エイチ・ツー・オー リテイリング

エイチ・ツー・オー リテイリング、2026年3月期は総額売上高微増 営業利益は減益も会社予想を上回る

決算サマリー 2026.08.21
エイチ・ツー・オー リテイリング、2026年3月期は総額売上高微増 営業利益は減益も会社予想を上回る

※本記事はエイチ・ツー・オー リテイリングが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社は2026年5月12日、2026年3月期の連結決算を発表した。総額売上高は11,624億円(前年度比+0.2%、+28億円)と微増、営業利益はコスト増や百貨店事業のインバウンド売上の反動減が下押しし324億円(同▲7.0%、▲24億円)と減益となったが、会社想定の300億円を24億円上回って着地した。当期純利益は前年度計上の特別利益の反動などにより300億円(同▲14.0%、▲49億円)となった。百貨店事業はインバウンド売上の反動減により減収減益となった一方、食品事業は食品スーパーの既存店売上が堅調に推移し増収増益、初の営業利益100億円を達成した。

目次

連結業績(2026年3月期 実績)

通期連結営業利益は会社予想(300億円)を上回る着地となったものの、コスト増と百貨店事業のインバウンド売上減により前年度比では減益となった。4Q(1-3月)は増収増益となり、国内売上が好調に推移した百貨店事業が寄与した。前年度に計上した特別利益(段階取得に係る差益、子会社株式売却益)の反動減と減損損失の増加により、通期当期純利益は減益となった。

項目2026年3月期(当期)2025年3月期(前期)前年度増減
総額売上高11,624億円11,596億円+0.2%(+28億円)
売上高6,802億円6,818億円▲0.2%(▲15億円)
営業利益324億円348億円▲7.0%(▲24億円)
経常利益345億円359億円▲3.9%(▲14億円)
当期純利益300億円348億円▲14.0%(▲49億円)

セグメント別業績(2026年3月期 実績)

百貨店事業は国内売上が堅調(前年度比+3%)に推移したものの、前年度に急伸したインバウンド売上の反動減(前年度比▲20%)により減収減益となった。食品事業は食品スーパーの既存店売上が堅調(前年度比+2%)に推移し増収増益となり、初の営業利益100億円を達成した。商業施設事業は主力のビジネスホテル(大井開発)が改装工事の影響を受けたものの、客室単価の上昇もあり営業利益は前年度からほぼ横ばいで着地した。その他事業は前年2Qに新規連結した寧波阪急の増益(+10億円)などが寄与し、営業利益は前年度比+242.8%の75億円となり、会社想定を大きく上回った。

セグメント指標2026年3月期(当期)2025年3月期(前期)前年度増減率
百貨店総額売上高6,210億円6,350億円▲2.2%
食品総額売上高4,325億円4,285億円+0.9%
商業施設総額売上高301億円318億円▲5.3%
その他総額売上高789億円644億円+22.5%
百貨店営業利益238億円282億円▲15.8%
食品営業利益100億円89億円+12.0%
商業施設営業利益38億円39億円▲2.2%
その他営業利益75億円22億円+242.8%
セグメント別業績(総額売上高・営業利益の前年度比較)
出典:2026年3月期 決算説明資料 P.5

通期業績予想(2027年3月期)

2027年3月期は、阪急本店の改装効果が売上を押し上げる一方、人件費等のコスト増や中国人免税売上の減少継続を見込む。さらに成長分野(海外・富裕層・データビジネス)への投資性費用投下を一段と加速するため、売上の伸びに対し利益の押し上げは小幅にとどまる見通し。総額売上高は12,450億円(前年度比+7.1%、+826億円)、営業利益は325億円(同+0.4%、+1億円)を計画する。当期純利益は前年度に計上した特別利益の反動などにより230億円(同▲23.2%、▲70億円)を見込む。

項目2027年3月期(予想)2026年3月期(実績)増減率
総額売上高12,450億円11,624億円+7.1%(+826億円)
売上高7,120億円6,802億円+4.7%(+318億円)
営業利益325億円324億円+0.4%(+1億円)
経常利益330億円345億円▲4.4%(▲15億円)
当期純利益230億円300億円▲23.2%(▲70億円)
2027年3月期 連結業績予想(上期・下期・通期)
出典:2026年3月期 決算説明資料 P.13

株主還元

2026年3月期の年間配当は前回予想から2円増配の46円、2027年3月期はさらに2円増配し48円を計画する。株主還元方針として、原則DOE1.8%以上を配当基準としつつ、業績に応じて機動的な増配を実施する。自己株式取得は取得対象株式600万株(上限)、取得対価総額107億円(上限)を2026年5月13日から2027年3月31日の期間で実施する計画で、2027年3月期の実施により中期経営計画(2024-2026)の自己株式取得目標300億円規模をクリアする見込み。

決算期1株当たり配当金配当性向DOE
2024年3月期28円15%1.2%
2025年3月期42円14%1.8%
2026年3月期46円18%2.1%
2027年3月期予想48円24%2.1%
株主還元(1株当たり配当金・自己株式取得の推移)
出典:2026年3月期 決算説明資料 P.43

中期経営計画(2024-2026)進捗

中期経営計画の数値目標(営業利益)について、2025年3月期実績348億円・2026年3月期実績324億円・2027年3月期予想325億円と、策定時の2025年3月期予想265億円・2027年3月期目標320億円をいずれも上回って推移している。ROEは2025年3月期実績12.3%(実質8.9%)、2026年3月期実績9.8%(実質7.9%)、2027年3月期予想7.4%。ROICは2025年3月期実績6.0%、2026年3月期実績5.5%、2027年3月期予想5.6%となっている。

中期経営計画 数値目標(営業利益・ROE・ROIC)
出典:2026年3月期 決算説明資料 P.24

※本記事はエイチ・ツー・オー リテイリングが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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