※本記事は日置電機が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
日置電機の2025年12月期は、売上高405億3,100万円(前期比103.2%、過去最高)となったが、創業90周年関連の一過性費用やDX推進(ERP・CRM導入)に伴う計画的投資により、営業利益は67億9,100万円(前期比90.2%)、経常利益は71億600万円(同88.9%)、当期純利益は54億5,700万円(同88.2%)といずれも減益だった。2026年12月期は売上高430億円(前期比106.1%)を計画し、データセンター関連や自動車セクターR&D向け需要の拡大を見込んで営業利益76億8,000万円(同113.1%)への増益を計画している。
連結業績(2025年12月期 実績)
売上高は前期比103.2%の405億3,100万円。中国の大幅な伸長やバッテリー関連の好調が牽引した一方、韓国は政情不安により年央の売上高が落ち込み、9月以降に復調した。売上原価は前期比102.1%の201億2,000万円、販売管理費は前期比113.1%の136億1,900万円。営業利益は前期比90.2%の67億9,100万円で、売上高増に伴う粗利増加や為替影響(+3億2,300万円)はあったものの、創業90周年関連の一過性費用や固定費(人件費・経費)の増加(△20億3,500万円)を補うには至らなかった。経常利益は前期比88.9%の71億600万円、当期純利益は前期比88.2%の54億5,700万円、1株当たり利益は403.18円(前期454.83円)。
| 項目 | 2025年12月期 | 2024年12月期 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 40,531百万円 | 39,270百万円 | 103.2% |
| 売上原価 | 20,120百万円 | 19,707百万円 | 102.1% |
| 販売管理費 | 13,619百万円 | 12,037百万円 | 113.1% |
| 営業利益 | 6,791百万円 | 7,525百万円 | 90.2% |
| 経常利益 | 7,106百万円 | 7,990百万円 | 88.9% |
| 当期純利益 | 5,457百万円 | 6,187百万円 | 88.2% |
| 1株当たり利益 | 403.18円 | 454.83円 | - |
事業別(製品群別)売上高の状況
報告セグメントの記載はなく、資料は製品群別の売上高推移を開示している。2025年は電子測定器が201億8,700万円と最大で、記録装置83億8,000万円、現場測定器61億7,000万円、周辺装置・他35億1,800万円、自動試験装置22億7,400万円という構成だった。
| 製品群 | 2025年 | 2024年 |
|---|---|---|
| 自動試験装置 | 2,274百万円 | 2,129百万円 |
| 記録装置 | 8,380百万円 | 8,366百万円 |
| 電子測定器 | 20,187百万円 | 19,423百万円 |
| 現場測定器 | 6,170百万円 | 5,846百万円 |
| 周辺装置、他 | 3,518百万円 | 3,505百万円 |

仕向地別の状況
仕向地別売上高(2025年、前期比)は、国内14,737百万円(+1.7%、データセンター・自動車セクター向けR&D関連が貢献)、中国11,348百万円(+19.0%、4マーケット全て成長・営業体制刷新が奏功)、韓国3,060百万円(△21.0%、政情不安により年央の売上高が落ち込み、9月以降急回復)、台湾1,302百万円(+2.3%)、インド1,193百万円(+6.2%、現地通貨ベースで13%増)、東南アジア2,201百万円(+7.4%)で、アジア計は19,133百万円(+7.0%)。アメリカは3,529百万円(△5.5%)、ヨーロッパは2,471百万円(△0.2%)、海外計は25,794百万円(+4.1%)、国内・海外の合計は40,531百万円(+3.2%)。海外売上高比率は63.6%。

通期業績予想(2026年12月期)
2026年12月期は売上高430億円(前期比106.1%)を計画。データセンター関連の需要が主要地域で堅調に推移すると予測するほか、ESS関連・自動車セクターR&D需要の拡大、既存大口顧客との取引拡大、新製品の販売促進、柔軟な価格戦略による増収を見込む。営業利益は76億8,000万円(前期比113.1%)、経常利益78億円(同109.8%)、当期純利益60億円(同109.9%)、1株当たり利益443.25円(同109.9%)を計画。ROEは13.2%〜13.4%を見込む。想定為替レートは米ドル151.0円、人民元21.0円。また、2026年5月末までに15億円を上限とする自己株式取得を実施する。
| 項目 | 2026年12月期(計画) | 2025年12月期(実績) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 43,000百万円 | 40,531百万円 | 106.1% |
| 営業利益 | 7,680百万円 | 6,791百万円 | 113.1% |
| 経常利益 | 7,800百万円 | 7,106百万円 | 109.8% |
| 当期純利益 | 6,000百万円 | 5,457百万円 | 109.9% |
| 1株当たり利益 | 443.25円 | 403.18円 | 109.9% |
| ROE | 13.2%〜13.4% | 13.0% | - |

株主還元
資料は株主還元の基本方針として、3年累計キャッシュフローの1/3を戦略投資・株主還元に充てるとし、連結配当性向40%を目途に業績に連動した配当を行うとしている。自己株式取得については、2026年5月末までに15億円を上限として実施する計画。1株当たりの具体的な配当金額の開示はない。
ビジョン2030(中期経営計画)
長期経営方針「ビジョン2030」のもと、2030年の経営指標目標として売上高512億円、営業利益率25%、ROE15%以上、国内・海外売上高比率25%・75%を掲げる。2027年時点の目標は営業利益率22.5%、2026年計画は売上高430億円・営業利益率17.9%(2025年実績は売上高405億円・営業利益率16.8%)。目標達成に向け、①HIOKIの不可欠性を付加した商品開発、②マーケット軸でのビジネス開発、③カーボンニュートラル達成、の3つの成長戦略を推進する。連結貸借対照表(B/S)に関するガイドラインとして、現金及び預金の連結B/S比率を20%以内(当面は年間平均で25%〜30%以内)に、自己資本比率を60%前後(当面は70%前後)に管理する方針を2025年9月9日に開示している。

※本記事は日置電機が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。