※本記事は千代田化工建設が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
千代田化工建設は2026年5月11日、2026年3月期(FY2025)の決算概要を発表した。完成工事高は4,939億円(前期比+370億円)、完成工事総利益は1,005億円(同+582億円)、営業利益は821億円(同+577億円)、経常利益は925億円(同+603億円)、親会社株主に帰属する純利益は847億円(同+577億円)となった。ゴールデンパスLNGの損益改善効果等により、全ての利益において過去最高益を達成した。受注高は2,980億円で、期初予想の2,500億円を上回った。
業績(2026年3月期 実績)
完成工事高・完成工事総利益・営業利益・経常利益・純利益はいずれも1月28日開示の通期予想を上回って着地し、完成工事高の達成率は100.8%、完成工事総利益は100.5%、営業利益は101.4%、経常利益は105.1%、純利益は105.8%となった。完成工事総利益率は20.4%(前期比+11.1pt)、営業利益率は16.6%(同+11.3pt)に上昇した。期中為替レートは1米ドル=160円(前期150円)。
| 項目 | 2026年3月期実績 | 2025年3月期実績 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 完成工事高 | 4,939億円 | 4,570億円 | +370億円 |
| 完成工事総利益(総利益率) | 1,005億円(20.4%) | 423億円(9.3%) | +582億円(+11.1pt) |
| 販売費・一般管理費 | △184億円 | △179億円 | △5億円 |
| 営業利益(営業利益率) | 821億円(16.6%) | 244億円(5.3%) | +577億円(+11.3pt) |
| 経常利益 | 925億円 | 322億円 | +603億円 |
| 親会社株主に帰属する純利益 | 847億円 | 270億円 | +577億円 |
分野別(エネルギー分野・地球環境分野)の状況
完成工事総利益を分野別にみると、エネルギー分野は858億円(前期255億円)と大きく伸長した一方、地球環境分野は147億円(前期168億円)となった。
| 分野 | 2026年3月期 完成工事総利益 | 2025年3月期 完成工事総利益 |
|---|---|---|
| エネルギー | 858億円 | 255億円 |
| 地球環境 | 147億円 | 168億円 |

受注高・受注残高
2026年3月期の受注高は2,980億円で、分野別にはエネルギー分野1,956億円、地球環境分野1,024億円。2026年3月末の受注残高は6,131億円で、分野別にはエネルギー分野4,694億円、地球環境分野1,437億円。受注残高の主要案件として、エネルギー分野ではカタールNFE LNG、米国ゴールデンパスLNG、国内LNG受入設備、中東の石油・石油化学関係案件、地球環境分野では一般化学設備、先端素材生産設備、硫化リチウム大型製造装置、バイオ医薬品CDMO開発製造施設、固体電解質大型パイロット装置などを挙げている。
| 分野 | 2026年3月期 受注高 | 2026年3月末 受注残高 |
|---|---|---|
| エネルギー | 1,956億円 | 4,694億円 |
| 地球環境 | 1,024億円 | 1,437億円 |
| 合計 | 2,980億円 | 6,131億円 |

通期業績予想
2027年3月期(FY2026)は、受注目標を国内を中心とした案件受注を見込み3,000億円、純利益目標は現下の不透明要素を踏まえつつ遂行状況を勘案し120億円としている。完成工事高は3,400億円(前期比△1,539億円)、完成工事総利益は295億円(同△710億円、完成工事総利益率8.7%)、営業利益は100億円(同△721億円、営業利益率2.9%)、経常利益は140億円(同△785億円)を計画。想定為替レートは1米ドル=155円(前期実績160円)。
| 項目 | 2027年3月期予想 | 2026年3月期実績 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 完成工事高 | 3,400億円 | 4,939億円 | △1,539億円 |
| 完成工事総利益(総利益率) | 295億円(8.7%) | 1,005億円(20.4%) | △710億円(△11.7pt) |
| 販売費・一般管理費 | △195億円 | △184億円 | △11億円 |
| 営業利益(営業利益率) | 100億円(2.9%) | 821億円(16.6%) | △721億円(△13.7pt) |
| 経常利益 | 140億円 | 925億円 | △785億円 |
| 純利益 | 120億円 | 847億円 | △727億円 |
| 受注高 | 3,000億円 | 2,980億円 | +20億円 |

財務基盤・中東情勢
2026年3月末の純資産は1,159億円(前期末比+904億円)、自己資本は1,139億円(同+902億円)となり、自己資本比率は22.2%(同+17.0pt)に改善した。営業資産は551億円(同+229億円)に増加した一方、工事損失引当金は56億円(同△228億円)に減少した。同社は2026年6月に初回の優先株式償還を実施予定としており、このうち551億円を1億1,040万株の未払配当金及び優先株式の償還に充当するとしている。

中東情勢については、遂行中案件への物理的な被害はなく、安全確保を最優先としながら工事は再開・回復基調にあるとしている。復旧需要などへの取り組みを通じ、エネルギー供給の早期安定化への貢献を目指すとしている。
※本記事は千代田化工建設が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。