※本記事は東亞合成が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
東亞合成は2025年12月期(2025年1-12月)の連結決算を発表した。売上高は基幹化学品の販売数量減少などにより前期比3.2%減の162,312百万円、営業利益はほぼ前年並みの14,180百万円(▲0.4%)となった。経常利益は為替差益の減少により15,067百万円(▲5.8%)に留まったが、親会社株主に帰属する当期純利益は政策保有株式の売却益により12,766百万円(+7.5%)と増益となった。年間配当金は前期比5円増の65円(配当性向55.5%)とする方針で、自己株式約4.8百万株(約70億円)を取得した。
連結業績(2025年12月期 実績)
売上高は減収、営業利益は微減益となったが、投資有価証券売却益の増加により親会社株主に帰属する当期純利益は増益となった。1株当たり当期純利益は117.02円(+12.46円)。
| 項目 | 2025年12月期 | 2024年12月期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 162,312百万円 | 167,594百万円 | ▲5,281百万円(▲3.2%) |
| 営業利益 | 14,180百万円 | 14,233百万円 | ▲53百万円(▲0.4%) |
| 営業利益率 | 8.7% | 8.5% | +0.2p |
| 経常利益 | 15,067百万円 | 15,993百万円 | ▲925百万円(▲5.8%) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 12,766百万円 | 11,877百万円 | +889百万円(+7.5%) |
| 1株当たり当期純利益 | 117.02円 | 104.56円 | +12.46円(+11.9%) |
| 年間配当金 | 65.0円 | 60.0円 | +5.0円(+8.3%) |
部門別(セグメント別)の状況
基幹化学品は全般的に販売数量が減少し、アクリル酸エステルの海外市況低迷も続いたことから減収となったが、価格転嫁により営業利益は増益。高機能材料はAI向け半導体需要は拡大したものの、その他の需要回復が遅れ高純度無機製品の販売が減少し減収減益。樹脂加工製品はインフラ老朽化対策製品(環境インフラシステム)の増販および販売価格改定により大幅増益となった。
| 部門 | 売上高(当期) | 営業利益(当期) | 売上高(前期) | 営業利益(前期) |
|---|---|---|---|---|
| 基幹化学品 | 71,772百万円 | 8,752百万円(12.2%) | 79,145百万円 | 8,501百万円(10.7%) |
| ポリマー・オリゴマー | 36,169百万円 | 3,018百万円(8.3%) | 35,187百万円 | 3,779百万円(10.7%) |
| 接着材料 | 13,607百万円 | 323百万円(2.4%) | 13,344百万円 | 409百万円(3.1%) |
| 高機能材料 | 10,225百万円 | 1,177百万円(11.5%) | 10,196百万円 | 1,275百万円(12.5%) |
| 樹脂加工製品 | 28,177百万円 | 2,754百万円(9.8%) | 27,702百万円 | 1,761百万円(6.4%) |
| 合計 | 162,312百万円 | 14,180百万円(8.7%) | 167,594百万円 | 14,233百万円(8.5%) |

通期業績予想(2026年12月期)
2026年12月期は、売上高167,000百万円(+4,688百万円)、営業利益14,500百万円(+320百万円)、経常利益15,100百万円(+33百万円)を見込む一方、親会社株主に帰属する当期純利益は特別損益の減少により11,500百万円(▲1,266百万円)を見込む。固定費(労務費・減価償却費等)の増加を吸収するため、販売数量の増加、採算是正、経費削減に取り組むほか、新中期経営計画期間は総還元性向90%程度、配当性向70%程度に高める方針で、PBR1倍超えに向けた経営を継続する。年間配当予想は70.0円(+5.0円)。
| 項目 | 2026年12月期予想 | 2025年12月期実績 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 167,000百万円 | 162,312百万円 | +4,688百万円 |
| 営業利益 | 14,500百万円 | 14,180百万円 | +320百万円 |
| 営業利益率 | 8.7% | 8.7% | ▲0.0P |
| 経常利益 | 15,100百万円 | 15,067百万円 | +33百万円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 11,500百万円 | 12,766百万円 | ▲1,266百万円 |
| 年間配当金 | 70.0円 | 65.0円 | +5.0円 |

部門別(セグメント別)通期業績予想
| 部門 | 売上高(2026年予想) | 営業利益(2026年予想) | 増減要因 |
|---|---|---|---|
| 基幹化学品 | 68,000百万円 | 7,100百万円(10.4%) | PVC(25/12)、モノマー一部製品(25/2)販売終了により減収減益 |
| ポリマー・オリゴマー | 40,200百万円 | 3,800百万円(9.5%) | 医薬・化粧品、半導体向けポリマーの販売数量増により増収増益 |
| 接着材料 | 14,900百万円 | 600百万円(4.0%) | 機能性・モビリティ向け接着剤の販売数量増により増収増益 |
| 高機能材料 | 11,600百万円 | 1,500百万円(12.9%) | 高純度液化塩化水素・高純度カリの販売数量増により増収増益 |
| 樹脂加工製品 | 29,300百万円 | 3,300百万円(11.3%) | 下水道老朽化対策製品の販売数量増により増収増益 |

株主還元
期末配当金は1株当たり32.5円とし、中間配当と合わせた年間配当金は前期比5円増の65円(配当性向55.5%)とした。自己株式約4.8百万株(約70億円)を取得し、5百万株を消却。総還元性向は110.1%となった。2026年12月期の配当予想は70.0円で、新中期経営計画期間は総還元性向90%程度、配当性向70%程度に高める方針を示している。
トピック
2023年8月に公表した「PBR改善に向けた取組み」では、2027年にROE8%を達成しPBR1倍超えを目指す方針を示している。政策保有株式については2025年末に連結純資産比10%未満への縮減を目標としていたが、保有株式の株価上昇により実際は14.3%となった一方、前年を上回る7,052百万円の政策保有株式を売却するなど縮減の取り組みは継続している。また、資料に掲載された2022年以降の連結業績推移グラフには「過去最高」との表記があり、2026年12月期のEBITDA予想268億円は同期間で最も高い水準となっている。

※本記事は東亞合成が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。