※本記事はたけびしが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
株式会社たけびし(TAKEBISHI CORPORATION、証券コード7510)は2026年3月期決算で、売上高1,099億円(前期比+9%)、営業利益41億円(同+19%)、経常利益45億円(同+18%)、当期利益30億円(同+11%)の増収増益となり、売上高・利益共に過去最高を更新した。三菱電機系の技術商社として産業用電機品・電子部品・医療機器等の販売のほか、パートナー製品・自社製品・システム開発を組み合わせたトータルソリューションを提供する同社は、成長戦略の進捗が着実に業績に寄与したとしている。
連結業績(2026年3月期 実績)
2026年3月期の営業利益は前期の34.3億円から40.8億円(前年比+19%)へ増加した。要因は、電子医療+2.4億円、情報通信+6.1億円、FA機器+1.5億円(うち環境分析関連+1.2億円)、デバイス+3.6億円、その他+0.6億円などによる規模変動+14.2億円に対し、成長投資による販管費増加が△7.2億円、為替影響が△0.1億円、在庫償却・評価損の増加が△0.4億円となった。
| 項目 | 上期実績 | 下期実績 | 通期実績 | 通期前年比 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 522億円 | 576億円 | 1,099億円 | +9% |
| 売上総利益 | 76億円 | 82億円 | 157億円 | +9% |
| 営業利益 | 20億円 | 21億円 | 41億円 | +19% |
| 営業利益率 | 3.8%(+0.8pt) | 3.7%(△0.1pt) | 3.7%(+0.3pt) | - |
| 経常利益 | 22億円 | 23億円 | 45億円 | +18% |
| 当期利益 | 15億円 | 15億円 | 30億円 | +11% |

セグメント別の状況
セグメント別では、産業機器システムが売上高396億円(前期比△2%)、営業利益19.2億円(同△2%)で、装置システムは半導体・液晶関連向けスマートファクトリー関連ビジネスの増加により伸びた一方、FA機器は製造業全般で顧客の在庫調整長期化の影響を受け減少した。半導体・デバイスは売上高381億円(同+14%)、営業利益8.5億円(同+51%)で、インドでのインフラ機器や車載関連向け電子部品が堅調に推移したほか、AI関連向け産業用PCやセキュリティカメラの販売・ODMビジネスの拡大が寄与した。社会・情報通信は売上高322億円(同+18%)、営業利益13.1億円(同+45%)で、中四国エリアへの商圏拡大を背景に放射線がん治療装置及び診断装置が好調に推移したほか、Windows10サポート終了に伴う更新需要の捕捉によりOA機器が増加した。
| セグメント | 指標 | 2026年3月期実績 | 2025年3月期実績 |
|---|---|---|---|
| 産業機器システム | 売上高 | 396億円 | 403億円 |
| 産業機器システム | 営業利益 | 19.2億円 | 19.6億円 |
| 半導体・デバイス | 売上高 | 381億円 | 334億円 |
| 半導体・デバイス | 営業利益 | 8.5億円 | 5.6億円 |
| 社会・情報通信 | 売上高 | 322億円 | 272億円 |
| 社会・情報通信 | 営業利益 | 13.1億円 | 9.1億円 |

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期は売上高1,130億円(前期比+3%)、営業利益43億円(同+6%)、経常利益46億円(同+4%)、当期利益31億円(同+5%)を計画し、2年連続の増収増益・過去最高更新を見込む。資料は中東情勢リスクや先行投資を織り込んだ計画としている。
| 項目 | 上期予想 | 下期予想 | 通期予想 | 通期前年比 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 553億円 | 577億円 | 1,130億円 | +3% |
| 売上総利益 | 80億円 | 85億円 | 165億円 | +5% |
| 営業利益 | 18億円 | 25億円 | 43億円 | +6% |
| 営業利益率 | 3.3%(△0.5pt) | 4.3%(+0.6pt) | 3.8%(+0.1pt) | - |
| 経常利益 | 20億円 | 26億円 | 46億円 | +4% |
| 当期利益 | 13億円 | 18億円 | 31億円 | +5% |
セグメント別の2027年3月期予想は、産業機器システムが売上高426億円(前期比+8%)、営業利益20.8億円(同+8%)で、AI投資拡大を背景とした半導体関連顧客向けの装置システム需要増や、半導体・再エネ・食品関連を中心とした産メカ(レーザー加工機)の設備投資需要増を見込む。半導体・デバイスは売上高388億円(同+2%)、営業利益11.0億円(同+30%)で、インドにおけるインフラ・車載・AI関連ビジネスの拡大や、太陽光発電関連のパワーコンディショナー・家庭用蓄電池向け海外製半導体等の増加を見込む。社会・情報通信は売上高316億円(同△2%)、営業利益11.3億円(同△14%)で、省エネ基準厳格化や蛍光灯の製造・輸出入禁止を背景とした冷熱・住設機器の増加、施設向け受変電設備等のインフラ案件獲得による重電の増加を見込む一方、電子医療は前年度に主力の放射線がん治療装置及びCT・MRI等診断装置の更新需要が集中した反動により減少を見込む。

株主還元
配当政策は累進配当とし、配当性向は目標40%以上、DOE(株主資本配当率)は2027年3月期の中期経営計画達成時に4%以上を目標としている。配当金は2022年3月期52円、2023年3月期56円、2024年3月期62円、2025年3月期62円、2026年3月期72円、2027年3月期(予想)80円とし、配当性向は2026年3月期39.0%、2027年3月期(予想)41.4%としている。
| 決算期 | 配当金 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2022年3月期 | 52円 | 38.0% |
| 2023年3月期 | 56円 | 32.6% |
| 2024年3月期 | 62円 | 39.6% |
| 2025年3月期 | 62円 | 37.3% |
| 2026年3月期 | 72円 | 39.0% |
| 2027年3月期(予想) | 80円 | 41.4% |

中期経営計画「T-Link1369」
2024年3月期を起点に2027年3月期を最終年度とする4ヵ年計画「T-Link1369」では、2027年3月期に連結売上高1,300億円、経常利益60億円、ROE9%を目指す。連結売上高は成長戦略・変革・基幹ビジネスの3区分で管理しており、2026年3月期実績は成長戦略505億円、変革26億円、基幹ビジネス568億円、合計1,099億円、経常利益45億円、ROE7.0%だった。2027年3月期予想は成長戦略510億円、変革40億円、基幹ビジネス580億円、合計1,130億円、経常利益46億円、ROE7.0%としている。資料は成果として「医療」「グローバル」「自動化」「再エネ」等の成長市場の需要を捉えた事業戦略が業績を牽引したと述べる一方、課題として主力のFA機器が市場における在庫調整長期化の影響を受けているとし、M&Aは成長戦略に即した案件の実現に向け継続的に推進中としている。
※本記事はたけびしが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。