スクロール

スクロール、2026年3月期は増収減益 売上高は過去最高 純利益は大幅減

決算サマリー 2026.08.21
スクロール、2026年3月期は増収減益 売上高は過去最高 純利益は大幅減

※本記事はスクロールが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

スクロールの2026年3月期(2025年4月1日~2026年3月31日)通期連結業績は、売上高が88,548百万円(前期比+4,517百万円、+5.4%)となり、ソリューション事業の成長により過去最高を更新した。一方、営業利益は5,727百万円(同△324百万円、△5.4%)、経常利益は6,166百万円(同△258百万円、△4.0%)といずれも減益となり、事業整理損やのれんの減損損失など1,615百万円を特別損失に計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2,768百万円(同△1,498百万円、△35.1%)と大幅減となった。年間配当金は59.0円、自己資本比率は63.9%(前期比△1.2pt)となった。

目次

連結業績(2026年3月期 実績)

売上高は79,826百万円(2024年3月期)、84,030百万円(2025年3月期)、88,548百万円(2026年3月期)と3期連続で増加した。営業利益率は6.5%(前期7.2%)、経常利益率は7.0%(前期7.6%)といずれも低下した。1株当たり当期純利益は80.71円(前期124.15円、△43.44円)、ROEは7.5%(前期12.2%、△4.7pt)。自己資本比率は63.9%(前期比△1.2pt)、現金及び現金同等物の期末残高は10,721百万円(前期末比+5,095百万円)となった。

項目2026年3月期2025年3月期増減
売上高(百万円)88,54884,030+4,517(+5.4%)
営業利益(百万円)5,7276,052△324(△5.4%)
経常利益(百万円)6,1666,424△258(△4.0%)
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)2,7684,267△1,498(△35.1%)
1株当たり当期純利益80.71円124.15円△43.44円
ROE7.5%12.2%△4.7pt

セグメント別の状況

ソリューション事業は物流代行の新規獲得が好調で売上高37,605百万円(前期比+20.4%)、セグメント利益1,570百万円(同+76.5%)となった。2025年6月には新たな物流拠点「SLCつくば」を開設した。通販事業は顧客数減少や物価高、市場トレンドの変化を背景に夏季の受注が振るわず、売上高36,662百万円(同△6.0%)、セグメント利益4,181百万円(同△19.8%)の減収減益となった。eコマース事業はECモール内の価格競争などで収益性が悪化し、不採算の並行輸入事業・旅行事業から撤退(特別損失を計上)した一方、防災関連商材は好調に推移し、売上高15,312百万円(同+0.2%)、セグメント利益385百万円(同+136.0%)となった。

セグメント指標2026年3月期2025年3月期
ソリューション事業売上高(百万円)37,60531,223
ソリューション事業セグメント利益(百万円)1,570889
通販事業売上高(百万円)36,66238,993
通販事業セグメント利益(百万円)4,1815,210
eコマース事業売上高(百万円)15,31215,281
eコマース事業セグメント利益(百万円)385163
ソリューション事業のセグメント別業績(売上高・セグメント利益)を示すスライド
出典:スクロール 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.10
通販事業のセグメント別業績(売上高・セグメント利益)を示すスライド
出典:スクロール 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.11

通期業績予想

2027年3月期(FY2026)の連結業績予想は、売上高90,000百万円(前期比+1.6%)、経常利益6,500百万円(同+5.4%、経常利益率7.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益4,300百万円(同+55.3%)、ROE11.1%(同+3.6pt)。セグメント別では、ソリューション事業が売上高42,100百万円(同+12.0%)・経常利益2,100百万円(同+33.7%)、通販事業が売上高38,000百万円(同+3.6%)・経常利益4,200百万円(同+0.4%)、eコマース事業が売上高10,500百万円(同▲31.4%)・経常利益200百万円(同▲48.1%)を計画する。ソリューション事業と通販事業の二つの収益基盤を確立し、相乗効果で収益の安定性と成長性を両立する事業ポートフォリオの変革を推進するとしている。

項目2027年3月期(予想)2026年3月期(実績)前期比
売上高(百万円)90,00088,548+1.6%
経常利益(百万円)6,5006,166+5.4%
経常利益率7.2%7.0%+0.3%pt
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)4,3002,768+55.3%
ROE11.1%7.5%+3.6%pt
FY2026経営計画における連結・セグメント別の売上高・経常利益予想を示すスライド
出典:スクロール 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.17

株主還元

2026年3月期の1株当たり配当金は、中間29.5円・期末29.5円の年間59.0円(連結配当性向73.1%、DOE5.4%)。また2025年11月5日から2026年1月13日にかけて自己株式790,000株(取得価額の総額999,868,680円)を取得した。2027年3月期以降の株主還元方針として、中長期ビジョン(2029年度)に掲げるROE15%以上の達成に向けて、連結配当性向60%または連結純資産配当率(DOE)8.5%のいずれか高い方を基準とした累進配当を実施するとし、2027年3月期の1株当たり配当金は、東証プライム市場上場40周年記念配当(中間2.5円・期末2.5円)を含む中間51.0円・期末51.0円の年間102.0円を予想している。なお、株主優待制度は2026年3月31日時点の株主名簿に記載された100株(1単元)以上を保有する株主への優待の贈呈をもって終了する。

項目2026年3月期(実績)2027年3月期(予想)
中間配当金29.5円51.0円(記念配当2.5円含む)
期末配当金29.5円51.0円(記念配当2.5円含む)
年間配当金59.0円102.0円
連結配当性向73.1%
DOE5.4%
2027年3月期の株主還元方針および1株当たり配当金(予想)を示すスライド
出典:スクロール 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.23

中長期ビジョン/キャピタルアロケーション方針

中長期ビジョンでは、創業90周年となる2029年度までに目指す姿として、連結純利益60億円(FY2025実績27.6億円)、ROE15.0%(同7.5%)、総還元性向60%程度(同109.0%)を定量目標に掲げる。2025年度はソリューション事業の売上高が通販事業と肩を並べるまでに成長し、事業ポートフォリオの転換点(クロッシングポイント)に到達したとしている。キャピタルアロケーション方針(FY2025~FY2029の5ヶ年累計)では、営業キャッシュ・フロー330億円や保有資産の有効活用20億円等をキャッシュ原資とし、成長投資100億円、戦略投資150億円、株主還元160億円程度に配分する方針を示した。

※本記事はスクロールが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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