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東京地下鉄、2026年3月期は増収増益 配当は42円に増配

決算サマリー 2026.08.30
東京地下鉄、2026年3月期は増収増益 配当は42円に増配

※本記事は東京地下鉄が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

東京地下鉄(東京メトロ)は2026年3月期の連結決算で、営業収益422,414百万円(前期比+3.6%)、営業利益89,588百万円(同+3.0%)となり増収増益となった。旅客運輸収入が引き続き好調に推移したことなどが増収に寄与した。経常利益は79,234百万円(同+2.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は59,015百万円(同+9.8%)で、2025年3月期に計上した勤務に係る支払清算金による一過性の特別損失の反動や、当期第1四半期の退職給付制度改定益の計上などにより増益となった。連結業績予想に対しては、すべての段階利益で増益となった。1株当たり年間配当金は42円(期末配当21円)を予定している。

東京地下鉄 2026年3月期決算のポイント
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.3
目次

連結業績(2026年3月期 実績)

営業収益は前期比+3.6%増収の422,414百万円、営業費は同+3.7%増の332,826百万円となり、営業利益は同+3.0%増益の89,588百万円だった。期初予想(88,700百万円)に対しては+1.0%上回った。特別損益では、2025年3月期に勤務に係る支払清算金6,570百万円の一過性の特別損失を計上していたのに対し、2026年3月期は鉄道施設受贈財産評価額9,233百万円や退職給付制度改定益6,408百万円などにより特別利益が20,219百万円(同+100.9%)となった。特別損失は固定資産圧縮損の計上等により13,820百万円(同+8.5%)となった。親会社株主に帰属する当期純利益は同+9.8%増益の59,015百万円で、期初予想(58,200百万円)を上回った。

項目2025年3月期実績2026年3月期実績増減率期初予想予想比増減率
営業収益(百万円)407,832422,414+3.6%420,600+0.4%
旅客運輸収入(百万円)339,366350,485+3.3%352,400▲0.5%
営業費(百万円)320,889332,826+3.7%331,900+0.3%
営業利益(百万円)86,94289,588+3.0%88,700+1.0%
経常利益(百万円)77,00879,234+2.9%77,400+2.4%
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)53,74859,015+9.8%58,200+1.4%
EBITDA(百万円)159,042163,509+2.8%161,900+1.0%

セグメント別の状況

運輸業は旅客運輸収入の増加等により営業収益386,618百万円(同+3.8%)、営業利益76,189百万円(同+2.7%)となった。不動産事業は取得・開業物件や渋谷マークシティの賃貸収入増加等により営業収益14,694百万円(同+0.2%)、物件売却に伴う費用減少もあり営業利益4,399百万円(同+4.7%)となった。ライフ・ビジネスサービス事業は、ライフサービス事業・アドバタイジングサービス事業の増収増益などにより、全体で営業収益26,388百万円(同+2.5%)、営業利益8,527百万円(同+3.2%)となった。

セグメント指標2025年3月期実績2026年3月期実績増減率
運輸業営業収益(百万円)372,500386,618+3.8%
運輸業(旅客運輸収入)営業収益(百万円)339,366350,485+3.3%
不動産事業営業収益(百万円)14,66314,694+0.2%
ライフ・ビジネスサービス事業営業収益(百万円)25,75726,388+2.5%
運輸業営業利益(百万円)74,21776,189+2.7%
不動産事業営業利益(百万円)4,2004,399+4.7%
ライフ・ビジネスサービス事業営業利益(百万円)8,2598,527+3.2%
東京地下鉄 2026年3月期決算 連結損益計算書(セグメント別)
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.12

2027年3月期 通期業績予想

2027年3月期は、通勤需要の増加や沿線の好調な社会経済活動による旅客運輸収入の増加等により、営業収益437,200百万円(前期比+3.5%)を見込む。旅客運輸収入には、2026年3月14日に実施されたJR東日本の運賃改定に伴う流入影響(定期外にのみ及ぶ見通し)を含むとしている。一方、労務費・資材価格の上昇等の経営環境の変化下でも鉄道設備の修繕・更新に必要な費用を計画的に確保することとしたため、営業費は355,700百万円(同+6.9%)となり、営業利益は81,400百万円(同▲9.1%)を見込む。親会社株主に帰属する当期純利益は、物件売却益の計上を見込むものの支払利息の増加等により、50,000百万円(同▲15.3%)の減益を見込んでいる。なお、中東情勢の影響については現時点で精査中のため、業績予想には織り込んでいないとしている。セグメント別では、運輸業の営業収益398,300百万円(同+3.0%)・営業利益66,800百万円(同▲12.3%)、不動産事業の営業収益15,300百万円(同+4.1%)・営業利益4,000百万円(同▲9.1%)、ライフ・ビジネスサービス事業の営業収益27,800百万円(同+5.3%)・営業利益10,100百万円(同+18.4%)を見込む。

項目2026年3月期実績2027年3月期予想増減率
営業収益(百万円)422,414437,200+3.5%
旅客運輸収入(百万円)350,485365,000+4.1%
営業費(百万円)332,826355,700+6.9%
営業利益(百万円)89,58881,400▲9.1%
経常利益(百万円)79,23469,000▲12.9%
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)59,01550,000▲15.3%
EBITDA(百万円)163,509157,700▲3.6%
東京地下鉄 2027年3月期通期業績予想のポイント
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.23

株主還元

2026年3月期の1株当たり年間配当金は42円(期末配当21円)を予定しており、2025年3月期の40円から2円の増配となる。2027年3月期は44円(前期比+2円)を予定している。配当性向は2026年3月期実績で41.3%、DOEは3.4%だった。中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)では、連結配当性向40%以上を目指す方針のもと、利益の成長とともに株主還元の充実を目指すことを基本に普通配当を行い、期間中はDOE3.4%程度を確保するとしている。また、2026年3月期より、年1回の期末配当に加えて中間配当を実施している。

1株当たり配当金配当性向DOE
2023年3月期20.00円41.8%1.9%
2024年3月期32.00円40.2%2.9%
2025年3月期40.00円43.2%3.4%
2026年3月期42.00円41.3%3.4%
2027年3月期(予想)44.00円51.1%開示なし
東京地下鉄 株主還元(1株当たり配当額及び連結配当性向の推移)
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.50

中期経営計画の経営目標

現中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)では、資本効率性・収益性・財務健全性を踏まえ、連結ROE、連結営業利益、連結EBITDA、連結純有利子負債/EBITDA倍率を経営目標として設定している。2026年3月期実績は連結ROE8.1%、連結営業利益895億円、連結EBITDA1,635億円、連結純有利子負債/EBITDA倍率6.1倍(新線建設推進長期借入金を除くと5.0倍)。2027年3月期予想は連結ROE6.7%、連結営業利益814億円、連結EBITDA1,577億円、同倍率6.5倍(同5.2倍)。中計策定時に掲げた2028年3月期の目標は連結ROE7.7%、連結営業利益930億円、連結EBITDA1,740億円、同倍率6.3倍(同5.2倍)としている。資料は、労務費・資材価格の上昇をはじめとした経営環境の変化により、現中期経営計画策定時の目標の達成は厳しい状況であるとし、その影響については2027年3月期第2四半期決算発表時を目途に説明を予定するとしている。

本中期経営計画期間(2026年3月期~2028年3月期)の設備投資計画は4,000億円(新線建設除き3,500億円)、成長投資は3か年で1,250億円を計画している。また、新たな成長ドライバーの創出に向け、2027年3月期より専門組織を新設し、2027年3月期及び2028年3月期の2か年で1,000億円の出資・M&A枠を新たに設定するとしている。有楽町線・南北線の延伸は、2030年代半ばの開業目標に向けて建設を進めるとしている。

※本記事は東京地下鉄が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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