三洋貿易

三洋貿易、2025年9月期は売上・売上総利益が過去最高 営業利益は前期比9.1%減

決算サマリー 2026.08.25
三洋貿易、2025年9月期は売上・売上総利益が過去最高 営業利益は前期比9.1%減

※本記事は三洋貿易が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

三洋貿易は2025年11月17日、2025年9月期通期決算を発表した。売上高は132,703百万円(前期比+2.7%)、売上総利益は22,564百万円(同+1.5%)でいずれも過去最高を更新した。一方、営業利益は人員増やIT関連投資の影響で6,430百万円(同▲9.1%)、経常利益はのれんの一括償却等により6,879百万円(同▲13.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,615百万円(同▲11.4%)といずれも前期比で減益となった。

目次

連結業績(2025年9月期 実績)

売上高・売上総利益は高水準を維持したが、人件費増や新基幹システムの減価償却費増加、事業開発に伴う拡販費増などにより販管費が16,133百万円(前期比+6.4%)に拡大し、営業利益を押し下げた。期初予想(売上高132,000百万円、営業利益7,100百万円)との比較では、売上高は予想を上回ったが、営業利益・経常利益・当期純利益はいずれも期初予想を下回った。

項目2025年9月期2024年9月期前期比
売上高132,703百万円129,263百万円+2.7%
売上総利益(売上総利益率)22,564百万円(17.0%)22,229百万円(17.2%)+1.5%
販売費及び一般管理費16,133百万円15,156百万円+6.4%
営業利益(営業利益率)6,430百万円(4.8%)7,072百万円(5.5%)▲9.1%
経常利益(経常利益率)6,879百万円(5.2%)7,905百万円(6.1%)▲13.0%
親会社株主に帰属する当期純利益4,615百万円5,207百万円▲11.4%
EPS160.23円180.88円

セグメント別の状況

セグメント別では、サステナビリティが売上高13,518百万円(前期比+38.4%)、営業利益1,886百万円(同+56.5%)と大きく伸長し業績を牽引した。木質バイオマス関連事業での大型案件計上、海洋調査資機材を中心とした海洋開発の牽引、地熱関連機材の好調が寄与した。一方、ライフサイエンスはバイオ関連機器の代理店契約終了の影響により営業利益が1,362百万円(同▲21.4%)と減益となったほか、ファインケミカル、インダストリアル・プロダクツも売上はほぼ横ばいながら減益となった。

セグメント売上高(2025年9月期)前期比営業利益(2025年9月期)前期比
ファインケミカル42,384百万円▲0.9%2,413百万円▲11.1%
インダストリアル・プロダクツ36,812百万円▲0.3%2,682百万円▲20.6%
サステナビリティ13,518百万円+38.4%1,886百万円+56.5%
ライフサイエンス38,670百万円+0.9%1,362百万円▲21.4%
セグメント別決算サマリー
出典:三洋貿易 2025年9月期通期決算説明資料 P.8

地域別の状況

地域別売上高構成比(2025年9月期通期)は日本73.7%、北米15.2%、中国4.8%、ASEAN5.6%、その他0.6%。北米は自動車関連が好調で売上前年同期比+5%となった一方、中国は景気減速と日系自動車メーカーの減産により▲11%、ASEANはベトナム・インドネシアの減速により▲3%となった。海外全体の売上は前年比▲0.6%。

地域別売上高と状況
出典:三洋貿易 2025年9月期通期決算説明資料 P.14

通期業績予想(2026年9月期)

2026年9月期は成長先行投資や事業収益化のタイミング等により踊り場になると見込む。売上高は130,000百万円(前期比▲2.0%)、営業利益は6,200百万円(同▲3.6%)、経常利益は6,500百万円(同▲5.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,100百万円(同▲11.2%)を予想する。セグメント別では、ファインケミカルは既存ビジネス拡大や海外事業進展により営業利益2,700百万円(+11.9%)を見込む一方、サステナビリティは海洋開発関連事業でプロジェクト成約計上の端境期にあたり一時的に減速し営業利益1,100百万円(▲41.7%)を予想する。ライフサイエンスはスクラムの落ち込みを既存ビジネスの成長とのれん償却負担の軽減で補い、営業利益1,600百万円(+17.4%)を見込む。2027年9月期以降に新規案件が順次収益貢献する見込みとしている。

項目2026年9月期予想2025年9月期(実績)前期比
売上高130,000百万円132,703百万円▲2.0%
営業利益(営業利益率)6,200百万円(4.8%)6,430百万円(4.8%)▲3.6%
経常利益(営業利益率)6,500百万円(5.0%)6,879百万円(5.2%)▲5.5%
親会社株主に帰属する当期純利益4,100百万円4,615百万円▲11.2%
EPS142.31円160.23円
2026年9月期セグメント別業績予想
出典:三洋貿易 2025年9月期通期決算説明資料 P.18

SANYO VISION 2028 進捗

2023年11月公表の5か年長期経営計画「SANYO VISION 2028」は2年目が終了した。2028年9月期目標に対し、2025年9月期はROE9.3%(目標10~12%)、営業利益64億円(目標90億円)、営業利益率4.8%(目標5.1%)といずれも評価「△」。一方、営業CFは71億円の黒字(目標:黒字)、自己資本比率62.9%(目標50%以上)は評価「〇」を維持し、PBRは0.91倍(目標1倍超)で「△」となった。会社は2027年9月期以降に新規案件が順次収益貢献する予定であり、営業利益90億円の目標は達成見込みとしている。

指標目標(2028年9月期)2024年9月期結果2025年9月期結果評価
ROE10~12%11.4%9.3%
営業利益90億円70億円64億円
営業利益率5.1%5.5%4.8%
営業CF黒字54億円(黒字)71億円(黒字)
自己資本比率50%以上63.3%62.9%
PBR1倍超0.920.91
SANYO VISION 2028 財務目標の進捗状況
出典:三洋貿易 2025年9月期通期決算説明資料 P.20

株主還元

配当性向30%以上・累進配当を基本方針とし、上場以来13年連続で安定配当を継続している。株価水準や成長投資への資金需要等を勘案しつつ、自社株買いも機動的に検討するとしている。年間配当は2024年9月期55円(配当性向30.4%)、2025年9月期57円(同36.6%)の実績に対し、2026年9月期は58円を予想する。

トピック

投資戦略では、自動車アフターマーケット市場への事業領域拡大を狙い、シンガポールの自動車エアコン関連部品専門商社EMAS SUPPLIES & SERVICES PTE LTDの全株式を取得した(株式譲渡実行日2025年10月1日)。また、ライフサイエンス事業の有望市場である大韓民国に支店を開設し、2025年10月より営業活動を開始した。このほか、韓国のKORBON CO., LTD.との事業提携により、同社が発行する転換社債を取得し(取得日2025年10月30日)、SWCNT(シングルウォールカーボンナノチューブ)の日本企業向け独占販売権を獲得した。

※本記事は三洋貿易が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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