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オムロン、2026年3月期は制御機器事業が牽引し増収増益 営業利益599億円 2026年度は営業利益620億円を計画

決算サマリー 2026.08.11
オムロン、2026年3月期は制御機器事業が牽引し増収増益 営業利益599億円 2026年度は営業利益620億円を計画

※本記事はオムロンが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

オムロンは2026年5月13日に2026年3月期(2025年度)決算を発表しました。全社実績は制御機器事業がグループを牽引し増収増益となり、営業利益は非継続事業組替え後で2024年度の534億円から2025年度は599億円へ、前年同期比65億円の増益となりました。制御機器事業は顧客基盤の回復に加え、AI関連需要の拡大が継続したことにより大幅な増収・増益。2026年度は全社・各セグメントで増収増益を計画し、営業利益620億円(IFRS)を見込みます。2026年度の年間配当予想は前年度から6円増配の110円を計画しています。

目次

連結業績(2025年度 実績)

2026年度より会計基準を米国会計基準(US-GAAP)から国際財務報告基準(IFRS)へ変更し、あわせて電子部品事業(DMB)の会社分割・株式譲渡に伴い2025年度の連結業績から同事業を非継続事業として開示しています。2025年度は通期で増収増益を達成しました。営業利益の増減要因(非継続事業組替え後・US-GAAP)は、①売上増による売上総利益増が+214億円、②売上総利益率の低下が▲54億円(棚卸資産評価損▲75億円、ミックス+23億円、関税コスト影響▲9億円などを含む)、③固定費増が▲126億円(人件費▲47億円/経費▲80億円)、為替影響が+31億円で、差し引き前年同期比+65億円の増益となっています。制御機器事業の売上成長が業績を牽引し、売上総利益率の低下と固定費増の影響を吸収しました。

項目金額
2024年度 営業利益(参考・US-GAAP)534億円
① 売上増による売上総利益増+214億円
② 売上総利益率の低下▲54億円
③ 固定費増(人件費▲47億円/経費▲80億円)▲126億円
為替影響+31億円
2025年度 営業利益(US-GAAP・非継続事業組替え後)599億円
前年同期比+65億円
2025年度 通期実績 営業利益増減(前年同期比、非継続事業組替え後)
出典:オムロン 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.9

セグメント別の状況

セグメント別(非継続事業組替え後)では、制御機器事業(IAB)、社会システム事業(SSB)、データソリューション事業(DSB)が増収増益、ヘルスケア事業(HCB)は減収減益となりました。ビジネスカンパニー別の売上増減(関税影響除く)は、制御機器事業が+410億円、ヘルスケア事業が▲24億円、社会システム事業が+6億円、データソリューション事業が+84億円です。2026年度の計画では全事業で増収増益を見込み、ビジネスカンパニー別の売上増減は制御機器事業+221億円、ヘルスケア事業+3億円、社会システム事業+90億円、データソリューション事業+108億円を計画しています。なお、3Q期間よりオムロンデジタル株式会社の業績は「本社他」へ計上し、「本社他」には非継続事業の組替え調整を含みます。

セグメント2025年度 実績(売上高の前年同期比増減)2026年度 計画(売上高の前年度比増減)
制御機器事業(IAB)+410億円+221億円
ヘルスケア事業(HCB)▲24億円+3億円
社会システム事業(SSB)+6億円+90億円
データソリューション事業(DSB)+84億円+108億円

2026年度 業績計画

2026年度は全社連結で増収増益を計画しています。営業利益は、2025年度実績(参考・IFRS換算値)544億円に対し、①売上増による売上総利益増+188億円、②売上総利益率の改善+59億円(価格適正化+94億円、ミックス+16億円、棚卸資産評価損▲17億円など)、③固定費増▲193億円(人件費▲71億円/経費▲122億円)、④その他費用減+1億円、為替影響+21億円により、前年度比+76億円の620億円(IFRS)を計画します。事業環境認識は、各セグメントにおいて総じて需要は堅調に推移する一方、中東情勢を踏まえ事業環境の不確実性は高まっており、一定のコスト影響を計画に織り込んでいます。制御機器事業では半導体業界の設備投資が拡大継続し、二次電池業界もデータセンター需要を背景に堅調、ヘルスケア事業では血圧計市場はグローバルで堅調に推移する一方で中国は前年並み、社会システム事業では蓄電システムの住宅向け再エネ需要や鉄道各社の設備投資が堅調、データソリューション事業ではヘルスビッグデータ事業を中心に堅調な事業環境を見込みます。2026年度の為替前提は1米ドル155.0円、1ユーロ180.0円、1人民元22.0円です。

項目金額
2025年度 営業利益(参考・IFRS換算値)544億円
① 売上増による売上総利益増+188億円
② 売上総利益率の改善+59億円
③ 固定費増(人件費▲71億円/経費▲122億円)▲193億円
④ その他費用減+1億円
為替影響+21億円
2026年度 営業利益 計画(IFRS)620億円
前年度比+76億円
2026年度 業績計画 営業利益増減(前年度比)
出典:オムロン 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.14

株主還元

2026年度の年間配当予想は、前年度比+6円の110円へ増配する計画です。年間配当は2023年度から2025年度まで104円で推移しており、2025年度の年間配当は定時株主総会で決議予定、2026年度の中間・期末配当は未定としています。キャピタルアロケーションでは、事業ポートフォリオの見直しにより成長性・収益性の高い事業へ再投資し、投資機会に応じて株主還元と戦略投資を最適に配分する方針です。自己株式取得の実行基準として「株価水準」「財務健全性」「投資機会の有無」の3点を挙げ、株価が本源的価値に対して割安と判断される場合や、有効な投資機会が限定的な場合には自己株取得を通じた資本効率向上を重視するとしています。M&Aは制御機器領域で実行し、顧客基盤強化を目的とした案件を特に優先します。

項目2024年度2025年度(予定)2026年度(予想)
1株当たり年間配当金104円104円110円
配当予想(2026年度は前年比+6円の110円)
出典:オムロン 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.19

中期ロードマップ/トピック

制御機器事業では、2024〜2025年度の再成長への施策が徐々に成果として表出し、2025年度の売上は前年比+12%となりました。AI需要の獲得では半導体業界売上が前年比+20%、二次電池業界売上が前年比+27%、X線基板検査装置(AXI)売上が前年比+140%と伸長し、顧客基盤の拡大では新商品売上が2025年度実績170億円、「その他業界」売上が前年比+6%となっています。2026年度は、AXI売上を前年比+30%超、新商品売上高を280億円超(前年比+65%、22機種のリリースを計画)、Customer Base Mapの占有数拡大率を前年比+14%(2025年度は同+7%)とする目標を掲げ、成長投資を継続しつつ2025年度から2026年度にかけて営業利益率を+1.0ポイント改善する計画です。2027年度以降の持続的成長に向けて事業基盤の強化(商品開発強化・フロント人材の増強、グローバルオペレーションの最適化、間接部門の効率化、生産/開発拠点の再編)を実行し、2030年度に営業利益率16.0%の達成確度を高めるとしています。

制御機器事業:FY24-25における取り組みの成果
出典:オムロン 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.22

データサービス事業(データヘルス領域)では、家庭バイタルデータと検診・レセプトデータを活用して将来の疾患リスクを高精度に予測するアルゴリズムを構築し、睡眠関連疾患と生活習慣病の一部でAUC約0.9と事業化可能な水準での精度検証が完了しました。事業ポートフォリオ面では、注力13事業を軸としたグループの成長最大化に向け、電子部品事業(デバイス&モジュールソリューションビジネス)と国内・海外関連子会社の分社化および株式譲渡を実行します。対象事業の業績は2025年度が売上高1,008億円・営業利益37億円、2024年度が売上高864億円・営業利益6億円で、吸収分割契約および株式譲渡契約の締結日は2026年3月30日、吸収分割の効力発生日は2026年7月1日(予定)、株式譲渡実行日は2026年10月1日(予定)、譲渡価格はクロージング時に確定します。

※本記事はオムロンが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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