※本記事はアニコム ホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
アニコムホールディングス(証券コード8715)は2026年3月期(通期)の決算補足説明資料を公表した。経常収益は73,846百万円(前年度比+9.1%)と増収となったが、経常利益は3,543百万円(同△28.3%)、純利益は2,204百万円(同△32.1%)と減益となった。資料は、アクサダイレクト契約移管コストおよびJARVIS Tokyoへの投資により減益となりつつも年間計画を達成したとしている。ペット保険の新規契約件数は26.6万件、保有契約件数は139.2万件(前年度比+8.1%)と引き続き伸長した。
連結業績(2026年3月期 実績)
経常収益は、保険引受収益が64,103百万円(前年度比+8.9%)、資産運用収益が1,640百万円(同+3.4%)、その他経常収益が8,103百万円(同+12.0%)といずれも増加した。経常利益の増減要因(対前年度差分析)として、資料は既経過保険料+5,475百万円、発生保険金△4,165百万円、代理店手数料△609百万円、異常危険準備金△19百万円、資産運用収益+53百万円、資産運用費用+236百万円、その他経常収益+868百万円、その他経常費用△256百万円、販管費△2,982百万円を挙げている(25年3月期実績経常利益4,941百万円から26年3月期実績3,543百万円へ)。
| 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 経常収益 | 67,683百万円 | 73,846百万円 | +9.1% |
| (うち保険引受収益) | 58,862百万円 | 64,103百万円 | +8.9% |
| (うち資産運用収益) | 1,586百万円 | 1,640百万円 | +3.4% |
| (うちその他経常収益) | 7,235百万円 | 8,103百万円 | +12.0% |
| 経常費用 | 62,742百万円 | 70,303百万円 | +12.1% |
| のれん償却前経常利益 | 5,191百万円 | 3,801百万円 | △26.8% |
| 経常利益 | 4,941百万円 | 3,543百万円 | △28.3% |
| 純利益 | 3,246百万円 | 2,204百万円 | △32.1% |

保険事業の状況(アニコム損保単体)
ペット保険の保有契約件数は25年3月末1,287,923件から26年3月末1,392,772件(前年比+8.1%)に、新規契約件数は245,741件(うちアクサダイレクトからの移管分約1.1万件を含む)から266,231件(うち同移管分約2.2万件を含む)(前年比+8.3%)に増加した。アクサダイレクトからの契約移管は2024年12月に開始し2025年11月に完了、移管契約数は合計約3.3万件、移管手数料は合計約16.7億円と資料は述べている。継続率は88.2%から88.5%(+0.3pt)に上昇した。
| 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 既経過保険料 | 57,341百万円 | 62,808百万円 | +9.5% |
| 発生保険金(損害調査費含む) | 34,755百万円 | 39,053百万円 | +12.4% |
| E/I損害率 | 60.6% | 62.2% | +1.6pt |
| 既経過保険料ベース事業費率 | 32.3% | 32.8% | +0.5pt |
| (うち諸手数料及び集金費率) | 9.6% | 9.8% | +0.2pt |
| コンバインド・レシオ(既経過保険料ベース) | 92.9% | 95.0% | +2.1pt |
| 保有契約件数 | 1,287,923件 | 1,392,772件 | +8.1% |
| 新規契約件数 | 245,741件 | 266,231件 | +8.3% |
| 継続率 | 88.2% | 88.5% | +0.3pt |

資料は、経済価値ベースの新たなソルベンシー規制(ESR)への移行を踏まえ、従来開示していたソルベンシー・マージン比率の本資料への掲載を取りやめたと述べている(参考として24年3月期末実績は345.2%)。
シナジー創出事業(保険事業以外)の状況
動物病院運営事業は「JARVISどうぶつ医療センターTokyo」の開業により売上高が伸長し、外部売上高は2,169百万円から2,401百万円に増加したが、費用増加により経常利益(のれん償却後)は△28百万円から△717百万円へと損失が拡大した。既存病院は閉院・事業縮小によりほぼ横ばいで推移したと資料は述べている。健康イノベーション事業はECチャネルを含む販路拡大により外部売上高が346百万円から573百万円に伸長したが、販路開拓・顧客基盤拡大への投資により経常利益(のれん償却後)は△132百万円から△308百万円へと損失が拡大し、計画対比では未達だったと資料は述べている。マッチングサービス事業は外部売上高が2,240百万円から2,270百万円、経常利益(のれん償却後)は239百万円から103百万円となり、WEB広告費の増加や成約単価の微減により減益となったと資料は述べている。
貸借対照表の状況
| 項目 | 2025年3月期末 | 2026年3月期末 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 資産合計 | 72,494百万円 | 76,693百万円 | +5.8% |
| 現金及び預貯金 | 26,460百万円 | 13,392百万円 | △49.4% |
| 有価証券 | 29,430百万円 | 42,631百万円 | +44.9% |
| 負債合計 | 44,427百万円 | 47,751百万円 | +7.5% |
| 保険契約準備金 | 26,774百万円 | 29,080百万円 | +8.6% |
| 社債 | 10,000百万円 | 5,000百万円 | △50.0% |
| 純資産合計 | 28,066百万円 | 28,942百万円 | +3.1% |

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期は経常収益81,000百万円(前期比+9.7%)、経常利益5,000百万円(同+41.1%)を計画している。保険事業のパラメータは、損害率63.4%、既経過保険料ベース事業費率31.6%、コンバインド・レシオ95.0%を計画。動物病院運営事業の売上高(総売上高ベース)は37〜38億円、健康イノベーション事業の売上高(総売上高ベース)は9〜10億円を計画している。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(計画) |
|---|---|---|
| 経常収益 | 73,846百万円 | 81,000百万円 |
| 経常利益 | 3,543百万円 | 5,000百万円 |
| 損害率 | 62.2% | 63.4% |
| 既経過保険料ベース事業費率 | 32.8% | 31.6% |
| コンバインド・レシオ | 95.0% | 95.0% |

中期経営計画・株主還元
中期経営計画の最終年度である28年3月期(2029年3月期)の数値目標として、資料は連結経常収益800〜850億円、経常利益68〜73億円、ROE12%水準、損害率61〜62%水準、既経過保険料ベース事業費率30〜31%水準、コンバインド・レシオ92%水準を掲げている。26年3月期実績のROEは7.7%(資本コスト7.0%、前年度6.6%、エクイティ・スプレッド0.7pt)としている。株主還元方針として配当性向30%水準を掲げ、26年3月期実績の配当性向は30.2%、27年3月期予定は30.4%としている。自己株式取得は26年3月期実績で10億円、27年3月期予定も10億円としている。
※本記事はアニコム ホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。