※本記事はデジタルグリッドが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
デジタルグリッド株式会社は2025年9月11日、2025年7月期通期の決算説明資料を公表した。売上高は前期比+75.0%の6,153百万円、営業利益は同+77.3%の2,742百万円となり、いずれも期初計画を超過して着地した。主力の電力プラットフォーム「DGP」事業で契約容量が積み上がったことに加え、取扱電力量が増える夏場に一時的な単価上昇があったこともあり、DGP手数料は同+70.0%の4,791百万円と伸長した。2026年7月期は競争環境の激化を踏まえて単価水準を保守的に設定し、売上高6,281百万円(同+2.1%)、営業利益2,363百万円(同△13.8%)の微増収・減益を計画している。
連結業績(2025年7月期 実績)
2025年7月期の売上高は前期比+75.0%の6,153百万円、営業利益は同+77.3%の2,742百万円だった。期初計画に対しては売上高が110.1%、営業利益が116.1%の達成率となり、いずれも計画を上回った。経常利益は同+108.6%の2,614百万円、当期利益は同+92.4%の1,870百万円、EPSは同+88.3%の308.73円と、各段階利益ともに力強い成長を実現した。売上総利益率は74.4%と前期比△2.6ptとなったが、トップライン増が販管費増を上回ったことで営業利益率は同+0.6ptの44.6%を確保した。
| 項目 | 当期(2025年7月期) | 前期(2024年7月期) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 6,153百万円 | 3,515百万円 | +75.0% |
| 売上総利益 | 4,580百万円 | 2,706百万円 | +69.3% |
| 営業利益 | 2,742百万円 | 1,547百万円 | +77.3% |
| 経常利益 | 2,614百万円 | 1,253百万円 | +108.6% |
| 当期利益 | 1,870百万円 | 972百万円 | +92.4% |
| EPS | 308.73円 | 163.90円 | +88.3% |

四半期業績の推移
四半期別にみると、2025年7月期4Qの売上高は前年同期比+8.9%の1,362百万円、営業利益は同△20.2%の368百万円だった。契約容量は同+29.4%と順調に積み上がった一方、1取引あたり利用料(単価)が同△17.7%低下したことでDGP手数料の伸びは同+14.4%にとどまった。また、3Q累計業績が従来計画を超過達成する見込みだったため、4Qに広告宣伝費等の費用投下を進めたことも営業利益の伸び悩みの一因である。
| 項目 | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 4Q YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 1,687 | 1,620 | 1,482 | 1,362 | +8.9% |
| DGP手数料(百万円) | 1,224 | 1,199 | 1,165 | 1,203 | +14.4% |
| 営業利益(百万円) | 981 | 728 | 663 | 368 | △20.2% |
| 営業利益率(%) | 58.1 | 44.9 | 44.7 | 27.0 | △9.8pt |
セグメント別の状況
セグメント別にみると、電力PF事業のセグメント売上高は前期比+71.0%の5,420百万円、セグメント利益は同+65.9%の3,529百万円を確保した。需要家側の契約容量が着実に積み上がり、年間取扱電力量は同+71.5%の2,424GWhに伸長したことが収益に貢献した。再エネPF事業はセグメント売上高が同2.4倍の449百万円、セグメント利益が同5.0倍の120百万円となり、再エネ発電家の契約容量拡大を背景に年間取扱電力量が同3.0倍の255GWhと力強く成長した。その他事業はセグメント売上高が同+76.5%の284百万円だったが、投資先行によりセグメント利益は同21.8%減の△245百万円と赤字が続いた。
| セグメント | 指標 | 当期(2025年7月期) | 前期(2024年7月期) |
|---|---|---|---|
| 電力PF事業 | セグメント売上高 | 5,420百万円 | 3,168百万円 |
| 電力PF事業 | セグメント利益 | 3,529百万円 | 2,127百万円 |
| 再エネPF事業 | セグメント売上高 | 449百万円 | 189百万円 |
| 再エネPF事業 | セグメント利益 | 120百万円 | 24百万円 |
| その他事業 | セグメント売上高 | 284百万円 | 161百万円 |
| その他事業 | セグメント利益 | △245百万円 | △201百万円 |

通期業績予想(2026年7月期 計画)
2026年7月期は、売上高が前期比+2.1%の6,281百万円、営業利益が同△13.8%の2,363百万円となる計画である。2025年7月期の期中平均値と比較して単価水準を低く設定したことを主因に、微増収・減益にとどまると想定している。DGP手数料は同+6.0%の5,082百万円、取扱電力量は同+20.6%の伸長を計画する一方、調整力事業の立ち上げに向けた人員拡充やマーケティング費用の積み増しにより販管費は同+30.5%の増加を見込み、営業利益率は同△7.0ptの38.1%に低下する計画である。経常利益は同△18.6%の2,128百万円、当期純利益は同△21.0%の1,476百万円、EPSは同△25.9%の228.65円を計画する。
| 項目 | 予想(2026年7月期) | 前期(実績、2025年7月期) |
|---|---|---|
| 売上高 | 6,281百万円 | 6,153百万円 |
| DGP手数料 | 5,082百万円 | 4,791百万円 |
| 営業利益 | 2,363百万円 | 2,742百万円 |
| 営業利益率(%) | 38.1 | 44.6 |
| 経常利益 | 2,128百万円 | 2,614百万円 |
| 当期純利益 | 1,476百万円 | 1,870百万円 |
| EPS | 228.65円 | 308.73円 |

中期経営計画・トピックス
会社は2028年7月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を新たに公表した。目標としてROE20%超、営業利益率40%超、総取扱電力量のCAGR30%超、系統用蓄電池投資額3ヵ年累計100億円を掲げる。電力PF事業では地域×電圧区分の拡張、再エネPF事業ではFIT→FIP転換など時流に即したスキーム・プロダクト強化、その他事業では系統用蓄電池への投資強化によるアセットマネジメント・アグリゲーションサービスの第3の柱化を進める方針である。

また、決算発表と同日に1:6の株式分割の実施を発表した。会社は時価総額1,000億円の短中期的な実現に向け、中期経営計画と合わせて複層的に手段を講じるとしている。
※本記事はデジタルグリッドが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。