※本記事はアジアパイルホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
アジアパイルホールディングス(第21期、2026年3月期)の連結業績は、売上高1,159億円(前期比15.0%増)、営業利益108億円(同151.1%増)、経常利益108億円(同180.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益75億円(同223.5%増)となり、増収増益を達成した。国内は大径・大規模工事案件の受注確保と着実な進捗、海外(ベトナム)は現地建設需要の拡大により事業収支が大きく改善したことが寄与した。2027年3月期は売上高1,200億円、営業利益112億円を見込む。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高は前期比15.0%増の1,159億円、売上総利益率は15.3%から19.5%へ4.2pt改善した。営業利益は前期比65億円の増益となり、売上高連動の増収効果+29億円、採算改善(粗利率4.2pt改善)+42億円が、販管費増加(人的資本投資等)△6億円を上回った。
| 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,008億円 | 1,159億円 | 15.0% |
| 売上原価 | 853億円 | 933億円 | 9.3% |
| 売上総利益 | 154億円 | 226億円 | 46.6% |
| 売上総利益率 | 15.3% | 19.5% | 4.2pt |
| 販管費 | 110億円 | 117億円 | 5.8% |
| 営業利益 | 43億円 | 108億円 | 151.1% |
| 経常利益 | 38億円 | 108億円 | 180.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 23億円 | 75億円 | 223.5% |
杭種別売上高
杭種別では、コンクリートパイル・鋼管杭・場所打ち杭・その他の全ての杭種で前期を上回った。特に鋼管杭は前期比59.3%増、場所打ち杭は同24.0%増と伸びた。コンクリートパイルは国内が前期比10.7%増、海外が同17.8%増だった。
| 区分 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高計 | 1,008億円(構成比100.0%) | 1,159億円(構成比100.0%) | 15.0% |
| コンクリートパイル | 861億円(構成比85.4%) | 965億円(構成比83.3%) | 12.2% |
| 国内 | 682億円 | 755億円 | 10.7% |
| 海外 | 178億円 | 210億円 | 17.8% |
| 鋼管杭 | 46億円(構成比4.6%) | 73億円(構成比6.4%) | 59.3% |
| 場所打ち杭 | 78億円(構成比7.8%) | 97億円(構成比8.4%) | 24.0% |
| その他 | 21億円(構成比2.2%) | 22億円(構成比1.9%) | 1.5% |
セグメント別(国内事業・海外事業)の状況
セグメント情報(国内事業・海外事業の内訳は連結調整前)では、国内事業は売上高949億円(前期比14.4%増)、セグメント利益94億円(同96.3%増)。海外事業は売上高210億円(同17.8%増)、セグメント利益14億円となり、前期の△5億円から黒字転換した。国内事業では2026年3月末の受注残(完工ベース)が約640億円(2025年3月期末比142%)となり、大型工事割合は84%(前期は81%)に上昇した。海外事業(ベトナム)は工場稼働率の改善と大型案件の受注増により黒字回復した。ベトナムの経済成長率は2025年実績8.0%、2026年の政府目標は10%超としている。
| セグメント | 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|
| 国内事業 | 売上高 | 829億円 | 949億円 |
| 国内事業 | セグメント利益 | 48億円 | 94億円 |
| 海外事業 | 売上高 | 178億円 | 210億円 |
| 海外事業 | セグメント利益 | △5億円 | 14億円 |
| 合計 | 売上高 | 1,008億円 | 1,159億円 |
| 合計 | セグメント利益 | 43億円 | 108億円 |

通期業績予想(2027年3月期)
| 項目 | 2027年3月期予想 | 2026年3月期(実績) | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,200億円 | 1,159億円 | 3.5% |
| 営業利益 | 112億円 | 108億円 | 2.9% |
| 経常利益 | 112億円 | 108億円 | 3.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 77億円 | 75億円 | 1.4% |

財務体質・キャッシュ・フロー
総資産は前期末比83億円増加し1,057億円となった。自己資本比率は47.0%から49.4%へ2.4pt上昇し、ROEは5.2%から15.5%へ改善した。連結キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが46億円から156億円に増加、投資活動によるキャッシュ・フローは積極的な成長投資により△24億円から△110億円、財務活動によるキャッシュ・フローは配当金の支払いと長期借入金の返済により11億円から△32億円となった。現金及び現金同等物の期末残高は約212億円(月商比2.20ヵ月)となった。
株主還元
株主還元を重要な経営課題の一つと位置づけ、5か年計画期間(2024年度〜2028年度)は累進配当を基本方針とし、連結株主資本配当率(DOE)3.75%以上を目途に安定配当を実施する。2025年度の年間配当金は前年度比1株当たり10円増額の55円となった。2026年度の1株当たり年間配当予想は70円としている。

中期経営計画(新5か年計画の一部修正)
「新5か年計画」について、最終年度(2029年3月期)の財務目標を上方修正した。売上高目標は1,300億円から1,350億円に、うち国内は1,050億円で据え置き、海外は250億円から300億円に引き上げた。ROE目標は「9%程度」から「11%程度」に見直した。詳細は2026年5月13日公表の「中期経営計画一部修正に関するお知らせ」に記載されている。

※本記事はアジアパイルホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。