期第4四半期末149.5円/US$→2026年3月期第4四半期末159.8円/US$)を挙げている。当期純利益は、主に収益計画見直しによる繰越欠損金に係る繰延税金資産減少等により法人税等調整額19.4億円が発生したことで、修正後業績予想を上回りつつも前期比では減益となった。

主要KPI(旅客需要・収益性)の状況

有償旅客数は前期比1.8%減の7,995千人となったが、単価は前期比2.9%増の13,409円、イールドは前期比4.1%増の12.8円となり、座席利用率は前期比2.2pt低下の80.1%となった。第4四半期単体の有償旅客数は前年同期比102.2%と回復した。年度累計の有償旅客数は前年比98.2%で、単価を戦略的に引き上げた上期は前年を大きく下回ったが、下期より路線・便ごとの機動的な価格設定により需要を捕捉したとしている。

KPI2026年3月期(当期)2025年3月期(前期)前年比増減率
運航便数(便)56,86956,528+0.6%
座席キロ(ASK)(百万席キロ)10,44710,467▲0.2%
旅客キロ(RPK)(百万人キロ)8,3708,618▲2.9%
有償旅客数(千人)7,9958,140▲1.8%
座席利用率(L/F)(%)80.182.3▲2.2pt
ユニットレベニュー(円)10.310.1+1.3%
イールド(円)12.812.3+4.1%
単価(円)13,40913,028+2.9%
ユニットコスト(燃料費・燃料税除く)(円)7.47.2+3.1%

財務状況

2026年3月期末の資産の部は1,211億円(前期末比+16.6%)、負債の部は872億円(同+13.5%)、純資産の部は339億円(同+25.2%)。有利子負債は362億円(同+21.2%)、純有利子負債は117億円(同+204.8%)に増加し、自己資本比率は26.1%から28.0%(+1.9pt)、ネットD/Eレシオは0.1倍から0.3倍(+0.2pt)となった。営業活動によるキャッシュ・フローは116億円(同+61.5%)、投資活動によるキャッシュ・フローは▲193億円(新機材導入等)。繰越欠損金はFY2025末時点で合計421億円あり、税制上の要件を満たせば今後の課税所得から控除できるとしている。

通期業績予想(2027年3月期)

2027年3月期の業績予想は、事業収益1,208億円(前年比+9.4%)、営業利益15億円(同▲16.7%:原油高・円安による市況影響)、当期純利益8億円(同▲51.2%:市場金利上昇による影響)の増収減益を見込む。新機材の導入、現行機材の退役を順次進め、2027年3月期末には30機体制(年平均30.8機)を予定する。運航規模拡大と座席利用率・単価の向上により増収も、機材数・運航便数拡大に伴う燃料費・空港使用料・航空機材リース料・整備費等の各種費用の増加に加え、市況要因(原油高・円安)により減益を見込むとしている。ヘッジ後の市況前提はドバイ原油70.8US$/バレル、為替146.1円/US$。投資計画は176億円(前期実績193億円)で、新機材関連102億円、その他73億円(安全維持の更新投資、生産性向上・競争力強化に係る戦略投資、現行機材の購入/売却等)。購入契約締結済みのボーイング737-8/10に係る支払いには、上場時の調達資金・米国輸出入銀行やアトランティス・アビエーション社による融資資金等を充当するとしている。

項目2026年3月期(実績)2027年3月期(予想)増減率
事業収益110,441120,800+9.4%
旅客収入107,218115,400+7.6%
営業費用108,640119,300+9.8%
営業利益1,8011,500▲16.7%
経常利益2,907800▲72.5%
税引前当期純利益3,619800▲77.9%
当期純利益1,638800▲51.2%
2027年3月期業績予想
出典:スカイマーク 2026年3月期決算補足説明資料 P.18

株主還元

2026年3月期の期末配当は1株当たり7円の予定で、前年度の3円から4円の増配となる。配当の推移は、2023年3月期5円、2024年3月期29円、2025年3月期3円、2026年3月期7円(予定)。資料は、2026年3月期は円安進行に伴い為替差益を計上し配当原資は非資金性の要因を多く含むこと、原油価格高騰や急激な為替変動など不透明な外部環境を慎重に考慮していること、不測の事態に備えた内部留保の充実と将来成長に向けた投資資金確保を優先すべき局面と判断していることを配当決定の背景として挙げている。2027年3月期配当より適用予定の新たな配当方針を策定中としている。

1株当たり配当金
2023年3月期5円
2024年3月期29円
2025年3月期3円
2026年3月期(予定)7円
株主還元・配当推移
出典:スカイマーク 2026年3月期決算補足説明資料 P.13

中期経営目標(2026年度〜2030年度)

2030年に向けたFY2030目標として事業収益1,690億円、営業利益140億円を掲げる。2026年3月期の目標は事業収益1,208億円・営業利益15億円としており、新PSS(旅客サービスシステム)の稼働、燃油サーチャージの導入、UAV(Unique Attractive Value)の追求・浸透に係るプロジェクトの実行、空港DXなどを前回中期経営目標から新たに追加した施策としている。為替・原油価格の前提は、為替がFY2026年155円/US$・FY2027以降150円/US$、ドバイ原油75US$/バレルに更新した。資本政策では、5年累計で営業キャッシュフロー600億円程度、事業投資(機材関連・その他)300億円程度を見込み、財務基盤強化として自己資本比率40%程度(新リース会計基準は未考慮)を目標とする。株主還元については、持続的な安定配当を目指した新たな配当方針を検討中としている。

事業戦略について
出典:スカイマーク 2026年3月期決算補足説明資料 P.28

その他のトピックス

2026年4月、日本の航空会社として初めてボーイング737-8型機の初号機を受領した。最新鋭エンジン「LEAP-1B」を搭載し、燃費効率は1座席当たり約15%改善する。機内Wi-Fiサービスを順次導入し無償提供する予定としている。また、国土交通省の「国内航空のあり方に関する有識者会議」において、当社の課題提起が契機となり、運賃モニタリング調査の実施等の考え方が第4・5回会議で示されたとしている。

※本記事はスカイマークが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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