※本記事は不二サッシが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
不二サッシ株式会社の2026年3月期(資料表記:2025年度)連結決算は、売上高101,470百万円(前期比3,283百万円減、3.1%減)と減収になった一方、営業利益は2,778百万円(前期比302百万円増、12.2%増)と増益を確保した。経常利益は2,796百万円(同54百万円増、2.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,032百万円(同193百万円減、8.7%減)となった。資料は、物量減少および工事期ズレの影響により減収となったものの、価格改善・高付加価値化等の収益力改善施策の進展により営業増益を確保したと説明している。当期純利益の減少は、営業外費用の増加および前期に計上した特別利益の反動によるもの。配当は1株当たり30円(前期比+5円)とし、中期経営計画の配当目標(2028年3月期30円)を2年前倒しで達成する見込み(株主総会決議事項)。
連結業績(2026年3月期 実績)
収益性面では、価格改定の浸透・コストダウンの進展による原価率の改善により、売上総利益率は16.5%(前期比0.9pt改善)となった。一方、中期経営計画に基づくIT基盤強化および成長投資の実行により販管費は13,941百万円(前期比74百万円増、0.5%増)に増加し、販管費率は13.7%(同0.5pt上昇)となった。営業利益率は2.7%(前期比0.4pt改善)。ROEは8.3%(前期比1.8pt低下)となったが、8%以上を継続した。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 104,754 | 101,470 | △3,283 | △3.1% |
| 売上原価(百万円) | 88,412 | 84,751 | △3,660 | △4.1% |
| 売上総利益(百万円) | 16,342 | 16,719 | 377 | 2.3% |
| 売上総利益率 | 15.6% | 16.5% | 0.9pt | – |
| 販管費(百万円) | 13,866 | 13,941 | 74 | 0.5% |
| 販管費率 | 13.2% | 13.7% | 0.5pt | – |
| 営業利益(百万円) | 2,475 | 2,778 | 302 | 12.2% |
| 営業利益率 | 2.4% | 2.7% | 0.4pt | – |
| 経常利益(百万円) | 2,742 | 2,796 | 54 | 2.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 2,225 | 2,032 | △193 | △8.7% |

セグメント別の状況
建材セグメントは減収ながら利益は改善し、売上高716.3億円(前期753.6億円、前期比37.2億円減、4.9%減)、営業利益37.5億円(前期34.5億円、同2.9億円増、8.6%増)となった。リニューアル事業が利益を牽引し、ビル新築は工期長期化・コスト上昇の影響を受けつつも利益水準を維持した。形販セグメントは物量減少により減収減益となり、売上高225.2億円(前期232.5億円、同7.3億円減、3.1%減)、営業利益2.6億円(前期3.6億円、同1.0億円減、28.3%減)となった。高収益の加工品の物量減少が減収減益の主因で、加工品ミックスの悪化により収益性が悪化した一方、一般形材は利益率が改善した。環境セグメントは増収増益となり、売上高33.2億円(前期27.4億円、同5.7億円増、21.1%増)、営業利益2.8億円(前期1.6億円、同1.2億円増、77.3%増)となった。基幹改良工事を中心とした新規プラントやメンテナンス事業の伸長、薬剤販売の増加が寄与した。物流セグメントは増収もコスト上昇により微減益となり、売上高33.1億円(前期30.8億円、同2.3億円増、7.5%増)、営業利益3.9億円(前期4.0億円、同0.1億円減、1.9%減)となった。一般物流は営業倉庫拡張・新規案件獲得により増益となったが、サッシ物流は物量減少により利益が減少し、燃料費・傭車費の上昇も利益を圧迫した。セグメント別の営業利益増減(前年差)は建材+296百万円、形販△103百万円、環境+124百万円、物流△7百万円で、建材・環境の増益が形販の減益を吸収し、全体として利益を確保した。
| セグメント | 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) | 増減 |
|---|---|---|---|---|
| 建材 | 売上高(億円) | 753.6 | 716.3 | △37.2(△4.9%) |
| 建材 | 営業利益(億円) | 34.5 | 37.5 | 2.9(8.6%) |
| 形販 | 売上高(億円) | 232.5 | 225.2 | △7.3(△3.1%) |
| 形販 | 営業利益(億円) | 3.6 | 2.6 | △1.0(△28.3%) |
| 環境 | 売上高(億円) | 27.4 | 33.2 | 5.7(21.1%) |
| 環境 | 営業利益(億円) | 1.6 | 2.8 | 1.2(77.3%) |
| 物流 | 売上高(億円) | 30.8 | 33.1 | 2.3(7.5%) |
| 物流 | 営業利益(億円) | 4.0 | 3.9 | △0.1(△1.9%) |

受注の状況(建材事業)
建材事業の受注残高(2026年3月末)は717.8億円(前期末比109.3%)となり、前期末から増加した。2025年度累計の受注高は598.1億円(前期比102.5%)。資料は「受注残高は前年同期比で増加しており、今後の売上・利益の下支え要因」としている。
2027年3月期 業績見通し・中期経営計画
2027年3月期の連結業績見通しは、売上高103,000百万円(前期比1,529百万円増、1.5%増)、営業利益2,000百万円(同778百万円減、28.0%減)、経常利益2,000百万円(同796百万円減、28.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,600百万円(同432百万円減、21.3%減)。資料は増減要因として、原材料価格の高騰およびエネルギーコストの上昇によるコスト増加、物量確保(主に形販)による増収、コスト増加の影響を吸収しきれないことによる減益を挙げている。中期経営計画の最終年度である2028年3月期(資料表記:2027年度)の数値目標は、売上高110,000百万円、営業利益3,300百万円、営業利益率3.0%、純資産270億円程度(見直し)、ROE8.0%以上とされ、資料は「中期経営計画の最終年度目標を維持」としている。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(見通し) | 増減額 | 増減率 | 2028年3月期 中計最終年度目標 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 101,470 | 103,000 | 1,529 | 1.5% | 110,000 |
| 営業利益(百万円) | 2,778 | 2,000 | △778 | △28.0% | 3,300 |
| 経常利益(百万円) | 2,796 | 2,000 | △796 | △28.5% | – |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 2,032 | 1,600 | △432 | △21.3% | – |
| 営業利益率 | 2.7% | – | – | – | 3.0% |
| 純資産(億円) | – | – | – | – | 270(見直し) |
| ROE | 8.3% | – | – | – | 8.0%以上 |

財政状態
2026年3月末の総資産は86,185百万円(前期末比1,899百万円増)、純資産は25,769百万円(同2,177百万円増)となった。本社建設・IT基盤強化などの戦略投資を積極的に推進した結果、有利子負債は28,638百万円(同4,682百万円増)に増加したが、利益の積み上げにより自己資本比率は27.7%から29.6%(前期末比1.9pt上昇)に改善した。
株主還元
配当は1株当たり30円(前期比+5円、株主総会決議事項)とし、中期経営計画の配当目標(2028年3月期30円)を2年前倒しで達成する見込み。2027年度(2028年3月期)の配当計画も30円としている。資料は「収益基盤の強化と財務体質の健全性を確保しつつ、安定的な配当を継続」「業績動向や投資計画を踏まえ、持続的な株主還元の充実を目指す」としている。なお、2023年度(2024年3月期)の配当金は株式併合後の株式数に換算して表示されている。
| 決算期 | 配当(円) | 区分 |
|---|---|---|
| 2024年3月期(資料表記:2023年度) | 20 | 実績(株式併合後の株式数に換算して表示) |
| 2025年3月期(資料表記:2024年度) | 25 | 実績 |
| 2026年3月期(資料表記:2025年度) | 30 | 見込(株主総会決議事項) |
| 2027年3月期(資料表記:2026年度) | 30 | 計画 |

※本記事は不二サッシが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。