※本記事はテクニスコが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
株式会社テクニスコは2026年6月期の決算説明資料を公表した。売上高は3,745百万円(前期比+11.4%)となり、ヒートシンク製品・ガラス製品ともに主要顧客の需要回復が重なったことなどにより増収となった。利益面では、中国市場における産業用レーザー向け不採算製品からの実質的な撤退、欧米向けの売上総利益率が高い製品の需要変動がプラスに作用したことなどにより、売上総利益は1,518百万円(前期比+1,064.1%)に拡大し、経常利益は17百万円、親会社株主に帰属する純利益は5百万円となり、いずれも黒字転換した。営業利益は△74百万円で、前期の△1,443百万円から赤字幅を縮小した。
業績(2026年6月期 実績)
売上高は、産業用レーザー向けヒートシンクにおいて中国市場で不採算となった製品の実質的な撤退があったものの、ヒートシンク製品・ガラス製品ともに主要顧客の需要回復が重なったことなどにより増加した。利益は、中国市場での不採算製品からの撤退、及び欧米向けの売上総利益率が高い製品の需要変動がプラスに作用したことなどにより各利益が増加した。営業利益の増減要因としては、売上高要因で383百万円、売上原価要因で1,004百万円のプラス寄与があった一方、販売費及び一般管理費要因で△19百万円のマイナス影響があり、前期の△1,443百万円から当期は△74百万円となった。
| 項目 | 2025年6月期 | 2026年6月期 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 3,362百万円 | 3,745百万円 | +11.4% |
| 売上総利益 | 130百万円 | 1,518百万円 | +1,064.1% |
| 売上総利益率 | 3.9% | 40.5% | +36.6pt |
| 営業利益 | △1,443百万円 | △74百万円 | ー |
| 経常利益 | △1,629百万円 | 17百万円 | ー |
| 親会社株主に帰属する純利益 | △2,976百万円 | 5百万円 | ー |

製品別・地域別の状況
製品別では、ヒートシンク製品は中国市場で産業用レーザー向けCACサブマウントの実質的な撤退があったものの、欧米の主要顧客の需要回復があったことなどにより増収となった。ガラス製品は日本およびアジア市場において複数の顧客の需要回復が重なったことなどにより増収となった。その他についても主要顧客の需要の回復があったことなどにより増収となった。地域別では、中国は前年度に売上の多くを占めたヒートシンク製品(産業用レーザー向けCACサブマウント)から実質撤退したことなどにより減収となった一方、欧州は主にヒートシンク製品において主要顧客の需要が回復したことなどから増収、米国は主に欧州系の主要顧客の需要が回復したことなどから増収となった。なお、製品別・地域別の数値は速報値であり確定値とは異なる場合がある。
| 製品区分 | 2025年6月期 | 2026年6月期 | 前年比増減 |
|---|---|---|---|
| ヒートシンク製品 | 1,367百万円(41%) | 1,442百万円(39%) | +75百万円 |
| ガラス製品 | 1,118百万円(33%) | 1,367百万円(36%) | +248百万円 |
| その他 | 876百万円(26%) | 936百万円(25%) | +59百万円 |
| 合計 | 3,362百万円(100%) | 3,745百万円(100%) | +383百万円 |
| 地域 | 2025年6月期 | 2026年6月期 | 前年比増減 |
|---|---|---|---|
| 日本 | 1,659百万円(50%) | 1,751百万円(47%) | +92百万円 |
| 中国 | 602百万円(19%) | 259百万円(7%) | △342百万円 |
| アジア | 104百万円(3%) | 251百万円(7%) | +146百万円 |
| 米国 | 676百万円(20%) | 867百万円(23%) | +191百万円 |
| 欧州 | 318百万円(8%) | 615百万円(16%) | +296百万円 |
| 合計 | 3,362百万円(100%) | 3,745百万円(100%) | +383百万円 |

通期業績予想(2027年6月期見通し)
2027年6月期の業績見通しについて、売上高はガラス製品が複数顧客の需要変動により概ね横ばいで推移する見込みであるものの、ヒートシンク製品においてデータセンター市場の投資拡大を受け主要顧客から一定規模の受注を見込んでいることなどにより増加する見通しである。売上の大幅な増加を受け、各利益も増加する見通しとしている。前提為替レートはUSD153円、EUR179円、RMB21.5円としている。
| 項目 | 2026年6月期 | 2027年6月期見通し | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 3,745百万円 | 5,900百万円 | +57.5% |
| 売上総利益 | 1,518百万円 | 2,200百万円 | +44.9% |
| 売上総利益率 | 40.5% | 37.3% | △3.2pt |
| 営業利益 | △74百万円 | 250百万円 | ー |
| 営業利益率 | ー | 4.2% | ー |
| 経常利益 | 15百万円 | 210百万円 | +1,231.3% |
| 経常利益率 | ー | 3.6% | ー |
| 親会社株主に帰属する純利益 | 6百万円 | 200百万円 | +3,132.6% |

株主還元
利益配分については、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当を継続して実施していくことを基本方針としている。将来の事業展開に向けた投資とのバランスを勘案しながら検討を進めていくとしている。
今後の成長戦略
今後はデータセンター、自動運転、高出力レーザーなど様々な成長市場をターゲットとする方針である。継続的な設備投資によりクロスエッジ®Technologyを強化し、「次も」期待される存在であり続けるとしている。また、データセンター市場へのヒートシンク製品投入により大量生産体制の基盤をつくるとしている。転換点として、データセンター市場やレーザー市場の高出力化などに対応し、初の独自材料製品であるシルバーダイヤ(AgD)を展開していく方針を示している。さらに、THE GOODSYSTEM CORP.(TGS社)との関係強化により、高機能ヒートシンク領域のラインナップ拡充や開発力強化を図るとしている。

※本記事はテクニスコが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。