※本記事はキヤノンが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
キヤノンの2025年12月期(通期)は、売上高46,247億円(前期比+2.5%)と2年連続で過去最高を更新した。営業利益は4,554億円(同+2.4%、営業利益率9.8%)、税引前利益4,821億円(同+3.4%)、純利益3,321億円(同+2.1%)と増収増益。4Qはレーザープリンターが減収となったものの、カメラやネットワークカメラが2桁成長、メディカルやインクジェットも売上が伸び、四半期として過去最高の売上13,218億円を記録した。配当は計画通り1株当たり160円とした。
連結業績(当期 実績)
売上増と前年に実施した販売構造見直しの効果により、生産構造改革費用や関税影響を吸収し、高い営業利益率を記録した。売上総利益は21,620億円(前期比+0.9%)、売上総利益率は46.7%(前期47.5%)。経費は17,066億円で、経費率は36.9%(前期37.6%)となった。
| 項目 | 2025年12月期(当期)実績 | 2024年12月期(前期)実績 | 対前年 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 46,247億円 | 45,098億円 | +2.5% |
| 売上総利益 | 21,620億円 | 21,431億円 | +0.9% |
| (売上総利益率) | 46.7% | 47.5% | ― |
| 経費 | 17,066億円 | 16,982億円 | ― |
| (経費率) | 36.9% | 37.6% | ― |
| 営業利益 | 4,554億円 | 4,449億円 | +2.4% |
| (営業利益率) | 9.8% | 9.9% | ― |
| 税引前利益 | 4,821億円 | 4,663億円 | +3.4% |
| 純利益 | 3,321億円 | 3,251億円 | +2.1% |
| (純利益率) | 7.2% | 7.2% | ― |
セグメント別(事業別)の状況
2025年より報告セグメントごとの業績をより適切に管理するため、インダストリアルと消去の一部を組み替えており、2024年についても組み替えて表示している。年間ではメディカル、イメージングが増収増益となった一方、プリンティングは減収減益、インダストリアルは増収減益となった。
| セグメント | 指標 | 2025年12月期(当期) | 2024年12月期(前期) |
|---|---|---|---|
| プリンティング | 売上高 | 24,944億円 | 25,227億円 |
| プリンティング | 営業利益 | 2,558億円(利益率10.3%) | 2,899億円(利益率11.5%) |
| メディカル | 売上高 | 5,806億円 | 5,688億円 |
| メディカル | 営業利益 | 328億円(利益率5.6%) | 247億円(利益率4.3%) |
| イメージング | 売上高 | 10,549億円 | 9,374億円 |
| イメージング | 営業利益 | 1,729億円(利益率16.4%) | 1,513億円(利益率16.1%) |
| インダストリアル | 売上高 | 3,611億円 | 3,517億円 |
| インダストリアル | 営業利益 | 625億円(利益率17.3%) | 689億円(利益率19.6%) |

通期業績予想
2026年12月期は、米国の追加関税と地政学的リスクの影響により政治・経済ともに先行き不透明な状況が続くと想定する一方、メディカル、ネットワークカメラや商業印刷などの成長領域が販売を伸ばし、オフィス複合機やインクジェット、カメラもシェアアップを目指すとしている。売上増加に加え構造改革の効果により、営業利益率は10%を超える見通し。
| 項目 | 2026年12月期 見通し | 2025年12月期(実績) |
|---|---|---|
| 売上高 | 47,650億円 | 46,247億円 |
| 営業利益 | 4,790億円 | 4,554億円 |
| (営業利益率) | 10.1% | 9.8% |
| 税引前利益 | 4,950億円 | 4,821億円 |
| 純利益 | 3,410億円 | 3,321億円 |
| (純利益率) | 7.2% | 7.2% |


| 項目 | 2026年12月期予想 | 2025年12月期実績 |
|---|---|---|
| 1株当たり配当金 | 160円 | 160円 |
| 自己株式取得 | 2,000億円(2026年設定) | ―(記載なし) |
株主還元
株主還元について、1株当たり配当は前年と同額の160円とするとともに、2,000億円の自社株買いを設定した。2025年の配当も計画通り1株あたり160円であった。
中期経営計画/トピック
5カ年計画初年度である2026年は構造改革を完遂し、経営の質を一段と高めながらさらなる成長につなげるとしている。売上高は2021年3.51兆円、2022年4.03兆円、2023年4.18兆円、2024年4.51兆円、2025年4.62兆円、2026年見通し4.77兆円と拡大しており、2028年5.0兆円、2030年5.6兆円を目標とする。資本収益性については、2025年のROEは9.7%、2026年は10.0%に上昇する見通しで、資本コスト(WACC)5~6%(減損影響含む4.8%)に対する資本収益性向上の取り組みを進めるとしている。

※本記事はキヤノンが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。