※本記事はディスコが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
ディスコの2026年3月期(2025年度)通期決算は、売上高4,368億円(前期比+11.1%)、営業利益1,849億円(同+10.9%)、純利益1,355億円(同+9.4%)となり、6期連続で最高益を更新した。生成AI向け装置の出荷増加や検収進捗、消耗品出荷の堅調が増収に寄与し、GP率は70.1%、経常利益率は42.3%と高水準を維持した。年間配当は505円と過去最高を更新している。
連結業績(2026年3月期 通期 実績)
売上高は生成AI向けを中心に装置の出荷増・検収進捗により増収。GP率は製品・用途構成の変化で前期比0.5pt低下したものの70%超の高水準を記録した。販売管理費は人件費や研究開発費を中心に増加した(単位:百万円)。
| 項目 | 当期(FY2025) | 前期(FY2024) | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 436,889 | 393,313 | +11.1% |
| 売上総利益 | 306,477 | 277,570 | +10.4% |
| GP率 | 70.1% | 70.6% | -0.5pt |
| 販売管理費 | 121,487 | 110,736 | +9.7% |
| 営業利益 | 184,989 | 166,834 | +10.9% |
| 経常利益 | 184,936 | 168,943 | +9.5% |
| 経常利益率 | 42.3% | 43.0% | -0.7pt |
| 税前利益 | 183,811 | 168,146 | +9.3% |
| 純利益 | 135,521 | 123,891 | +9.4% |
財務面では2026年3月末の総資産は7,434億円(前年6,540億円)、自己資本比率は78.9%(前四半期末79.8%)。ROEは25.1%(前期27.6%)、EPSは1,249.84円(前期1,143.26円)。投資キャッシュ・フローの増加(有形固定資産取得や定期預金への支出)により、フリー・キャッシュ・フローは△22億円(前期523億円)となった。

製品群別(出荷額ベース)の状況
事業環境としては生成AI向け装置の出荷が伸長し、半導体パッケージ技術の複雑化・高度化を追い風に高付加価値製品がメモリ・ロジック向け出荷額を押し上げた。通期の出荷額構成比(構成比・前年比)は以下の通り。
| 区分 | 構成比(通期,出荷額ベース) | 前年比(YoY) |
|---|---|---|
| 精密加工装置合計 | 62% | +7% |
| うちダイサ | 31% | +1% |
| うちグラインダ | 28% | +17% |
| うち周辺装置 | 3% | -2% |
| 精密加工ツール | 21% | +9% |
| その他 | 16% | +26% |
| 出荷額合計 | 100% | +10% |

業績見通し(2026年度第1四半期)
ディスコは四半期ごとに次の1四半期分の業績見通しを開示している。2026年度第1四半期(FY26 1Q)の見通しは、想定為替レートUS$157円・Euro181円のもと、以下の通り(単位:億円、億円未満四捨五入)。
| 項目 | 予想(FY26 1Q) | 前期実績(FY25 4Q) |
|---|---|---|
| 売上高 | 1,061 | 1,331 |
| 営業利益 | 420 | 588 |
| 経常利益 | 423 | 585 |
| 純利益 | 295 | 429 |
| 営業利益率 | 39.6% | 44.2% |
| 経常利益率 | 39.9% | 44.0% |
| 純利益率 | 27.8% | 32.2% |
| 出荷額 | 1,320 | 1,216 |

株主還元
配当方針は、期末・中間の年2回、連結半期純利益の25%を配当(安定配当として半期10円・年間20円を維持、ただし3期連続で連結純損失の場合を除く)。年度末時点で黒字かつ配当・法人税支払後の現預金残高が予定必要資金額を超過した場合は、超過額の3分の1を目処に追加配当を実施する。2026年3月期はこの方針のもと、中間129円・期末376円・年間505円(過去最高)の配当となった。
| 項目 | 当期(FY2025) | 前期(FY2024) |
|---|---|---|
| 中間配当 | 129円 | 開示なし |
| 期末配当 | 376円 | 開示なし |
| 年間配当 | 505円(過去最高) | 413円 |

設備投資・研究開発の計画
2026年度(FY26)は設備投資約330億円(合理化投資、羽田R&Dセンター建替、広島事業所新工場建築を含む)、減価償却約150億円、研究開発約360億円を計画。羽田R&Dセンター新棟(約140億円、FY25~FY27支出)、広島事業所新工場(約330億円、FY25~FY27支出)への投資を進める。生成AI関連を中心に設備投資意欲は堅調に推移しており、「Fab Important戦略」のもと積極的な設備投資を継続する方針。先端パッケージ技術は用途拡大および本格立ち上がりに期待するとしている。
※本記事はディスコが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。