※本記事はアルバックが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
アルバックの2026年6月期連結業績は、受注高3,242億円(前期比+987億円、+44%)と過去最高を達成し、売上高も2,691億円(同+179億円、+7%)と前回予想を上回って着地した。一方、EV関連の一過性費用等の計上により、営業利益は196億円(同-69億円、-26%)、経常利益は199億円(同-87億円、-30%)とそれぞれ前期比で減益となった。親会社株主に帰属する当期純利益は171億円(同+4億円、+2%)と前期をわずかに上回った。1株あたり配当金は152円で前期の164円から減少した。2027年6月期は事業改革による剥落等を織り込み受注高・売上高は減少を計画する一方、高収益案件の寄与により営業利益は280億円(前期比+84億円、+43%)へ増益を計画している。
連結業績(2026年6月期 実績)
受注高は半導体、ディスプレイ、レアアース関連ビジネス等が牽引し過去最高を達成した。売上高は概ね前回予想通りに着地した。各利益項目は、EV関連の一過性費用等の計上により、概ね前回予想通りではあるものの前期比では減益となった。
| 項目 | 当期(2026年6月期) | 前期(2025年6月期) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 受注高 | 3,242億円 | 2,256億円 | +987億円(+44%) |
| 売上高 | 2,691億円 | 2,512億円 | +179億円(+7%) |
| 売上総利益 | 777億円(利益率28.9%) | 799億円(利益率31.8%) | -21億円(-3%、-2.9pt) |
| 営業利益 | 196億円(利益率7.3%) | 265億円(利益率10.6%) | -69億円(-26%、-3.3pt) |
| 経常利益 | 199億円(利益率7.4%) | 286億円(利益率11.4%) | -87億円(-30%、-4.0pt) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 171億円(利益率6.4%) | 167億円(利益率6.6%) | +4億円(+2%、-0.3pt) |
| 1株あたり配当金 | 152円 | 164円 | -12円 |

事業別(品目別)の状況
半導体及び電子部品製造装置とディスプレイ・エネルギー関連製造装置が受注高・売上高を牽引し、いずれも前期比で大幅増加した。一般産業用装置の受注高・売上高も大きく増加したが、これは2026年6月期よりリークテスト装置の分類をコンポーネントから一般産業用装置へ変更したことによる影響を含む。なお、2025年6月期よりFPD製造装置の名称はディスプレイ・エネルギー関連製造装置に変更されている。
| 区分 | 指標 | 当期(2026年6月期) | 前期(2025年6月期) |
|---|---|---|---|
| 半導体及び電子部品製造装置 | 受注高 | 1,133億円 | 704億円 |
| 半導体及び電子部品製造装置 | 売上高 | 883億円 | 893億円 |
| ディスプレイ・エネルギー関連製造装置 | 受注高 | 670億円 | 465億円 |
| ディスプレイ・エネルギー関連製造装置 | 売上高 | 637億円 | 531億円 |
| 一般産業用装置 | 受注高 | 456億円 | 166億円 |
| 一般産業用装置 | 売上高 | 222億円 | 135億円 |
| コンポーネント | 受注高 | 367億円 | 399億円 |
| コンポーネント | 売上高 | 365億円 | 431億円 |
| マテリアル | 受注高 | 323億円 | 262億円 |
| マテリアル | 売上高 | 279億円 | 266億円 |
| その他 | 受注高 | 293億円 | 259億円 |
| その他 | 売上高 | 305億円 | 255億円 |
通期業績予想
2027年6月期は、事業改革による剥落やディスプレイ関連の反動減を織り込む一方、半導体電子ビジネスは高水準を継続する見通し。品目別では、半導体及び電子部品製造装置の受注高が1,155億円(26/6期実績1,133億円)、売上高が1,070億円(同883億円)となる計画である一方、ディスプレイ・エネルギー関連製造装置は受注高445億円(同670億円)、売上高485億円(同637億円)を計画している。半導体・レアアース関連等の高収益案件の寄与により、売上総利益率33.7%(前期比+4.9pt)、営業利益率11.0%(同+3.7pt)への改善を見込む。1株あたり配当金は安定的な還元の観点から前期据え置きの152円を計画している。
| 項目 | 2027年6月期 計画 | 2026年6月期(実績) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 受注高 | 2,600億円 | 3,242億円 | -642億円(-20%) |
| 売上高 | 2,550億円 | 2,691億円 | -142億円(-5%) |
| 売上総利益 | 860億円(利益率33.7%) | 777億円(利益率28.9%) | +83億円(+11%、+4.9pt) |
| 営業利益 | 280億円(利益率11.0%) | 196億円(利益率7.3%) | +84億円(+43%、+3.7pt) |
| 経常利益 | 280億円(利益率11.0%) | 199億円(利益率7.4%) | +81億円(+41%、+3.6pt) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 190億円(利益率7.5%) | 171億円(利益率6.4%) | +19億円(+11%、+1.1pt) |
| 1株あたり配当金 | 152円 | 152円 | ±0円 |

株主還元
1株あたり配当金は、安定的な還元の観点から2026年6月期実績・2027年6月期計画とも152円としている。キャピタルアロケーション(2026年6月期~2031年6月期の6か年累計)では、営業CF等の使途のうち株主還元に約30%、成長・戦略投資に約70%を配分する方針とし、さらなる株主還元拡充を目指すとしている。

中長期経営計画(バリューアッププラン)
中長期経営計画「バリューアッププラン」の進捗として、2026年6月期を「準備期間」、2027年6月期を「総点検・変革」、2028年6月期を「成長の実現」と位置付け、2031年6月期に売上高3,600億円・営業利益790億円・営業利益率22%を目標としている。2027年6月期は事業改革として非連結化(残り4社)や韓国工場再構築を実施するほか、生産改革として調達・生産・物流拠点の全体最適化を進める計画。成長戦略ではAI・データセンター関連ビジネスを戦略テーマと位置付け、半導体・先端パッケージング・レアアース磁石関連等の事業拡大を図るとしている。

※本記事はアルバックが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。