※本記事はオールアバウトが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
株式会社オールアバウトは2026年3月期の連結決算を発表した。売上高は前期比3.1%減の15,464百万円、営業利益は前期の10百万円の黒字から108百万円の赤字に転じ(前年同期比△118百万円)、経常利益は110百万円の赤字、親会社株主に帰属する当期純利益は473百万円の赤字となった。主力のコンシューマサービスセグメントでは、サンプル百貨店における第3四半期からのサプライチェーンのシステム課題により商品調達の回復が想定より遅延したほか、新規事業への戦略投資を継続したことが減収減益の要因となった。参考指標の取扱高は前期比28.6%増の55,006百万円となった。
連結業績(2026年3月期 実績)
2026年3月期は、マーケティングソリューション(MS)セグメントが増収増益となった一方、コンシューマサービス(CS)セグメントの主力事業であるサンプル百貨店において、第3四半期から発生したサプライチェーンのシステム課題により商品調達の回復が想定より遅延(本年4月より回復)したことに加え、新規事業への戦略投資を継続したことから、連結では減収減益となった。売上高は前期比3.1%減の15,464百万円、営業利益は前期の10百万円の黒字から108百万円の赤字となった。なお、2026年3月期期初予想(売上高16,700百万円・営業利益100百万円)は下回った。
| 項目 | 2026年3月期業績予想 | 2026年3月期実績 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 16,700百万円 | 15,464百万円 | △1,235百万円 | △7.4% |
| 営業利益 | 100百万円 | △108百万円 | △208百万円 | – |
| 経常利益 | 100百万円 | △110百万円 | △210百万円 | – |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 0百万円 | △473百万円 | △473百万円 | – |
| 取扱高 | 56,000百万円 | 55,006百万円 | △993百万円 | △1.8% |
セグメント別の状況
MSはメディア事業が減収したものの、デジタルマーケティング事業とグローバルマーケティング事業の増収により、売上高2,187百万円(前期比+2.2%)、営業利益△12百万円(前期△85百万円から赤字幅縮小)となった。事業構造の転換に向けてPrimeAdや金融ライフサポート事業などへの戦略投資を継続している。CSは、サンプル百貨店のサプライチェーン課題に伴う商品調達不足や、国内外ECプラットフォーマーにおける販促強化の影響により、売上高13,175百万円(前期比△4.9%)、営業利益363百万円(前期比△28.4%)となった。取扱高(参考指標)はMSが3,404百万円(+13.8%)、CSが36,006百万円(△9.5%)。みらいバンクを含む「その他」は売上高134百万円、営業利益13百万円、取扱高15,629百万円を計上した。
| セグメント | 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| マーケティングソリューション | 売上高 | 2,139百万円 | 2,187百万円 | +2.2% |
| マーケティングソリューション | 営業利益 | △85百万円 | △12百万円 | – |
| マーケティングソリューション | 取扱高(参考) | 2,990百万円 | 3,404百万円 | +13.8% |
| コンシューマサービス | 売上高 | 13,853百万円 | 13,175百万円 | △4.9% |
| コンシューマサービス | 営業利益 | 507百万円 | 363百万円 | △28.4% |
| コンシューマサービス | 取扱高(参考) | 39,806百万円 | 36,006百万円 | △9.5% |
| その他 | 売上高 | – | 134百万円 | – |
| その他 | 営業利益 | – | 13百万円 | – |
| その他 | 取扱高(参考) | – | 15,629百万円 | – |


通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期は、売上高15,600百万円(前期比+0.9%)、営業利益20百万円、経常利益10百万円を見込む一方、親会社株主に帰属する当期純利益は700百万円の赤字を予想する。取扱高は54,000百万円(前期比△1.8%)を見込む。MSはメディアのセッション数が伸びない想定のもと戦略事業の予想を保守的に設定しつつ成長領域への投資を継続する。CSは商品調達の回復とdショッピングの利益重視の構造への転換を進める一方、次世代システム移行に伴う除却損を見込む。コーポレートでは不要資産の売却を計画している。2027年3月期の配当予想は未定としている。
| 項目 | 2026年3月期実績 | 2027年3月期予想 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 15,464百万円 | 15,600百万円 | +0.9% |
| 営業利益 | △108百万円 | 20百万円 | – |
| 経常利益 | △110百万円 | 10百万円 | – |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | △473百万円 | △700百万円 | – |
| 取扱高 | 55,006百万円 | 54,000百万円 | △1.8% |

株主還元
配当については、現ステージにおいて毎期戦略的に判断するとしており、2026年3月期の1株あたり配当金は1円00銭(前期3円00銭)とした。当期純利益は赤字となったが、戦略投資調整後営業利益は黒字であることから配当を実施した。株主優待では、個人株主の増加と長期保有の促進を目的に、株式会社ウィルズが提供する「プレミアム優待倶楽部」を導入し、保有期間や株式数に応じた優待品を選択できる制度としている。
| 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 1株あたり配当金 | 3円00銭 | 1円00銭 |
3か年の経営方針
会社は2026年3月期を将来イメージの実現に向けた構造改革のフェーズと位置付け、2029年3月期に売上高190億円・営業利益6億円の実現を目指す。構造改革では次世代システムへの移行や不要資産の除売却を進め、約2億円/年のコスト削減効果と繰越欠損金の活用を見込む。営業利益拡大の要因として、在庫調達の回復や次世代システムによる効率化といった一時的要因からの回復・構造改革によるベースライン、既存事業のオーガニックな成長によるベースライン、PrimeAdやライフアセットマネジメント領域など戦略事業からのアップサイドを挙げている。さらに将来の成長イメージとして、取扱高1,000億円・売上高300億円・営業利益30億円という事業規模を掲げている。2027年3月期は増収・営業増益を見込む一方、負の資産整理により純損失は拡大する見通しとしている。

※本記事はオールアバウトが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。