※本記事は旭化学工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
旭化学工業株式会社(証券コード:7928、東京証券取引所スタンダード市場・名古屋証券取引所メイン市場)は、2025年8月期の連結決算説明資料を公表した。連結売上高は83億59百万円で前期比0.2%増となったが、自動車部品製造向けに導入した設備の減価償却費や研究開発費用の計上が影響し、営業損益は45百万円の損失となった。経常利益は1億13百万円(前期比37.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は47百万円(前期比49.7%減)となった。
連結業績(2025年8月期 実績)
売上高は、自動車部品が災害等による取引先工場の非稼働の影響を受けて減少した一方、電動工具部品は日本・中国・タイの3カ国すべてで受注が増加し、全体では前期比19百万円増の83億59百万円となった。売上総利益は7億93百万円(売上高総利益率9.5%)で前期比5.7%増だったが、研究開発費65百万円の計上や減価償却費増加の影響で営業損失45百万円を計上した。経常利益は1億13百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は47百万円で、いずれも前期を下回った。
| 項目 | 2025年8月期(当期) | 2024年8月期(前期) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 8,359百万円 | 8,340百万円 | 0.2%増 |
| 売上総利益(売上高総利益率) | 793百万円(9.5%) | 750百万円(9.0%) | 5.7%増 |
| 営業利益(営業利益率) | ▲45百万円(-) | 37百万円(0.5%) | - |
| 経常利益(経常利益率) | 113百万円(1.4%) | 182百万円(2.2%) | 37.9%減 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 47百万円 | 93百万円 | 49.7%減 |
取引先・地域別の状況
取引先別売上高の構成比は、株式会社マキタが65.3%、株式会社イノアックコーポレーションが22.5%、その他が12.2%であり、上位2社への依存度が高い。海外子会社は中国の旭日塑料制品(昆山)有限公司(射出成形機56台、従業員297名)とタイのASAHI PLUS CO.,LTD.(射出成形機17台、従業員91名)の2拠点。地域別では、国内は自動車部品関連の取引先工場の非稼働や新規受注品の立ち上がり遅れにより売上高が微増にとどまり、研究開発費・減価償却費の増加で営業赤字が拡大した。中国は取引先の在庫調整の解消により電動工具部品の受注が増加したものの、円高の影響で売上高は減少し、営業利益は増加した。タイは電動工具部品の受注が堅調に推移し、今期導入した成形機2台がフル稼働したことで増収となり、営業利益も黒字化した。
| 地域 | 指標 | 2025年8月期(当期) | 2024年8月期(前期) |
|---|---|---|---|
| 国内 | 売上高 | 3,595百万円 | 3,593百万円 |
| 国内 | 営業利益 | ▲239百万円 | ▲83百万円 |
| 中国 | 売上高 | 3,851百万円 | 3,991百万円 |
| 中国 | 営業利益 | 177百万円 | 152百万円 |
| タイ | 売上高 | 912百万円 | 755百万円 |
| タイ | 営業利益 | 6百万円 | ▲30百万円 |

通期業績予想(2026年8月期)
会社は2026年8月期の連結業績予想として、売上高78億50百万円(前期比6.1%減)、営業利益40百万円(前期は45百万円の営業損失)、経常利益1億10百万円(前期比3.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益50百万円(前期比6.1%増)を見込む。売上高減少の要因として、国内の自動車部品において現行量産品の一部が2025年11月で終了することにより4億40百万円減少する見込みであることを挙げている。一方、電動工具部品は日本・中国・タイの3カ国ともに堅調に推移する見込みとしている。また、日本は前期以前に取得した設備の減価償却費増加により営業利益が圧迫され、現金支出は既に完了しているとしている。
| 項目 | 2026年8月期(予想) | 2025年8月期(実績) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 7,850百万円 | 8,359百万円 | 6.1%減 |
| 営業利益(営業利益率) | 40百万円(0.5%) | ▲45百万円(-) | - |
| 経常利益(経常利益率) | 110百万円(1.4%) | 113百万円(1.4%) | 3.0%減 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 50百万円 | 47百万円 | 6.1%増 |

株主還元
配当は配当性向30%を基本方針とし、2024年8月期より下限配当10.0円を設定している。2025年8月期の年間配当は中間5.0円・期末5.0円の合計10.0円(配当性向66.4%)となった。2026年8月期の配当予想も中間5.0円・期末5.0円の合計10.0円(予想配当性向62.5%)としている。株主優待として、100株以上を保有する株主を対象にQUOカード1,000円分を贈呈している。
| 項目 | 2025年8月期(実績) | 2026年8月期(予想) |
|---|---|---|
| 中間配当 | 5.0円 | 5.0円 |
| 期末配当 | 5.0円 | 5.0円 |
| 年間配当合計 | 10.0円 | 10.0円 |
| 配当性向 | 66.4% | 62.5% |

中期経営計画
2023年8月期~2025年8月期の3ヵ年の中期経営計画については、受注環境が厳しく、売上高・当期純利益とも計画を下回る結果となった。生産性の向上に関するKPIのうち、検討していた中国第3工場の建設は中止した。2026年8月期~2028年8月期を対象とする新たな中期経営計画では、重点施策として技術者の育成、生産性の向上(M&Aの検討を含む)、利益率の改善(自社商品の開発)、サステナビリティの推進を掲げている。計画期間の業績目標は、2026年8月期に売上高78億50百万円・経常利益1億10百万円・当期純利益50百万円、2027年8月期に売上高87億円・経常利益1億50百万円・当期純利益90百万円、2028年8月期に売上高96億円・経常利益2億円・当期純利益1億20百万円としている。

※本記事は旭化学工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。