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シーユーシー、2026年3月期は売上収益15.5%増 当期利益は8.9%減益

決算サマリー 2026.08.30
シーユーシー、2026年3月期は売上収益15.5%増 当期利益は8.9%減益

※本記事はシーユーシーが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

シーユーシー(株式会社シーユーシー)の2026年3月期(連結、2025年4月~2026年3月)は、売上収益54,353百万円(前期比+15.5%)、EBITDA8,515百万円(同+5.8%)、営業利益5,783百万円(同+8.2%)、親会社の所有者に帰属する当期利益2,854百万円(同(8.9%))となった。ホスピス及びメディカルケアレジデンスの拡大により売上収益は増加し、第4四半期に発生した事業用不動産の流動化に伴う売却益により営業利益は前期を上回った。一方、前期に発生した米国子会社への貸付回収に係る為替差益(法人所得税費用等控除後)285百万円の剥落等により、当期利益は前期比で減益となった。売上収益は2026年3月期の通期計画を下回ったものの、営業利益は計画を上回って着地した。

目次

連結業績(2026年3月期 実績)

事業用不動産3件の流動化に伴う売却益1,441百万円が第4四半期に発生し、営業利益を押し上げた。EBITDAは「営業利益+減価償却費及び償却費±その他の収益・費用の合計」として資料に定義されている。

項目2025年3月期(実績)2026年3月期(実績)増減率2026年3月期(計画)計画比
売上収益47,04354,353+15.5%58,250(6.7%)
EBITDA8,0518,515+5.8%10,230(16.8%)
営業利益5,3435,783+8.2%5,500+5.1%
親会社の所有者に帰属する当期利益3,1312,854(8.9%)2,880(0.9%)

セグメント別の状況

医療機関セグメントは、国内で上期における月額報酬の減額の影響が残るものの下期の回復により前期比ほぼ横ばいで着地し、海外(米国及び東南アジア)は米国足病領域におけるロールアップ型M&Aが堅調に推移した。米国では債権回収実態に基づく収益見積もりの精緻化(通期影響額58百万円)を実施した。ホスピスセグメントは新規開設(6施設)の費用増加を伴いながらも既存施設の稼働率向上等により売上収益が拡大したが、一部既存施設の単価低下によりEBITDAマージンは14.6%から13.4%に低下した。居宅訪問看護セグメントは新規ステーション(4月に2拠点、10月に4拠点)の初期赤字が発生したものの、看護師及びセラピストの稼働率向上により収益性を確保した。メディカルケアレジデンスセグメントは、2024年10月に連結子会社化したノアコンツェルの通期寄与を含む形で売上収益が拡大した一方、租税公課等の販管費増加によりEBITDAは圧迫された。

セグメント指標2025年3月期2026年3月期
医療機関売上収益17,60317,312
医療機関EBITDA4,5703,958
ホスピス売上収益13,75916,714
ホスピスEBITDA2,0142,244
居宅訪問看護売上収益12,30912,949
居宅訪問看護EBITDA1,6511,827
メディカルケアレジデンス売上収益3,5677,704
メディカルケアレジデンスEBITDA6401,349
その他及び調整額売上収益(195)(326)
その他及び調整額EBITDA(824)(863)
連結業績概要(セグメント別売上収益・EBITDA)
出典:2026年3月期決算説明資料 P.4

主要拠点・KPIの状況(ホスピス・在宅医療の展開)

医療機関セグメント(国内)の支援先主要拠点数(期中平均、経営支援を提供する病院・介護老人保健施設・訪問診療クリニック・透析クリニック・外来クリニックの合計数)は137拠点から162拠点(うち新規開設8件、+18.2%)に拡大した一方、支援先主要拠点当たり年間売上収益は77百万円から64百万円((17.5%))に低下した。ホスピスセグメントの施設数(期間末時点、開設後12か月超経過又はM&Aにより取得した施設を既存施設、それ以外を新規施設と定義)は51施設から63施設(+23.5%)に拡大し、2026年3月末時点の定員数は2,853人、看護師/介護士は1,646人、既存施設の稼働率は83.6%から82.9%となった。居宅訪問看護セグメントの利用者数(期中平均)は14,510人から15,057人(+3.8%)、のべ総ケア時間は1,220千時間から1,275千時間(+4.5%)に拡大し、2026年3月末時点で訪問看護ステーション95拠点、看護師/セラピスト1,308人、利用者数15,298人となった。メディカルケアレジデンスセグメントは2026年3月末時点で施設数27施設、定員2,010人、看護師/介護士630人、稼働率80.1%であった。

区分指標2025年3月期2026年3月期増減率
医療機関(国内)支援先主要拠点数(期中平均)137拠点162拠点+18.2%
医療機関(国内)支援先主要拠点当たり年間売上収益77百万円64百万円(17.5%)
ホスピス施設数(期末時点)51施設63施設+23.5%
ホスピス既存施設の稼働率83.6%82.9%開示なし
居宅訪問看護利用者数(期中平均)14,510人15,057人+3.8%
居宅訪問看護のべ総ケア時間1,220千時間1,275千時間+4.5%
医療機関セグメント(国内)の重要経営指標
出典:2026年3月期決算説明資料 P.10
ホスピスセグメントの重要経営指標(施設数・定員数)
出典:2026年3月期決算説明資料 P.14

2027年3月期業績予想

2027年3月期の業績予想は、売上収益64,600百万円(前期比+18.9%)、EBITDA9,700百万円(同+13.9%)、営業利益3,800百万円(同(34.3%))、親会社の所有者に帰属する当期利益1,100百万円(同(61.5%))。営業利益・当期利益の減益は、当期に計上した事業用不動産の流動化による売却益(医療機関セグメント国内で約1,190百万円、ホスピスセグメントで約251百万円)が剥落することが主因とされている。ホスピスセグメントの予想は、2026年診療報酬改定における包括報酬の新設により診療報酬単価が約24%低下する前提を置きつつ、既存施設の稼働率改善及び賃料見直しにより補完するとしている。医療機関セグメント海外はOBL新規開設等の先行投資費用増加、居宅訪問看護セグメントは前期を上回る新規開設(9拠点)による先行投資費用増加を見込むとしている。

項目2026年3月期(実績)2027年3月期(計画)増減率
売上収益54,35364,600+18.9%
EBITDA8,5159,700+13.9%
営業利益5,7833,800(34.3%)
親会社の所有者に帰属する当期利益2,8541,100(61.5%)
2027年3月期業績予想(営業利益・当期利益)
出典:2026年3月期決算説明資料 P.36

株主還元

当社は現在、事業投資が必要なフェーズであるとして、現時点では配当や自己株取得は行わず、主にOBL開設資金やM&A等の事業投資に資金を充当する方針としている。

トピックス

2026年2月、イリノイ州でOBL(外来クリニックの環境で高度な画像診断機器やカテーテル治療設備を備えた医療施設)を運営するVascular Specialists, LLCを連結子会社化した。同月、医用画像解析AIの研究開発を行うBoston Medical Science株式会社と、遠隔読影支援サービスの事業展開を目的とした新会社を設立した。2026年3月には、医療・介護領域における情報の非対称性の解消を目的として、サービス基盤の開発を担う新会社「株式会社シーユーシーミー」を設立した。同月、連結子会社が保有する事業用不動産(信託受益権を含む)3件を流動化し、第4四半期に総額1,441百万円の売却益を計上、売却資金の約4,050百万円については米国OBL領域等の新規成長分野の投資に充当し、資本効率の改善を図るとしている。なお資料は、2024年以降に競合他社で発生した診療報酬・保険の不正請求に関する報道や特別調査委員会の設置等により業界全体の社会的信用が毀損しており、2026年に予定される次期診療報酬改定は楽観視できない状況にあると説明している。

※本記事はシーユーシーが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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