※本記事は神鋼鋼線工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
神鋼鋼線工業は2025年3月期、連結売上高342億93百万円(前期比+15億66百万円)、営業利益11億67百万円(前期比+1億43百万円)となり、増収増益となった。資料は「販売価格改定の注力効果により、売上高は前年度比で増収」「販売価格改定、高付加価値製品の販売拡大、コスト削減の徹底により、営業利益は前年度比で増益」と説明している。2026年3月期は増収を計画する一方、諸コストの上昇による固定費の悪化に加え在庫評価益が発生しない見込みであることから、営業利益・経常利益は減益を計画している。
連結業績(2025年3月期 実績)
全セグメントで増収となり、売上高は前年度比+15億66百万円の342億93百万円となった。エンジニアリング関連事業は減益となったが、特殊鋼線関連事業での増益が大きく寄与し、営業利益は前年度比+1億43百万円の11億67百万円となった。
| 項目 | 2025年3月期(当期) | 2024年3月期(前期) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 34,293 | 32,726 | +1,566 |
| 営業利益(百万円) | 1,167 | 1,023 | +143 |
| 経常利益(百万円) | 1,235 | 1,066 | +168 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 1,034 | 906 | +128 |

セグメント別(事業別)の状況
特殊鋼線関連事業は高付加価値品の拡販や販売価格改定により増収増益、鋼索関連事業は輸出案件の拡販や販売価格改定の注力により増収増益となった。エンジニアリング関連事業は建築分野の万博関連受注や価格改定により増収となったが、諸コストの上昇による固定費増加で減益となった。
| 区分 | 指標 | 2025年3月期(当期) | 2024年3月期(前期) |
|---|---|---|---|
| 特殊鋼線 | 売上高(百万円) | 18,044 | 17,488 |
| 特殊鋼線 | 営業利益(百万円) | 485 | 318 |
| 鋼索 | 売上高(百万円) | 13,936 | 13,032 |
| 鋼索 | 営業利益(百万円) | 549 | 515 |
| エンジニアリング | 売上高(百万円) | 2,251 | 2,144 |
| エンジニアリング | 営業利益(百万円) | 81 | 140 |
| その他 | 売上高(百万円) | 61 | 61 |
| その他 | 営業利益(百万円) | 50 | 48 |

通期業績予想
2026年3月期は全セグメントで増収を予想し、売上高は前年比+23億6百万円の366億円となる計画。一方、さらなる諸コストの上昇に加え、在庫評価益が発生しないことから、全セグメントにおいて減益を予想し、営業利益は前年度比△2億17百万円の9億50百万円となる計画。資料は「在庫評価益を除けば、実質的には収益改善となる」としている。
| 項目 | 2026年3月期(予想) | 2025年3月期(実績) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 36,600 | 34,293 | +2,306 |
| 営業利益(百万円) | 950 | 1,167 | △217 |
| 経常利益(百万円) | 950 | 1,235 | △285 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 800 | 1,034 | △234 |

株主還元
連結配当性向30~40%(年間)程度の継続的な利益還元を基本方針とする。2025年3月期の年間配当は1株当たり60円(中間30円・期末30円、配当性向34%)とすることを決定した。2026年3月期は年間配当45円(配当性向33%)を予想する。
| 項目 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期(予想) |
|---|---|---|---|
| 配当金額(円/株) | 50 | 60 | 45 |
| 配当性向(%) | 33 | 34 | 33 |

中期経営計画
資料は26年度(2027年3月期)を目標年度とする中期経営計画の目標として、ROIC5.0%以上、経常利益21億円、D/Eレシオ0.5倍以下、配当性向30~40%程度を掲げている。2025年3月期のROICは2.9%、ROEは4.3%だった。2026年3月期は中計想定よりも事業環境が厳しく、販売数量減に加え工事遅れや大型案件のズレ、固定費の増加により、中期経営計画の経常利益目標は未達となる見込みであると資料は述べている。
※本記事は神鋼鋼線工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。