※本記事はGENDAが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
GENDAの2026年1月期通期決算は、連結売上高1,707億円(前期比152.7%)、調整後EBITDA228億円(同148.6%)、調整後営業利益133億円(同127.3%)、調整後当期純利益92億円(同153.5%)となった。会社予想(調整後EBITDA220億円、調整後当期純利益80億円)に対する達成率はそれぞれ103.8%、115.9%で、いずれも上回った。北米事業では2025年後半にオペレーション不備が判明した一方、株主還元では新たに配当を開始する方針を公表した。
連結業績(2026年1月期 実績)
当社は決算短信の表記を集約し、一過性のM&A関連費用を除いた『調整後』指標をNon-GAAP指標として開示している。4Q累計のM&A関連費用は17.4億円(営業費用)がEBITDA及び営業利益に、15.7億円(営業費用・営業外費用の税金考慮後)が当期純利益に影響した。
| 項目 | 2026年1月期(当期) | 2025年1月期(前期) | 前期比 | 2026年1月期業績予想 | 予想比達成率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,707億円 | 1,117億円 | 152.7% | 1,570億円 | 108.8% |
| 調整後EBITDA | 228億円 | 153億円 | 148.6% | 220億円 | 103.8% |
| 調整後営業利益 | 133億円 | 104億円 | 127.3% | 開示なし | 開示なし |
| 調整後当期純利益 | 92億円 | 60億円 | 153.5% | 80億円 | 115.9% |
財務状況
2026年1月期末の総資産は2,226億円(前期末比+1,076億円)、総負債は1,572億円(同+779億円、うち有利子負債は1,129億円で+605億円)、純資産は653億円(同+297億円)。のれんはM&Aにより185億円から510億円に増加した(うちPlayer Oneに係るのれん計上により純資産対比約142億円増加)。Net Debt/EBITDAは1.7倍から2.7倍に上昇、自己資本比率は30.8%から29.2%に低下した。資料は、実質的に1年以内の返済が必要となる有利子負債約208億円に対し手元流動性約323億円を確保しており高い流動性を維持しているとしている。2026年1月期の有形固定資産(店舗)の減損合計は4.3億円(0.6%)、のれんの減損合計は0.3億円(0.05%)で、創業来累計ののれん減損は2.6億円としている。
| 項目 | 2026年1月期末 | 2025年1月期末 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 流動資産 | 635億円 | 456億円 | +179億円 |
| うち現金及び預金 | 321億円 | 256億円 | +65億円 |
| 固定資産 | 1,590億円 | 693億円 | +897億円 |
| うちのれん | 510億円 | 185億円 | +325億円 |
| 総資産 | 2,226億円 | 1,149億円 | +1,076億円 |
| 総負債 | 1,572億円 | 793億円 | +779億円 |
| うち有利子負債 | 1,129億円 | 524億円 | +605億円 |
| 純資産 | 653億円 | 356億円 | +297億円 |
| Net Debt/EBITDA | 2.7倍 | 1.7倍 | +1.0倍 |
| 自己資本比率 | 29.2% | 30.8% | △1.6pt |
| 流動性比率 | 154% | 251% | △96pt |

事業別の状況
当社は純粋持株会社であり、資料は正式なセグメント別損益は開示していない。国内アミューズメント(GiGO他)、カラオケ(カラオケBanBan、ENNE)、プライズ関連(フクヤ及びアレス)、海外アミューズメント(主に北米、中国、欧州)、ツーリズム等の事業を展開し、資料は『本日時点のGENDAの売上高及び調整後EBITDAは9割がゲームセンター及びカラオケに関連する事業』としている。カラオケ機器ディーラーでは、M&Aでグループインした音通とカジ・コーポレーションを合併し、業界No.1(取扱台数30,800台)とNo.2が統合した。外貨両替機事業は、AIによる集金ルート最適化等が奏功し、グループイン後の全ての月で前年同期比増収となった。EBITDAはM&A前実績(2024年3月~2025年1月の11ヶ月間)の10億円に対し、2026年1月期実績は15億円、2027年1月期予算は23億円とした。
北米事業は2026年1月期実績売上高286億円に、期中に実施したM&Aの通年寄与106億円を加えた392億円が『実力値』となる。同事業では、北米5社統合に向けてPlayerOneの『毎日銀行に入金する』オペレーションに統合した結果、景品補充の時間が確保できずSWAP拠点で景品補充が滞る事象が発生した。当社は日本からAI人材を含む追加人員を派遣して全拠点を総点検・再補充するとともに、当該オペレーションを廃止し、AIが最適な巡回・補充ルートを提示する業務アプリ『Kiddleton Force』を開発した。この対応策が2027年1月期に順次積み上がっていくことを踏まえ、上期目標を引き下げる形で北米事業の2027年1月期計画を下方修正した(調整後EBITDA計画65億円→55億円)。一方、年後半にはオペレーションが全面的に正常化する想定であり、中期経営計画は半年程度後ろ倒しの形で来期以降は当初計画どおり達成する見込みとしている。2027年1月期の売上向上施策としては、①オペレーション改善(SWAPの運営改善)、②新店出店(ミニロケの大手チェーン開拓、ゲームセンター50店舗)、③Add on(今期約800箇所実施予定)、④IP景品投入、⑤大型景品展開(既存クレーンを活用)を計画している。
| 売上向上施策 | 内容 | 2027年1月期売上高への影響額 |
|---|---|---|
| ⓪期中のM&A通年寄与 | – | 106億円 |
| ①オペレーションの改善 | SWAPの運営改善 | 8億円 |
| ②新店出店 | ミニロケ:大手チェーン店開拓、ゲームセンター:50店舗 | 23億円 |
| ③Add on | 今期約800箇所実施予定 | 12億円 |
| ④IP景品 | ミニクレーンへの人気IP景品投入、人気IPのフィギュア展開 | 10億円 |
| ⑤大型景品 | 既存クレーンを活用した大型景品の展開 | 5億円 |

通期業績予想(2027年1月期)
2027年1月期の連結業績予想は、①売上高、②調整後EBITDA、③調整後当期純利益の3指標に限定して開示する方針に変更した。足元のオーガニック成長を織り込み、調整後EBITDA予想を280億円から300億円に上方修正した。北米事業のEBITDA計画は65億円から55億円に下方修正する一方、国内を中心としたオーガニック成長が想定を上回って推移していることから全体では上方修正となった。調整後EBITDAは、2026年1月期の期初会社予想(220億円)比で+80億円(+36%)の300億円を計画している。なお、2027年1月期第4四半期より国際会計基準(IFRS)を適用開始する予定で、日本会計基準とIFRSとの差分はEBITDA約+150億円超、営業利益・当期純利益はそれぞれ約+50億円超が見込まれるとしている。
| 項目 | 2026年1月期(実績) | 2027年1月期(予算) |
|---|---|---|
| 売上高 | 1,707億円 | 2,150億円 |
| 調整後EBITDA | 228億円 | 300億円 |
| 調整後当期純利益 | 92億円 | 106億円 |

株主還元
当社は『株主還元方針の変更に関するお知らせ』を公表し、2027年1月期より配当を開始する方針とした(配当総額約15億円、2026年3月11日終値基準の配当利回りは約1.1%、株主優待利回りと合わせ約5.7%)。配当方針は、キャッシュフロー創出力の向上にあわせ、M&Aを阻害しない範囲で規律を持った毎年の増配を想定するというもの。自己株式取得については『株主還元ではなく、M&A対価で使用する自社株式を安価で仕入れる目的』であるとし、株主還元とは区分した上で、自社バリュエーション水準に応じて今後も不定期かつ機動的に実施するとしている。株主優待は、GiGOでの1日の利用上限を500円から1,000円に引き上げる一方、優待プレイの対象を今後クレーン機のみに変更するなどラインナップを見直した。

その他の今期トピックス
当社は、M&A戦略の修正として、過去2回実施した『M&A待機資金目的の公募増資』を最低でも今後3年間行わない方針とした。あわせて、原則として中核領域のロールアップM&Aに集中し、中核領域以外のM&Aは限定的に厳選する方針、既存事業(オーガニック)の成長投資を厳選し既存事業のFCFを来期50億円創出する方針を示した。北米事業では、3月1日付で北米に14社ある企業体を3社(GENDA Americas、Kiddleton US、Kiddleton Canada)に統一し、コスト削減の来期通期寄与額は当初想定の200万ドルから現時点の推定640万ドルへ拡大したとしている。
※本記事はGENDAが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。